BL 生徒会長が怖い

11話 イメチェン

次の日学校へ行くと、俺は全校生徒から注目を浴びた。なぜなら俺は、大胆なイメチェンをしたからだ。

目にはカラコンを入れ、髪はもともと明るめだった茶髪からかなり派手な金髪に染めた。さらにはピアス、着崩した制服。どれも校則違反だ。

生徒会執行部の影響で、うちの学校は校則を破る者が一人もいなかった。だから、俺は今、物凄く目立っている。

教室に着き、ドアを開けるとクラスメイトの目線は一斉にこちらを向いた。ちょっと恥ずかしい。

「お前っ！！なに考えてんだよ！！」

青い顔をした高橋が駆け寄ってきて、肩をガシッと捕んでくる。

「どうしちゃったんだよ坂北！なんでこんなっ...お前もともとこんなことするやつじゃなかっただろ！？見つかる前に早くどうにかしろ！！」

高橋は相当焦っているようだった。昨日から思っていたが、こいつは友達思いのいいやつらしい。

「俺、南原真也にどうしても仕返しがしたいっつーか...あいつの思い通りになりたくないんだ。昨日、怖かったけど、悔しくもあって...だからわざと校則を破ろうと...」

「仕返しなんて無理に決まってるだろ！？生徒会長のことが気に食わない奴はお前以外にも大勢いる。だけど歯が立たないから仕方なく従ってるんだ。お前一人じゃどうにもなんねぇって！見つかったら昨日よりもっと酷いことされるかもしれねぇし...。」

「じゃあこのままこれからの高校生活をずっと怯えて過ごすのかよ。そんなの俺は嫌だ。」

「俺だって嫌だわ！だけどっ...！」

ガララッ

高橋と言い争っていると、突然教室のドアが勢いよく空いて、案の定、生徒会長が姿をあらわした。
その瞬間に俺は、教室を飛び出した。