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男の匂い ⭐︎
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火照りとか興奮なんかがだいぶ危ない状態に達している。身体を支える力がない、足元がふらついている、それでも逃げないと。全員に獣のような目で見られる中で、俺のなけなしの理性が警告を鳴らしている。これ以上この状況が続くと、戻れなくなる、何か大切なものを、後世大事にして来た巳陽梓がなくなってしまう。
「なんで口押さえてんの?」
周りから何と言われようと喋る余裕なんてない。ただ本能の赴くままに言葉を解放してしまうと、とんでもない事を言ってしまいそうだ。それだけは確かに理解できることだった。
もっと踊るから見て欲しい、淫らな動きや姿を見て欲しい。扇情的な踊りでみんなが興奮するのか嬉しい、全員の熱視線が最高に気持ちいい。ダンスが気持ちいい、みんなとシてるみたいでゾクゾクする。ありえないことだが、間違いなくこれは俺の考えてることだ。
この理性の砦を超えた瞬間もう全部終わる。何がとは言わないが、ナニが終わりそうなんだ。なんとかして逃げなければ。ベルトルトさん、そうベルトルトさんがいればなんとかなる。コイツらをかわしてなんとかあの人の元へ行こうと決心を固める。こういう用途で使う予定のなかった足や太ももの筋肉のじっとりとした汗が滴となって落ちるのと共に、俺は走った。
走ろうとした。しかしもうフラフラの足では体を支えるのがやっとだったようで、気が付けば身体を立たせて安定させる役割を放棄した下半身は。上半身を引っ張るように崩れ落ちた。しかし運が良かったのか、はたまた悪運が強いのか、俺は地面に叩きつけられずに済んだ。
「おい、巳陽」
ドサっと俺より大きな誰かの胸に全身の体重を預ける形となった。その瞬間、あっという間にその人の匂いが俺を支配した。男特有の強い匂い、女の子の控えめな匂いよりもパンチ力が遥かに高い、本来ならば嗅ぎたくもない匂いだろう。でも俺はその人の匂いを心地いいと、男らしい匂いが落ち着くと思ってしまった。
顔を上げて誰なのか確認するまではもうこの脳では考えが至らなかったが、両の腕を存分に伸ばして自分から抱きしめてしまった。腕の鈴がシャリンシャリンと意識していなかった音が妙に大きく聞こえた。一言も話さないその人が誰なのか胸に顔を埋めている今は知るよしもない。
「頼む、いかないでくれ。もっと俺を見てくれよぉ……」
もう自分が何を口走っているのかすらも分からなかった。ただもっともっと、そいつを求めた。欲しくて仕方がなかった、丸裸寸前の欲望が自己主張激しく訴えかけてくる。
……コリッ
ん?なんだ?さっき足の方、下半身の方に何やら当たった。硬い物だった。ちょうどこの人の股あたりにあるこれは……
「……ッ!」
そう、この人は勃っている、まだ萎えてなかったんだ。ポヤポヤした頭の中でも恐る恐る確かめると、やはり勃っていた。何かの間違いではと想いはしたけれど、やはり間違いなどなかった。。
普通の俺ならのけぞる、後ずさる、最悪突き飛ばすなんてこともあっただろう。しかし今の俺は違った。身体中にそいつの匂いが回って、見られて興奮しきった俺は、その突起を愛おしいと思ってしまった。左脚を気持ち少し上げて、その突起に優しく押し付けた。
「お、おい!」
俺より低い地鳴りのような声が聞こえた。しかし誰なのかは分からない。顔を見ることなく一心不乱にその人を抱きしめたまま突起を刺激してしまう、抑えられない、もう自らの衝動を抑えるなどは不可能だった。自分の腰を最大限振りながら刺激する。慣れてないのが丸わかりの初心者だったが、周りの反応はそこまで悪い物ではなかった。それはこの体重を支えてくれているコイツも同じだったみたいだ。
「なあさ、俺、頑張るから、もっと気持ち良くなってくれ、なぁ」
自分がとんでもないことを口走っているような、なんだかボーッとしすぎで自分のことすらも客観的に見てしまう。自分でもした事ない恐らく未来永劫することは無いと勝手ながら思っていた腰の動きをしてしまう。もっと女の子のために使うはずだった筋肉をこんなことに使っていて、自分がとんでもないど変態になってしまっているのではと冗談無しに考えてしまった。まあ大なり小なり変態には見えるだろうけど。
「おい巳陽、落ち着け!」
「なんで口押さえてんの?」
周りから何と言われようと喋る余裕なんてない。ただ本能の赴くままに言葉を解放してしまうと、とんでもない事を言ってしまいそうだ。それだけは確かに理解できることだった。
もっと踊るから見て欲しい、淫らな動きや姿を見て欲しい。扇情的な踊りでみんなが興奮するのか嬉しい、全員の熱視線が最高に気持ちいい。ダンスが気持ちいい、みんなとシてるみたいでゾクゾクする。ありえないことだが、間違いなくこれは俺の考えてることだ。
この理性の砦を超えた瞬間もう全部終わる。何がとは言わないが、ナニが終わりそうなんだ。なんとかして逃げなければ。ベルトルトさん、そうベルトルトさんがいればなんとかなる。コイツらをかわしてなんとかあの人の元へ行こうと決心を固める。こういう用途で使う予定のなかった足や太ももの筋肉のじっとりとした汗が滴となって落ちるのと共に、俺は走った。
走ろうとした。しかしもうフラフラの足では体を支えるのがやっとだったようで、気が付けば身体を立たせて安定させる役割を放棄した下半身は。上半身を引っ張るように崩れ落ちた。しかし運が良かったのか、はたまた悪運が強いのか、俺は地面に叩きつけられずに済んだ。
「おい、巳陽」
ドサっと俺より大きな誰かの胸に全身の体重を預ける形となった。その瞬間、あっという間にその人の匂いが俺を支配した。男特有の強い匂い、女の子の控えめな匂いよりもパンチ力が遥かに高い、本来ならば嗅ぎたくもない匂いだろう。でも俺はその人の匂いを心地いいと、男らしい匂いが落ち着くと思ってしまった。
顔を上げて誰なのか確認するまではもうこの脳では考えが至らなかったが、両の腕を存分に伸ばして自分から抱きしめてしまった。腕の鈴がシャリンシャリンと意識していなかった音が妙に大きく聞こえた。一言も話さないその人が誰なのか胸に顔を埋めている今は知るよしもない。
「頼む、いかないでくれ。もっと俺を見てくれよぉ……」
もう自分が何を口走っているのかすらも分からなかった。ただもっともっと、そいつを求めた。欲しくて仕方がなかった、丸裸寸前の欲望が自己主張激しく訴えかけてくる。
……コリッ
ん?なんだ?さっき足の方、下半身の方に何やら当たった。硬い物だった。ちょうどこの人の股あたりにあるこれは……
「……ッ!」
そう、この人は勃っている、まだ萎えてなかったんだ。ポヤポヤした頭の中でも恐る恐る確かめると、やはり勃っていた。何かの間違いではと想いはしたけれど、やはり間違いなどなかった。。
普通の俺ならのけぞる、後ずさる、最悪突き飛ばすなんてこともあっただろう。しかし今の俺は違った。身体中にそいつの匂いが回って、見られて興奮しきった俺は、その突起を愛おしいと思ってしまった。左脚を気持ち少し上げて、その突起に優しく押し付けた。
「お、おい!」
俺より低い地鳴りのような声が聞こえた。しかし誰なのかは分からない。顔を見ることなく一心不乱にその人を抱きしめたまま突起を刺激してしまう、抑えられない、もう自らの衝動を抑えるなどは不可能だった。自分の腰を最大限振りながら刺激する。慣れてないのが丸わかりの初心者だったが、周りの反応はそこまで悪い物ではなかった。それはこの体重を支えてくれているコイツも同じだったみたいだ。
「なあさ、俺、頑張るから、もっと気持ち良くなってくれ、なぁ」
自分がとんでもないことを口走っているような、なんだかボーッとしすぎで自分のことすらも客観的に見てしまう。自分でもした事ない恐らく未来永劫することは無いと勝手ながら思っていた腰の動きをしてしまう。もっと女の子のために使うはずだった筋肉をこんなことに使っていて、自分がとんでもないど変態になってしまっているのではと冗談無しに考えてしまった。まあ大なり小なり変態には見えるだろうけど。
「おい巳陽、落ち着け!」
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