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終章 附属高校への内部進学
第2話 トラップ。
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附属中学では、一階は附属中学の生徒会役員室や、図書室があって、一年が二階、二年が三階、三年が四階、専門教室は五階にあった。エレベーターがついていたのである。
運動不足ではないにしても、朝から四階はけっして緩くはない。おまけに、専門クラスの授業があったとして、一階へ行かなければならないし、体育館やグラウンドも同じ。食堂も別の建物にある。
「……ふぃいい。年若いって、それだけ罪なんかねぇ?」
「文ちゃん、それを言うには早すぎるでしょ」
三階あたりで立ち止まって、腰をとんとん叩く文庫。後ろに回って文庫の背中を押す勇次郎。まだ時間が早いのか、生徒もまばらでゆったりした時間に感じる。
「おぉ、らくらく、人力アシスト階段登り?」
「あのねぇ」
ただ、あまりにも生徒がいなさすぎる。勇次郎は不思議に思い始めていた。
「文ちゃん」
「んー?」
「おかしくない?」
「何が?」
「僕たち以外、誰もいないように思えるんだけど」
「まだ早い時間からじゃね? あ、こっちだ、ほら三組あった」
ゴールが見えると途端に元気になる文庫。『やれやれだね』と呆れつつ、背中を追う勇次郎。
「よし、一ゲッ――まじかっ!」
「どうし――えぇえええっ?」
二人が驚いた瞬間『ぽん』というメールの通知音が鳴った。同時に端末を取り出して、メールの内容と、巨大なタブレットにも見える、電子板書というホワイトボードに表示された文字を比べる。
そこには『入学式は、中央体育館で行います。九時開始ですので、時間厳守でお願いします』と書いてあった。
勇次郎たちは時間が早すぎたのか、タイミングがただただ悪かったのか。左手首内側にある活動量計(スポーツ用途の心拍計機能のある時計)を見ると、八時五十分。確かに、十分前に最終確認のメールが来れば普通は間に合う。『普通の場所にいたら』の話だが。
「文ちゃん」
「あぁ、これは絶対トラップだ」
「中央講堂ってどこにあるの?」
「ちょっと待て。あー、まじか」
「え?」
「附属中学の近くだとさ」
「ここからなら?」
「徒歩で軽く十分はあるっしょ」
「まじか-」
「まじかー」
支給されているリュックに端末を突っ込み、背負い直して頷き合う。
「遅刻するっ!」
「ぴえん」
「泣いてるひまあったら走る」
「りょーかい先生」
教室を出て、階段を走り降りる。気づいてからここまででおおよそ二分。
「文ちゃんやばいって」
「余裕ぶっこいてて、これかい」
鞄から端末を再度取り出して、ナビを起動。
『この北東に五百メートルです』
「直線距離は駄目だよ」
「空飛べって言うんかい?」
おおよその場所はわかる。とにかく走るしかない。時計を見ると、八時五十三分。徒歩で十分かかりそうなところを、走ればギリギリ。勇次郎も文庫も運動は苦手ではない。ただ、短距離型ではないから、瞬発力が足りないのである。
走った、ひたすら走った。確か遅刻も三回でトイレ掃除のバツ当番。綺麗なトイレで匂いは少ないとはいえ、屈辱であることには変わりない。
「文ちゃんどっち?」
「次多分右」
「りょかいー」
今日は最高気温が二十五度を軽く超える夏日になりそうだと、ネットニュースにあったはず。確かに風は生暖かいし、日差しも弱くない。離島はもうすぐ海開きがある。額どころか背中がびっしょりになるほど、汗が出てくるのも頷ける。
「先生、時間は?」
「えっと、八時五十五分」
「まじか」
「まじっす」
やっと見覚えのある場所、三年間通った場所が見えてくる。確か中央体育館はこのあたりだった、と同時に何かを思い出す勇次郎。
「あ」
「どした?」
「文ちゃん、中央、体育館は」
「うん」
「階段上がったとこ」
「まじかーっ!」
附属中学校裏にある、一段高台になっている区画。そこに中央体育館があるのだが、更に裏手へいけば車で上がれるように坂になっている。けれど、こちらからは、階段で上がるしかないというわけだ。
最後の難関。心臓破りの坂レベルの階段がそびえ立つ。
「文ちゃん」
「行くしかないっしょ。じゃないと」
「うん。あと三分で遅刻」
「五十七分かよ」
今度はひたすら登った。太股に、膝上に乳酸がたまってきて、もの凄くだるく感じる。まるで、ママチャリに乗るように、ペダルを踏み続けてる感じがしてきた。
半分、三分の二。頂上が見えてきた。あと数十段、あと十段。
「よし、登り切った」
「おし」
「ちょっとまって」
「ん?」
「あと百メートルはあるよ」
「まじかー」
スマホを見たら五十八分。ダッシュしてきて、最後に階段を登って、やっと到着と思ったら最後に百メートルダッシュ。
「だめっしょ」
「あきらめない、文ちゃん。僕、トイレ掃除やだ」
「俺だって嫌だよ」
足をひきずるようにして、最後の力を振り絞る。入り口と書いてあるドアがある。そこに端末を掲げるセンサーがあった。
「これ?」
「あぁ。オキカみたいなものでしょ」
「『ぽちっとな』」
「先生、古いよ」
勇次郎が端末をセンサーにかざしたとき、やっとドアが開いた。そこに待っていたのは、麻乃だった。
「勇次郎、くん。どこへ行ってたのですか?」
「ふぅ、……あ、大浜、先輩。実は、教室に行ってしまって」
「ごめんなさい。教えておけばよかったのですが、知ってるものと勘違いを……」
「心配掛けてごめんなさい、……大浜先輩」
「いいえ、無事でよ――」
「大浜先輩、新入生ですか?」
「はい。案内をお願いしてもいいですか?」
「わかりました。何組の生徒さんです?」
そこには生徒会の腕章がつけられた、麻乃と同じ色のリボンをつけた女子生徒がいる。よく見ると、麻乃の腕にも腕章がついている。なるほど、麻乃が言っていた『寄るところ』というのはそういう意味があったのだろう。
「――あ、はい。三組の浜那覇です」
「です、……はぁはぁ」
勇次郎とは違い、まだ息が整っていなかった文庫は、絞り出すようにしか声が出なかったようだ。
生徒会役員の先輩に案内してもらうことになった勇次郎と文庫。三組ということで、最前列ではなかったが、端の方にふたり分の席が空いていた。おそらく、遅刻ギリギリだったのは、彼らだけだったのかもしれない。
「こちらへどうぞ」
「はい、お手数掛けました」
「いいえ。勇、……次郎くん、仲田原くんも、入学おめでとうございます」
(『勇』のあと間があったような? もしかしてこの人も、……なんてことはないよね?)
勇次郎は、この役員の女生徒がいわゆる『勇きゅんファンクラブ』の会員ではないかと疑ってしまった。その要因として、勇次郎は名字は名乗っても、名前は名乗っていないからだ。
「……僕のこと、知ってるんですか?」
「えぇ、あなたはその、……ある意味有名ですからね。では、役目に戻りますので、失礼しますね」
「ありがとうございました」
「いえ、どういたしまして」
『文ちゃん』
『ん?』
小声で話す二人。
『僕ってやっぱり、有名人だったの?』
『そりゃそうだよ。三連覇だもん――いやそれより、何で俺の名前を知ってたんだろう?』
『どうだろう、文ちゃんも有名だったりしてね』
『そんなわけあるかって、……そういや先生』
『何?』
『なんで先生、三組なの? 五十音順なら一組じゃないの?』
『さっき僕、名乗ったでしょ? 僕はわけあって、浜那覇姓をね、名乗ることになったんだよ』
『ごめん、聞いてなかった』
『うん。こっちこそ、遅くなってごめんね』
『いいって』
ステージの照明が強くなった。おそらく、入学式が始まるのだろう。よくみると、ステージ右側の液晶ビジョンに、入学式のプログラムが表示されていた。
『えっと、理事長挨拶? 龍馬さん来るのかな?』
そこで聞き覚えのある声が聞こえてくる。
『東比嘉大学附属高校、入学式を始めさせていただきます。進行は私、生徒会庶務の大浜麻乃が進めさせていただきます』
『麻乃、さん。庶務だったんだ』
『へぇ、しっかりしたお姉さんに見えたけど、さすがだね。姉ちゃんに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだわ』
『あのねぇ』
勇次郎からしたら鈴子は十分、しっかりしてると思っていたのだが、弟の文庫からみた彼女はそう見えないのかもしれない。
運動不足ではないにしても、朝から四階はけっして緩くはない。おまけに、専門クラスの授業があったとして、一階へ行かなければならないし、体育館やグラウンドも同じ。食堂も別の建物にある。
「……ふぃいい。年若いって、それだけ罪なんかねぇ?」
「文ちゃん、それを言うには早すぎるでしょ」
三階あたりで立ち止まって、腰をとんとん叩く文庫。後ろに回って文庫の背中を押す勇次郎。まだ時間が早いのか、生徒もまばらでゆったりした時間に感じる。
「おぉ、らくらく、人力アシスト階段登り?」
「あのねぇ」
ただ、あまりにも生徒がいなさすぎる。勇次郎は不思議に思い始めていた。
「文ちゃん」
「んー?」
「おかしくない?」
「何が?」
「僕たち以外、誰もいないように思えるんだけど」
「まだ早い時間からじゃね? あ、こっちだ、ほら三組あった」
ゴールが見えると途端に元気になる文庫。『やれやれだね』と呆れつつ、背中を追う勇次郎。
「よし、一ゲッ――まじかっ!」
「どうし――えぇえええっ?」
二人が驚いた瞬間『ぽん』というメールの通知音が鳴った。同時に端末を取り出して、メールの内容と、巨大なタブレットにも見える、電子板書というホワイトボードに表示された文字を比べる。
そこには『入学式は、中央体育館で行います。九時開始ですので、時間厳守でお願いします』と書いてあった。
勇次郎たちは時間が早すぎたのか、タイミングがただただ悪かったのか。左手首内側にある活動量計(スポーツ用途の心拍計機能のある時計)を見ると、八時五十分。確かに、十分前に最終確認のメールが来れば普通は間に合う。『普通の場所にいたら』の話だが。
「文ちゃん」
「あぁ、これは絶対トラップだ」
「中央講堂ってどこにあるの?」
「ちょっと待て。あー、まじか」
「え?」
「附属中学の近くだとさ」
「ここからなら?」
「徒歩で軽く十分はあるっしょ」
「まじか-」
「まじかー」
支給されているリュックに端末を突っ込み、背負い直して頷き合う。
「遅刻するっ!」
「ぴえん」
「泣いてるひまあったら走る」
「りょーかい先生」
教室を出て、階段を走り降りる。気づいてからここまででおおよそ二分。
「文ちゃんやばいって」
「余裕ぶっこいてて、これかい」
鞄から端末を再度取り出して、ナビを起動。
『この北東に五百メートルです』
「直線距離は駄目だよ」
「空飛べって言うんかい?」
おおよその場所はわかる。とにかく走るしかない。時計を見ると、八時五十三分。徒歩で十分かかりそうなところを、走ればギリギリ。勇次郎も文庫も運動は苦手ではない。ただ、短距離型ではないから、瞬発力が足りないのである。
走った、ひたすら走った。確か遅刻も三回でトイレ掃除のバツ当番。綺麗なトイレで匂いは少ないとはいえ、屈辱であることには変わりない。
「文ちゃんどっち?」
「次多分右」
「りょかいー」
今日は最高気温が二十五度を軽く超える夏日になりそうだと、ネットニュースにあったはず。確かに風は生暖かいし、日差しも弱くない。離島はもうすぐ海開きがある。額どころか背中がびっしょりになるほど、汗が出てくるのも頷ける。
「先生、時間は?」
「えっと、八時五十五分」
「まじか」
「まじっす」
やっと見覚えのある場所、三年間通った場所が見えてくる。確か中央体育館はこのあたりだった、と同時に何かを思い出す勇次郎。
「あ」
「どした?」
「文ちゃん、中央、体育館は」
「うん」
「階段上がったとこ」
「まじかーっ!」
附属中学校裏にある、一段高台になっている区画。そこに中央体育館があるのだが、更に裏手へいけば車で上がれるように坂になっている。けれど、こちらからは、階段で上がるしかないというわけだ。
最後の難関。心臓破りの坂レベルの階段がそびえ立つ。
「文ちゃん」
「行くしかないっしょ。じゃないと」
「うん。あと三分で遅刻」
「五十七分かよ」
今度はひたすら登った。太股に、膝上に乳酸がたまってきて、もの凄くだるく感じる。まるで、ママチャリに乗るように、ペダルを踏み続けてる感じがしてきた。
半分、三分の二。頂上が見えてきた。あと数十段、あと十段。
「よし、登り切った」
「おし」
「ちょっとまって」
「ん?」
「あと百メートルはあるよ」
「まじかー」
スマホを見たら五十八分。ダッシュしてきて、最後に階段を登って、やっと到着と思ったら最後に百メートルダッシュ。
「だめっしょ」
「あきらめない、文ちゃん。僕、トイレ掃除やだ」
「俺だって嫌だよ」
足をひきずるようにして、最後の力を振り絞る。入り口と書いてあるドアがある。そこに端末を掲げるセンサーがあった。
「これ?」
「あぁ。オキカみたいなものでしょ」
「『ぽちっとな』」
「先生、古いよ」
勇次郎が端末をセンサーにかざしたとき、やっとドアが開いた。そこに待っていたのは、麻乃だった。
「勇次郎、くん。どこへ行ってたのですか?」
「ふぅ、……あ、大浜、先輩。実は、教室に行ってしまって」
「ごめんなさい。教えておけばよかったのですが、知ってるものと勘違いを……」
「心配掛けてごめんなさい、……大浜先輩」
「いいえ、無事でよ――」
「大浜先輩、新入生ですか?」
「はい。案内をお願いしてもいいですか?」
「わかりました。何組の生徒さんです?」
そこには生徒会の腕章がつけられた、麻乃と同じ色のリボンをつけた女子生徒がいる。よく見ると、麻乃の腕にも腕章がついている。なるほど、麻乃が言っていた『寄るところ』というのはそういう意味があったのだろう。
「――あ、はい。三組の浜那覇です」
「です、……はぁはぁ」
勇次郎とは違い、まだ息が整っていなかった文庫は、絞り出すようにしか声が出なかったようだ。
生徒会役員の先輩に案内してもらうことになった勇次郎と文庫。三組ということで、最前列ではなかったが、端の方にふたり分の席が空いていた。おそらく、遅刻ギリギリだったのは、彼らだけだったのかもしれない。
「こちらへどうぞ」
「はい、お手数掛けました」
「いいえ。勇、……次郎くん、仲田原くんも、入学おめでとうございます」
(『勇』のあと間があったような? もしかしてこの人も、……なんてことはないよね?)
勇次郎は、この役員の女生徒がいわゆる『勇きゅんファンクラブ』の会員ではないかと疑ってしまった。その要因として、勇次郎は名字は名乗っても、名前は名乗っていないからだ。
「……僕のこと、知ってるんですか?」
「えぇ、あなたはその、……ある意味有名ですからね。では、役目に戻りますので、失礼しますね」
「ありがとうございました」
「いえ、どういたしまして」
『文ちゃん』
『ん?』
小声で話す二人。
『僕ってやっぱり、有名人だったの?』
『そりゃそうだよ。三連覇だもん――いやそれより、何で俺の名前を知ってたんだろう?』
『どうだろう、文ちゃんも有名だったりしてね』
『そんなわけあるかって、……そういや先生』
『何?』
『なんで先生、三組なの? 五十音順なら一組じゃないの?』
『さっき僕、名乗ったでしょ? 僕はわけあって、浜那覇姓をね、名乗ることになったんだよ』
『ごめん、聞いてなかった』
『うん。こっちこそ、遅くなってごめんね』
『いいって』
ステージの照明が強くなった。おそらく、入学式が始まるのだろう。よくみると、ステージ右側の液晶ビジョンに、入学式のプログラムが表示されていた。
『えっと、理事長挨拶? 龍馬さん来るのかな?』
そこで聞き覚えのある声が聞こえてくる。
『東比嘉大学附属高校、入学式を始めさせていただきます。進行は私、生徒会庶務の大浜麻乃が進めさせていただきます』
『麻乃、さん。庶務だったんだ』
『へぇ、しっかりしたお姉さんに見えたけど、さすがだね。姉ちゃんに爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだわ』
『あのねぇ』
勇次郎からしたら鈴子は十分、しっかりしてると思っていたのだが、弟の文庫からみた彼女はそう見えないのかもしれない。
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