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第一章 弱くてニューゲーム?
第2話 ステータスがおかしい
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メインステータスに書いてあったのはいつも見慣れたものだった。
種族: ハーフヴァンパイア
氏名: 鷹樹 育江
年齢: 十五歳
性別: 女
ここまでは変わらない。PWOのままだ。けれどここからは違っていた。
「え? 何よこれ? 筋力も初期値、魔力も初期値、身体レベルも一? あ、これって、初期設定後の画面で見た覚えが――ってあたし弱くなってない?」
元から強い方ではなかったが、間違いなく弱くなっていた。呆れるほどに、初期ステータスであった。
だがあちこち、初期ステータスではないように思える場所もある。それは、イベントやクエストなどで、意図的に取得しないと手に入らない魔法や、職業にもなり得るスキルだ。
初期ステータスでは、職業欄が無職になっているはず。けれど育江は違っている。
職 業 : 調教師
主要スキル : 調教
スキル熟練度: 最上級
ここに表示されている職業欄は、基本的に一番多く使っているスキルにちなんだものになる。主要スキルが調教ならば、調教師は正しいといえる。例えるなら、料理を中心にスキルを使っていると、『料理人』と表示されることもあるわけだ。
調教師になるには、『れさどら君とお友達になろう』という運営公式の獣魔育成イベントをクリアして、そこで初めて手に入る『調教』スキルが必須だ。けれどそれはすでに取得状態。
育江が持っていたスキルは『調教』だけではない。『治癒魔法』などの、やや難しいものも取得済みになっているではないか? これらのスキルは、選択したら取れるようなものではなく、それなりに時間のかかるクエストをクリアする必要があったはずだ。
本来なら初級から始まるはずの職業等級も、最上級になっていた。本来は熟練度に応じて等級が変わっていく。初級から始まり、中級、上級、最上級となっていく。その上に君臨するのは伝説級と幻想級。
昔ならば、『ネトゲ廃人』と呼ばれてもおかしくはない育江でも、最上級がいまのところ限界だ。スキルレベルは十段階でカンストしていたが、熟練度はまだ上限に達していない。どれだけ極めたら伝説級になるのか、予想もつかないだろう。
何度も確認したが、どうやらPWOで取得した全てのスキルはスキルレベル一に、魔力などは初期値になっているようだ。熟練度が下がっていないところをみると、何らかの原因でスキルレベルがリセットされたとしか思えない。
数値を見て呆然としてしまう育江。それは仕方のないことだ。長い時間をかけてやっとカンストさせたスキルばかりだったから。
「まじですかー、……これって、『強くてニューゲーム』じゃなくて、『弱くてニューゲーム』とか言わない?」
絶望感に苛まれつつも、数値を追ってしまうのは育江の性分みたいなもの。死亡時にデスペナルティとして経験値が下がってしまったときですら、数値を確認して落ち込むのがゲーマーというものだから。
「あれ? 何これ?」
一番最後に表示されていた、見たことのない四文字『自己再生』。説明を読むと、何やら常時発動スキルのような記述がある。
「『死んだら灰になるが、一定時間で再生する。死んだら経験値が下がる』。何これ? PWOのデスペナと変わらないじゃない?」
PWOでは、死亡時に蘇生を行わない場合、一定時間でホームに戻り、蘇生される。経験値が下がる仕様もそのままだった。ホームがない今の状況ならば、その場で蘇生するのだろうか? ちなみに、『灰になる』というのは、蘇生されるまでの間の、凝った演出として、育江が選択したものだった。
「……そういえば、シルダがいない? シルダ? どこ?」
育江と何年も連れ添った相棒、シルダの姿が見えない。
「あの子は人間みたいな感じがしたけど、それでもあたしの傍を離れるようなことはなかったんだけど。どこに遊びにいったの? これがもし、異世界転生、違った、異世界転移だとしたら、……あ、もしかして、あの子たちと出会う前の状態になったとか? だったら、ちょっと寂しいかも……」
スキルがリセットされてしまったのだから、獣魔も出会う前に戻ったとして不思議ではない。そもそも、シルダたちも一緒に転移したとも考えにくい。
それでもショックであったことに変わりはない。育江は力なくベッドにうつ伏せになってしまう。それでもなんとか、顔を持ち上げた育江。
「――ま、落ち込んでたって仕方ないわ。シルダたちを探しにいくにしても、現状把握が先よ。もしかしたら、ケージがあるかもだし」
一定時間で閉じてしまうシステムメニューもあのときと同じ。育江は左手の指先を上に上げる。
「ぽちっとな」
メニューが立ち上がる。倉庫のマークが描かれたボタンも存在していた。インベントリを探して内容を確認した瞬間、思わず声が出てしまう。
「まじですか……」
数少ない課金アバターや、課金アイテムがなくなっていた。入っていたゲーム内通貨もそれなりにあったはずなのに、初期設定の金貨二枚になっているとは思いもしなかった。
インベントリの空きが目立つと思ったら、数多くあったはずのケージがない。ケージとはマジックアイテムのことで、シルダたちを入れて運ぶためのペットキャリアのようなもの。
「迷子? 紛失? やっぱり、出会ってないことになってるとか?」
千五百個ほどあったはずの『焼いただけの蛇肉』もない。インベントリの中まで初期に戻ってしまった事実を知り、さすがに落ち込み始めるが――。
「と・に・か・く、じっとしてても始まらない。なってしまったことをぐちゃぐちゃ考えてたって仕方がない。買い物に行かないと、ご飯もないんだから」
育江はベッドから立ち上がり、被るための帽子を探そうとしたのだが、全く見当たらない。
「あれ? あ、そういえばあたし、寝間着のままだったような……」
再度インベントリを見ると、一枠だけ埋まっているものがある。そこには『探索者の服セット』と書いてある。
「助かったぁ。寝間着のままじゃ、外へ行けないし」
育江は、手のひらを上に向けて、何かを抱えるような形にする。頭の中で『探索者の服セット』と念じると、服の上下と靴が入った、トートバッグに似た布袋が抱えるよう出てきた。
確かこれは、PWOに初めてログインしたときに着ていた服。何かあったときのために、取っておいたのだった。
いそいそと着替えをし、寝間着をインベントリへ。セットに帽子があったのは助かったと思う。
システムメニューの左上に、時間が表示されている。現在時刻は十七時を回ったあたりのようだ。
「さて、とにもかくにもお出かけしますかね」
病棟では何もやる気が起きない状態だったが、元々は楽観的な性格の育江。
ドアノブを握って外へ出ようとしたときに、育江ははたと気づく。
「あ……、ここって借りてるの? まさか、無断で使ってるとかだったりしないよね?」
いわゆるアパートなのか、宿なのかもわからない。少なくとも、テーブルの上には埃もなく、水差しとコップは、古い状態ではなかった。
前は週払いで借りていた宿の一室だった。今まで使っていた部屋とは少々違ってはいるが、今は情報が少なすぎて、わけがわからない。
「怒られたらごめんなさいしたらいいよね? 当たって砕けてみますか」
ドアを開けて、外へ踏み出す育江だった。
種族: ハーフヴァンパイア
氏名: 鷹樹 育江
年齢: 十五歳
性別: 女
ここまでは変わらない。PWOのままだ。けれどここからは違っていた。
「え? 何よこれ? 筋力も初期値、魔力も初期値、身体レベルも一? あ、これって、初期設定後の画面で見た覚えが――ってあたし弱くなってない?」
元から強い方ではなかったが、間違いなく弱くなっていた。呆れるほどに、初期ステータスであった。
だがあちこち、初期ステータスではないように思える場所もある。それは、イベントやクエストなどで、意図的に取得しないと手に入らない魔法や、職業にもなり得るスキルだ。
初期ステータスでは、職業欄が無職になっているはず。けれど育江は違っている。
職 業 : 調教師
主要スキル : 調教
スキル熟練度: 最上級
ここに表示されている職業欄は、基本的に一番多く使っているスキルにちなんだものになる。主要スキルが調教ならば、調教師は正しいといえる。例えるなら、料理を中心にスキルを使っていると、『料理人』と表示されることもあるわけだ。
調教師になるには、『れさどら君とお友達になろう』という運営公式の獣魔育成イベントをクリアして、そこで初めて手に入る『調教』スキルが必須だ。けれどそれはすでに取得状態。
育江が持っていたスキルは『調教』だけではない。『治癒魔法』などの、やや難しいものも取得済みになっているではないか? これらのスキルは、選択したら取れるようなものではなく、それなりに時間のかかるクエストをクリアする必要があったはずだ。
本来なら初級から始まるはずの職業等級も、最上級になっていた。本来は熟練度に応じて等級が変わっていく。初級から始まり、中級、上級、最上級となっていく。その上に君臨するのは伝説級と幻想級。
昔ならば、『ネトゲ廃人』と呼ばれてもおかしくはない育江でも、最上級がいまのところ限界だ。スキルレベルは十段階でカンストしていたが、熟練度はまだ上限に達していない。どれだけ極めたら伝説級になるのか、予想もつかないだろう。
何度も確認したが、どうやらPWOで取得した全てのスキルはスキルレベル一に、魔力などは初期値になっているようだ。熟練度が下がっていないところをみると、何らかの原因でスキルレベルがリセットされたとしか思えない。
数値を見て呆然としてしまう育江。それは仕方のないことだ。長い時間をかけてやっとカンストさせたスキルばかりだったから。
「まじですかー、……これって、『強くてニューゲーム』じゃなくて、『弱くてニューゲーム』とか言わない?」
絶望感に苛まれつつも、数値を追ってしまうのは育江の性分みたいなもの。死亡時にデスペナルティとして経験値が下がってしまったときですら、数値を確認して落ち込むのがゲーマーというものだから。
「あれ? 何これ?」
一番最後に表示されていた、見たことのない四文字『自己再生』。説明を読むと、何やら常時発動スキルのような記述がある。
「『死んだら灰になるが、一定時間で再生する。死んだら経験値が下がる』。何これ? PWOのデスペナと変わらないじゃない?」
PWOでは、死亡時に蘇生を行わない場合、一定時間でホームに戻り、蘇生される。経験値が下がる仕様もそのままだった。ホームがない今の状況ならば、その場で蘇生するのだろうか? ちなみに、『灰になる』というのは、蘇生されるまでの間の、凝った演出として、育江が選択したものだった。
「……そういえば、シルダがいない? シルダ? どこ?」
育江と何年も連れ添った相棒、シルダの姿が見えない。
「あの子は人間みたいな感じがしたけど、それでもあたしの傍を離れるようなことはなかったんだけど。どこに遊びにいったの? これがもし、異世界転生、違った、異世界転移だとしたら、……あ、もしかして、あの子たちと出会う前の状態になったとか? だったら、ちょっと寂しいかも……」
スキルがリセットされてしまったのだから、獣魔も出会う前に戻ったとして不思議ではない。そもそも、シルダたちも一緒に転移したとも考えにくい。
それでもショックであったことに変わりはない。育江は力なくベッドにうつ伏せになってしまう。それでもなんとか、顔を持ち上げた育江。
「――ま、落ち込んでたって仕方ないわ。シルダたちを探しにいくにしても、現状把握が先よ。もしかしたら、ケージがあるかもだし」
一定時間で閉じてしまうシステムメニューもあのときと同じ。育江は左手の指先を上に上げる。
「ぽちっとな」
メニューが立ち上がる。倉庫のマークが描かれたボタンも存在していた。インベントリを探して内容を確認した瞬間、思わず声が出てしまう。
「まじですか……」
数少ない課金アバターや、課金アイテムがなくなっていた。入っていたゲーム内通貨もそれなりにあったはずなのに、初期設定の金貨二枚になっているとは思いもしなかった。
インベントリの空きが目立つと思ったら、数多くあったはずのケージがない。ケージとはマジックアイテムのことで、シルダたちを入れて運ぶためのペットキャリアのようなもの。
「迷子? 紛失? やっぱり、出会ってないことになってるとか?」
千五百個ほどあったはずの『焼いただけの蛇肉』もない。インベントリの中まで初期に戻ってしまった事実を知り、さすがに落ち込み始めるが――。
「と・に・か・く、じっとしてても始まらない。なってしまったことをぐちゃぐちゃ考えてたって仕方がない。買い物に行かないと、ご飯もないんだから」
育江はベッドから立ち上がり、被るための帽子を探そうとしたのだが、全く見当たらない。
「あれ? あ、そういえばあたし、寝間着のままだったような……」
再度インベントリを見ると、一枠だけ埋まっているものがある。そこには『探索者の服セット』と書いてある。
「助かったぁ。寝間着のままじゃ、外へ行けないし」
育江は、手のひらを上に向けて、何かを抱えるような形にする。頭の中で『探索者の服セット』と念じると、服の上下と靴が入った、トートバッグに似た布袋が抱えるよう出てきた。
確かこれは、PWOに初めてログインしたときに着ていた服。何かあったときのために、取っておいたのだった。
いそいそと着替えをし、寝間着をインベントリへ。セットに帽子があったのは助かったと思う。
システムメニューの左上に、時間が表示されている。現在時刻は十七時を回ったあたりのようだ。
「さて、とにもかくにもお出かけしますかね」
病棟では何もやる気が起きない状態だったが、元々は楽観的な性格の育江。
ドアノブを握って外へ出ようとしたときに、育江ははたと気づく。
「あ……、ここって借りてるの? まさか、無断で使ってるとかだったりしないよね?」
いわゆるアパートなのか、宿なのかもわからない。少なくとも、テーブルの上には埃もなく、水差しとコップは、古い状態ではなかった。
前は週払いで借りていた宿の一室だった。今まで使っていた部屋とは少々違ってはいるが、今は情報が少なすぎて、わけがわからない。
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