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1559年、室町幕府13代将軍、足利義輝謁見
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【1559年、信長上洛隊500人説、採用】
【500人隊に池田恒興以下多数同行説、採用】
【池田恒興、織田一門衆と同格扱い説、採用】
【木下藤吉郎、1537年生まれ説、採用】
【岩室重休、1536年生まれ説、採用】
【菅屋長頼、1538年生まれ説、採用】
【佐々成政、1536年生まれ説、採用】
【佐々成政、織田信安の元部下説、採用】
【道中、斎藤義龍が放った暗殺部隊との交戦説、採用】
永禄3年(1560年)の桶狭間の戦いの時、織田信長は26歳。
その前年の永禄2年に、25歳の織田信長は室町幕府の13代将軍、足利義輝と謁見すべく京を目指して上洛を開始した。
織田信長が1人で上洛する訳もなく、供回りは荷物持ちを含めて500人を数えた。
その中の1人に信長の2歳年下の23歳の池田恒興の姿もあった。
この池田恒興は織田家臣団でも特殊な立ち位置にある。
恒興の母親、養徳院が織田信長の乳母だったのだ。
その為、恒興は信長の乳兄弟となり、更にはその養徳院が信長の父親、織田信秀の室になった事から、小姓として幼少期から信長に仕えながら、織田家の血が一滴も入っていないのに一門衆と同格の扱いを受けるという特殊な環境で育っていた。
小姓からそのまま信長の近習となった恒興がこの尾張織田家の上洛隊の中で一番仲が良い人物は、
主君の織田信長。
という始末なのだから。
信長の次に仲が良いのは、
草履取りから台所奉行、普請奉行となった妙に人懐っこい1歳年下の木下藤吉郎。
信長の寵臣で、小姓筆頭でもある同じ年の岩室重休。
最近頭角を現しつつある1歳年上の丹羽長秀。
領地が隣同士で揉めた事がきっかけで仲良くなった2歳年下の菅屋長頼。
織田信安の元部下から信長の近習となった同じ年の佐々成政。
これらが居た。
織田信長の近習集団の中では池田恒興も幼少から小姓をしてるだけあって幹部だったが、この上洛隊の取り纏めは、
「おまえら、キビキビと歩けよっ!」
切腹した信長の守役、平手政秀の長男で近習筆頭の34歳の平手久秀、
「美濃斎藤家の襲撃部隊が後を追ってきてるとの情報もあるんだからよっ!」
先代の信秀が子供の信長に付けた最古参の家臣で、信長の実弟、織田信勝(信行)を抹殺した32歳の河尻秀隆、
「全員、気を抜くなよ」
美濃出身ながら信秀、信長と二代に仕える織田家重臣の38歳の森可成、
この3人だった。
それ以上の年寄り連中は京までの移動が困難との事で同行していなかった。
上洛隊の中隊で馬に乗った信長が琵琶湖を移動する舟を眺めてるのを見て、織田家の一門衆と同格扱いなので特別待遇で同じく馬に乗ってる恒興が、
「舟を雇いましょうか、信長様?」
「この寒いのに勘弁しろ、勝」
今は冬である。
「そうですよ、勝様」
そう会話に割り込んだのは信長の乗る馬の横を図々しくも徒歩で移動してる木下藤吉郎であった。
尚、勝とは池田恒興の幼名、勝三郎の勝の事であり、信長はともかく恒興の幼名時代を知るはずもない藤吉郎が呼ぶのは実はかなりの図々しさだった。
それはともかく、恒興が胡乱な眼で、
「藤吉、おまえ、どうして居るんだ? 今回の上洛隊におまえの名前は入ってなかっただろうが?」
「誰とは申せませんが上洛隊に選ばれた者の1人の親が倒れたとかで『代わってくれ』と頼まれたもので」
「嘘をつけ。勝手に付いてきたな?」
「本当ですよ。それと勝様、藤吉ではなく皆様と同じように気軽に『サル』とお呼び下さい」
「呼べるかっ! 『信長様の真似をするなんて10年早い』って母上に尻を叩かれたんだからな、おまえをそう呼んだだけでっ!」
「それは御愁傷様でございます」
「覚えてろよ、藤吉っ!」
2人の掛け合いを聞きながら信長は琵琶湖に浮かぶ舟の多さに眼を光らせていたのだった。
その日の夜。
南近江の膳所の宿場町にて、本当に美濃斎藤家の暗殺部隊が襲ってきた。
とは言っても、織田家の上洛隊は500人。
荷物持ちは50人居るが、残る450人は当主の信長を守る織田家の精鋭ばかりだ。
「ーー将軍家への献上品を守れっ! 絶対に燃やされるなよっ!」
「数は50ってところだが別動隊が居る可能性もある。警戒を怠るなよっ!」
「10人はオレに続けっ!」
地上で斬り合いが始まってる中、2階の格子窓を開けて、
「いや~、やっぱり実践で敵を撃ってこそだよな~」
10丁しか持ってきていない内の1丁の火縄銃に火薬と弾を込め終えた恒興が銃口を向けようとしたが、
「寄越せ、勝」
横から信長に言われて、
「はっ、信長様っ!」
即答した恒興は信長に瞬時に火縄銃を渡していた。
幼少の頃から染み付いた癖みたいなものだ。
次の瞬間には信長がズドンッと受け取った火縄銃を撃ち、賊に火縄銃を命中させていた。
「勝、弾込め」
「はっ!」
恒興は言われるがままに返された火縄銃の筒を掃除して火薬を込めて弾を入れる。
その間に他の近習から火縄銃を受け取った信長が更に地上の賊を撃ち、
「どうぞ、信長様」
恒興は火縄銃の弾込め作業だけで何の見せ場もなく戦闘は敵の撤退で呆気なく終わったのだった。
襲撃部隊が退散した現場を見降ろした恒興が、
「オレも1発くらい撃ちたかったな~」
「勝が撃っても中らんだろうが。種子島は下手な癖して」
「本番には強い性分ですので」
「では次は勝に任すかな」
「絶対ですよ」
「ああ」
そんな約束をしながらも恒興は、
(いくら約束しても、信長様はオレにもう火縄銃を撃たせてくれないんだよな~)
と思ったのだった。
登場人物、1559年度
池田恒興(23)・・・主人公。信長の近習幹部。信長の乳兄弟で小姓あがり。織田一門衆と同格扱い。ムードメーカー。容姿は織田信秀に見染められた母親譲りで秀麗。
能力値、信長への絶対忠誠SS、信長からの信頼SS、織田家臣団での待遇S、信長と養徳院の教えS、大物に気に入られ度S、ヤラカシ伝説A
平手久秀(34)・・・信長の近習筆頭。平手政秀の長男。頑固者。父親に顔が似てる。
能力値、死んだ父親の七光りSS、父親譲りの政務力A、信長への忠誠B、信長からの信頼A、信長家臣団での待遇S、信長に馬を譲らなかった逸話S
河尻秀隆(32)・・・信長の最古参の家臣。信勝を殺害。
能力値、猪武者A、政務の素養E、織田信勝(信行)殺害の知名度S、信長への絶対忠誠A、信長からの信頼A、織田家臣団での待遇A
森可成(37)・・・信長の家臣。古参の美濃衆。織田二代に仕える。信長のお気に入り。
能力値、攻めの三左S、命知らずA、信長のお気に入りS、織田二代への忠誠S、信長からの信頼A、織田家臣団での待遇A
織田信長(25)・・・将来の天下人。織田家当主。天才肌。奇抜な事が好き。
能力値、天下人の才気SS、奇抜な事好きS、奇行B、冷酷S、新しい物好きSS、火縄銃SS
木下藤吉郎(22)・・・将来の天下人。百姓出身。出しゃばり。信長の傍に良く出没。台所奉行、普請奉行と順調に出世中。
能力値、天下人の才気S、人誑しSS、図々しさS、信長への忠誠B、信長からの信頼C、織田家臣団での待遇E
【500人隊に池田恒興以下多数同行説、採用】
【池田恒興、織田一門衆と同格扱い説、採用】
【木下藤吉郎、1537年生まれ説、採用】
【岩室重休、1536年生まれ説、採用】
【菅屋長頼、1538年生まれ説、採用】
【佐々成政、1536年生まれ説、採用】
【佐々成政、織田信安の元部下説、採用】
【道中、斎藤義龍が放った暗殺部隊との交戦説、採用】
永禄3年(1560年)の桶狭間の戦いの時、織田信長は26歳。
その前年の永禄2年に、25歳の織田信長は室町幕府の13代将軍、足利義輝と謁見すべく京を目指して上洛を開始した。
織田信長が1人で上洛する訳もなく、供回りは荷物持ちを含めて500人を数えた。
その中の1人に信長の2歳年下の23歳の池田恒興の姿もあった。
この池田恒興は織田家臣団でも特殊な立ち位置にある。
恒興の母親、養徳院が織田信長の乳母だったのだ。
その為、恒興は信長の乳兄弟となり、更にはその養徳院が信長の父親、織田信秀の室になった事から、小姓として幼少期から信長に仕えながら、織田家の血が一滴も入っていないのに一門衆と同格の扱いを受けるという特殊な環境で育っていた。
小姓からそのまま信長の近習となった恒興がこの尾張織田家の上洛隊の中で一番仲が良い人物は、
主君の織田信長。
という始末なのだから。
信長の次に仲が良いのは、
草履取りから台所奉行、普請奉行となった妙に人懐っこい1歳年下の木下藤吉郎。
信長の寵臣で、小姓筆頭でもある同じ年の岩室重休。
最近頭角を現しつつある1歳年上の丹羽長秀。
領地が隣同士で揉めた事がきっかけで仲良くなった2歳年下の菅屋長頼。
織田信安の元部下から信長の近習となった同じ年の佐々成政。
これらが居た。
織田信長の近習集団の中では池田恒興も幼少から小姓をしてるだけあって幹部だったが、この上洛隊の取り纏めは、
「おまえら、キビキビと歩けよっ!」
切腹した信長の守役、平手政秀の長男で近習筆頭の34歳の平手久秀、
「美濃斎藤家の襲撃部隊が後を追ってきてるとの情報もあるんだからよっ!」
先代の信秀が子供の信長に付けた最古参の家臣で、信長の実弟、織田信勝(信行)を抹殺した32歳の河尻秀隆、
「全員、気を抜くなよ」
美濃出身ながら信秀、信長と二代に仕える織田家重臣の38歳の森可成、
この3人だった。
それ以上の年寄り連中は京までの移動が困難との事で同行していなかった。
上洛隊の中隊で馬に乗った信長が琵琶湖を移動する舟を眺めてるのを見て、織田家の一門衆と同格扱いなので特別待遇で同じく馬に乗ってる恒興が、
「舟を雇いましょうか、信長様?」
「この寒いのに勘弁しろ、勝」
今は冬である。
「そうですよ、勝様」
そう会話に割り込んだのは信長の乗る馬の横を図々しくも徒歩で移動してる木下藤吉郎であった。
尚、勝とは池田恒興の幼名、勝三郎の勝の事であり、信長はともかく恒興の幼名時代を知るはずもない藤吉郎が呼ぶのは実はかなりの図々しさだった。
それはともかく、恒興が胡乱な眼で、
「藤吉、おまえ、どうして居るんだ? 今回の上洛隊におまえの名前は入ってなかっただろうが?」
「誰とは申せませんが上洛隊に選ばれた者の1人の親が倒れたとかで『代わってくれ』と頼まれたもので」
「嘘をつけ。勝手に付いてきたな?」
「本当ですよ。それと勝様、藤吉ではなく皆様と同じように気軽に『サル』とお呼び下さい」
「呼べるかっ! 『信長様の真似をするなんて10年早い』って母上に尻を叩かれたんだからな、おまえをそう呼んだだけでっ!」
「それは御愁傷様でございます」
「覚えてろよ、藤吉っ!」
2人の掛け合いを聞きながら信長は琵琶湖に浮かぶ舟の多さに眼を光らせていたのだった。
その日の夜。
南近江の膳所の宿場町にて、本当に美濃斎藤家の暗殺部隊が襲ってきた。
とは言っても、織田家の上洛隊は500人。
荷物持ちは50人居るが、残る450人は当主の信長を守る織田家の精鋭ばかりだ。
「ーー将軍家への献上品を守れっ! 絶対に燃やされるなよっ!」
「数は50ってところだが別動隊が居る可能性もある。警戒を怠るなよっ!」
「10人はオレに続けっ!」
地上で斬り合いが始まってる中、2階の格子窓を開けて、
「いや~、やっぱり実践で敵を撃ってこそだよな~」
10丁しか持ってきていない内の1丁の火縄銃に火薬と弾を込め終えた恒興が銃口を向けようとしたが、
「寄越せ、勝」
横から信長に言われて、
「はっ、信長様っ!」
即答した恒興は信長に瞬時に火縄銃を渡していた。
幼少の頃から染み付いた癖みたいなものだ。
次の瞬間には信長がズドンッと受け取った火縄銃を撃ち、賊に火縄銃を命中させていた。
「勝、弾込め」
「はっ!」
恒興は言われるがままに返された火縄銃の筒を掃除して火薬を込めて弾を入れる。
その間に他の近習から火縄銃を受け取った信長が更に地上の賊を撃ち、
「どうぞ、信長様」
恒興は火縄銃の弾込め作業だけで何の見せ場もなく戦闘は敵の撤退で呆気なく終わったのだった。
襲撃部隊が退散した現場を見降ろした恒興が、
「オレも1発くらい撃ちたかったな~」
「勝が撃っても中らんだろうが。種子島は下手な癖して」
「本番には強い性分ですので」
「では次は勝に任すかな」
「絶対ですよ」
「ああ」
そんな約束をしながらも恒興は、
(いくら約束しても、信長様はオレにもう火縄銃を撃たせてくれないんだよな~)
と思ったのだった。
登場人物、1559年度
池田恒興(23)・・・主人公。信長の近習幹部。信長の乳兄弟で小姓あがり。織田一門衆と同格扱い。ムードメーカー。容姿は織田信秀に見染められた母親譲りで秀麗。
能力値、信長への絶対忠誠SS、信長からの信頼SS、織田家臣団での待遇S、信長と養徳院の教えS、大物に気に入られ度S、ヤラカシ伝説A
平手久秀(34)・・・信長の近習筆頭。平手政秀の長男。頑固者。父親に顔が似てる。
能力値、死んだ父親の七光りSS、父親譲りの政務力A、信長への忠誠B、信長からの信頼A、信長家臣団での待遇S、信長に馬を譲らなかった逸話S
河尻秀隆(32)・・・信長の最古参の家臣。信勝を殺害。
能力値、猪武者A、政務の素養E、織田信勝(信行)殺害の知名度S、信長への絶対忠誠A、信長からの信頼A、織田家臣団での待遇A
森可成(37)・・・信長の家臣。古参の美濃衆。織田二代に仕える。信長のお気に入り。
能力値、攻めの三左S、命知らずA、信長のお気に入りS、織田二代への忠誠S、信長からの信頼A、織田家臣団での待遇A
織田信長(25)・・・将来の天下人。織田家当主。天才肌。奇抜な事が好き。
能力値、天下人の才気SS、奇抜な事好きS、奇行B、冷酷S、新しい物好きSS、火縄銃SS
木下藤吉郎(22)・・・将来の天下人。百姓出身。出しゃばり。信長の傍に良く出没。台所奉行、普請奉行と順調に出世中。
能力値、天下人の才気S、人誑しSS、図々しさS、信長への忠誠B、信長からの信頼C、織田家臣団での待遇E
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