BL 生徒会長が怖い

295話 首輪 4

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あれから、何日が過ぎただろうか。
大した抵抗をすることができず、ただ言われるままに勉強をする日々が続いていた。

お風呂の時以外はずっと電気ショックの首輪をつけられていて、何も喋れない。
下手に反抗したら、痕が残るような酷いお仕置きをされそうで、ただ必死に勉強をする。
最近は、一生懸命桂本さんに従っていたから、そこまで酷いお仕置きはまだされていない。

でも、これからどうなるのか...。
次に、桂本さんを怒らせてしまったら...。

指定された範囲の勉強を時間内に終えて、次に桂本さんが部屋に来るまでの時間、一人でぼーっとしていると、不安や焦り、寂しさや恐怖に襲われて、ポロポロと涙が零れた。

「っ...ぐすっ...っ...っく...」

どうして父さんは、俺の話を何も聞いてくれないの。
どうして父さんは、俺に何も話してくれないの。

声を出せないので、嗚咽を押し殺して静かに泣く。息苦しくて、早く泣き止まなきゃと思うのに、涙は全然止まってくれない。

俺はこんな時、いつもポケットから星のネックレスを取り出して握りしめる。心の中で、南原さんの名前を呼んで、落ち着くのを待つのだ。

桂本さんに、電気ショックの首輪をつけられた時。ネックレスはちょうど直前にポケットに入れておいたお陰で、バレずに済んだ。

ネックレス、外しといて良かった...。

間一髪だったと思う。気づいてよかった。もし着けたままだったら、首輪をつけられた時に、見つかっていただろう。

胸元に持っていき、両手でぎゅっと包み込む。

南原さん...南原さん...。

会いたいよ。諦めたくないよ。でも俺、どうしたらいいの。

助けて...なんて、また俺は南原さんにすがってしまう。

南原さんは、大切な大切な恋人であると同時に俺の中で最強の人だ。最強というのは、運動神経や頭脳や諸々を含めてのこと。実際は桂本さんと同等くらいのはずだけど、溢れ出る支配者のオーラというか、魔王のような風格というか、そういうものが南原さんの強さを更に際立たせている気がする。

俺はその強さに、いつもすがって、頼って、色々あったけど結局は救われていた。
だから、俺は無意識に思ってしまっているんだ。

待っていれば、南原さんがそのうち助けてくれるって。

だけど、今回はそれじゃ駄目なんだ。
いくら万能な南原さんでも、坂北屋には手が出せない。ここから出るまでは、どうしたって自分の力でやらないと。
そしてちゃんと、父さんや桂本さん、坂北屋と向き合わないと。