悪役転生した奴隷商人が奴隷を幸せにするのは間違っていますか?

桜空大佐

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<第二巻:温厚無慈悲な奴隷商人>

第三十一話:奴隷商人は結婚式で決意を固める

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「ニート様にお願いがあります」

 ルイが俺の部屋に来たのは、彼女のミアにプロポーズした翌日だった。
 昨夜は、きっと幸せな夜を過ごしたに違いない。それなのに、浮かない顔をしている。

「どうした、なにかあったのか? もしかして、マリッジブルーというやつか?」

「え? その、マリッジブルーというのはなんです?」

「結婚前になると、男も女も本当にこの相手でいいのだろうかと、大きな決断の後に後悔したり憂鬱になったりすることだ。普通は、女の方がマリッジブルーになるもんだけどな」

 そんなのではないと、ルイは否定すると再び黙りこくった。
 何か話ししたいことがあるが、言いにくいことらしい。

「どうした? お願いというのはなんだ? 内容によるが、力になるから」

 ルイは、小さく返事をすると床に膝をついて言った。

「妹の消息が知りたいのです。妹にも結婚式を見てもらいたいんです」

「妹? ルイの妹がどうした。故郷にいるのなら急ぎで迎えに行かせるぞ」

「いえ、妹はこちらの屋敷で奴隷をしていたと思います。その後の消息はわかりませんし、この屋敷を見る限り妹の姿はありません。ニート様は覚えておられますか? エリーナという名です」

 エリーナ? 人間の奴隷でエリーナという者がいたかな?
 うーむ、記憶の糸を手繰り寄せても、さっぱり思い出せない。
 そもそも、ルイの妹も奴隷として売られていたというのは初耳だ。

「人間の奴隷でエリーナという名前の女は知らんなあ。ずいぶん前の話か?」

「いえ、人間ではありません。猫人族で銀髪で、少しツリ目な娘です」

 あれ? 妹が猫人族ってどういうことだ? 養女か何かなのか?

「ルイは人間なのに妹が獣人族っていったいどういうことなんだ?」

 ルイは、俺の問いかけに不思議そうな顔をした。
 俺なんか変なことを言ったっけ?

「ご存知の通り、人間と獣人族との間に生まれた子供は、人間に生まれるか獣人族に生まれるかのどちらかで、私の父が人間で母が猫人族でした。そして、私は人間として生まれ、妹は猫人族として生まれたのです。ここまでは、ご想像の範囲と思いますが……」

 え? ご存知の通りとか、想像の範囲とかって、これってもしかしてこの世界の常識なわけ?

「うん、続けて」

 俺は、精一杯知っていたふりをして、ルイの話を続けさせた。
 そうだったんだ。人間と獣人族が子供を作っても、ハーフになるわけではないんだ。
 では、エルフは? ハーフエルフっているよね? いや、この世界ではまだ見てないか。

 あっ、いつの間にかルイの話は終わってこちらを怪訝な顔で見ている。

「ニート様、どうでしょう?」
「そうだな……。とりあえず獣人族だったのなら、マリレーネたちに尋ねてみようか」

 ようするに、ルイの妹は奴隷としてこの屋敷にいたことがあり、その妹は猫人族のエリーナという名前だということ。ルイとエリーナは人間と猫人族の両親がいたということはわかった。
 そして、人間と獣人族の間で子供ができてもハーフにはならず、どちらか一方にしかならないということだった。

 ◆

「あぁ、エリーナちゃん? 知ってるよ。ウチと同じ部屋だったからね。エリーナちゃんがどうしたんです?」

 大広間でテーブルを掃除していたマリレーネを見つけて聞くと、即答してくれた。
 そうか、同じ部屋ということは俺がこの世界に来てからのこと。つまり、酷いことはしていないし、おそらく買われた先でも酷い扱いは受けていないはずだ。

 俺は、すぐに自室に戻ると奴隷たちの名簿を確認した。
 ジュンテの元へ送った奴隷のリストの中にエリーナの名前を見つける。
 購入先は……えっと、これはたしか……地下アイドルとして奴隷館で働いていたが、王都の偉いさんに気に入られて、買われていったはず。本人も望んだため許してやったはず。

 自室を出たところで、ライラがこちらに来るのが見えた。

「ライラ! ちょうどいいところに来た。今日のルイたちの結婚に、妹を呼ぶぞ!」

「えっ! 旦那様に妹様がいらっしゃったのですか? ど、どうしましょう! わ、私もさっそくおめかししなくては……私の妹君にもなられるわけですから……あら、イヤだ、ご挨拶もまだ何も……」

「違うっ! ルイにだ! ルイの妹が王都のイブラハムさんの所で働いているはずだ。結婚式の時だけ戻ってこられるようにライラから頼んでもらえるか?」

「大宰相のイブラハム様ですか……。おそらく、大丈夫とは思いますが、その妹の名前は?」
「エリーナだ。銀髪の 猫人族キャットピープルだ!」

 ライラは、すぐ用意して王都へ参りますと腰を折り礼を取ると、即座に行動した。
 エリーナの件は、まかせておけばいいだろう。
 あの、大宰相イブラハムさんのところで働いているエリーナが妹だったとは……

 俺は、すぐにパオリーアを呼ぶとルイにエリーナの所在が分かったと伝えるよう頼んだ。
 せっかくの晴れ舞台。家族に見てもらいたいという気持ちはよくわかる。
是非とも会わせてやりたい。

 結婚式は夕方からだから、時間はまだある。
 式の準備はパオリーアとアルノルトが指揮を取っているて、ライラは王都に行かせている。
 アーヴィアは厨房で忙しいだろうし、マリレーネは雑用で忙しいはずだ。

 大広間に再び行くとマリレーネが、せっせと机を拭きテーブルクロスをかけている。
 俺が入って来たことに気がついたマリレーネは、ちょこんと頭を下げる

「マリ、ひと段落ついたら、ちょっといいかな?」

 手を止めて、マリレーネが笑顔になって答える。

「はい、大丈夫です。もう少しで終わりますから。お部屋に行きましょうか?」
「いや、ここで待つよ。マリが仕事をしている姿を見ている」

 俺は、近くにあった椅子に座るとマリレーネがテーブルを拭き、テーブルクロスを掛けて行く姿を見ていた。
 この娘も出会った頃に比べたら、ずいぶんと所作が洗練されてきた。
 少しずつ成長していく姿を見て、俺自身もずいぶん変わったことに気づく。

 初めてこの異世界に来てからもう一年ほどか。
 長いようで今思い返すとあっという間だった。
 はじめは、右も左も分からず、とにかくこの異世界のニートという人間の代わりをしなければならないと、必死になって馴染もうとした。奴隷との接し方も、ゲームとは違って思うようにはいかなかった。
 コミュニケーションが必要なのは、元いた世界もこの世界も同じ。苦手意識を持っていても、がむしゃらにニートという役を演じ、それでいて元いた世界の知識やモラルを持ち込んで改善していった。

 こうやって、奴隷商人としてやっていけるのも、俺を支えてくれるみんながいるからだ。

「旦那様、お待たせしました。どうされたんですか? 遠い目をされてたけど、悩み事です? ウチでよかったら話を聞きますよ」

「いいや、なんでもない。マリもずいぶん成長したなぁと思ってな」

 俺の言葉に、フフッと恥ずかしそうに笑ったマリレーネは、頬に垂れた髪を撫で付けた。
 ショートボブは、獅子人族らしく茶色がかった金髪で軽くウェーブしている。

「マリは兄弟はいるのか?」

「年の離れた姉が一人います。ですが、何年も会っていません」
「そうか。マリのお姉さんということはかなりの美人さんだろうな」
「そうなんです! 自慢の姉なんててます! 旦那様にも会わせてみたいなあ。今は酒場を経営してるんですがカールトン国なので、会いに行けなくて」

 カールトン国と言えば隣の国だ。この大陸の四つの国は共通言語で共通の通貨を使う。
 また、人の出入りは自由なのでオレも近々カールトン国の奴隷商人に会ってみたいと思っていた。

「カールトン国か、オレも一度行ってみるつもりだ。その時はマリも連れていくとするかな」
「ホンマ? あっ、すみません! 本当ですか?」

 慌てて言い直すあたりが可愛い。おそらく1ヶ月程度はここを離れることになる。
 それまでに俺がいなくてもギルドが回るように後継者を育てなければならない。
 それは、またおいおい考えるとして今はルイたちの結婚式だ。


 その夜、盛大な結婚式が行われていた。
 俺は、周辺の奴隷商人たちにも声をかけ、王都の下着屋の女将やら雑貨屋のオヤジも招待していたため、その相手に忙しい。

 下着屋の女将フレイヤが、ワイングラスを持ってやって来ると俺の腕に絡みついてきた。

「旦那様、やるねえ。奴隷同士の結婚を許すなんて、さすが私が見込んだ男だけのことはあるわー」

 ただの酔っ払いの女だが、褒められると俺も悪い気はしない。

「あの二人は恋人同士で人買いに売られたからな。奴隷でも家族を持って子を育てる権利はあると思っただけだ」

「権利ねえ。よく分かんないけど、こんな奴隷商人はこの大陸のどこを探してもいないね。やさしい旦那様でここの奴隷の子達はみんな幸せ者だ!」

 そういうとフレイアはケラケラと笑った。何が面白いんだか……。
 グイッとワインを飲み干すと、フレイアは私も結婚したくなっちゃったと俺の肩に頭を乗せて来る。

「あ、あのー。そんなことしたら、怖いお姉さんが来ますよ。ほら、ほら、来た来た」

 ズンズンと大股で隣のテーブルにいたライラがやって来ると、フレイアの腕を引っ張った。

「フレイアさん、ちょっと馴れ馴れしくしすぎじゃない? 私の夫になる人です」
「いいじゃない、ちょっとくらい貸してくれてもー! 私の周りにこんないい男いないんだからさぁ」
「ダメです! 旦那様は貸し借りするようなものではありません!」

 ライラは、フレイアとは顔なじみで、俺の元に来たきっかけを作った人。だから、本気で嫌がっているようではなかった。

「今日はルイたちの晴れ舞台なんだから、こんなところで痴話喧嘩はやめてくれ!」
「「痴話喧嘩って何よ!」」

 女二人に詰め寄られ、俺はフレイアの手を振りほどくとアルノルトの所へ逃げる。

「アルノルト、後は任せた。あの酔っ払い二人を俺に近づけるなよ」
「分かりました。でも、もう大丈夫と思いますよ」

 アルノルトの言葉に二人の女を見てみると、椅子に座り込んで話に花を咲かせていた。
 久しぶりに会ったから詰まる話でもあるのだろう。
 俺は、やれやれとため息をついて、それ以上ライラたちを見るのをやめた。
 今夜の主人公ルイたちのところへと向かう。

「ルイ、おめでとう。ミアを大切にしろよ」

「はい、旦那様には本当に感謝いたします。離れ離れになった俺たちを会わせてくれて、さらに仕事や家まで与えてくださったのに、結婚を許して頂いて本当に……本当に、ありがとうございます」

 涙を流しながらルイは頭を下げるのを、俺は泣くなよ、なんて言いながら肩を叩く。
 そこに、ミアまで加わり二人は揃って俺に感謝の言葉を並べた。心から感謝されているのがわかるが、俺はこの二人の結婚がこの国の奴隷制度を変えるきっかけにするための布石と考えている。

「子供が生まれたら、ミアは働きに出られないだろう。ルイはミアの分まで働けるように、頑張らないとな。俺への借金も減らんぞ」

 俺の冗談とも本気とも取れない言葉に、二人ははにかむと、再び礼を言った。

『お集まりの皆様、今日ご結婚されたルイとミアさんから一言いただきたいと思います!』

 アルノルトが、大声を張り上げ招待客へ告げるとシーンと場が静まる。

 ルイとミアは手を取って、みんなの前に進みでると大きな拍手が沸き起こった。
 うん、結婚式らしい。

「あの……こんな私たちのためにお集まりいただきありがとうございます。そしてなにより、ニート様には感謝し尽くしても足らない恩を受けています。本当にありがとうございます。僕たちは、人買いに襲われて奴隷として売られていたのをニート様に助けられて、ここにいます。この先どうなるのだろうと不安になった時、ニート様は悪いようにはしないからと仰って……二人で生きる希望をいただきました。こんな結婚の会まで開いて頂いて幸せです……」

 涙を流しながら、ゆっくりと話すルイの言葉に、パオリーアもマリレーネも貰い泣きしているのが見えた。
 ほかの奴隷商の親分たちも黙って見ている。奴隷の結婚が法的に認められたことを伝え、その手続きを明日みんなに指導することになっている。
 参列は任意だったが、みんな披露宴に出席してくれていた。

 挨拶が終わったルイに続き、ミアが話し始めている。

「ニート様との出会いがなければ、あの時ニート様が私を救い出して下さらなければとうに死んでいました。一度死んだ身と思い、今後はルイとともにニート様のお役に立てるよう頑張ります」

 最後はそう締めくくったミアもまた、涙で顔がぐちゃぐちゃになって、化粧が落ちてきている。
 パオリーアが、ミアを化粧直しに隣の部屋に連れ出すのを見ながら、拍手を送った。
 みんなが拍手し、声をかけていく。いい雰囲気だ。

 その時、アルノルトが耳打ちしてくる。ルイの妹のエリーナが到着したという。

 程なくして、ドレスに身を包んだ猫人族のエリーナが入ってきた。
 俺を見つけて駆け寄ると膝を折り礼を取ろうとするので止めるとルイを指差し示した。
 エリーナは、ルイを見つけらと駆け寄る。周りの客たちは騒めき立った。

「お兄ちゃん!」

 エリーナの声に振り返ったルイは目を見開き驚くと、駆け寄って抱きしめた。
 感動の兄妹の再会に、俺もウルっと目頭が熱くなる。
 エリーナは大宰相様のところで大切に扱われているようで、奴隷とは言われないとわからないほどだ。
 薄黄色のドレスに髪を編み上げて後ろで一つにまとめられている。
 地下アイドルしていた頃より、さらに美しさが増している。
 俺はエリーナをきちんと躾けて送り出せたことを誇りに思う。

 ライラを見ると、ハンカチで涙を拭いているのが見えた。教え子の登場に感無量と言ったところか。
 俺の視線に気づいたライラが、思わせぶりに体を寄せてくる。
 悪い気はしない。俺もいつか妻を娶ることになるだろう。この世界で生きていくしかないのだ。

 元いた世界のように目的もなくダラダラと昨日と同じ明日を迎える毎日を繰り返すことの虚しさを、この人生で書き換えたい。

 せめて、俺に関わった人たちが幸せにしたい。
 ふと、隣を見ると整った顔のライラが、微笑む。そっと手を握ると、小さく驚いたライラは身を寄せて握り返してきた。

「旦那様のお気持ち、うれしいです。私も旦那様を幸せにしますので、どうかよろしくお願いします」

 そう耳元で囁いた。

 化粧を直したミアは、ルイと一緒にそれぞれのテーブルを回っている。

「ライラ。これからも俺を支えてくれないか」

「ええ、これからもおそばにいさせていただけますか?」

「ああ、ずっとそばにいてくれ……」

 ライラは何も言わず、握る手を強く握り返した。

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