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俺に出来るもの

手解き ⭐︎

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ゆっくりともどかしいぐらいに揉みしだかれる胸が高鳴っていく。少し困っていたけど無事に上半身を守っていた服が取られていった。恥ずかしいけども、それよりメイド服がズタズタにする事なく済んだことに安堵を覚えた。これで成に土下座して直してもらうという最悪の未来が遠のいた。

「大丈夫か? そ、その、そのまま触っても……」

「うん。お好きにどうぞ、独占欲が無駄に強い仁の気が変わらないうちに早くやっとけよ」

「うっせ」

仁が邪魔をしないように釘を刺しておく。あんなに飄々として考えを読ませることを知らない明が、こんなに耳まで届くほど顔を赤くしてるのはちょっといやだいぶ可愛い。その割にはちゃんと恥ずかしさよりも欲望の方が勝っているようで、初めてなことが信じられないぐらいガツガツくる。いの一番に突起も含めて鷲掴みされた時はそれはもうびっくりした。

感極まったように、おおと声を出しているのがなんとも童貞っぽい。わかる。俺も初めて仁とやる時はそんなもんだった。俺の便利な胸はというと、ちょっとの刺激でも快楽になるというのにここまで強く揉まれたらたまったものではない。気が抜けたような声を出してしまうと、明は嬉しそうな表情を隠しきれていない。

「どうした? 恋した男がこんな簡単に気持ち良くなるビッチだって知って引いたのか」

「いや、違う……可愛い」

口下手なのが可愛い。仁のいつだって最大音量のラブコールが嫌いなわけではないが、こうやって控えめなのも嫌いじゃない。でこにキスをしてあげると、タコみたいに顔が赤くなってるのがたまらん。……健吾の時と言い、俺は物凄い童貞食いに進化していってるような気がする。

「……ちょっと気分悪いから下責めるな」

「ぎゃっ! ちょっとまて」

ヤキモチを妬いたのか、放置されていると思ったのか、急に不機嫌になった仁がスカートを力任せに無理矢理外した。ぎゃっ! という色気のないムードゼロな声が出てしまった。借り物なんだからやめろやと思ったが、それ以前になんで機嫌が悪くなったのかという原因究明に脳が先行している。

勿論そんなことを知ったて無意味なことや、仁の機嫌取りのことが大事なことは百も承知だ。しかし普段あれだけ変態と罵声を浴びせてもキレなかった仁が、どこにそこまで怒っているのかがわからない。ただそれだけの話だった。明も突然の行動に焦って手が止まっている、もっと揉んでくれた方が気持ちがいいとかそれは今は置いといて。

「怒ってるのか仁? な、なんで……」

「……3Pは血涙を飲むからいいとして。キスはアレだろ、ダメだろ、俺の率先だろ」

率先とは特権のことを言いたいのだろうか。語感以外1ミリもかすっていない言葉にいつもより一秒弱ぐらい理解が遅れたが、おおよそは理解できた。これはあれだ、本人の前でこんな事思いたくはないが、多分仁は明に嫉妬しているのだろう。今まで散々自分以外の誰かと身体を持ってきても気にせず愛してくれた仁であっても、目の前で自分以外の第三者に責められるところを見るのは、確かに耐え難いことかもしれない。

それで辛抱堪らなくなって手を出したということかなるほど完璧に理解した。それならお安い御用だ……どうせこれぐらいしか取り柄がないんだし、性処理なり肉便器なりなんでも使ってくれ。こんな2人に責められるなんて初めてだからか、それともここ最近いいことがなかったせいか、少しナイーブになっている。そんな自分を慰める手段がなく、ただ腰を振って2人を求めた。

「いいよ。2人まとめてかかって来いや、一滴たりとも残さず搾り取ってやるよ」

2人の息を呑む音が聞こえた気がした。ついでに明が泣きそうな顔してるのも見つけた。泣くほど恥ずかしいのか、思ったよりも泣き虫なのかもな。さっきまでの威勢は何処へやら、遠慮気味に軟弱な力で胸を揉んでいるそのへっぴり腰に手を回して、俺が体を起こすのと並行するように、抱き寄せるような形になった。

「なあ仁、チンコ入れるのはお前が先でいいからさ、ケツ穴は明かりに解させてやって欲しい」

「あ? まあいいけどよ、だったら俺は胸弄る。俺の方が梓のいい所知ってるからな」

「わかったわかった。ヤキモチ妬かせてごめんな、ほらチューするか?」

「する」

長い長いキスにも耐えられるようになってきた気がする。鼻で呼吸をしたら大丈夫だけどそれだけじゃ足りない、もっと言葉では言い表せないコツみたいなのをいつの間にか掴み始めている。キスをしながら、明の下半身のテントにそっと手を添えた。身体が震えているような気がするから安心させたい、どうせならその気にさせてあげたい。

「ふぁ、んぅ……初めは仁が手本見せてくれるから、それに自分で言うのもなんだが俺はかなりの名器だと思ってる。初めてでも気持ち良くなれる保証付きだ。安心して使ってくれ」

固唾をのむ明の喉、そして俺のあそこへ着実に進む手。その全てに期待するように、俺の身体がぶるりと震えた。
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