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第23話 『草刈り銀貨一枚』のブラック依頼。
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塩漬け依頼の筆頭ともいえる、ブラックな依頼の依頼主がシルヴェッティさんに食って掛かってた。
俺はさすがに見逃せないから、間に入ることにしたんだけどね。
「これですか。これ、範囲が書いてませんけど、どれくらいのものなんです?」
「はい。裏の倉庫の四倍くらいの……」
「あぁそれは無理ですよ。これじゃ安すぎ──」
「なんだって? お前はフィルケム家を愚弄するつもりか?」
「いや、普通に考えても、銀貨一枚では無理があるでしょう? あなたはこれが妥当だとおもいますか?」
「それは勿論だ」
「それならあなたにお尋ねしますが、あなたはこの金額で、ご自分でやることができますか?」
「勿論だとも。その上、貴族の名門、フィルケム家に奉仕するという喜びもいただけるのだぞ? それが幸福でなくて何だと言うのだ?」
どこのブラック居酒屋だよ……。
どの世界にも、こんなのいるんだな。
「奉仕ねぇ。俺なら無理だな」
「何を一介の探検者が言うか! お前、名前は何という?」
「俺ですが、俺はソウジロウというただの探検者ですよ」
「ふんっ。名は憶えた。それならソウジロウとやら、お前がこの依頼を受けるんだ」
「銀貨一枚でですか? 無理があると言いましたよね?」
「お前が暮らすのに銀貨一枚もあれば十分ではないか。それに当家に奉仕できるのだぞ? 光栄だと思って受けるがいい」
シルヴェッティさんが、巻き込んでしまって申し訳なさそうな顔して困ってるじゃないか。
んー。
あ、そうだ。
「それならこうしましょう。俺がその依頼をしますよ。その倍で俺が出します。そうしたらあなたが受けてもらえますか? ここの依頼は探検者ではなくても受けられるようになってると聞いています。あなたは倍の報酬を手に入れて、あなたの言う『奉仕』までできて、幸福にまでなるんですよね? どうですか? 必要なら三倍でも四倍でも出しますよ?」
「ぐぅっ……。うだつの上がらない低い階級の癖に」
俺はシルヴェッティさんサインの入った、依頼書とカードを提出する。
シルヴェッティさんがわざとその場で処理をして、嬉しそうな表情になっていく。
「『猫探しの依頼』ですが、間違いなく受理されました。依頼の完了ありがとうございます。……あ、ソウジロウ様」
「はい?」
「おめでとうございます!」
来たか。
そろそろだと思ってたんだよね。
「はい?」
「ソウジロウ様は、今回で『一等級』にランクが上がりました。このギルド支部の筆頭探検者になりましたので、ここでお伝えしておきます。当ギルド支部を代表して、これからもよろしくお願いいたします」
横にいたそのちょびひげさんは、顔色が変わっていったね。
まさか俺がギルドで二番目の等級だとは思わなかったんだろう。
「あ、どうしますか? 一応、俺がここの筆頭ということになってしまったわけですが。俺が思うに、その依頼は報酬的な面でも無理があると思うんです。なので、誰も受けてはくれないかと。ですから、俺が依頼しましょう。銀貨五枚でどうですか? あなたが受けてくれるなら、すぐにでも依頼をしますけど?」
『ぐぬぬ』と唸りながら、俺を睨んで回れ右。
ちょびひげさんはギルドを出ていった、ということでこの件は終わり、と。
「……助かりました。ですが、よかったのですか? ソウジロウ様の名前、覚えられてしまったのですけれど」
「あ、構いませんよ。俺が矢面に立てば、うちの二人にも変なちょっかいかけられることもないでしょうし。ところで、フィルケム家って言ってましたっけ? あの家は本当に名門貴族なんですか?」
「確か現在の当主がダーレン・フィルケムという男爵様ですね。名門かどうかは私からは言えません。『微妙』としか……。あの方は、その方の弟さんでへメルト・フィルケムと言うんです」
あー、あの総執務官のおっさんか。
あれは駄目だわ。
フランクさんがなんとかしてくれるかもしれないけど。
何もしなかったら、オルティアが怒っちゃうかもだよね。
なら気にしなくてもいいか。
「多分、大丈夫かな。それより本当に俺、一等級になっちゃったの?」
「はい。本当です。カードお返しいたしますね」
「あぁ。やだなぁ」
「そんなに嫌がらないでください。何も言えなくなってしまうではないですか。等級が上がって嫌がる人はソウジロウ様くらいですよ」
「そうなんだろうけどさ。ところで、特等級の人って今どこにいるの?」
「いませんけど?」
「へ?」
「数年前に引退されましたので、今は空席なんです。ですので、ソウジロウ様が、現在三人目の一等級で、すべての探検者の筆頭のおひとり、ということになりますね」
「まじですか」
「はい。まじです」
「勘弁してくださいよ……」
あと二人いるならまだマシかな。
それにしても、このギルド支部でトップとか、勘弁してほしいよ。
まぁそれでも、俺が塩漬け依頼をやってることが明るみになった。
クレーリアちゃんとジェラル君も応募の少ない依頼をコンスタントに片付けるようになったことで、シルヴェッティさんを始め、受付の人も皆喜んでいてくれるらしいのだ。
ひとりでやると時間のかかるものを数人で手分けをして、助け合うようなものもみられるらしいし。
俺がやってることって、決して無駄じゃなかったってことなんだよな。
あの後、二つほど犬猫の捜索依頼を片付けて、いい感じに陽も暮れてきた。
シルヴェッティさんに見送られて俺は家路についたんだけど。
あ、あれ。確か依頼書で見た猫じゃないか?
……と、路地に入ったときだった。
『ごんっ』という衝撃が後頭部あたりに響いたことだけは憶えてる。
▼▼
……ん?
どこだここ?
床が冷たい。
顔に当たってるような気がするな。
きゅるるる
あ、小腹が減ったな。
オルティア、なにかつまむものないかな?
あれ?
おーい。
聞こえてるんだろう?
あれ?
真っ暗だ。
そっか、夜なんだ。
そりゃオルティアだって寝てるわな。
……手も動かない。
足もだ。
どういうこと?
金縛り?
まさか、これまでのことは夢で。
俺はやっぱり病院のベッドの上。
終りを待つばかりだったのか。
そっか、夢でも見てたんだな。
いい夢だったな。
カーミリアさんに血を吸われて、『美味しい』って言われて。
オルティアがいて、俺の考え覗いて『ぷっ……』って吹き出して。
可愛い姪っ子のクレーリアちゃんに『ソウジロウおじさま』って呼ばれて。
甥っ子だけど、なんか男として共感してしまうジェラル君もいて。
みんなで美味しいものを食べながら、まったりと一日を過ごすような。
楽しい夢だったな。
俺、こんな生活したかったんだろうな……。
いやそれにしても、腹減った。
俺、入院してたときこんな腹の減り方、なかったような。
顔に冷たい床の感触があったってことは、うつ伏せに寝てるんだろう。
……てことは。
どっこいしょ。
あ、寝返り打てた。
これはあれですね。
これまでのことは現実だった。
今俺、捕まってる?
そうか。
あの後頭部に受けた衝撃の記憶。
猫追いかけてぶん殴られた?
腕に何かが固定されてる。
足もそうだ。
目隠しされてて、おまけに猿ぐつわかよ。
どんだけ日本の文化、入ってきてんだ?
……って、猿ぐつわは日本だっけか?
とにかくだ。
……不死、意味ねぇええええっ!
俺はさすがに見逃せないから、間に入ることにしたんだけどね。
「これですか。これ、範囲が書いてませんけど、どれくらいのものなんです?」
「はい。裏の倉庫の四倍くらいの……」
「あぁそれは無理ですよ。これじゃ安すぎ──」
「なんだって? お前はフィルケム家を愚弄するつもりか?」
「いや、普通に考えても、銀貨一枚では無理があるでしょう? あなたはこれが妥当だとおもいますか?」
「それは勿論だ」
「それならあなたにお尋ねしますが、あなたはこの金額で、ご自分でやることができますか?」
「勿論だとも。その上、貴族の名門、フィルケム家に奉仕するという喜びもいただけるのだぞ? それが幸福でなくて何だと言うのだ?」
どこのブラック居酒屋だよ……。
どの世界にも、こんなのいるんだな。
「奉仕ねぇ。俺なら無理だな」
「何を一介の探検者が言うか! お前、名前は何という?」
「俺ですが、俺はソウジロウというただの探検者ですよ」
「ふんっ。名は憶えた。それならソウジロウとやら、お前がこの依頼を受けるんだ」
「銀貨一枚でですか? 無理があると言いましたよね?」
「お前が暮らすのに銀貨一枚もあれば十分ではないか。それに当家に奉仕できるのだぞ? 光栄だと思って受けるがいい」
シルヴェッティさんが、巻き込んでしまって申し訳なさそうな顔して困ってるじゃないか。
んー。
あ、そうだ。
「それならこうしましょう。俺がその依頼をしますよ。その倍で俺が出します。そうしたらあなたが受けてもらえますか? ここの依頼は探検者ではなくても受けられるようになってると聞いています。あなたは倍の報酬を手に入れて、あなたの言う『奉仕』までできて、幸福にまでなるんですよね? どうですか? 必要なら三倍でも四倍でも出しますよ?」
「ぐぅっ……。うだつの上がらない低い階級の癖に」
俺はシルヴェッティさんサインの入った、依頼書とカードを提出する。
シルヴェッティさんがわざとその場で処理をして、嬉しそうな表情になっていく。
「『猫探しの依頼』ですが、間違いなく受理されました。依頼の完了ありがとうございます。……あ、ソウジロウ様」
「はい?」
「おめでとうございます!」
来たか。
そろそろだと思ってたんだよね。
「はい?」
「ソウジロウ様は、今回で『一等級』にランクが上がりました。このギルド支部の筆頭探検者になりましたので、ここでお伝えしておきます。当ギルド支部を代表して、これからもよろしくお願いいたします」
横にいたそのちょびひげさんは、顔色が変わっていったね。
まさか俺がギルドで二番目の等級だとは思わなかったんだろう。
「あ、どうしますか? 一応、俺がここの筆頭ということになってしまったわけですが。俺が思うに、その依頼は報酬的な面でも無理があると思うんです。なので、誰も受けてはくれないかと。ですから、俺が依頼しましょう。銀貨五枚でどうですか? あなたが受けてくれるなら、すぐにでも依頼をしますけど?」
『ぐぬぬ』と唸りながら、俺を睨んで回れ右。
ちょびひげさんはギルドを出ていった、ということでこの件は終わり、と。
「……助かりました。ですが、よかったのですか? ソウジロウ様の名前、覚えられてしまったのですけれど」
「あ、構いませんよ。俺が矢面に立てば、うちの二人にも変なちょっかいかけられることもないでしょうし。ところで、フィルケム家って言ってましたっけ? あの家は本当に名門貴族なんですか?」
「確か現在の当主がダーレン・フィルケムという男爵様ですね。名門かどうかは私からは言えません。『微妙』としか……。あの方は、その方の弟さんでへメルト・フィルケムと言うんです」
あー、あの総執務官のおっさんか。
あれは駄目だわ。
フランクさんがなんとかしてくれるかもしれないけど。
何もしなかったら、オルティアが怒っちゃうかもだよね。
なら気にしなくてもいいか。
「多分、大丈夫かな。それより本当に俺、一等級になっちゃったの?」
「はい。本当です。カードお返しいたしますね」
「あぁ。やだなぁ」
「そんなに嫌がらないでください。何も言えなくなってしまうではないですか。等級が上がって嫌がる人はソウジロウ様くらいですよ」
「そうなんだろうけどさ。ところで、特等級の人って今どこにいるの?」
「いませんけど?」
「へ?」
「数年前に引退されましたので、今は空席なんです。ですので、ソウジロウ様が、現在三人目の一等級で、すべての探検者の筆頭のおひとり、ということになりますね」
「まじですか」
「はい。まじです」
「勘弁してくださいよ……」
あと二人いるならまだマシかな。
それにしても、このギルド支部でトップとか、勘弁してほしいよ。
まぁそれでも、俺が塩漬け依頼をやってることが明るみになった。
クレーリアちゃんとジェラル君も応募の少ない依頼をコンスタントに片付けるようになったことで、シルヴェッティさんを始め、受付の人も皆喜んでいてくれるらしいのだ。
ひとりでやると時間のかかるものを数人で手分けをして、助け合うようなものもみられるらしいし。
俺がやってることって、決して無駄じゃなかったってことなんだよな。
あの後、二つほど犬猫の捜索依頼を片付けて、いい感じに陽も暮れてきた。
シルヴェッティさんに見送られて俺は家路についたんだけど。
あ、あれ。確か依頼書で見た猫じゃないか?
……と、路地に入ったときだった。
『ごんっ』という衝撃が後頭部あたりに響いたことだけは憶えてる。
▼▼
……ん?
どこだここ?
床が冷たい。
顔に当たってるような気がするな。
きゅるるる
あ、小腹が減ったな。
オルティア、なにかつまむものないかな?
あれ?
おーい。
聞こえてるんだろう?
あれ?
真っ暗だ。
そっか、夜なんだ。
そりゃオルティアだって寝てるわな。
……手も動かない。
足もだ。
どういうこと?
金縛り?
まさか、これまでのことは夢で。
俺はやっぱり病院のベッドの上。
終りを待つばかりだったのか。
そっか、夢でも見てたんだな。
いい夢だったな。
カーミリアさんに血を吸われて、『美味しい』って言われて。
オルティアがいて、俺の考え覗いて『ぷっ……』って吹き出して。
可愛い姪っ子のクレーリアちゃんに『ソウジロウおじさま』って呼ばれて。
甥っ子だけど、なんか男として共感してしまうジェラル君もいて。
みんなで美味しいものを食べながら、まったりと一日を過ごすような。
楽しい夢だったな。
俺、こんな生活したかったんだろうな……。
いやそれにしても、腹減った。
俺、入院してたときこんな腹の減り方、なかったような。
顔に冷たい床の感触があったってことは、うつ伏せに寝てるんだろう。
……てことは。
どっこいしょ。
あ、寝返り打てた。
これはあれですね。
これまでのことは現実だった。
今俺、捕まってる?
そうか。
あの後頭部に受けた衝撃の記憶。
猫追いかけてぶん殴られた?
腕に何かが固定されてる。
足もそうだ。
目隠しされてて、おまけに猿ぐつわかよ。
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