BL 生徒会長が怖い

かのほ

文字の大きさ
上 下
252 / 341

250話 その後(坂北) 11

しおりを挟む

「クッ、すごいな。ナカがビクビク痙攣して、吸い付いてくる。もってかれそうだ。」

欲情に掠れた声でそう言う南原さんの色気にクラクラする。すぐに律動を始めた南原さんに、更なる快楽を与えられ、俺は焦った。

「あっ、だめ、動かないで...! んぅっ、あぁっ、も、やだ...意地悪っ...! 」

容赦のない南原さんの責めに泣きながらいやいやと首を振るけれど、ナカを掻き回す動きは止まらなくて。

「バ、カっ...ドSっ! 」

心の中の暴言がついに口をついて出てしまった。こんなことを言ったら余計に意地悪されるのに。

「でも、好きなんだろう? 」

「っ...! ぁ...」

なんだよ、それ。ズルい。
答えなんて分かりきってるくせに、このタイミングで聞いてくるなんて。

「好き、ですけどっ...」

「ふっ、これはまたバカ正直に答えてくれて。お前がそんなだから俺がつけあがるんだよ。」

「そんなっ...あっ...! 」

からかうように目を細めた南原さんに、文句を言ってやりたいのに、強すぎる快楽と、優しさが滲む漆黒の瞳に何も言えなくなる。

「これだから、俺はお前を...」

愛してやまない。

そう耳元で囁かれ、更に激しさを増す行為に、俺はもう訳が分からなくされてしまって。

それから俺は、気を失うまで何度も何度も南原さんに優しく意地悪されるのだった。


* * * * * * * * * *

「ん...うぅ~ん...」

「あぁ、おはよう、透。水、飲むか? 」

散々喘がされたせいで枯れた声を唸らせながら、怠い体をなんとか起こすと、コップを持った南原さんが目の前にいた。
カーテンから差し込む日光が眩しくて、軽く目を擦る。

「あ、はい...。ありがとうございます。あの、今何時ですか? 南原さん。」

「10時半だ。」

渡されたコップを傾け、渇いた喉を潤しながら南原さんの声を聞いていた俺は、その言葉に驚いてゴフッとむせてしまった。

「やばっ、学校っ...うわっ! 」

慌てて飛び起きた俺は、ベッドから降りようとして、上手く力が入らずによろけてしまう。

「っと...急に動くな。まだ体辛いだろう? 学校は今日は休みだ。」

落ちると思った瞬間、南原さんが抱き止めてくれて、事なきを得た。

「あ、そっか...すみません...」

「それより、透。呼び方が戻っている。お仕置きをご所望かな? 」

「えっ...あ! 」

俺は、意地悪な顔になった南原さんに、寝起きでぼーっとしていた頭が瞬時に冴えるのを感じた。



しおりを挟む
感想 54

あなたにおすすめの小説

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

上司と俺のSM関係

雫@更新不定期です
BL
タイトルの通りです。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

モルモットの生活

麒麟
BL
ある施設でモルモットとして飼われている僕。 日々あらゆる実験が行われている僕の生活の話です。 痛い実験から気持ち良くなる実験、いろんな実験をしています。

処理中です...