小柄コンプを拗らせていた俺、魔術学校ものの異世界に飛ばされた挙句デカ男達から天使扱いされる

荒瀬竜巻

文字の大きさ
上 下
52 / 71
理性を失う狼

責任を取る ※R15

しおりを挟む
精液が潤滑油の代わりをする。アナルに入った指がクニクニと動くたびに、ついさっきまで太い物をねじ込まれていたのでダイレクトに快楽が体に伝わり、逃げられなくなる。

「う、、 うぅ……」

「やっぱりな」

ジョセフは獲物を狙う目で俺を見つめた。すっかり発情した俺の体を見て安心したみたいだ。俺が逃げられないように片腕を腰に回して抱き寄せてきた。俺は完全に狼に捕えられた兎さん。腰が抜けてズルズルと座り込んでしまうがジョセフは楽しそうに抱えながら上から見下ろしていた。

「……掻き出すだけだかんな」

「わかってる。寧ろそれ以上を考えたのか?」

「死ね」

「素直じゃない」

さっきみたいに激しい指遣いじゃなくて、ゆっくり、決して性感帯を刺激することが目的ではない動き。それなのに小さく声が出てしまって悔しい。いつもより増えた気がするジョセフの口数だけ、口をキュッと紡いで漏れてしまう声を抑えた。

「声、出してもいいぞ?」

「……あとで引っ叩くから覚えてろよ……」

余裕のある笑みで指をグルリと回し内壁を撫でられる。それだけでさっき中出しされた精液がドロリと溢れてきた。

「ぐぁ……ひぅ……」

「苦しかったらすぐ言えよ?」

「うぁ……ん……黙れ、早く終わらせてくれ」


指がどんどん深くまで入ってきて、グチャグチャと音がなる。泡立った精液がシャワーの水に流されていく音が酷く遠くに感じる。ただ掻き出してくれるだけのジョセフの指の動きに、俺のアナルは快楽を見出してしまっているのか腰がビクビクと跳ねて仕方ない。

「……よし、こんなもんか? もう大丈夫か?」

「うぁ……はぁ……ん……」

もっと激しくやって欲しかっただなんて死んでも言えない。兎も角もうかなりの量は掻き出せたはず。いや視覚で見て見るとわかる話だが出し過ぎだろ。獣状態で頭パーになってたって理屈はわかるが、それはそれとして文句のひとつは言ってもバチは当たらないはず。しかもたった1発でこれか。自分じゃ絶対出ないほどの量が流されていくのを目の当たりにして、ある種の敗北感を覚える。

「はぁ、はぁ……もういいだろ……体洗え」

「俺、洗ってやるよ。どうせ頭も洗ってやる事になってるし」

自然な流れで木製のバスチェアを用意してくれるから、疲れた身体は自動的にそこへおさまってしまった。魔力切れじゃない、シンプルな疲労だ。今夜ベッドで寝ただけで治るやつかこれ? 下手したら色んな意味で動けなくなるんじゃねえの?

「……変な事するなよ?」

「善処する」

「これ以上やったら暴力だぞ」

「どこ攻撃されるんだ」

「大動脈」

「命を攻撃する気か」

短いやり取りながらも、俺とジョセフはだいぶ打ち解けることができたと感じる。疲れてる割にはちゃんと喋れてしかも最低限会話が成立している。グッジョブだぞ俺。

手を洗うのと同時にお湯の温度を確かめ、身体にゆっくりと流してくれる。あーよかった。これでようやっとのんびりできる。ジョセフが石鹸をタオルに取り泡立てると、白い泡がモコモコと膨らんでいく。力加減を調整するためなのか、タオルは泡立てるためにしか使わずに、素手で洗ってきた。ビクッとしたもののジョセフは気にしないふりをしてくれる。テキパキとこなしてくれたおかげで俺の体は既に泡塗れだ。

「背中、洗うぞ」

「お、おお……」

泡のたっぷり乗ったゴツゴツとした手が背中を撫でる。ふわふわとゴツゴツを同時に感じていると、突然背中に襲いかかる柔らかい感触。これはあれだ。ジョセフの胸板だ。俺の背中と胸板が密着しているんだと理解すると、急に心臓が高鳴り始める。意識しないようにしようと思えば思うほど、背中に意識が集中してしまい、どんどん心拍数が上がっていくのがわかる。どうしよう言った方がいいのかな、いいやしたくない。いちいち突っ込む……いや指摘してたら、俺が気にしてるみたいだからな。

気にしないぞと震える体を押さえつけてしらばっくれていると、耳元から低い声でジョセフがほくそ笑む。なんだ、何がおかしいんだ。碌でもねえやつだと大動脈以外全部引きちぎるぞ。

「……大丈夫だよな? 変な場所は触ってないからな?」

「この世界のやつってもしかして悪魔しかいねえの?」

顔が見えないけどわかってしまう嬉しそうな声色から発せられた声に、心の底からの反撃が出た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

淫愛家族

箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。 事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。 二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。 だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――

俺が総受けって何かの間違いですよね?

彩ノ華
BL
生まれた時から体が弱く病院生活を送っていた俺。 17歳で死んだ俺だが女神様のおかげで男同志が恋愛をするのが普通だという世界に転生した。 ここで俺は青春と愛情を感じてみたい! ひっそりと平和な日常を送ります。 待って!俺ってモブだよね…?? 女神様が言ってた話では… このゲームってヒロインが総受けにされるんでしょっ!? 俺ヒロインじゃないから!ヒロインあっちだよ!俺モブだから…!! 平和に日常を過ごさせて〜〜〜!!!(泣) 女神様…俺が総受けって何かの間違いですよね? モブ(無自覚ヒロイン)がみんなから総愛されるお話です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話

gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、 立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。 タイトルそのままですみません。

弟勇者と保護した魔王に狙われているので家出します。

あじ/Jio
BL
父親に殴られた時、俺は前世を思い出した。 だが、前世を思い出したところで、俺が腹違いの弟を嫌うことに変わりはない。 よくある漫画や小説のように、断罪されるのを回避するために、弟と仲良くする気は毛頭なかった。 弟は600年の眠りから醒めた魔王を退治する英雄だ。 そして俺は、そんな弟に嫉妬して何かと邪魔をしようとするモブ悪役。 どうせ互いに相容れない存在だと、大嫌いな弟から離れて辺境の地で過ごしていた幼少期。 俺は眠りから醒めたばかりの魔王を見つけた。 そして時が過ぎた今、なぜか弟と魔王に執着されてケツ穴を狙われている。 ◎1話完結型になります

第二王子の僕は総受けってやつらしい

もずく
BL
ファンタジーな世界で第二王子が総受けな話。 ボーイズラブ BL 趣味詰め込みました。 苦手な方はブラウザバックでお願いします。

処理中です...