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ジオール王国脱出編
国境の街、モルゼス
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夕方にジオール王国の東国境の街の1つ、モルゼスに到着した。
国境だけあって城塞都市風だ。
中に別区画で砦があるらしい。
そのモルゼスの城門を潜った訳だが、オレはとっくにモリエーネさん、ベアリスさん、リィナさんの3人と仲良くなっていたので、一緒に鍛冶屋さんに付き合って貰って、レッドスネークの蛇皮で新たな装備一式とリュック、レッドスネークの牙で同じ長さのではなくバット型の棒、それに剥ぎ用ナイフを注文した。
オーダーメイドの代金は当然、持ち込んだ素材の残りである。
つまりは無料。
いや、こっちの方が損をしてるってベアリスさんは言ってたっけ。
ああ、鍛冶屋との交渉はそのベアリスさんがしてくれた。
「ありがとね、ベアリスさん」
「お礼はいいわよ、私達も儲かったから」
他の蛇モンスターの牙や皮を持ってるベアリスさんはホクホク顔で答えて、こうして鍛冶屋の前でオレはお3人と別れたのだった。
さて、オーダーメイドの装備が出来るのは3日後。
つまりはモルゼスに3日は滞在だ。
そんな訳で、まずは宿屋を確保ね。
安宿ではない。
中くらいの宿を選んだ。
「お金はあるのかい?」
受付のオッサンがマジマジとオレを見て来て、
「はい、あります」
3日分の宿泊代金を前金で銀貨1枚と小銀貨5枚で払ったのだった。
1泊5小銀貨(5000円)、妥当だな。
料理は出ない。
なので外に食べに出た。
ポスタ屋があったので入ってミートソースを頼んだ。
小銀貨1枚のを。
1000円のミートソースパスタか。
高くないか?
前世の地元の喫茶店だとナポリタンと小さいサラダ付きのセットで750円だぞ?
まあ、いいや。
オレ、お金持ちだから。
銅貨4枚のサラダも別に頼んだ。
いや、オレの家って蜜柑農家だけど家で食べる分の野菜も畑で育ててたから。
野菜も一緒に食べる習慣になっててさ。
サラダが先に出て来て、更に待ってるとアツアツのパスタが出てきた。
おお、見た目がそのままパスタだった。
食べた。
トマトの酸味が少し強くて、噛み応えのある肉がゴロゴロしてるが美味い。
麺も少し平麺で、オレが知ってるミートソースパスタとは別物だったが。
それでも日本が懐かしいな。
いや、今のオレは前世の記憶があるだけで異世界ファンタジーの人間だ。
それにこの異世界ファンタジーで成り上がるって決めた。
その為にはーーまずは強くならないと。
LV上げだな。
【殺虫スプレー】のスキルがあるお陰で格上の虫モンスターを余裕で倒せるんだから。
称号【神童】がある内にLVを上げれるだけ上げておかないと。
後は魔法か。
そう言えば1冊、魔法書を持ってたな。
読んでみるか。
そんな事を思いながら部屋に戻ったら、
バニラさんがベッドに座ってた。
「は~い、アラン」
当たり前のように挨拶してくる。
ベッドの上ではオレのピピーとバニラさんの精霊獣も挨拶をしていた。
明らかにピピーの方が格上らしい。
赤色の子熊が尊大に胸を逸らすピピーに平伏していた。
その偉そうなピピーの仕草も可愛い訳だが。
「逃げた人が今更、ボクに何の御用ですか?」
「逃げるでしょ、マウントスパイダーなんかが襲ってきたら普通。倒しちゃったアランの方がおかしいのよ。でもどういう訳か、マウントスパイダーを倒したの辺境伯の御令嬢って事になってるわよ?」
「あれ、変だな? 褐色肌の獣人のお姉さんに上げたのに」
「ああ、それよ、辺境伯の御令嬢って」
えっ、あのお姉さん、辺境伯の令嬢だったの?
いや、あり得るか。オレでさえザク男爵家の三男なんだから。
「ならそれでいいですよ。オレはLVが上がっただけで」
「マウントスパイダーを倒していくつまで上がったの?」
「50ですよ」
嘘臭い笑顔でオレは答えておいた。
「72にって言ってた癖によくもぬけぬけと。100を越えてるわよね、もう?」
「内緒ですよ。そんな事よりも魔法を教えて下さいよ、バニラさん。マジで必要性を感じてますので」
「それは旅をしながら、おいおいね」
「旅? 待って下さい、バニラさん。オレ、鍛冶屋にモンスターの素材を持ち込んで装備を注文したので3日間は動けませんよ」
「そうなの?」
当てが外れたとばかりにバニラさんが片眉を上げた。
「ーーもしかしてトラブってます?」
「ええ。追っ手が来ちゃって」
「なら、また旅費を稼げますね」
「いえ、今度は少し向こうも本気で正規の鎧姿で来てるからダメよ」
「ジオール王国の魔法騎士団ねえ~」
ファンタジーのゲームでは騎士団が主流だが、オレが居るこの異世界ファンタジーのジオール王国では魔法が使える魔術師系の魔法騎士の方が普通の脳筋騎士よりも格が上だ。
まあ、魔法が使えるんだから当然だけど。
遠距離の攻撃魔法と、近距離の白兵戦。
どちらの方が被害が少ないかと言えば魔法だからな。
この世界は魔法が主流だから。
なのに、オレのスキルは【殺虫スプレー】、どうなってるんだか。
オレの父親が「使えないスキル」と断じたのもあながち間違ってないかもな。(0.1秒)
「そんな訳でマチルダーズ連合に入るまで一緒に行動しましょ」
「まあいいですけど」
オレがそう同意したのは当然、おっぱいと魔法が目当てだった訳で、オレは1つのベッドでバニラさんと一緒に眠ったのだった。
バニラさんってオレを抱き枕にして寝るからおっぱいが顔に・・・ムフフ。
国境だけあって城塞都市風だ。
中に別区画で砦があるらしい。
そのモルゼスの城門を潜った訳だが、オレはとっくにモリエーネさん、ベアリスさん、リィナさんの3人と仲良くなっていたので、一緒に鍛冶屋さんに付き合って貰って、レッドスネークの蛇皮で新たな装備一式とリュック、レッドスネークの牙で同じ長さのではなくバット型の棒、それに剥ぎ用ナイフを注文した。
オーダーメイドの代金は当然、持ち込んだ素材の残りである。
つまりは無料。
いや、こっちの方が損をしてるってベアリスさんは言ってたっけ。
ああ、鍛冶屋との交渉はそのベアリスさんがしてくれた。
「ありがとね、ベアリスさん」
「お礼はいいわよ、私達も儲かったから」
他の蛇モンスターの牙や皮を持ってるベアリスさんはホクホク顔で答えて、こうして鍛冶屋の前でオレはお3人と別れたのだった。
さて、オーダーメイドの装備が出来るのは3日後。
つまりはモルゼスに3日は滞在だ。
そんな訳で、まずは宿屋を確保ね。
安宿ではない。
中くらいの宿を選んだ。
「お金はあるのかい?」
受付のオッサンがマジマジとオレを見て来て、
「はい、あります」
3日分の宿泊代金を前金で銀貨1枚と小銀貨5枚で払ったのだった。
1泊5小銀貨(5000円)、妥当だな。
料理は出ない。
なので外に食べに出た。
ポスタ屋があったので入ってミートソースを頼んだ。
小銀貨1枚のを。
1000円のミートソースパスタか。
高くないか?
前世の地元の喫茶店だとナポリタンと小さいサラダ付きのセットで750円だぞ?
まあ、いいや。
オレ、お金持ちだから。
銅貨4枚のサラダも別に頼んだ。
いや、オレの家って蜜柑農家だけど家で食べる分の野菜も畑で育ててたから。
野菜も一緒に食べる習慣になっててさ。
サラダが先に出て来て、更に待ってるとアツアツのパスタが出てきた。
おお、見た目がそのままパスタだった。
食べた。
トマトの酸味が少し強くて、噛み応えのある肉がゴロゴロしてるが美味い。
麺も少し平麺で、オレが知ってるミートソースパスタとは別物だったが。
それでも日本が懐かしいな。
いや、今のオレは前世の記憶があるだけで異世界ファンタジーの人間だ。
それにこの異世界ファンタジーで成り上がるって決めた。
その為にはーーまずは強くならないと。
LV上げだな。
【殺虫スプレー】のスキルがあるお陰で格上の虫モンスターを余裕で倒せるんだから。
称号【神童】がある内にLVを上げれるだけ上げておかないと。
後は魔法か。
そう言えば1冊、魔法書を持ってたな。
読んでみるか。
そんな事を思いながら部屋に戻ったら、
バニラさんがベッドに座ってた。
「は~い、アラン」
当たり前のように挨拶してくる。
ベッドの上ではオレのピピーとバニラさんの精霊獣も挨拶をしていた。
明らかにピピーの方が格上らしい。
赤色の子熊が尊大に胸を逸らすピピーに平伏していた。
その偉そうなピピーの仕草も可愛い訳だが。
「逃げた人が今更、ボクに何の御用ですか?」
「逃げるでしょ、マウントスパイダーなんかが襲ってきたら普通。倒しちゃったアランの方がおかしいのよ。でもどういう訳か、マウントスパイダーを倒したの辺境伯の御令嬢って事になってるわよ?」
「あれ、変だな? 褐色肌の獣人のお姉さんに上げたのに」
「ああ、それよ、辺境伯の御令嬢って」
えっ、あのお姉さん、辺境伯の令嬢だったの?
いや、あり得るか。オレでさえザク男爵家の三男なんだから。
「ならそれでいいですよ。オレはLVが上がっただけで」
「マウントスパイダーを倒していくつまで上がったの?」
「50ですよ」
嘘臭い笑顔でオレは答えておいた。
「72にって言ってた癖によくもぬけぬけと。100を越えてるわよね、もう?」
「内緒ですよ。そんな事よりも魔法を教えて下さいよ、バニラさん。マジで必要性を感じてますので」
「それは旅をしながら、おいおいね」
「旅? 待って下さい、バニラさん。オレ、鍛冶屋にモンスターの素材を持ち込んで装備を注文したので3日間は動けませんよ」
「そうなの?」
当てが外れたとばかりにバニラさんが片眉を上げた。
「ーーもしかしてトラブってます?」
「ええ。追っ手が来ちゃって」
「なら、また旅費を稼げますね」
「いえ、今度は少し向こうも本気で正規の鎧姿で来てるからダメよ」
「ジオール王国の魔法騎士団ねえ~」
ファンタジーのゲームでは騎士団が主流だが、オレが居るこの異世界ファンタジーのジオール王国では魔法が使える魔術師系の魔法騎士の方が普通の脳筋騎士よりも格が上だ。
まあ、魔法が使えるんだから当然だけど。
遠距離の攻撃魔法と、近距離の白兵戦。
どちらの方が被害が少ないかと言えば魔法だからな。
この世界は魔法が主流だから。
なのに、オレのスキルは【殺虫スプレー】、どうなってるんだか。
オレの父親が「使えないスキル」と断じたのもあながち間違ってないかもな。(0.1秒)
「そんな訳でマチルダーズ連合に入るまで一緒に行動しましょ」
「まあいいですけど」
オレがそう同意したのは当然、おっぱいと魔法が目当てだった訳で、オレは1つのベッドでバニラさんと一緒に眠ったのだった。
バニラさんってオレを抱き枕にして寝るからおっぱいが顔に・・・ムフフ。
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