30 / 57
第三十話 ユカリコ教のごはん。
しおりを挟む
アーシェリヲンとレイラリースは、売店の向かいにある厨房のカウンターへ行く。ここでは、好きなものを好きなだけ注文できる。
さすがに『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』はないが、麦粉のもちもち麺があるからそれを注文。肉を細かくナイフで叩いたものが沢山入ったソースがかかっている。ちなみに『れすとらん』では『ぱすた』という商品名になっているようだ。
酸味が利いた良い香りで、食欲をそそったのか『ぐぅっ』っとアーシェリヲンのお腹が鳴いた。
「あ」
「うふふ。さぁ、食べましょう」
レイラリースの頼んだ料理も、アーシェリヲンと同じもの。
「いただきます」
「はい、いただきます」
アーシェリヲンは、フォークを使ってくるくると麺を巻き取って頬張る。
「うわ、これも美味しいっ」
「それはそうよ。『れすとらん』と同じ人たちが作ってるんだから――ってあら、ほんとうに美味しいわ」
「でしょ?」
メニューは違えど、材料も調理方法も同じ。それは美味しくないはずが、ないのであった。
副菜として付け合わせになっている温野菜のサラダ。冬場には温かく、それでいて歯ごたえが残っている。香辛料と植物性の油、塩で作ってあるドレッシングがかかっていて、その酸味も食欲増進に繋がっている。
スープも黄金色に透き通っていて、根野菜が具材として入っているだけなのに、他の具材の味も感じられる。
料理もスープも大量に作っているとはいえ、とても手間がかかっているように見える。毎日このグレードのごはんを食べられるのであれば、食事が楽しみになってくるだろう。
「ごちそうさまでした」
「はい、ごちそうさまでした」
両手を顔の前に合わせて、軽く会釈をするこの仕草と、『いただきます』や『ごちそうさま』もまた、聖女ユカリコが伝えたとされている。
「さて、アーシェくん」
「はい」
「お風呂入ろっか?」
「はい」
一度部屋に戻って、支給品の寝間着を取りに戻ってから再度風呂場へ。
アーシェリヲンはお風呂が好きだ。食堂を出て、元の廊下を戻り、お風呂の引き戸を開けると左右に分かれている。
「一緒に入る?」
「遠慮しておきます」
アーシェリヲンはそっぽを向いてそう答えた。風呂場に入ると狭いホールがあり、その壁際に『れいぞうこ』が置いてある。そこから先にまた男女の入り口に分かれており、手前には椅子や鏡が置いてある。
「ちゃんと温まるのよ? 終わったらここで待ってること、いいわね?」
「はいっ」
男性用の風呂場へ入ると脱衣所がある。右側に木製の棚。そこには大きなバスタオルや浴室に持ち込む手ぬぐい。身体を洗うせっけんや、髪を洗う小さな筒に入った『しゃんぷー』、脱衣に使用する籠が用意されている。
籠に脱いだものを入れて、棚に置いておくと書いてある。手ぬぐいと石けん、しゃんぷーを持って浴室へ。浴槽にはてぬぐいを浸けないこととも書いてあった。
浴室に入ると、右側に木製の椅子のようなものと桶が積まれている。左の壁にはシャワーが等間隔で並んでいる。
桶と椅子を一つずつ持って、シャワーの下へ行くようにと書いてあった。シャワーにいくと、頭と身体を洗ってから浴槽にはいるようにと注意書き。
アーシェリヲンはそれに従う。シャワーを頭から浴びると、石けんで身体を洗い、しゃんぷーで髪を洗う。前に本で読んだ『せんとう』という公衆浴場の作法だとすぐに理解できた。それも、聖女ユカリコが残したものだと書いてあったことも。
「ふぅ、さっぱりした。さてと」
手ぬぐいを絞って、髪を軽く拭う。更に手ぬぐいを絞る。そのまま浴槽へ。
左側が広くて浅い。おそらくアーシェリヲンの肩くらいの深さ。右側は、狭くて深い。おそらく彼が立ってぎりぎりの深さはあるだろう。
お湯に手をつけてみると左は温かい。右はちょっと熱い。アーシェリヲンは迷わず左に入ることにした。右には『我慢して長く入らないこと』と書いてあるからだ。
『手ぬぐいは頭に乗せるなりして濡らさないこと』と書いてある。アーシェリヲンはそれに従って頭に乗せてから浴槽へ。
「……うわぁ。これは気持ちがいいですよ」
力が抜ける。背中を浴槽の壁にもたれて肩まで浸かる。一日の疲れが抜けていく感覚があった。よく見ると、出入り口の壁にも『浴槽で長湯をしないように』と書いてある。とても親切な書き方だなと思っただろう。
風呂から上がり、寝間着に着替える。脱いだ服を、寝間着を入れてきた布の袋に入れて肩にかける。風呂場のホールに出ると、レイラリースが待っていた。
「アーシェくんお帰りなさい」
「ただいま、でいいのかな?」
「いいわ。ほら、ここに座って」
「はい」
レイラリースの隣に座る。すると冷たい筒が手渡された。
「『こーひーぎゅーにゅー』よ。美味しいの、飲んで飲んで」
「はい、いただきます。……んくんく、うわ、甘い、美味しい」
「でしょ? これね、ユカリコ教でしか飲めないのよ。『れすとらん』にもないのよね」
「そうなんですか?」
「このお風呂のホールとね、食堂で飲めるわ」
「ふーん。それならいいかも」
「ね?」
「はいっ」
隣に座るレイラリースから、自分と同じせっけんとしゃんぷーの匂いがする。
「今日は一日、色々なことがあったでしょう?」
「はい。とても面白くて色々なことが学べました」
「ほんと、アーシェくんは丁寧な子よね」
「そうですか?」
「十歳とは思えない落ち着いた子だし」
「んー、そうですかねー」
「えぇ。いいことだと思うわよ」
「だったら嬉しいです」
アーシェリヲンの左腕につけてある『魔力ちぇっかー』。色は黄色のまま。これについてはレイラリースも聞いている。
「あら? ほどほどに魔力を使えたのね?」
「はい。これが青黒くなっているときは、熱が出てしまうので。気をつけるように教えられました」
これなら大丈夫だろう。そうレイラリースは思った。
「あ、レイラお姉ちゃん」
「どうしたの?」
「山石榴、好き?」
「えぇ。大好きよ。今の時期、よく熟れていて甘酸っぱいのよね……」
中空をぼうっと見上げるようにして、思い出しているのだろう。
「部屋にあるからひとつあげるね。二つとってきたんだ」
「そうなの? よくみつけたわね?」
「うん。たまたまね、山石榴の木をみつけて、とったんだよね」
二人はこーひーぎゅーにゅーを飲み終わると、部屋へ戻ることにした。
「ちょっと待っててね?」
「えぇ」
アーシェリヲンは部屋に入ると、バッグに入っていた山石榴を一つ持ってくる。
「はい。レイラお姉ちゃん」
「あら、本当に山石榴。いい匂いよね……」
嗅いでうっとりする表情。これを割ると、中に小さな粒の赤い実があって、それには種があるが、実の酸っぱさと甘さは身震いするほどに美味しい。前にアーシェリヲンも食べたことがあった。
「ありがとう、アーシェくん。それじゃ、おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい。レイラお姉ちゃん」
レイラも隣の部屋へ入っていく。
さすがに『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』はないが、麦粉のもちもち麺があるからそれを注文。肉を細かくナイフで叩いたものが沢山入ったソースがかかっている。ちなみに『れすとらん』では『ぱすた』という商品名になっているようだ。
酸味が利いた良い香りで、食欲をそそったのか『ぐぅっ』っとアーシェリヲンのお腹が鳴いた。
「あ」
「うふふ。さぁ、食べましょう」
レイラリースの頼んだ料理も、アーシェリヲンと同じもの。
「いただきます」
「はい、いただきます」
アーシェリヲンは、フォークを使ってくるくると麺を巻き取って頬張る。
「うわ、これも美味しいっ」
「それはそうよ。『れすとらん』と同じ人たちが作ってるんだから――ってあら、ほんとうに美味しいわ」
「でしょ?」
メニューは違えど、材料も調理方法も同じ。それは美味しくないはずが、ないのであった。
副菜として付け合わせになっている温野菜のサラダ。冬場には温かく、それでいて歯ごたえが残っている。香辛料と植物性の油、塩で作ってあるドレッシングがかかっていて、その酸味も食欲増進に繋がっている。
スープも黄金色に透き通っていて、根野菜が具材として入っているだけなのに、他の具材の味も感じられる。
料理もスープも大量に作っているとはいえ、とても手間がかかっているように見える。毎日このグレードのごはんを食べられるのであれば、食事が楽しみになってくるだろう。
「ごちそうさまでした」
「はい、ごちそうさまでした」
両手を顔の前に合わせて、軽く会釈をするこの仕草と、『いただきます』や『ごちそうさま』もまた、聖女ユカリコが伝えたとされている。
「さて、アーシェくん」
「はい」
「お風呂入ろっか?」
「はい」
一度部屋に戻って、支給品の寝間着を取りに戻ってから再度風呂場へ。
アーシェリヲンはお風呂が好きだ。食堂を出て、元の廊下を戻り、お風呂の引き戸を開けると左右に分かれている。
「一緒に入る?」
「遠慮しておきます」
アーシェリヲンはそっぽを向いてそう答えた。風呂場に入ると狭いホールがあり、その壁際に『れいぞうこ』が置いてある。そこから先にまた男女の入り口に分かれており、手前には椅子や鏡が置いてある。
「ちゃんと温まるのよ? 終わったらここで待ってること、いいわね?」
「はいっ」
男性用の風呂場へ入ると脱衣所がある。右側に木製の棚。そこには大きなバスタオルや浴室に持ち込む手ぬぐい。身体を洗うせっけんや、髪を洗う小さな筒に入った『しゃんぷー』、脱衣に使用する籠が用意されている。
籠に脱いだものを入れて、棚に置いておくと書いてある。手ぬぐいと石けん、しゃんぷーを持って浴室へ。浴槽にはてぬぐいを浸けないこととも書いてあった。
浴室に入ると、右側に木製の椅子のようなものと桶が積まれている。左の壁にはシャワーが等間隔で並んでいる。
桶と椅子を一つずつ持って、シャワーの下へ行くようにと書いてあった。シャワーにいくと、頭と身体を洗ってから浴槽にはいるようにと注意書き。
アーシェリヲンはそれに従う。シャワーを頭から浴びると、石けんで身体を洗い、しゃんぷーで髪を洗う。前に本で読んだ『せんとう』という公衆浴場の作法だとすぐに理解できた。それも、聖女ユカリコが残したものだと書いてあったことも。
「ふぅ、さっぱりした。さてと」
手ぬぐいを絞って、髪を軽く拭う。更に手ぬぐいを絞る。そのまま浴槽へ。
左側が広くて浅い。おそらくアーシェリヲンの肩くらいの深さ。右側は、狭くて深い。おそらく彼が立ってぎりぎりの深さはあるだろう。
お湯に手をつけてみると左は温かい。右はちょっと熱い。アーシェリヲンは迷わず左に入ることにした。右には『我慢して長く入らないこと』と書いてあるからだ。
『手ぬぐいは頭に乗せるなりして濡らさないこと』と書いてある。アーシェリヲンはそれに従って頭に乗せてから浴槽へ。
「……うわぁ。これは気持ちがいいですよ」
力が抜ける。背中を浴槽の壁にもたれて肩まで浸かる。一日の疲れが抜けていく感覚があった。よく見ると、出入り口の壁にも『浴槽で長湯をしないように』と書いてある。とても親切な書き方だなと思っただろう。
風呂から上がり、寝間着に着替える。脱いだ服を、寝間着を入れてきた布の袋に入れて肩にかける。風呂場のホールに出ると、レイラリースが待っていた。
「アーシェくんお帰りなさい」
「ただいま、でいいのかな?」
「いいわ。ほら、ここに座って」
「はい」
レイラリースの隣に座る。すると冷たい筒が手渡された。
「『こーひーぎゅーにゅー』よ。美味しいの、飲んで飲んで」
「はい、いただきます。……んくんく、うわ、甘い、美味しい」
「でしょ? これね、ユカリコ教でしか飲めないのよ。『れすとらん』にもないのよね」
「そうなんですか?」
「このお風呂のホールとね、食堂で飲めるわ」
「ふーん。それならいいかも」
「ね?」
「はいっ」
隣に座るレイラリースから、自分と同じせっけんとしゃんぷーの匂いがする。
「今日は一日、色々なことがあったでしょう?」
「はい。とても面白くて色々なことが学べました」
「ほんと、アーシェくんは丁寧な子よね」
「そうですか?」
「十歳とは思えない落ち着いた子だし」
「んー、そうですかねー」
「えぇ。いいことだと思うわよ」
「だったら嬉しいです」
アーシェリヲンの左腕につけてある『魔力ちぇっかー』。色は黄色のまま。これについてはレイラリースも聞いている。
「あら? ほどほどに魔力を使えたのね?」
「はい。これが青黒くなっているときは、熱が出てしまうので。気をつけるように教えられました」
これなら大丈夫だろう。そうレイラリースは思った。
「あ、レイラお姉ちゃん」
「どうしたの?」
「山石榴、好き?」
「えぇ。大好きよ。今の時期、よく熟れていて甘酸っぱいのよね……」
中空をぼうっと見上げるようにして、思い出しているのだろう。
「部屋にあるからひとつあげるね。二つとってきたんだ」
「そうなの? よくみつけたわね?」
「うん。たまたまね、山石榴の木をみつけて、とったんだよね」
二人はこーひーぎゅーにゅーを飲み終わると、部屋へ戻ることにした。
「ちょっと待っててね?」
「えぇ」
アーシェリヲンは部屋に入ると、バッグに入っていた山石榴を一つ持ってくる。
「はい。レイラお姉ちゃん」
「あら、本当に山石榴。いい匂いよね……」
嗅いでうっとりする表情。これを割ると、中に小さな粒の赤い実があって、それには種があるが、実の酸っぱさと甘さは身震いするほどに美味しい。前にアーシェリヲンも食べたことがあった。
「ありがとう、アーシェくん。それじゃ、おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい。レイラお姉ちゃん」
レイラも隣の部屋へ入っていく。
130
お気に入りに追加
694
あなたにおすすめの小説
当然だったのかもしれない~問わず語り~
章槻雅希
ファンタジー
学院でダニエーレ第一王子は平民の下働きの少女アンジェリカと運命の出会いをし、恋に落ちた。真実の愛を主張し、二人は結ばれた。そして、数年後、二人は毒をあおり心中した。
そんな二人を見てきた第二王子妃ベアトリーチェの回想録というか、問わず語り。ほぼ地の文で細かなエピソード描写などはなし。ベアトリーチェはあくまで語り部で、かといってアンジェリカやダニエーレが主人公というほど描写されてるわけでもないので、群像劇?
『小説家になろう』(以下、敬称略)・『アルファポリス』・『Pixiv』・自サイトに重複投稿。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
異世界転移の……説明なし!
サイカ
ファンタジー
神木冬華(かみきとうか)28才OL。動物大好き、ネコ大好き。
仕事帰りいつもの道を歩いているといつの間にか周りが真っ暗闇。
しばらくすると突然視界が開け辺りを見渡すとそこはお城の屋根の上!? 無慈悲にも頭からまっ逆さまに落ちていく。
落ちていく途中で王子っぽいイケメンと目が合ったけれど落ちていく。そして…………
聞いたことのない国の名前に見たこともない草花。そして魔獣化してしまう動物達。
ここは異世界かな? 異世界だと思うけれど……どうやってここにきたのかわからない。
召喚されたわけでもないみたいだし、神様にも会っていない。元の世界で私がどうなっているのかもわからない。
私も異世界モノは好きでいろいろ読んできたから多少の知識はあると思い目立たないように慎重に行動していたつもりなのに……王族やら騎士団長やら関わらない方がよさそうな人達とばかりそうとは知らずに知り合ってしまう。
ピンチになったら大剣の勇者が現れ…………ない!
教会に行って祈ると神様と話せたり…………しない!
森で一緒になった相棒の三毛猫さんと共に、何の説明もなく異世界での生活を始めることになったお話。
※小説家になろうでも投稿しています。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる