24 / 80
第二十四話 探索者協会にて。
しおりを挟む
アーシェリヲンは改めてやっと、自分の足でヴェンダドールの土を踏んでいた。
ユカリコ教の神殿にある裏道を抜けて表通りへ出て、『れすとらん』の店先に並ぶまではレイラリースに手を引かれていた。その間アーシェリヲンは、『れすとらん』で『はんばーぐ』を食べられるということで頭がいっぱいだったから、歩いたという実感がなかった。
だからこうしてしっかりと意識して歩くのは、生まれて初めてということになる。
元々このヴェンダドールという国は、高位の探索者が興した国だと聞いている。探索者も極めれば国王になれるという、夢を持てる国でもあるわけだ。
食事を終えたあと一度神殿へ戻って、レイラリースが着替えてくるのを待ってから、再度城下町へ戻ってきた。先ほどまでの彼女はあくまでも、アーシェリヲンに『れすとらん』で『はんばーぐ』食べさせてあげるためだけに私服に着替えたということになる。
部屋から再び出てきたレイラリースの姿を見て、アーシェリヲンは驚いた。なんと彼女は『れすとらん』の花形、『うぇいとれす』の制服を着ていた。
アーシェリヲンの前でくるりと回ってみせるとレイラリースは言った。
「可愛い? この制服」
「うん。可愛いと思うよ。レイラお姉ちゃん」
「うふふふ。ありがとう、アーシェくん」
そんなやりとりのあと、アーシェリヲンのために探索者協会へ向かうことになった。ちなみにレイラリースがなぜこの格好をして来たかというと、このあとすぐに研修を兼ねて『れすとらん』勤務になるのと、彼の保護者がだれかわかりやくくするための目的もあったようだ。
「ほーら、そんなきょろきょろしない。田舎から出てきたんじゃないんだからね。もっと胸を張って堂々としないと駄目よ」
「はいっ、レイラお姉ちゃん」
「いい子ね」
レイラが頭を撫でる。アーシェリヲンは実をいうと、テレジアに撫でられるのと同じくらいに嬉しかったりするわけだった。
ユカリコ教の神殿からそれほど遠くない、城下町でも目立つ場所に探索者協会はあった。
「アーシェくん、あれが探索者協会よ」
レイラリースから、ここヴェンダドールへ来る途中、船の中で話をしてもらった。探索者協会はユカリコ教と同じ、国とは独立した一つの国のようなものである。探索者協会も様々な国に存在するが、同じように国には属さない。
だが、ここは探索者が興した国。協会の本部をこの国に移したことで、この建物は国営ということになるのだと教えてもらった。
とても重そうな素材でできた扉。まるで一枚岩で作られたような、冷たい建物。周りの商店とは一風違う雰囲気を醸し出している。
レイラリースとアーシェリヲンが扉の前に立つと、重さが消えたように横へ扉がスライドした。おそらく『魔力えんじん』が使われているのだと思われる。
「いらっしゃいませ。探索者協会へようこそ。初めてお見かけしますが、どのようなご用件でしょう?」
年のころレイラリースと同じくらいの女性。まるで『れすとらん』の『うぇいとれす』と似た感じの第一声。
奥には受付カウンターがあるのだが、それとは別に小さなカウンターが扉の裏側。ホールの入り口にある。そこに立つこの女性が声をかけてくれたというわけだ。
「ほーら。アーシェくん。返事しないとお姉さんが困ってしまうでしょう?」
「あ、そ、そうでした。あの、僕、探索者になりたいんです」
「はい。でしたらあちら、一番と書いてあるカウンターへお並びください」
なるほど、この女性はある意味総合案内。胸元をみると『新人』というネームがつけられている。研修なども兼ねているのかもしれない。
「はい、ありがとうございます」
「いえいえ、ご丁寧にありがとうございます」
「ほーら。先に進まないわ。うちの子がすみません。ありがとうございます」
「ごめんなさい。お姉ちゃん」
「謝ることじゃないからいいの。さ、いくわよ」
案内の新人職員がぼそっとレイラリースに囁いた。
「よくできた可愛らしい弟さんですね」
「ありがとうございます、自慢の弟なんです」
見た目もやりとりも、レイラリースの弟だと疑われることはなかったようだ。
アーシェリヲンは一番カウンターの列に並ぶ。ここは初回受付などのカウンターらしく、他のところよりは並んでいない。ややあってアーシェリヲンの番が回ってきた。
「あら? 可愛らしい――こほん。いらっしゃいませ。探索者協会本部へようこそ。どのようなご用件でしょうか?」
「はいっ、探索者になりにきました」
「あらそうだったのですね。初めまして、私は受付業務の職員、マリナ・クレア・ケリーダイトと申します。マリナ、とお呼びくださいませ」
「はいっ、僕はアーシェリヲンと申します」
「アーシェくん、ちょっと足りないわ。さっき教えたでしょう?」
「あ、忘れてました。アーシェリヲン・ユカリコレストと申します」
家名に『ユカリコレスト』と名乗ったのには理由があって、ユカリコ教関係者だという意味が込められている。ちなみに、『ユカリコレスト』の『レスト』は『れすとらん』の意味である。
「アーシェリヲン君ですね。お年は?」
「はい。十歳になりました」
「そう。十歳でしたら、保護者がひつ――」
するとレイラリースが後ろから抱きかかえる。とてもテレジアともエリシアとも違う、いい匂いがする。
「保護者はわたし、レイラリース・ユカリコレストでよろしいいでしょうか?」
ずいっと前にでるような威圧感にも似た笑顔。『この子はわたしの可愛い弟なの、手出し無用よ』と言わんばかりの先制攻撃。
「は、はい。構いません。こちらへご記入お願いできますか?」
マリナはやや押され気味。レイラリースは満足そうな表情。
「はいっ」
「代筆は必要ですか?」
「いいえ、大丈夫ですっ」
氏名、年齢、出身地、加護の記入欄がある。アーシェリヲンはすべて読むことができるし、内容も理解できている。だが、レイラリースは丁寧に説明してくれる。だからとても安心感があっただろう。
「ここはアーシェの名前。ここは十歳で、ここはユカリコ教神殿でいいわ。あとはね」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん」
「そう? ならいいのだけれど」
くすくすとレイラリースは笑う。加護の欄には堂々と『空間』と書いた。マリナは別に驚くこともない。おそらく、この加護を持つものが多いからなのかもしれない。
ユカリコ教の神殿にある裏道を抜けて表通りへ出て、『れすとらん』の店先に並ぶまではレイラリースに手を引かれていた。その間アーシェリヲンは、『れすとらん』で『はんばーぐ』を食べられるということで頭がいっぱいだったから、歩いたという実感がなかった。
だからこうしてしっかりと意識して歩くのは、生まれて初めてということになる。
元々このヴェンダドールという国は、高位の探索者が興した国だと聞いている。探索者も極めれば国王になれるという、夢を持てる国でもあるわけだ。
食事を終えたあと一度神殿へ戻って、レイラリースが着替えてくるのを待ってから、再度城下町へ戻ってきた。先ほどまでの彼女はあくまでも、アーシェリヲンに『れすとらん』で『はんばーぐ』食べさせてあげるためだけに私服に着替えたということになる。
部屋から再び出てきたレイラリースの姿を見て、アーシェリヲンは驚いた。なんと彼女は『れすとらん』の花形、『うぇいとれす』の制服を着ていた。
アーシェリヲンの前でくるりと回ってみせるとレイラリースは言った。
「可愛い? この制服」
「うん。可愛いと思うよ。レイラお姉ちゃん」
「うふふふ。ありがとう、アーシェくん」
そんなやりとりのあと、アーシェリヲンのために探索者協会へ向かうことになった。ちなみにレイラリースがなぜこの格好をして来たかというと、このあとすぐに研修を兼ねて『れすとらん』勤務になるのと、彼の保護者がだれかわかりやくくするための目的もあったようだ。
「ほーら、そんなきょろきょろしない。田舎から出てきたんじゃないんだからね。もっと胸を張って堂々としないと駄目よ」
「はいっ、レイラお姉ちゃん」
「いい子ね」
レイラが頭を撫でる。アーシェリヲンは実をいうと、テレジアに撫でられるのと同じくらいに嬉しかったりするわけだった。
ユカリコ教の神殿からそれほど遠くない、城下町でも目立つ場所に探索者協会はあった。
「アーシェくん、あれが探索者協会よ」
レイラリースから、ここヴェンダドールへ来る途中、船の中で話をしてもらった。探索者協会はユカリコ教と同じ、国とは独立した一つの国のようなものである。探索者協会も様々な国に存在するが、同じように国には属さない。
だが、ここは探索者が興した国。協会の本部をこの国に移したことで、この建物は国営ということになるのだと教えてもらった。
とても重そうな素材でできた扉。まるで一枚岩で作られたような、冷たい建物。周りの商店とは一風違う雰囲気を醸し出している。
レイラリースとアーシェリヲンが扉の前に立つと、重さが消えたように横へ扉がスライドした。おそらく『魔力えんじん』が使われているのだと思われる。
「いらっしゃいませ。探索者協会へようこそ。初めてお見かけしますが、どのようなご用件でしょう?」
年のころレイラリースと同じくらいの女性。まるで『れすとらん』の『うぇいとれす』と似た感じの第一声。
奥には受付カウンターがあるのだが、それとは別に小さなカウンターが扉の裏側。ホールの入り口にある。そこに立つこの女性が声をかけてくれたというわけだ。
「ほーら。アーシェくん。返事しないとお姉さんが困ってしまうでしょう?」
「あ、そ、そうでした。あの、僕、探索者になりたいんです」
「はい。でしたらあちら、一番と書いてあるカウンターへお並びください」
なるほど、この女性はある意味総合案内。胸元をみると『新人』というネームがつけられている。研修なども兼ねているのかもしれない。
「はい、ありがとうございます」
「いえいえ、ご丁寧にありがとうございます」
「ほーら。先に進まないわ。うちの子がすみません。ありがとうございます」
「ごめんなさい。お姉ちゃん」
「謝ることじゃないからいいの。さ、いくわよ」
案内の新人職員がぼそっとレイラリースに囁いた。
「よくできた可愛らしい弟さんですね」
「ありがとうございます、自慢の弟なんです」
見た目もやりとりも、レイラリースの弟だと疑われることはなかったようだ。
アーシェリヲンは一番カウンターの列に並ぶ。ここは初回受付などのカウンターらしく、他のところよりは並んでいない。ややあってアーシェリヲンの番が回ってきた。
「あら? 可愛らしい――こほん。いらっしゃいませ。探索者協会本部へようこそ。どのようなご用件でしょうか?」
「はいっ、探索者になりにきました」
「あらそうだったのですね。初めまして、私は受付業務の職員、マリナ・クレア・ケリーダイトと申します。マリナ、とお呼びくださいませ」
「はいっ、僕はアーシェリヲンと申します」
「アーシェくん、ちょっと足りないわ。さっき教えたでしょう?」
「あ、忘れてました。アーシェリヲン・ユカリコレストと申します」
家名に『ユカリコレスト』と名乗ったのには理由があって、ユカリコ教関係者だという意味が込められている。ちなみに、『ユカリコレスト』の『レスト』は『れすとらん』の意味である。
「アーシェリヲン君ですね。お年は?」
「はい。十歳になりました」
「そう。十歳でしたら、保護者がひつ――」
するとレイラリースが後ろから抱きかかえる。とてもテレジアともエリシアとも違う、いい匂いがする。
「保護者はわたし、レイラリース・ユカリコレストでよろしいいでしょうか?」
ずいっと前にでるような威圧感にも似た笑顔。『この子はわたしの可愛い弟なの、手出し無用よ』と言わんばかりの先制攻撃。
「は、はい。構いません。こちらへご記入お願いできますか?」
マリナはやや押され気味。レイラリースは満足そうな表情。
「はいっ」
「代筆は必要ですか?」
「いいえ、大丈夫ですっ」
氏名、年齢、出身地、加護の記入欄がある。アーシェリヲンはすべて読むことができるし、内容も理解できている。だが、レイラリースは丁寧に説明してくれる。だからとても安心感があっただろう。
「ここはアーシェの名前。ここは十歳で、ここはユカリコ教神殿でいいわ。あとはね」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん」
「そう? ならいいのだけれど」
くすくすとレイラリースは笑う。加護の欄には堂々と『空間』と書いた。マリナは別に驚くこともない。おそらく、この加護を持つものが多いからなのかもしれない。
199
お気に入りに追加
774
あなたにおすすめの小説

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる