19 / 26
午前五時~午前六時。
阿南陸相、自決す
しおりを挟む
日本放送協会の放送会館は近衛師団第一連隊の中の第一中隊が占拠していた。畑中少佐は芹沢鴨を伴いサイドカーを運転してその放送会館まで駆け付けたのだった。畑中少佐らが自らの要求を通す為に交渉の相手となったのは午前五時十五分からの報道を担当する予定の放送員の館野守男だった。第十二スタジオの中で事務机を挟んで館野守男と畑中少佐は対峙し、且つ畑中少佐は館野守男にピストルを向けている。そして芹沢鴨は館野守男の背後に回り抜刀して戦闘態勢に入っている。二人はこれで完全に放送権を手中に収められたと思った。畑中少佐はピストルの引き金を引くように見せながら「五時十五分の報道に入る前に私をマイクの前に立たせて欲しい。そこでポツダム宣言を受け入れてはいけない理由や本土決戦を行う 意義について国民に語りたいのだ。あなたも日本人ならこのままポツダム宣言を受け入れたらどうなるのか、よく分かるはずだ。無条件降伏とは即ち日本はアメリカの植民地とな、日本人はアメリカ人の奴隷になると云う事なのだ。そんな日本を、そして日本人を、特攻で散っていった若者達は望んでいないだろう。沖縄戦で亡くなった民間人も望んでないはずだ。お願いだから私の願いを聞き入れて欲しい」と涙声になりながら館野守男に語り掛けた。畑中少佐は酷く動揺している様子である。そして結果的にその畑中少佐の意識が散漫となっていた事が裏目に出てしまった。館野守男はそれを見逃さず「敵襲だ」と大声で吠え、畑中少佐の視線が向かいの窓へと移った刹那に畑中少佐がピストルを握っている右手を自分の左手を手刀にして強く叩き、ピストルを事務机の上に落としたのである。落ちたピストルは今度は館野守男の右手に移り、なんと畑中少佐が銃口を向けられる番となってしまったのだった。その急展開に直ぐに反応したのは芹沢鴨で背後から館野守男の首を軍刀で斬りつけようとした。だが畑中少佐が「止めてくれ、芹沢殿」と叫んだ事で芹沢鴨の腕も止まった。「この人がいなくなったら放送がままならなくなる。だから斬ってはダメだ」と云うのであった。
田中東部軍管区司令官が副官の塚本清少佐と参謀である不破博大佐を引き連れて近衛師団司令部に到着したのは丁度放送会館の第十二スタジオで形勢が逆転した時と時を同じくしていた。師団司令部の近くでは第一連隊が連隊長渡辺多粮(たろう)大佐を先頭に隊伍を組んで行進しているところだった。一先ず第一連隊の説得は塚本副官と不破参謀に任せ、田中軍司令官は師団司令部の師団長室へと入り込む事にした。中は血生臭さと腐臭に満ちていた。顔馴染みだった森師団長は胸を数発撃ち抜かれ、血だまりの中に仰向けに斃れている。その顔は仏様のように穏やかなのが非常に印象的で、他にも見知らぬ参謀が首から胸にかけて真一文字に斬りつけられうつ伏せになっていた。まるで地獄絵図と云った状況なのであった。田中軍司令官はそのあまりの凄惨さに固唾を呑まされ、しばし固まってしまったが背後に人の気配を感じたので振り向いた。近衛師団の石原参謀だった。田中軍司令官はその石原参謀の面を見るにつけ憤怒して
「貴様らよくも森師団長を殺したな。他の奴らはどこだ。まとめて逮捕してやる」と息巻いた。石原参謀はただ押し黙って睨み付けてくる。その態度によりはらわたが煮えくり返った田中軍司令官は
「何を黙っとるか、この国賊めが。承詔必謹の掟を破り、治安を乱した罪は重いぞ」とまた怒鳴ったのである。これに石原参謀は激しく反応した。立場を弁えず拳を握りしめて
「何が承詔必謹だぁ、俺はそんなものには従わん」と言い殴りかかってきたのである。田中軍司令官は半身の体勢でそれをかわし石原参謀の頭を軍刀の柄で思い切り殴りつけた。石原参謀は気絶して倒れた。田中軍司令官は石原参謀の介抱を部屋の前の廊下に待機していた憲兵に任せ、その場を後にした。
宮内省ではその田中軍司令官の到着を待ち構えていた。近衛師団は編成上東部軍の管轄下なので、クーデターを鎮圧するにしろ加勢するにしろ田中軍司令官が訪れるだろう事を侍従達は予測していた。そしてそれは当たった。東部軍と宮内省を繋ぐ直接電話が一本だけ近衛兵達の手抜かりで切断されなかったお陰で戸田侍従が田中軍司令官が反乱軍を鎮圧する為に宮城へ向かっていると云う情報を得たのだった。これを天佑神助に思った戸田侍従は真っ先に御文庫へ行って天皇に知らせようと思った。先刻御文庫から戻ってきたばかりだが、構わず向かおうと云うのである。だが吹上門で立ち往生となってしまった。椎崎中佐と守衛の近衛兵に捕まったからである。椎崎中佐は言った。「貴様はどこに行くのだ?」と。どうやら侍従である事は見抜いているようである。戸田侍従は「厠に行くんだ」と咄嗟に嘘を付いた。帰ってきたのは言葉ではなく椎崎中佐の張り手だった。戸田侍従はのけ反ってそれをかわしたものの、ひっくり返って転んでしまった。上目遣いで見ると椎崎中佐が中腰になって顔を近づけて「嘘を付くな。俺は分かっているぞ。お前は御文庫へ行くんだろう」と凄んできた。そして「俺も一緒に連れて行け。天皇陛下に会わせるんだ」とぬけぬけと言ってくるではないか。戸田侍従はどうやってこれを切り抜ければいいのか分からなくなったが、奇跡が起きた。どうやら東部軍の田中軍司令官が宮城に到着していると云う情報が守衛の近衛兵にもたらされたようで、椎崎中佐はそれを近衛兵から伝えられると一目散にどこかへと駆け出して行ったからだ。一方の戸田侍従もこの好機を見逃さず、守衛の近衛兵を押しのけて御文庫へと走ったのだった。やがて戸田侍従が御文庫にたどり着くと、御文庫の周囲が軽機関銃を据えた兵隊達によって占拠されつつある情勢も加味しながら天皇をどうやって安全な場所へと移すかが侍従間で議論された。
東京の空が薄っすらとオレンジ色に染まり始めた頃、陸相官邸では遂に阿南陸相が自身の腹に短刀を突き刺したところだった。場所は庭に面した縁側であった。阿南陸相の背後には竹下中佐と井田中佐が控えている。阿南陸相は短刀を腹に突き刺したまま前屈みに蹲り、血は立ち所に噴出した。やがて「井田、井田、来い」と息を切らしながら阿南陸相が微かな声で井田中佐を呼ぶ声が聞こえた。井田中佐はそっと阿南陸相の傍らに寄り添った。すると「井田、宮城の事を恥じる事はない。願わくは森師団長を犠牲にはして欲しくなかったが、クーデターを起こした事は立派だったと思う。もし森師団長が畑中によって殺されなければ私は陸軍大臣として宮城のクーデターを支援していた気もする。承詔必謹なんてのは逃げだ。陛下に敗戦の責任を負わせて我ら帝国軍人は逃げているだけなのだ。あの世でその芹沢さんに会ったら感謝の意を表しなくてはな・・・・」と阿南陸相はぽつりぽつりと自らに言い含めるようにして零した。それを聞いて井田中佐は涕泣してしまった。阿南陸相が最終的に自分達の行動を認めてくれたのである。井田中佐はクーデターを孤立無援の状況の中で起こした為阿南陸相に認められた事には無上の喜びを感じ、そして結果的に畑中少佐が森師団長を殺した事は正解だったと思った。森師団長はその死を以って日本を無事に終戦に導いてくれた気さえするのである。
しかしながらまた新たな命の犠牲によって終戦を止めようとする一派もいる。佐々木武雄大尉率いる「国民神風隊」である。彼らは阿南陸相が短刀で腹を掻っ捌いた頃小石川区の丸山町にある鈴木首相の私邸に到着した。そして到着するなり門を手榴弾で破壊し、邸へと土足で踏み込んでいった。佐々木武雄大尉は先陣を切って「国賊鈴木貫太郎よ、出て来い。わしが貴様を斬り殺して祖国を救うから大人しく出てくるんだ」などと喚き散らしながら邸宅を練り歩いたが、鈴木首相は見当たらなかった。それはそうである。佐々木武雄大尉らが首相官邸を去った後に迫水書記官長らが防空壕から首相官邸に戻り、電話で鈴木首相の私邸に連絡を入れたからだった。迫水書記官長は「もしかしたら反乱軍はそっちに向かったかもしれないからどこか安全な場所へ避難した方がいい」と率直に告げた。事態を重く見た鈴木首相は妻や息子や女中までも引き連れて自動車でその場を離れたのだった。邸がもぬけの殻になった事など露知らず「国民神風隊」らは鈴木首相を血眼になって探し回った。厠を覗き、押し入れに軍刀を突き刺し、軒下にまで潜り込んだ。しかし鈴木首相は一向に見つからない。地団太を踏んだ佐々木武雄大尉は最終手段に出る事にした。邸に火を付けて全てを灰にしてしまおうと云うのだった。「敗北主義者の家は皇土(こうど)には不要だ。全てを燃やし尽くせ」と叫び、早速佐々木武雄大尉は後輩の学生達に火を付けるように命令した。木造の私邸はこうして簡単に燃え上がったのである。
田中東部軍管区司令官が副官の塚本清少佐と参謀である不破博大佐を引き連れて近衛師団司令部に到着したのは丁度放送会館の第十二スタジオで形勢が逆転した時と時を同じくしていた。師団司令部の近くでは第一連隊が連隊長渡辺多粮(たろう)大佐を先頭に隊伍を組んで行進しているところだった。一先ず第一連隊の説得は塚本副官と不破参謀に任せ、田中軍司令官は師団司令部の師団長室へと入り込む事にした。中は血生臭さと腐臭に満ちていた。顔馴染みだった森師団長は胸を数発撃ち抜かれ、血だまりの中に仰向けに斃れている。その顔は仏様のように穏やかなのが非常に印象的で、他にも見知らぬ参謀が首から胸にかけて真一文字に斬りつけられうつ伏せになっていた。まるで地獄絵図と云った状況なのであった。田中軍司令官はそのあまりの凄惨さに固唾を呑まされ、しばし固まってしまったが背後に人の気配を感じたので振り向いた。近衛師団の石原参謀だった。田中軍司令官はその石原参謀の面を見るにつけ憤怒して
「貴様らよくも森師団長を殺したな。他の奴らはどこだ。まとめて逮捕してやる」と息巻いた。石原参謀はただ押し黙って睨み付けてくる。その態度によりはらわたが煮えくり返った田中軍司令官は
「何を黙っとるか、この国賊めが。承詔必謹の掟を破り、治安を乱した罪は重いぞ」とまた怒鳴ったのである。これに石原参謀は激しく反応した。立場を弁えず拳を握りしめて
「何が承詔必謹だぁ、俺はそんなものには従わん」と言い殴りかかってきたのである。田中軍司令官は半身の体勢でそれをかわし石原参謀の頭を軍刀の柄で思い切り殴りつけた。石原参謀は気絶して倒れた。田中軍司令官は石原参謀の介抱を部屋の前の廊下に待機していた憲兵に任せ、その場を後にした。
宮内省ではその田中軍司令官の到着を待ち構えていた。近衛師団は編成上東部軍の管轄下なので、クーデターを鎮圧するにしろ加勢するにしろ田中軍司令官が訪れるだろう事を侍従達は予測していた。そしてそれは当たった。東部軍と宮内省を繋ぐ直接電話が一本だけ近衛兵達の手抜かりで切断されなかったお陰で戸田侍従が田中軍司令官が反乱軍を鎮圧する為に宮城へ向かっていると云う情報を得たのだった。これを天佑神助に思った戸田侍従は真っ先に御文庫へ行って天皇に知らせようと思った。先刻御文庫から戻ってきたばかりだが、構わず向かおうと云うのである。だが吹上門で立ち往生となってしまった。椎崎中佐と守衛の近衛兵に捕まったからである。椎崎中佐は言った。「貴様はどこに行くのだ?」と。どうやら侍従である事は見抜いているようである。戸田侍従は「厠に行くんだ」と咄嗟に嘘を付いた。帰ってきたのは言葉ではなく椎崎中佐の張り手だった。戸田侍従はのけ反ってそれをかわしたものの、ひっくり返って転んでしまった。上目遣いで見ると椎崎中佐が中腰になって顔を近づけて「嘘を付くな。俺は分かっているぞ。お前は御文庫へ行くんだろう」と凄んできた。そして「俺も一緒に連れて行け。天皇陛下に会わせるんだ」とぬけぬけと言ってくるではないか。戸田侍従はどうやってこれを切り抜ければいいのか分からなくなったが、奇跡が起きた。どうやら東部軍の田中軍司令官が宮城に到着していると云う情報が守衛の近衛兵にもたらされたようで、椎崎中佐はそれを近衛兵から伝えられると一目散にどこかへと駆け出して行ったからだ。一方の戸田侍従もこの好機を見逃さず、守衛の近衛兵を押しのけて御文庫へと走ったのだった。やがて戸田侍従が御文庫にたどり着くと、御文庫の周囲が軽機関銃を据えた兵隊達によって占拠されつつある情勢も加味しながら天皇をどうやって安全な場所へと移すかが侍従間で議論された。
東京の空が薄っすらとオレンジ色に染まり始めた頃、陸相官邸では遂に阿南陸相が自身の腹に短刀を突き刺したところだった。場所は庭に面した縁側であった。阿南陸相の背後には竹下中佐と井田中佐が控えている。阿南陸相は短刀を腹に突き刺したまま前屈みに蹲り、血は立ち所に噴出した。やがて「井田、井田、来い」と息を切らしながら阿南陸相が微かな声で井田中佐を呼ぶ声が聞こえた。井田中佐はそっと阿南陸相の傍らに寄り添った。すると「井田、宮城の事を恥じる事はない。願わくは森師団長を犠牲にはして欲しくなかったが、クーデターを起こした事は立派だったと思う。もし森師団長が畑中によって殺されなければ私は陸軍大臣として宮城のクーデターを支援していた気もする。承詔必謹なんてのは逃げだ。陛下に敗戦の責任を負わせて我ら帝国軍人は逃げているだけなのだ。あの世でその芹沢さんに会ったら感謝の意を表しなくてはな・・・・」と阿南陸相はぽつりぽつりと自らに言い含めるようにして零した。それを聞いて井田中佐は涕泣してしまった。阿南陸相が最終的に自分達の行動を認めてくれたのである。井田中佐はクーデターを孤立無援の状況の中で起こした為阿南陸相に認められた事には無上の喜びを感じ、そして結果的に畑中少佐が森師団長を殺した事は正解だったと思った。森師団長はその死を以って日本を無事に終戦に導いてくれた気さえするのである。
しかしながらまた新たな命の犠牲によって終戦を止めようとする一派もいる。佐々木武雄大尉率いる「国民神風隊」である。彼らは阿南陸相が短刀で腹を掻っ捌いた頃小石川区の丸山町にある鈴木首相の私邸に到着した。そして到着するなり門を手榴弾で破壊し、邸へと土足で踏み込んでいった。佐々木武雄大尉は先陣を切って「国賊鈴木貫太郎よ、出て来い。わしが貴様を斬り殺して祖国を救うから大人しく出てくるんだ」などと喚き散らしながら邸宅を練り歩いたが、鈴木首相は見当たらなかった。それはそうである。佐々木武雄大尉らが首相官邸を去った後に迫水書記官長らが防空壕から首相官邸に戻り、電話で鈴木首相の私邸に連絡を入れたからだった。迫水書記官長は「もしかしたら反乱軍はそっちに向かったかもしれないからどこか安全な場所へ避難した方がいい」と率直に告げた。事態を重く見た鈴木首相は妻や息子や女中までも引き連れて自動車でその場を離れたのだった。邸がもぬけの殻になった事など露知らず「国民神風隊」らは鈴木首相を血眼になって探し回った。厠を覗き、押し入れに軍刀を突き刺し、軒下にまで潜り込んだ。しかし鈴木首相は一向に見つからない。地団太を踏んだ佐々木武雄大尉は最終手段に出る事にした。邸に火を付けて全てを灰にしてしまおうと云うのだった。「敗北主義者の家は皇土(こうど)には不要だ。全てを燃やし尽くせ」と叫び、早速佐々木武雄大尉は後輩の学生達に火を付けるように命令した。木造の私邸はこうして簡単に燃え上がったのである。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
北武の寅 <幕末さいたま志士伝>
海野 次朗
歴史・時代
タイトルは『北武の寅』(ほくぶのとら)と読みます。
幕末の埼玉人にスポットをあてた作品です。主人公は熊谷北郊出身の吉田寅之助という青年です。他に渋沢栄一(尾高兄弟含む)、根岸友山、清水卯三郎、斎藤健次郎などが登場します。さらにベルギー系フランス人のモンブランやフランスお政、五代才助(友厚)、松木弘安(寺島宗則)、伊藤俊輔(博文)なども登場します。
根岸友山が出る関係から新選組や清河八郎の話もあります。また、渋沢栄一やモンブランが出る関係からパリ万博などパリを舞台とした場面が何回かあります。
前作の『伊藤とサトウ』と違って今作は史実重視というよりも、より「小説」に近い形になっているはずです。ただしキャラクターや時代背景はかなり重複しております。『伊藤とサトウ』でやれなかった事件を深掘りしているつもりですので、その点はご了承ください。
(※この作品は「NOVEL DAYS」「小説家になろう」「カクヨム」にも転載してます)


永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
魔斬
夢酔藤山
歴史・時代
深淵なる江戸の闇には、怨霊や妖魔の類が巣食い、昼と対なす穢土があった。
その魔を斬り払う闇の稼業、魔斬。
坊主や神主の手に負えぬ退魔を金銭で請け負う江戸の元締は関東長吏頭・浅草弾左衛門。忌むべき身分を統べる弾左衛門が最後に頼るのが、武家で唯一の魔斬人・山田浅右衛門である。昼は罪人の首を斬り、夜は怨霊を斬る因果の男。
幕末。
深い闇の奥に、今日もあやかしを斬る男がいる。
2023年オール讀物中間発表止まりの作品。その先の連作を含めて、いよいよ御開帳。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる