彷徨うペンギン

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料理の工程

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 結局彼らは、皿に盛りつけてある野菜炒めを全て平らげてしまった。
 本当に作る気はあるのか疑問を浮かべるのも当然だ。

 それでも、彼らの眩しいまなざしは真っ向からは見れないほど眩しかった。

 「これが、野菜炒め。これを作りたい!」

 意気込みは満点なのだが、意気込みだけでは料理は作れない。

 「では、真似してやってみてくれないか?」

 キリンは豪快に頷くと、野菜を手に取り、コンロに火を付けた。
 まだ何もしていないはずなのに、恐ろしく不安を感じてしまう。

 「しゃーーーーーーー!」

 キリンは、掛け声と共に、野菜を直火に当て始める。
 あまりの衝撃に、一瞬思考が止まった。
 
 ペンギンは、すぐさまキリンの頭をどついた。

 「何を見てたんだお前は!」

 それはそうだろう。
 火にかけるまでの手順はたくさんあった。 
 全部覚えろとは言わないが、それでも一つくらいは覚えていてもいいと思っていた。
 その工程を全て吹っ飛ばし、あまつさえ野菜を直火にかけるという暴挙。

 ペンギンは一体どうしたらいいのかと頭を抱える事となった。
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