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凍るエルフの里、ゲリピー、竜気と竜魔をゲット
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午前中の事である。
太陽が空に輝いて暖かな気候なはずだが、リティア大森林内の自然豊かなエルフの里が氷漬けになっていた。
本当に見事なまでの氷漬けだった。
待ったっ!
説明させてくれっ!
これには海よりも深い事情が・・・
『やると思ったピョン』
「黙ってろ、アルっ!」
とツッコミを入れつつオレは回想に入った。
◇
ナポリー王国の残党は朝になったらオレと関わりたくなかったのか速攻で旅立った訳だが、オレもその後、グリフォンに乗って旅立った。
空を移動する。
そして、上空からエルフの里を見つけた訳だ。
物珍しいので降りるよな?
それに、ほら、オレって元の世界に戻りたいから。
(パン、パン♪)
エルフと言ったら長寿♫
長寿と言ったら物知り♬
って訳だからさ。
なので、有益な情報を得るべく、里に降りたら、
「人間、さっさとグリフォンと共に里から出ていけっ!」
とエルフの戦士達20人くらいが弓矢を構えてオレを威嚇してきて、
「違う。攻めてきたんじゃない。友好的な話し合いを・・・」
「黙れっ! 人間なんか信用出来るかっ!」
「いやいや、少しは冷静に・・・」
ヒュンッと矢が1本飛んできて、オレが常時展開する障壁が矢を弾いた訳だが、
「今のは警告だっ! 今すぐに・・・」
ピキッ。
「分かったわ。言葉が通じない事が」
オレはそう笑うと、
「【凍る世界】っ!」
大魔法を唱えた。
オレの足元から大地が氷漬けになって凄い速さで広がり、
「貴様っ!」
「うるさい、黙ってろ、雑魚どもっ! 警告だろうと矢を射られて笑って許す訳がないだろうがっ! 【氷の矢】っ!」
【氷の矢】500本を放ってその場に居たエルフの戦士どもを殲滅。
こうして里が凍ったって訳だ。
なっ?
オレ、悪くなかっただろ?
てへ。
◇
凍った里の中をオレは探索した。
時々、
「人間がっ!」
とか武器を持って襲ってくる閉鎖的なエルフも居たが、蹴りを入れてぶっ飛ばし、探索を続けた。
そして大木の上にあった建物の中で老婆のエルフを発見した。
戦闘力1100。
この老婆がこの里の最強っぽいな。
「エルフに何か怨みでもあるのか、人間?」
と質問されたので、
「いえ。友好的な会談を予定してたのに話も聞かずに拒絶するから。相手の強さが分からないなんて罪よねぇ~」
なんてオレは馬鹿にしながら、
「この世界の神、大地の女神ミーカの面会の仕方を知ってるなら教えてくれない?」
「里を氷漬けにしておいて教えて貰えると思ってるのか?」
「ええ。教えてくれるんでしょ? じゃないと私が居座るだけだし」
オレが真顔で問うと、老婆が嫌そうな顔をして、
「大地の女神ミーカルを祀る教団が時々声を聞いてるそうだ」
「それだけ? 祭壇とか魔法陣で神の世界に行けないの?」
「行けるか」
「お婆さんは大地の女神ミーカルに会った事は?」
「ない」
「あっそ」
と返事したオレが念の為に、
「夢で会った事は? 声を聞いた事は?」
「両方ない」
「気配を感じた事は?」
「ないな」
「何だ、無駄足か。おっと念の為に・・・他の神に遭った事は?」
初めて興味を覚えたのか、
「居るのか?」
「さあ」
「ないな」
「ふ~ん。嘘よね。今の答え。少し揺らぎがあったもの。誰に会ったの?」
「聖獣ペガサスだよ。神に分類されるか考えてただけだ」
「ふ~ん。まあいいわ。じゃあね」
「氷を溶かしていくのだよな?」
「森を燃やしていいのなら、炎を焼べて氷を溶かすけど?」
「もういい。さっさと帰れ」
「はぁ~い」
こうしてオレはエルフの里からグリフォンで旅立ったのだった。
◇
このエルフの里への訪問が拙かったらしい。
ファンタジー小説の美少女(身体はね)の主人公でありながら、あるまじき事だが、
オレは今、ゲリピーになっていた。
凍る里を腹を出した恰好で歩いて、腹が冷えた訳じゃない。
これはエルフの毒だ。
オレは里で傷を負ってない。
空気感染系?
風上から撒かれて吸わされた?
それともあの老婆が居た室内か?
そんな訳で、
オレはまだリティア大森林内に居た。
森に降りて茂みの中で用を達している訳だ。
「【解毒】魔法が利かないとは恐れ入るぜ。特別な毒か何かか?」
『これからどうするピョン、ご主人様?』
「あの里のエルフ連中は皆殺しだ」
『本当にエルフの仕業なのかピョン?』
「どういう意味だ、アル?」
『今朝別れた5人組も十分怪しいピョン』
ほう。
それは考えなかったな。
あれだけの白金のインゴットを貰っておいてオレを殺すか?
なくはないか。
『他にも、お宝に盗難防止用の毒が掛かっていたかもしれないピョン』
「なるほど」
自我があるからか、アルの視点はオレとは違い役立つ事が判明した。
他にも公爵令嬢のこの身体の胃腸が単純に弱い可能性もある。
「それでアル。オレのゲリピーを治す方法は?」
『山ほどあるハイポーションを使うピョン』
「ポーションは解毒薬じゃないぞ」
『ハイポーションで体力を回復し続けて毒の免疫が付くまで苦しむピョン』
「ふざけるなよ、アル」
『マジだピョン』
アルが更に、
『ご主人様は強さの割に、そっち系等の耐性が無さ過ぎるピョン。この前も睡眠薬であっさり眠って捕まったピョンね』
「この際、耐性を付けろって事か?」
ってか、普通、貴族(それも王太子妃候補)なら毒の耐性を付けてるんじゃなかったっけ?
どうなってるんだ?
「そういう事だピョン。どうせ、追われる身ピョン。完全復活するまで隠れてるピョン」
「ふむ。食糧は2000人が3年分。ハイポーションは500本以上あったっけ。いいだろう。アルの進言を採用してやるか」
そんな訳でオレはリティア大森林内の小川の傍の洞窟に籠もる事にしたのだった。
◇
オレがゲリピーで苦しんだ10日目。
洞窟に隠れていたオレは襲撃された。
エルフ連中にだ。
それも御丁寧に夜の襲撃だった。
「あの人間は毒で死に掛けのはずだっ! とどめをさすぞっ!」
と喋ってる。
ほらな。
やっぱり、あのエルフ連中の仕業じゃねえか。
アルじゃなくてオレが正解って事だ。
ってか、竜毒なの?
元の身体だったら余裕で免疫があったのに。
貧弱な身体に入ってしまったもんだな、オレも。
でも、ないか。
竜毒を喰らって生きてるんだから?
この身体、毒の耐性があった?
やっぱり相当、運が強い?
オレは自嘲気味に、
「まだ生きてるよっ!」
「ゲッ」
エルフは耳が自慢だが、【沈黙】魔法の前に形無しだ。
「【氷の矢】っ!」
氷の矢200本で襲撃部隊のエルフ9人を撃破したのだった。
オレがゲリピーで苦しむ19日目。
またエルフ連中の襲撃が来た。
「もうさすがに死んで・・・」
「【氷の矢】っ!」
オレは氷の矢魔法でエルフ5人を撃破した。
そしてオレは竜毒を22日目に克服し、竜毒の免疫をゲットしたのだった。
「ふっかぁ~つっ!」
とオレは元気良く叫んでた。
これでゲリピーともおさらばだ。
「黒竜の竜毒なんか使いやがってっ! だが、そのお陰で【竜気】と【竜魔】もゲットっ! はぁ~はっはっはっはっはっ!」
この身体、本当に運がいいな。
『ご主人様が元気になって良かったピョン』
「ああ。それじゃあ、エルフの里にお礼参りと行こうかぁ~♪」
『ご主人様、発言が雑魚っぽいピョン』
「いやいや、20日も毒で苦しんだんだぞ。お礼参りするよな、普通?」
『それよりもご主人様、この森で拙い事が起きてる事に気付いてるピョン?』
「何の事だ?」
『付いてくるピョン』
仕方なくアルに連れられて出向けば、狼系の魔物3頭が死んでいた。
『これだ、ピョン』
「何だ? 外傷はないようだが・・・」
「ご主人様、あの茂みに見覚えはあるピョン?』
「ん? ないが?」
『前にご主人様が用を達した茂みだピョン』
「・・・待て。竜毒は竜から離れたら特殊なビンで密閉してない限り半日で死滅するはずだろ? 新たに感染する訳が・・・」
オレが博識を披露した後、
「・・・人の身体を介して変異した? それとも最初から変異型の竜毒をエルフが持っていた?」
『知らないピョン。分かってるのは広がるはずのない竜毒が広がり始めた事ピョン』
それってかなり拙いんじゃあ。
燃やして消滅殺菌するか?
いやいや、リティア大森林を燃やしたらまた何を言われるか・・・
よし、逃げよう。
「ずらかるぞ、アル」
オレは即断を下した。
変異型の竜毒が魔物を媒介して広がったら大変な事になる事が、まあエルフも居るから大丈夫だろう。
ってか、今思えば、ゲリピーの時も小川で身体を洗ったっけ。
川下で水を飲んだ奴が居たら拙いかもな。
まあ、運がなかったって事で。
悪いのは竜毒なんかを使ったエルフな訳だし。
オレはこうしてエルフへのお礼参りは諦めて、グリフォンでリティア大森林からさっさと脱出したのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
登場人物。
エルフの戦士・・・長の息子。話を聞かない馬鹿。人間嫌い。
エルフの残党・・・里の物陰から襲い、竜毒を使った。ロザリアは気付いてないが襲撃部隊の最初の隊長もコイツ。
戦闘力1100・・・エルフの老婆。
エルフの追っ手2・・・雑魚。
地名。
エルフの里・・・リディア大森林で最大のエルフの集落。
太陽が空に輝いて暖かな気候なはずだが、リティア大森林内の自然豊かなエルフの里が氷漬けになっていた。
本当に見事なまでの氷漬けだった。
待ったっ!
説明させてくれっ!
これには海よりも深い事情が・・・
『やると思ったピョン』
「黙ってろ、アルっ!」
とツッコミを入れつつオレは回想に入った。
◇
ナポリー王国の残党は朝になったらオレと関わりたくなかったのか速攻で旅立った訳だが、オレもその後、グリフォンに乗って旅立った。
空を移動する。
そして、上空からエルフの里を見つけた訳だ。
物珍しいので降りるよな?
それに、ほら、オレって元の世界に戻りたいから。
(パン、パン♪)
エルフと言ったら長寿♫
長寿と言ったら物知り♬
って訳だからさ。
なので、有益な情報を得るべく、里に降りたら、
「人間、さっさとグリフォンと共に里から出ていけっ!」
とエルフの戦士達20人くらいが弓矢を構えてオレを威嚇してきて、
「違う。攻めてきたんじゃない。友好的な話し合いを・・・」
「黙れっ! 人間なんか信用出来るかっ!」
「いやいや、少しは冷静に・・・」
ヒュンッと矢が1本飛んできて、オレが常時展開する障壁が矢を弾いた訳だが、
「今のは警告だっ! 今すぐに・・・」
ピキッ。
「分かったわ。言葉が通じない事が」
オレはそう笑うと、
「【凍る世界】っ!」
大魔法を唱えた。
オレの足元から大地が氷漬けになって凄い速さで広がり、
「貴様っ!」
「うるさい、黙ってろ、雑魚どもっ! 警告だろうと矢を射られて笑って許す訳がないだろうがっ! 【氷の矢】っ!」
【氷の矢】500本を放ってその場に居たエルフの戦士どもを殲滅。
こうして里が凍ったって訳だ。
なっ?
オレ、悪くなかっただろ?
てへ。
◇
凍った里の中をオレは探索した。
時々、
「人間がっ!」
とか武器を持って襲ってくる閉鎖的なエルフも居たが、蹴りを入れてぶっ飛ばし、探索を続けた。
そして大木の上にあった建物の中で老婆のエルフを発見した。
戦闘力1100。
この老婆がこの里の最強っぽいな。
「エルフに何か怨みでもあるのか、人間?」
と質問されたので、
「いえ。友好的な会談を予定してたのに話も聞かずに拒絶するから。相手の強さが分からないなんて罪よねぇ~」
なんてオレは馬鹿にしながら、
「この世界の神、大地の女神ミーカの面会の仕方を知ってるなら教えてくれない?」
「里を氷漬けにしておいて教えて貰えると思ってるのか?」
「ええ。教えてくれるんでしょ? じゃないと私が居座るだけだし」
オレが真顔で問うと、老婆が嫌そうな顔をして、
「大地の女神ミーカルを祀る教団が時々声を聞いてるそうだ」
「それだけ? 祭壇とか魔法陣で神の世界に行けないの?」
「行けるか」
「お婆さんは大地の女神ミーカルに会った事は?」
「ない」
「あっそ」
と返事したオレが念の為に、
「夢で会った事は? 声を聞いた事は?」
「両方ない」
「気配を感じた事は?」
「ないな」
「何だ、無駄足か。おっと念の為に・・・他の神に遭った事は?」
初めて興味を覚えたのか、
「居るのか?」
「さあ」
「ないな」
「ふ~ん。嘘よね。今の答え。少し揺らぎがあったもの。誰に会ったの?」
「聖獣ペガサスだよ。神に分類されるか考えてただけだ」
「ふ~ん。まあいいわ。じゃあね」
「氷を溶かしていくのだよな?」
「森を燃やしていいのなら、炎を焼べて氷を溶かすけど?」
「もういい。さっさと帰れ」
「はぁ~い」
こうしてオレはエルフの里からグリフォンで旅立ったのだった。
◇
このエルフの里への訪問が拙かったらしい。
ファンタジー小説の美少女(身体はね)の主人公でありながら、あるまじき事だが、
オレは今、ゲリピーになっていた。
凍る里を腹を出した恰好で歩いて、腹が冷えた訳じゃない。
これはエルフの毒だ。
オレは里で傷を負ってない。
空気感染系?
風上から撒かれて吸わされた?
それともあの老婆が居た室内か?
そんな訳で、
オレはまだリティア大森林内に居た。
森に降りて茂みの中で用を達している訳だ。
「【解毒】魔法が利かないとは恐れ入るぜ。特別な毒か何かか?」
『これからどうするピョン、ご主人様?』
「あの里のエルフ連中は皆殺しだ」
『本当にエルフの仕業なのかピョン?』
「どういう意味だ、アル?」
『今朝別れた5人組も十分怪しいピョン』
ほう。
それは考えなかったな。
あれだけの白金のインゴットを貰っておいてオレを殺すか?
なくはないか。
『他にも、お宝に盗難防止用の毒が掛かっていたかもしれないピョン』
「なるほど」
自我があるからか、アルの視点はオレとは違い役立つ事が判明した。
他にも公爵令嬢のこの身体の胃腸が単純に弱い可能性もある。
「それでアル。オレのゲリピーを治す方法は?」
『山ほどあるハイポーションを使うピョン』
「ポーションは解毒薬じゃないぞ」
『ハイポーションで体力を回復し続けて毒の免疫が付くまで苦しむピョン』
「ふざけるなよ、アル」
『マジだピョン』
アルが更に、
『ご主人様は強さの割に、そっち系等の耐性が無さ過ぎるピョン。この前も睡眠薬であっさり眠って捕まったピョンね』
「この際、耐性を付けろって事か?」
ってか、普通、貴族(それも王太子妃候補)なら毒の耐性を付けてるんじゃなかったっけ?
どうなってるんだ?
「そういう事だピョン。どうせ、追われる身ピョン。完全復活するまで隠れてるピョン」
「ふむ。食糧は2000人が3年分。ハイポーションは500本以上あったっけ。いいだろう。アルの進言を採用してやるか」
そんな訳でオレはリティア大森林内の小川の傍の洞窟に籠もる事にしたのだった。
◇
オレがゲリピーで苦しんだ10日目。
洞窟に隠れていたオレは襲撃された。
エルフ連中にだ。
それも御丁寧に夜の襲撃だった。
「あの人間は毒で死に掛けのはずだっ! とどめをさすぞっ!」
と喋ってる。
ほらな。
やっぱり、あのエルフ連中の仕業じゃねえか。
アルじゃなくてオレが正解って事だ。
ってか、竜毒なの?
元の身体だったら余裕で免疫があったのに。
貧弱な身体に入ってしまったもんだな、オレも。
でも、ないか。
竜毒を喰らって生きてるんだから?
この身体、毒の耐性があった?
やっぱり相当、運が強い?
オレは自嘲気味に、
「まだ生きてるよっ!」
「ゲッ」
エルフは耳が自慢だが、【沈黙】魔法の前に形無しだ。
「【氷の矢】っ!」
氷の矢200本で襲撃部隊のエルフ9人を撃破したのだった。
オレがゲリピーで苦しむ19日目。
またエルフ連中の襲撃が来た。
「もうさすがに死んで・・・」
「【氷の矢】っ!」
オレは氷の矢魔法でエルフ5人を撃破した。
そしてオレは竜毒を22日目に克服し、竜毒の免疫をゲットしたのだった。
「ふっかぁ~つっ!」
とオレは元気良く叫んでた。
これでゲリピーともおさらばだ。
「黒竜の竜毒なんか使いやがってっ! だが、そのお陰で【竜気】と【竜魔】もゲットっ! はぁ~はっはっはっはっはっ!」
この身体、本当に運がいいな。
『ご主人様が元気になって良かったピョン』
「ああ。それじゃあ、エルフの里にお礼参りと行こうかぁ~♪」
『ご主人様、発言が雑魚っぽいピョン』
「いやいや、20日も毒で苦しんだんだぞ。お礼参りするよな、普通?」
『それよりもご主人様、この森で拙い事が起きてる事に気付いてるピョン?』
「何の事だ?」
『付いてくるピョン』
仕方なくアルに連れられて出向けば、狼系の魔物3頭が死んでいた。
『これだ、ピョン』
「何だ? 外傷はないようだが・・・」
「ご主人様、あの茂みに見覚えはあるピョン?』
「ん? ないが?」
『前にご主人様が用を達した茂みだピョン』
「・・・待て。竜毒は竜から離れたら特殊なビンで密閉してない限り半日で死滅するはずだろ? 新たに感染する訳が・・・」
オレが博識を披露した後、
「・・・人の身体を介して変異した? それとも最初から変異型の竜毒をエルフが持っていた?」
『知らないピョン。分かってるのは広がるはずのない竜毒が広がり始めた事ピョン』
それってかなり拙いんじゃあ。
燃やして消滅殺菌するか?
いやいや、リティア大森林を燃やしたらまた何を言われるか・・・
よし、逃げよう。
「ずらかるぞ、アル」
オレは即断を下した。
変異型の竜毒が魔物を媒介して広がったら大変な事になる事が、まあエルフも居るから大丈夫だろう。
ってか、今思えば、ゲリピーの時も小川で身体を洗ったっけ。
川下で水を飲んだ奴が居たら拙いかもな。
まあ、運がなかったって事で。
悪いのは竜毒なんかを使ったエルフな訳だし。
オレはこうしてエルフへのお礼参りは諦めて、グリフォンでリティア大森林からさっさと脱出したのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
登場人物。
エルフの戦士・・・長の息子。話を聞かない馬鹿。人間嫌い。
エルフの残党・・・里の物陰から襲い、竜毒を使った。ロザリアは気付いてないが襲撃部隊の最初の隊長もコイツ。
戦闘力1100・・・エルフの老婆。
エルフの追っ手2・・・雑魚。
地名。
エルフの里・・・リディア大森林で最大のエルフの集落。
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