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大鳥緋色、父親に正座させられる
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大鳥コンツェルンの会長室ではセクシードレス姿の姫美が持つボイスレコーダーから音声が流れていた。
『そう言えば、女探偵に追われてた下着泥棒も蹴ったっけ』
『えっ、今日、下着泥棒を成敗したんですか?』
『パンティー仮面をね』
『パンティー仮面? ・・・もしかしてパンティーを被ってたんですか?』
『お笑いな事にね』
『黒ですよね、当然』
『あれ、良く分かったね、姫美さん』
『急用が出来ましたのでここで失礼しますね、大也様』
『えっ? ええっと、嘘だよね、姫美さん? オレ、何か怒らせるような事した?』
そこで音声は終了した訳だが、室内で大鳥颯太は視線の先で正座してる大鳥緋色に、
「だそうだ」
と呟いた。
姫美の情報収集によって判明した大也の本日の行動を整理すると、
カラオケ店を抜け出して横浜で冷越我威のアジトを襲撃。
酒鬼ミサに招かれてエッチ寸前でお預け。
大鳥緋色が呼び出して利那忍軍に襲うなと通達。
人が殴りたくなった大也が正義の味方を始めて20件以上の悪党を狩り、
ダブルドラゴンが誘拐した女組長、名取トモコを救出して高速道路の車火災を起こす。
ニュー極楽園ホテルで冷越我威をムーンリングに渡す。
花井財閥の結婚式から逃げた花嫁、美神ジュンを逃がして結婚式をオジャンにして花婿、花井健三郎を笑い物にする。
下着泥棒の鰤陀を失神させて、柴楽鰤男を総理大臣から失職させる。
分かってるだけでもこれだけの事案に関与していた。
追跡調査を行ったら絶対に他にも出てくるはずだ。
手塚大也は『完全に持ってる』のだから。
そして大也を暴れさせた元凶は『緋色の呼び出し』だ。
ヤル寸前で呼び出されたのだ。
正常な男なら怒りもするだろう。それでストレス解消の為に『正義の味方』と称して暴れた。
「せっかく総理に据えた柴楽が失職か。酒鬼ミサを抱かせてた方が安く付いたな」
ボソリと呟く颯太が緋色を見据え、
「・・・全責任を取るとかカッコイイ事を言ったらしいがどう責任を取るつもりだ、緋色?」
「責任を持って刺し違えてでも手塚大也を殺します」
総理退任の原因に巻き込まれて極度の胃痛を覚える緋色が答えた。
「大也を殺したら、次の総理、花井財閥との関係悪化、刹那忍軍との停戦協定ーーそれらが解決するとでも? そもそも後継者のおまえが刺し違えて死んだら大鳥忍軍はどうなるんだ? 美鳥は死に武流雨はあのザマなのに? まさか、紀伊路や幹部氏族に大鳥忍軍をくれてやる気ではないだろうな?」
「――ですが」
「手塚大也はムーンリングに倣って有効活用とする」
静かだが颯太はそう宣言した。
「まずは次の総理だ。絶対に敵対派閥が推す政府系の全忍軍の統合を目論む樋口勘太郎の総理就任だけは阻止せねばな。政府機関・大鳥忍軍に流れる予算削減を狙ってくるのは明白なのだから」
そう颯太が頭を悩ませる中、正座させられている緋色は大也に怨みを募らせたのだった。
『そう言えば、女探偵に追われてた下着泥棒も蹴ったっけ』
『えっ、今日、下着泥棒を成敗したんですか?』
『パンティー仮面をね』
『パンティー仮面? ・・・もしかしてパンティーを被ってたんですか?』
『お笑いな事にね』
『黒ですよね、当然』
『あれ、良く分かったね、姫美さん』
『急用が出来ましたのでここで失礼しますね、大也様』
『えっ? ええっと、嘘だよね、姫美さん? オレ、何か怒らせるような事した?』
そこで音声は終了した訳だが、室内で大鳥颯太は視線の先で正座してる大鳥緋色に、
「だそうだ」
と呟いた。
姫美の情報収集によって判明した大也の本日の行動を整理すると、
カラオケ店を抜け出して横浜で冷越我威のアジトを襲撃。
酒鬼ミサに招かれてエッチ寸前でお預け。
大鳥緋色が呼び出して利那忍軍に襲うなと通達。
人が殴りたくなった大也が正義の味方を始めて20件以上の悪党を狩り、
ダブルドラゴンが誘拐した女組長、名取トモコを救出して高速道路の車火災を起こす。
ニュー極楽園ホテルで冷越我威をムーンリングに渡す。
花井財閥の結婚式から逃げた花嫁、美神ジュンを逃がして結婚式をオジャンにして花婿、花井健三郎を笑い物にする。
下着泥棒の鰤陀を失神させて、柴楽鰤男を総理大臣から失職させる。
分かってるだけでもこれだけの事案に関与していた。
追跡調査を行ったら絶対に他にも出てくるはずだ。
手塚大也は『完全に持ってる』のだから。
そして大也を暴れさせた元凶は『緋色の呼び出し』だ。
ヤル寸前で呼び出されたのだ。
正常な男なら怒りもするだろう。それでストレス解消の為に『正義の味方』と称して暴れた。
「せっかく総理に据えた柴楽が失職か。酒鬼ミサを抱かせてた方が安く付いたな」
ボソリと呟く颯太が緋色を見据え、
「・・・全責任を取るとかカッコイイ事を言ったらしいがどう責任を取るつもりだ、緋色?」
「責任を持って刺し違えてでも手塚大也を殺します」
総理退任の原因に巻き込まれて極度の胃痛を覚える緋色が答えた。
「大也を殺したら、次の総理、花井財閥との関係悪化、刹那忍軍との停戦協定ーーそれらが解決するとでも? そもそも後継者のおまえが刺し違えて死んだら大鳥忍軍はどうなるんだ? 美鳥は死に武流雨はあのザマなのに? まさか、紀伊路や幹部氏族に大鳥忍軍をくれてやる気ではないだろうな?」
「――ですが」
「手塚大也はムーンリングに倣って有効活用とする」
静かだが颯太はそう宣言した。
「まずは次の総理だ。絶対に敵対派閥が推す政府系の全忍軍の統合を目論む樋口勘太郎の総理就任だけは阻止せねばな。政府機関・大鳥忍軍に流れる予算削減を狙ってくるのは明白なのだから」
そう颯太が頭を悩ませる中、正座させられている緋色は大也に怨みを募らせたのだった。
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