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シャテチ連合の滅亡
首都シャハイネ制圧
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5月。
カールの新王即位から1月の間にシャテチ連合の北部は呆気なく、カール・モルリント王国軍の手に落ちていた。
落ちた原因は前3頭領の署名入りの命令書である。
すなわち、王都カモント決戦5日目の昼に3人が署名した、
「留守役のイストン大臣に特別に全権を委ねる」
という例の書状である。
その書状を持った伝令兵はモルリント王国の王都カモントからシャテチ連合本国を目指したが途中で密かに回り込んでいたコルエーゼが率いる別動隊に捕縛されて、書状はそのままコルエーゼの手に落ちていた、という顛末だったのだが。
この命令書は、本物の命令書だったので、タチが悪かった。
あの時、3頭領達は死ぬとは思っておらず、命令書はレシット辺境国の略奪部隊の排除を意味していたのだが、それだけに限定したら一々何度も確認の伝令が来て面倒臭い。
その為、『臨機応変に対処しろ』との意味で『全権を委ねた』のだが、3頭領が死んだ今となっては、その命令書は後継指名となっていたのだ。
◇
そんな訳で、その遺言書がシャテチ連合の首都シャイネに届いた日には大騒ぎとなった。
前3頭領が戦死したのは去年の11月で、現在は年を跨いだ4月だ。
5ヶ月が経過しており、ようやく苛烈な権力争いの末、新3頭領の選出が済んでいたのだから。
新3頭領とは、
遠縁で血が微かに繋がっており、モルガの家名を継ぎ、モルガ派の継承者となったマイケル・モルガ。
ベイ派の継承者となったフラズ・カイ。
ルパンガ派の継承者となったスルントス。
だった。
そして、後継指名を受けていたイストン大臣はこの時、既に後継争い負けて死んでいた。
イストン大臣を殺したのはフラズ・カイである。
その命令書を見たその日の内にフラズ・カイは側近達と首都シャハイネから出奔。
カール・モルリント王国の首都となったブラベに辿り着いて降伏した。
4月の新王即位式の僅か5日後の事である。
フラズ・カイの出奔を受け、首都シャハイネに残された2人の頭領はこの事態をどう思ったのか。
決まってる。
「もう1人を排除したら、自分がこの国の王だ」
である。
マイケル・モルガは暗殺者を派遣する方法を考えてたが、スルントスの方はもっと野蛮で行動的だった。
軍隊で首都シャハイネを制圧して、捕縛したマイケル・モルガを満面の笑顔で、
「悪いな」
「貴様ぁぁっ! グアアアアア」
とスルントスが自らの手で公開処刑にしたのだから。
これは完全な悪手である。
モルガ頭領を殺害する正当な理由がなかったのだから。
その為、スルントスの独裁とはなったが、滅茶苦茶だ、と人心は完全に離れていた。
同派閥のルパンガ派からも、である。
そこに南半国を切り取ったカール・モルリント王国軍の北上である。
モルリント王国軍内に居るフラズ・カイが書状を連発するのでベイ派はことごとく降伏。
マイケルを殺されたモルガ派も途中で降伏路線に舵を切ったので、ルパンガ派だけが孤軍奮闘したが、頭領のスルントスには人望がない。
旗色が悪い、と悟るとルパンガ派からも脱走や降伏者が続出。
戦と呼べる戦いは首都シャハイネ決戦だけだったが、この時にはもう内応者が続出で、状況打開と人気回復の為にスルントスが4万の兵を率いて首都シャハイネから討って出るも、ベイ派とモルガ派の兵を吸収して4万に膨れ上がったカール・モルリント王国軍は柵を張り巡らせて矢で応戦するのみ。
夕方になって首都シャハイネ内に戻ろうとしたら、城門が閉じており、
「何の冗談だ? さっさと開けろ」
と叫ぶスルントスに、守備隊を任せていた将軍コーズから、
「誰にでも噛み付く狂犬に尻尾を振る者はこのシャハイネにはもういないんだよっ!」
その言葉と共に矢が射掛けられて、裏切りが発覚。
仕方なく転進したが、食糧なしだ。
それに夜になると同時に兵士達が脱走。
人気の無さも手伝って、一夜明けたら、手元に残った兵数は4000人になっていた。
もう戦えない事を悟ったスルントスが降伏を申し出るも、リガロ軍事総長が武功が欲しかった事や、フラズ・カイによる『スルントスは手に負えない狼です。必ず叛旗を翻すかと』等々の要因が重なって、見せしめにそのシャテチ連合軍4000人はカール・モルリント王国軍4万人に討たれ、あっさりと勝利。
首都シャハイネ自体は無血開城をしてカール・モルリント王国軍を迎え入れたのだった。
こうしてカール・モルリント王国がそのままシャテチ連合の領土の大半を継承した。
それがモルリント王国暦125年5月の出来事である。
◇
因みにレストは参戦せずに留守番となり、新王都ブラベに居た。
ブラベ王宮の参謀府で仕事をしていたら、衛兵が、
「ドム男爵のご夫人がお目通りを願って王宮の門前に来られてますが?」
「そう言えばコモーズ城に来てたって報告があったな」
レストはそう思い出しながら、王宮の門前に出向くと本当にソフィーフィが居た。
「ソフィーフィ」
「旦那様」
お互いの再会を喜び、新婚らしく抱き合う中、
「カモント王宮が落ちる前にコモーズ城に来てたよな? どうしてだ?」
「それが3月の段階で拝領した領地から農民が大量に逃げたと報告があり、これって露見したら拙い情報でしょ。なので直接、旦那様に伝えに来たんです。モトリー城に居ると聞いていたので騎士団と交渉して輸送部隊の人達と一緒に馬車で。そしたらモトリー城に旦那様が居らず、参謀府はコモーズ城に移った、と教えて貰ったので、コモーズ城に出向いたら旦那様は居ず、王都カモントが陥落したって情報が流れて、それで即位されたカール第2王子が居られる新王都の方へ」
(何だ。オトルレン皇国軍の侵攻を予見したからじゃなくて、偶然なだけか。まあ、行動力があるのは認めるが)
とレストは思いながら、
「でも良かったよ、ソフィーフィが無事で」
そうレストは笑い、ブラベ王宮内にソフィーフィを案内したのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
登場人物。
レスト・・・ドム男爵。コルエーゼ参謀付き補佐官。
コルエーゼ・・・参謀府参謀。伯爵。失脚はモルリント王国暦120年。
アマンド・・・大臣。参謀府参謀を兼務。子爵後継。
ソフィーフィ・・・レストの妻。
カール・・・モズーヤ侯爵。第2王子で臣籍降下した。右軍の隊長。
ゴクートル・・・軍事総長。前国王親衛隊長。中央軍の隊長。
グロバー・・・参謀長。ゴクートルの軍事総長昇格で国王親衛隊長も兼務。
グダン・・・参謀府参謀。第2大隊長を兼務。侯爵。
セーヒ・・・侯爵。中央軍の副隊長。妻は国王の妹。
チャル・・・第4都市ブラベの隊長。モルガ派。
リョーガン・・・第4都市ブラベの隊長。ベイ派。
サイ・・・第4都市ブラベの隊長。ルパンガ派。コルエーゼの義兄弟(虚偽)。
グロス・・・セーヒ侯爵家の長男。母親は王族。カールの従弟。王位継承権あり。
マイケル・モルガ・・・シャテチ連合の新3頭領の1人。
スルントス・・・シャテチ連合の新3頭領の1人。
コーズ・・・シャテチ連合の将軍。スルントスの部下。
カールの新王即位から1月の間にシャテチ連合の北部は呆気なく、カール・モルリント王国軍の手に落ちていた。
落ちた原因は前3頭領の署名入りの命令書である。
すなわち、王都カモント決戦5日目の昼に3人が署名した、
「留守役のイストン大臣に特別に全権を委ねる」
という例の書状である。
その書状を持った伝令兵はモルリント王国の王都カモントからシャテチ連合本国を目指したが途中で密かに回り込んでいたコルエーゼが率いる別動隊に捕縛されて、書状はそのままコルエーゼの手に落ちていた、という顛末だったのだが。
この命令書は、本物の命令書だったので、タチが悪かった。
あの時、3頭領達は死ぬとは思っておらず、命令書はレシット辺境国の略奪部隊の排除を意味していたのだが、それだけに限定したら一々何度も確認の伝令が来て面倒臭い。
その為、『臨機応変に対処しろ』との意味で『全権を委ねた』のだが、3頭領が死んだ今となっては、その命令書は後継指名となっていたのだ。
◇
そんな訳で、その遺言書がシャテチ連合の首都シャイネに届いた日には大騒ぎとなった。
前3頭領が戦死したのは去年の11月で、現在は年を跨いだ4月だ。
5ヶ月が経過しており、ようやく苛烈な権力争いの末、新3頭領の選出が済んでいたのだから。
新3頭領とは、
遠縁で血が微かに繋がっており、モルガの家名を継ぎ、モルガ派の継承者となったマイケル・モルガ。
ベイ派の継承者となったフラズ・カイ。
ルパンガ派の継承者となったスルントス。
だった。
そして、後継指名を受けていたイストン大臣はこの時、既に後継争い負けて死んでいた。
イストン大臣を殺したのはフラズ・カイである。
その命令書を見たその日の内にフラズ・カイは側近達と首都シャハイネから出奔。
カール・モルリント王国の首都となったブラベに辿り着いて降伏した。
4月の新王即位式の僅か5日後の事である。
フラズ・カイの出奔を受け、首都シャハイネに残された2人の頭領はこの事態をどう思ったのか。
決まってる。
「もう1人を排除したら、自分がこの国の王だ」
である。
マイケル・モルガは暗殺者を派遣する方法を考えてたが、スルントスの方はもっと野蛮で行動的だった。
軍隊で首都シャハイネを制圧して、捕縛したマイケル・モルガを満面の笑顔で、
「悪いな」
「貴様ぁぁっ! グアアアアア」
とスルントスが自らの手で公開処刑にしたのだから。
これは完全な悪手である。
モルガ頭領を殺害する正当な理由がなかったのだから。
その為、スルントスの独裁とはなったが、滅茶苦茶だ、と人心は完全に離れていた。
同派閥のルパンガ派からも、である。
そこに南半国を切り取ったカール・モルリント王国軍の北上である。
モルリント王国軍内に居るフラズ・カイが書状を連発するのでベイ派はことごとく降伏。
マイケルを殺されたモルガ派も途中で降伏路線に舵を切ったので、ルパンガ派だけが孤軍奮闘したが、頭領のスルントスには人望がない。
旗色が悪い、と悟るとルパンガ派からも脱走や降伏者が続出。
戦と呼べる戦いは首都シャハイネ決戦だけだったが、この時にはもう内応者が続出で、状況打開と人気回復の為にスルントスが4万の兵を率いて首都シャハイネから討って出るも、ベイ派とモルガ派の兵を吸収して4万に膨れ上がったカール・モルリント王国軍は柵を張り巡らせて矢で応戦するのみ。
夕方になって首都シャハイネ内に戻ろうとしたら、城門が閉じており、
「何の冗談だ? さっさと開けろ」
と叫ぶスルントスに、守備隊を任せていた将軍コーズから、
「誰にでも噛み付く狂犬に尻尾を振る者はこのシャハイネにはもういないんだよっ!」
その言葉と共に矢が射掛けられて、裏切りが発覚。
仕方なく転進したが、食糧なしだ。
それに夜になると同時に兵士達が脱走。
人気の無さも手伝って、一夜明けたら、手元に残った兵数は4000人になっていた。
もう戦えない事を悟ったスルントスが降伏を申し出るも、リガロ軍事総長が武功が欲しかった事や、フラズ・カイによる『スルントスは手に負えない狼です。必ず叛旗を翻すかと』等々の要因が重なって、見せしめにそのシャテチ連合軍4000人はカール・モルリント王国軍4万人に討たれ、あっさりと勝利。
首都シャハイネ自体は無血開城をしてカール・モルリント王国軍を迎え入れたのだった。
こうしてカール・モルリント王国がそのままシャテチ連合の領土の大半を継承した。
それがモルリント王国暦125年5月の出来事である。
◇
因みにレストは参戦せずに留守番となり、新王都ブラベに居た。
ブラベ王宮の参謀府で仕事をしていたら、衛兵が、
「ドム男爵のご夫人がお目通りを願って王宮の門前に来られてますが?」
「そう言えばコモーズ城に来てたって報告があったな」
レストはそう思い出しながら、王宮の門前に出向くと本当にソフィーフィが居た。
「ソフィーフィ」
「旦那様」
お互いの再会を喜び、新婚らしく抱き合う中、
「カモント王宮が落ちる前にコモーズ城に来てたよな? どうしてだ?」
「それが3月の段階で拝領した領地から農民が大量に逃げたと報告があり、これって露見したら拙い情報でしょ。なので直接、旦那様に伝えに来たんです。モトリー城に居ると聞いていたので騎士団と交渉して輸送部隊の人達と一緒に馬車で。そしたらモトリー城に旦那様が居らず、参謀府はコモーズ城に移った、と教えて貰ったので、コモーズ城に出向いたら旦那様は居ず、王都カモントが陥落したって情報が流れて、それで即位されたカール第2王子が居られる新王都の方へ」
(何だ。オトルレン皇国軍の侵攻を予見したからじゃなくて、偶然なだけか。まあ、行動力があるのは認めるが)
とレストは思いながら、
「でも良かったよ、ソフィーフィが無事で」
そうレストは笑い、ブラベ王宮内にソフィーフィを案内したのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
登場人物。
レスト・・・ドム男爵。コルエーゼ参謀付き補佐官。
コルエーゼ・・・参謀府参謀。伯爵。失脚はモルリント王国暦120年。
アマンド・・・大臣。参謀府参謀を兼務。子爵後継。
ソフィーフィ・・・レストの妻。
カール・・・モズーヤ侯爵。第2王子で臣籍降下した。右軍の隊長。
ゴクートル・・・軍事総長。前国王親衛隊長。中央軍の隊長。
グロバー・・・参謀長。ゴクートルの軍事総長昇格で国王親衛隊長も兼務。
グダン・・・参謀府参謀。第2大隊長を兼務。侯爵。
セーヒ・・・侯爵。中央軍の副隊長。妻は国王の妹。
チャル・・・第4都市ブラベの隊長。モルガ派。
リョーガン・・・第4都市ブラベの隊長。ベイ派。
サイ・・・第4都市ブラベの隊長。ルパンガ派。コルエーゼの義兄弟(虚偽)。
グロス・・・セーヒ侯爵家の長男。母親は王族。カールの従弟。王位継承権あり。
マイケル・モルガ・・・シャテチ連合の新3頭領の1人。
スルントス・・・シャテチ連合の新3頭領の1人。
コーズ・・・シャテチ連合の将軍。スルントスの部下。
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