オレはスキル【殺虫スプレー】で虫系モンスターを相手に無双する

竹井ゴールド

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マチルダーズ連合蟻軍編

センティピード・アラクネー駆除祭り

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「グアアアアアアアアアアア」

「ギャアアア、顔が、顔が――」

「ヌアアアアアアア、許さんぞぉぉぉぉぉぉっ、小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

「グヌオオオオオオオオオオオオオ」

「ギャアアアアアアアアアアア」

「ヒィィィ、喉がァァァァァっ!」

「ヌヒィィィィィィィっ!」

「やられる前にやってやるぅぅぅぅ、ギィヤアアアアアアっ!」

「畜生ぉぉぉぉぉぉ、何をされてーーグハアアアアアアアアっ!」





 そんな訳でやってきました、マチルダーズ連合の首都モスヘンバウワー。

 ラジカーンの街からルイタフ代表の親衛隊のワイバーンの後部席に乗せて貰って僅か6分で到着した訳だが、さすがは首都。

 街の規模が半端ではない。

 そして都市部の外周にある城壁で囲われた農地の広さも。

 見渡す限りって。

 前世の北海道か、ここは。

 あっ。ちゃんと農業高校の修学旅行で行った事があるからな、北海道には。

 それくらい農地が確保されていた。

 四国が狭いだけって話もーーいや、そんな話は存在しないからな。

 因みに首都モスヘンバウワーの主産業は小麦だから。

 お陰でパン、パスタ、ピザ、麦酒も有名だった。

 ああ、水源は農地を覆った城壁の東側を流れるサヌヘーゲ川ね。

 川の名前は地図を暗記した成果だから。(フフン)





「ギャアアアアアアアアア」

「我々が何をしたとーーグヤアアアアアアアアアっ!」

「ああ、どうしてこんな事に――ヌガアアアっ!」

「グアアアアアアアアアアア」

「ゲホゲホッーーグハっ!」

「これだけ我々を殺してどうして呪いが付かないんだ、貴様ぁぁぁぁぁぁっ!」





 マチルダーズ連合の首都モスヘンバウワーの庁舎は宮殿造りだった。

 働いてる人間も多数居る。

 マチルダーズ連合は文官の制服も赤黒カラーだから。

 正直、落ち付かない。

 悪の結社の秘密基地かよ。

 そんな印象だ。

 連合よりも帝国の制服って言われた方がしっくりくるんだが。





「ヌアアアアアアアアアっ!」

「絶対に許さんぞぉぉぉぉぉぉっ!」

「ブハっ!」

「ヌグオオオオオオオオオっ!」

「小僧、おまえだけは、おまえだけはーーゲブっ!」





 宮殿の外の街並みも凄い。

 活気に満ちてる。

 食糧が溢れてるのだろう。

 昼間からビールを飲んでるのも居る。

 オレ、今世ではまだ未成年だから飲めないんだよね~。

 ってか、前世では下戸で飲んでもすぐ気持ち悪くなって吐くから飲まなかったし~。






「グアアアアアアアアアっ!」

「グハっ、さっきから宮殿から聞こえてくる仲間の断末魔の正体はこれだったのか(ガク)」

「ヌギャアアアアアアア、頭が、頭が――」

「ブアアアアアアアアアアア」

「人間どもめ、例え我々が死んでも同胞が絶対にこの街を血祭りに上げーーヒブゥゥゥゥゥゥゥゥっ!」





 ってか、センティピード・アラクネー、どれだけいるんだ?

 我が勤勉なるしもべのスプレー数は無印30、ノズルタイプ12、ムカデ専用11、cold12だぞ。

 オレの分身、もう無印を使い切ってるから。

 ノズルタイプを使い出してて、オレは蜜柑を喰いまくりだから。

 スキルの残数の回復の為に。

 もう蜜柑30個目だぞ。

 透明分身にオレのスキルの残数を譲渡とか出来ないのか、これ?

 かなり面倒臭いな。

 ピピーの様子じゃあ、まだまだ居そうだし。

 仕方がない。

 分身にセンティピード・アラクネーの正体を暴かせる手抜きは止めて、オレ自ら動くか。





「グアアアアアアアアアアア」

「小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

「ギュハパアアアっ!」

「ブシャブアアアアアアアアアアっ!」

「ベファアアアアっ!」





 クックックッ、虫は死ねっ!

 ハァーッハッハッハッ。





「ギャアアアアアアアアア」

「違う、私は違ーーギャアアアアアアアアアア」

「クソ、どうして分かるんだ? グアアアアアアアア」

「チッ、少しでも時間を稼いでやるーーゲフバアアアアアっ!」

「ノアアアアアアアア」





 ピヨピヨ。

 ピピーが教えてくれるから、余裕余裕~。

 それでも一応、無印スプレーで確認してるからね~。

 1本使ってる状態で誤爆でムカデ専用スプレーの無駄撃ちで残数を減らすなんてあり得ないから~。

 透明分身の方は棒を出して人に化けてるセンティピード・アラクネーを問答無用で殴ってて、どういうカラクリか、発見率100%なんだけど~。

「アラン、待ってくれっ! 早過ぎるぅ~」

「遅いですよ、アレックスさんが、ダッシュ、ダッシュっ! 早くしないとセンティピード・アラクネーに逃げられちゃうでしょっ!」

 (倒したセンティピード・アラクネーの死骸の後始末を部下に命令してて)後方に居る案内役のアレックスさんに声を掛けながらオレは昨日の今日でセンティピード・アラクネーを殺しまくったのだった。





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