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アポリス王国理月編
LV400突破
しおりを挟む「竜を屠る聖なる槍」
「竜を屠る聖なる槍」
「竜を屠る聖なる槍」
尖った鼠色の岩山にて(他国なので地名は分からない)、オレの聖槍魔法を3発喰らった翼持ちの青鱗のウイングドラゴンが、
グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアっ!
首を落としながら断末魔を上げたのを(マジだから、これ。本当に首が切断されたのに鳴いたから、このドラゴン)確認して、
「じゃあ、そういう事で。これで貸し借りはなしですからね。街まで送って下さいね」
眼と口を開いて驚きを表現しているお姫様に、オレは満面の笑顔で言い放った。
今の光景を目撃した他の親衛隊のお姉さん達もお姫様と同じ顔をしている。
そんなに凄いかね?
もう3匹目だから何の感慨もないんだけど。
「待て。このドラゴンの推定LVは400のはずだぞ。何を当たり前みたいに倒してる?」
非常識なお姫様が常識論を口にしてきた。
「いやいや、そちらが倒せって言った癖に~」
そう言いながらオレはステータスを確認した。
アラン・ザク。14歳。LV397→418。
ジョブ:棒使い、精霊獣使い、聖天魔術師、大鳥釣り師、飛獣乗り、new竜滅魔術師
スキル:【殺虫スプレー】(27)(27)(27)(27)(27)ノズルタイプ(24)(24)cold(24)(24)ムカデ専用(24)(23)蜘蛛専用(24)蜂専用(27)蟻専用(24)
称号:【貴族名鑑】【神童】【格上潰し】【英雄の雛】→new【英雄の若鳳】【精霊獣の契約者】【聖雛を連れて歩く者】【蜂殺し】【聖天を司る者】【女神の裁きの代行者】【古代種殺し】【白霧の狩人】【打の極みへの道】【無傷の強者】【弱きを貪る者】【流しの解体屋】【虫殺し】【骨竜殺し】【大地の成竜牙】【熱中のコーラル】【闇大鷲の天敵蛇】【銀のフィーク】【騎翼の風】【舞う羽根】new【空の成竜翼を】new【防御の青竜鱗】→new統合【三色の竜証】new【竜を滅する者】new【天人の理】new【理の月】
【英雄の若鳳】攻撃、防御、魔法が2倍。【手加減上手】【格上潰し】【ピンチがチャンス】【剣の極みへの道】【雷の鳥】解禁。
取得条件:【英雄】系の称号の保有状態でLV400に到達。
【空の成竜翼】MP2倍、攻撃3倍。風属性ダメージ80%減、風属性ダメージでMP回復。恐怖耐性、毒耐性、音響無効、太陽無効。風精霊魔法(上級)解禁。
取得条件:LV400以上のウイングドラゴンに一定のダメージを与えて討伐する。
【防御の青竜鱗】防御2倍。財宝、レアアイテムとの遭遇率上昇。
取得条件:ブルードラゴンを特殊条件下(今回は、タイム、ノーダメージ、断末魔呪詛防御)で倒す。
【三色の竜証】三色のドラゴンを倒す。能力(攻撃、防御、幸運)3倍。それぞれの遭遇率も倍になる。
取得条件:三種類のドラゴンを倒した証の称号を揃える。
【竜を滅する者】ドラゴン戦で全ステータス2倍、状態異常無効、断末魔呪詛無効。ジョブ:竜滅戦士or竜滅魔術師、どちらかを解禁。
取得条件:倒したドラゴン(スケルトンを除く)のLV(討伐参加人数で等分した数字)の合計数1000以上。
【天人の理】LV400の上限解禁。バッドエンドルート回避解禁。
取得条件:英雄、伝説、偉人の称号を4つ以上(前世の記憶、英雄の若鳳、聖雛を連れて歩く者、聖天を司る者、女神の裁きの代行者、古代種殺し、三色の竜証、竜を滅する者)取得。
【理の月】精神世界の分身(LV(本人の5分の1))が自動で守る。完全自動の為、操作不能。MP全容量、スキル20%減。
取得条件:使い魔を作らずに【天人の理】取得。
おっ、何か凄い事になってる。
なるほど。今世の異世界ファンタジーではLV400が1つの区切りとなってる訳ね。
そしてオレはLV400以上を解禁っと。
ってか、隣に見えてる半透明のオレの分身ってそうなの?
このLV400越えの報酬称号の【理の月】、凄くないか?
今のオレの半透明の分身のLVは82だけど、それでももう雑魚じゃあ相手にならないし~。
今でも十分凄いのにオレのLVが更に上がって分身のLVも更に上がったら本当に凄い事になるかも。
まあ、MP全容量とスキルの20%減は結構な消費だが。
ーー待った。スキルの20%減って何?
はあ? 何だよ、これ?
オレのスキルの殺虫スプレーの残数が大変な事に・・・
30が24って事は本当に20%減らされてる~?
いやいや、スキルの残数を減らしてまで分身なんて要らないけど、オレ。
そもそもどうしてスキルをーーまさか、このオレの分身も殺虫スプレーが使えるのか?
だとしたら凄いかも。
オレも殺虫スプレーの検証をしたけど、他人が殺虫スプレーを押してもスプレーが出ないし、手放して5メートル離れたらスプレーが自動で消えてて困ってたのに。
どうなんだ、そこんところ?
オレがステータスに気を取られてるとお姫様が、
「確かにそうだが・・・あああっ! 余にマイナスの称号【ウイングドラゴンの断末魔】が。その方、なんて事を・・・」
「えっ、そうなんですか? 倒せって言ってたから、てっきり対策をしてるとばかりーー」
「貴様ぁ~。まあいい、その方は一先ず王宮に連れて帰るからな」
「いやいや、約束を果たしたんですから帰して下さいよ。素材は総てプレゼントしますから」
「ーー何が狙いだ? ドラゴンの素材は一財産なのに?」
お姫様と関わりたくないんだよっ!
とは言えないので、
「早く帰らないと師匠に怒られるんですよ」
「ダメだ。陛下と謁見させる。決まりだ」
オレはこうしてウイングドラゴンを倒しても解放される事なく、アポリス王国の王都に向かう破目になったのだった。
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