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第二章 急発展と防衛戦
第49話 教育の結果
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「……ここは?」
目を覚ましたクリスティは、自分がどこかに寝かされていると気づいてそう声を発する。
痛みがひどくて体は思うように動かないが、頭だけを動かして周囲を見回すと、屋敷の自室でベッドに寝かされているのだと分かる。
髪も体も綺麗に拭かれ、傷には包帯が巻かれたり布が当てられたりと、手厚く看護されていた。
クリスティが起きて間もなく、部屋に誰かが入ってくる。この屋敷で雇われているメイドだ。
「あら? 目を覚ましたのね? あなた夜中に運び込まれて、半日以上も眠ってたのよ。具合はどう? 何か飲んだり食べたりできそう?」
「……できそう、です。お腹が空きました」
これまでの乱暴なクリスティではあり得ない丁寧な口調に驚きながらも、メイドは「すぐに食事を持ってくるわ」と言って部屋を出ていった。
その後、メイドが運んできてくれた麦粥とスープを口にし、また休んでいると、小さなノックが聞こえた。
「……どうぞ」
クリスティの返事を待って入ってきたのは、アンナとマチルダだ。
「元気そうね。よかったわ」
「……」
クリスティを見て微笑んだアンナとは対照的に、いつもの無表情のままのマチルダ。彼女を見てクリスティは少し怯える。
「大丈夫よ。私たちは少し話をしに来ただけだから。ノエイン様に頼まれてね」
「話……ですか?」
クリスティの敬語に、先ほどのメイドと同じく、アンナも少し眉を上げて驚いた。
「そうよ。といっても、主に話すのはマチルダなんだけどね」
アンナがそう振ると、マチルダが話し始める。
「……昨日、あなたは私を卑しい生まれだと言いました。そして、ノエイン様を『世間知らずのクソ貴族』と侮辱しましたね」
「も、申し訳――」
「いいのです。いえ、よくはありませんが、今は謝罪を求めているわけではありません……まず、私の話をします」
あまりこうして話すことに慣れていないのか、マチルダの口ぶりはややぎこちない。
「あなたの言った通り、私は”卑しい獣人”の生まれです。学も金もない貧農の家に生まれ、幼い時に奴隷として売られ、縁あってノエイン様にお仕えすることになりました。偉大なノエイン様の奴隷になったことは私の人生で最良の出来事でした」
ときおり話が脱線してノエインをやたらと褒め称えるくだりを挟みつつも、マチルダは自分の過去を、これまでを語る。
事実のみを淡々と並べる語り口は、彼女の過酷な半生を、そしてノエインに出会ってからの希望に満ちた日々を生々しくクリスティに想像させた。
「次に、ノエイン様のお話をします」
それからマチルダが語ったのは、ノエインの詳しい過去だ。その境遇を聞いたクリスティは驚く。
てっきり、ノエインはどこかの大貴族のボンボンで、親からこの村をもらって独立でもしたのだろうと思っていた。
獣人の女奴隷を侍らせ、従士や使用人、領民に傅かれる何不自由ない生活。領主としてやるべき仕事は一応やっているようだが、その立場も何もかも、彼は「貴族に生まれた」というだけで苦労せずに手に入れたのだと思っていたのだ。
しかし、それは全てクリスティの勝手な決めつけだった。
ノエインは成人するまでの15年の自由を全て奪われて生きてきたのだ。
そんな環境でも将来に備えて知識を蓄え、魔法の腕を磨いたのだ。
やがて領地とは名ばかりの森を押しつけられ、開拓資金とも呼べない金とともに家を放り出されても諦めず、わずか1年と少しでこの村を作り上げたのだという。
幼いときからそんな立場に立たされたとして、自分なら同じようにできただろうか。
いや、きっと「こんなの間違ってる」と喚きながら不貞腐れて時間を浪費し、ある日家を追い出されて途方に暮れていたに違いない。
「クリスティ、あなたが能力的に優秀なのは間違いないのでしょう。ですが、ノエイン様にはあって、あなたにはなかった決定的なものがあります。それは『現状を受け入れる覚悟』です」
「……はい。理解できます」
そう答えながら、クリスティは静かに涙を流す。
「私はノエイン様が9歳のときからあの方のお傍にいました。ノエイン様はいつも現状を受け入れて、その現状の中から未来を見据えておられました。前を向かれていました。あなたとは違いました」
マチルダの言葉を聞きながらも、クリスティは涙が止まらない。
自分のこれまでの振る舞いの、なんと恥ずかしいことか。
ノエインから見れば、現状に不満ばかり吐いて周りに当たり散らすだけの自分は、とんでもない甘ったれに見えただろう。
「だからこそ、領都ノエイナから逃亡し、ゴブリンに襲われ、挙句の果てに手のひらを返して助けを求めてきたあなたを見て、ノエイン様はあえて一度突き放されたのです。あなたに現状を理解させるために」
クリスティはノエインの奴隷になった。それをクリスティは心の芯から理解しなければならなかった。
昨夜のあれが通過儀礼になったのだ。クリスティが真に自分の現状を理解し、ノエインに「忠誠を誓う」と言ったからこそ、ノエインは最後にクリスティを助けたのだ。
「……私はノエイン様にお仕えするまで死んだも同然でした。ですが、ノエイン様と出会ってからは読み書きや計算を学び、格闘術の鍛錬を重ね、ノエイン様のお役に立てるよう努力してきたつもりです。ノエイン様が私を副官として重用してくださるのも、その証左だと思っています」
そう話すマチルダが、それまで下等な獣人奴隷だと見下していた彼女が、急にまぶしく見える。
「クリスティ。ノエイン様はあなたにも機会を与えたいとお考えなのです。あなたにも前向きに人生を歩んでもらいたいとお考えなのです」
「私の……人生?」
「そうです。あなたは裕福な家庭から不幸にも奴隷落ちしましたが、ノエイン様のもとでなら、奴隷であろうとこの領に大きな貢献を果たし、領主であるノエイン様から重用していただくことも可能です」
マチルダに語られて、クリスティの目に力が戻ってくる。
「ノエイン様も道楽であなたを買われたわけではありませんから、簡単に奴隷から解放されることはないでしょう。ですが、あなたが献身的な働きを続ければ、いつか奴隷ではなく正式な従士になれるかもしれません。この領が大きく発展してノエイン様が陞爵されれば、あなたがその重臣として名誉貴族に叙されることだってあり得ます」
クリスティの未来の可能性を、マチルダは淡々と並べたてる。
「それらの未来を掴むために努力する機会を、ノエイン様はあなたに与えたいとお考えなのです。現状から逃げるのではなく、現状に挑み立ち向かってほしいとお考えなのです。ノエイン様は領主として、あなたの主人として、あなたの未来と幸福をお考えなのです」
「ああ、ああああ……ノエイン様ぁ……」
自分はあれほど無礼な言動を続けたのに、ノエイン様はなんて慈悲深いのだろう。
ノエイン様はこんなにも強く優しい方なのに、自分はなんて弱くてちっぽけな人間なのだろう。
そう思いながら、クリスティは声を上げて泣き出した。
しばらく泣いて、やがて落ち着いたクリスティは顔を上げる。その顔にはどこか吹っ切れたような、悟りを開いたような落ち着きの色が浮かんでいた。
「マチルダ様。アンナ様。これまでの数々の非礼をどうかお許しください。これからは心を改め、あなた方の下でこの領とノエイン様のために懸命に働きます」
「はい。それをノエイン様もお望みです」
「アールクヴィスト士爵領へようこそ、クリスティ」
・・・・・
「そっか、クリスティも分かってくれたか。マチルダの語りが決め手になったね、慣れない仕事をありがとう」
「いえ、ノエイン様のお役に立てて嬉しく思います……あの様子なら、以降は彼女も従順に働くかと」
「あとで身なりを整えてから、あらためてノエイン様にもお礼と謝罪を申し上げたいと言ってましたよ」
執務室でマチルダとアンナの報告を受けながら、ノエインはため息をつく。
「よかった……はあ、やっと彼女の問題も解決したよ。皆にも迷惑をかけたね」
正直なところ、クリスティの問題児っぷりはノエインにとってなかなかの悩みの種だったのだ。
言葉で説明しても高待遇を与えても態度を和らげず、自分の立場を理解してくれない。かといって大事な奴隷であることに変わりはないので、無責任に領から排除したくはない。ノエインからすれば、これまでにないタイプの強敵だった。
「今回の『再教育』の一番の功労者はゴブリンを仕込んだラドレーだね。彼には特別手当を渡さなきゃ」
数日前に森でゴブリンを生け捕りにしておき、クリスティが逃亡する日には前もって街道にブービートラップとなる大量の窪みを掘らせて彼女の足に怪我を負わせ、さらにそこへ捕らえておいたゴブリンをけしかける。
ラドレーの実力と技術があれば大して難しいことではないだろうが、面倒くさい仕事だったことは間違いない。
「クリスティはゴブリンが仕込みだとは気づいてないみたいですけど……わざとゴブリンをけしかけるなんて、なかなか強烈な教育方法でしたね?」
「あれ? アンナ引いちゃった?」
「まあ、ちょっとだけ? でもノエイン様がその……そういう個性的な手法をとられるのは私ももうよく分かってますから」
そう言って微笑むアンナ。
奴隷にゴブリンをけしかけて死の恐怖を味わわせ、最終的には自発的に忠誠を誓わせるように心理を誘導するなど、普通はドン引きしてもおかしくないやり口である。
それを笑いながら「ちょっと引いた」と言って済ませるあたり、アンナもノエインのひねくれた気風にかなり染まってしまったと言えるだろう。
「とにかく、これでこの件は解決だ。2人ともお疲れ様」
目を覚ましたクリスティは、自分がどこかに寝かされていると気づいてそう声を発する。
痛みがひどくて体は思うように動かないが、頭だけを動かして周囲を見回すと、屋敷の自室でベッドに寝かされているのだと分かる。
髪も体も綺麗に拭かれ、傷には包帯が巻かれたり布が当てられたりと、手厚く看護されていた。
クリスティが起きて間もなく、部屋に誰かが入ってくる。この屋敷で雇われているメイドだ。
「あら? 目を覚ましたのね? あなた夜中に運び込まれて、半日以上も眠ってたのよ。具合はどう? 何か飲んだり食べたりできそう?」
「……できそう、です。お腹が空きました」
これまでの乱暴なクリスティではあり得ない丁寧な口調に驚きながらも、メイドは「すぐに食事を持ってくるわ」と言って部屋を出ていった。
その後、メイドが運んできてくれた麦粥とスープを口にし、また休んでいると、小さなノックが聞こえた。
「……どうぞ」
クリスティの返事を待って入ってきたのは、アンナとマチルダだ。
「元気そうね。よかったわ」
「……」
クリスティを見て微笑んだアンナとは対照的に、いつもの無表情のままのマチルダ。彼女を見てクリスティは少し怯える。
「大丈夫よ。私たちは少し話をしに来ただけだから。ノエイン様に頼まれてね」
「話……ですか?」
クリスティの敬語に、先ほどのメイドと同じく、アンナも少し眉を上げて驚いた。
「そうよ。といっても、主に話すのはマチルダなんだけどね」
アンナがそう振ると、マチルダが話し始める。
「……昨日、あなたは私を卑しい生まれだと言いました。そして、ノエイン様を『世間知らずのクソ貴族』と侮辱しましたね」
「も、申し訳――」
「いいのです。いえ、よくはありませんが、今は謝罪を求めているわけではありません……まず、私の話をします」
あまりこうして話すことに慣れていないのか、マチルダの口ぶりはややぎこちない。
「あなたの言った通り、私は”卑しい獣人”の生まれです。学も金もない貧農の家に生まれ、幼い時に奴隷として売られ、縁あってノエイン様にお仕えすることになりました。偉大なノエイン様の奴隷になったことは私の人生で最良の出来事でした」
ときおり話が脱線してノエインをやたらと褒め称えるくだりを挟みつつも、マチルダは自分の過去を、これまでを語る。
事実のみを淡々と並べる語り口は、彼女の過酷な半生を、そしてノエインに出会ってからの希望に満ちた日々を生々しくクリスティに想像させた。
「次に、ノエイン様のお話をします」
それからマチルダが語ったのは、ノエインの詳しい過去だ。その境遇を聞いたクリスティは驚く。
てっきり、ノエインはどこかの大貴族のボンボンで、親からこの村をもらって独立でもしたのだろうと思っていた。
獣人の女奴隷を侍らせ、従士や使用人、領民に傅かれる何不自由ない生活。領主としてやるべき仕事は一応やっているようだが、その立場も何もかも、彼は「貴族に生まれた」というだけで苦労せずに手に入れたのだと思っていたのだ。
しかし、それは全てクリスティの勝手な決めつけだった。
ノエインは成人するまでの15年の自由を全て奪われて生きてきたのだ。
そんな環境でも将来に備えて知識を蓄え、魔法の腕を磨いたのだ。
やがて領地とは名ばかりの森を押しつけられ、開拓資金とも呼べない金とともに家を放り出されても諦めず、わずか1年と少しでこの村を作り上げたのだという。
幼いときからそんな立場に立たされたとして、自分なら同じようにできただろうか。
いや、きっと「こんなの間違ってる」と喚きながら不貞腐れて時間を浪費し、ある日家を追い出されて途方に暮れていたに違いない。
「クリスティ、あなたが能力的に優秀なのは間違いないのでしょう。ですが、ノエイン様にはあって、あなたにはなかった決定的なものがあります。それは『現状を受け入れる覚悟』です」
「……はい。理解できます」
そう答えながら、クリスティは静かに涙を流す。
「私はノエイン様が9歳のときからあの方のお傍にいました。ノエイン様はいつも現状を受け入れて、その現状の中から未来を見据えておられました。前を向かれていました。あなたとは違いました」
マチルダの言葉を聞きながらも、クリスティは涙が止まらない。
自分のこれまでの振る舞いの、なんと恥ずかしいことか。
ノエインから見れば、現状に不満ばかり吐いて周りに当たり散らすだけの自分は、とんでもない甘ったれに見えただろう。
「だからこそ、領都ノエイナから逃亡し、ゴブリンに襲われ、挙句の果てに手のひらを返して助けを求めてきたあなたを見て、ノエイン様はあえて一度突き放されたのです。あなたに現状を理解させるために」
クリスティはノエインの奴隷になった。それをクリスティは心の芯から理解しなければならなかった。
昨夜のあれが通過儀礼になったのだ。クリスティが真に自分の現状を理解し、ノエインに「忠誠を誓う」と言ったからこそ、ノエインは最後にクリスティを助けたのだ。
「……私はノエイン様にお仕えするまで死んだも同然でした。ですが、ノエイン様と出会ってからは読み書きや計算を学び、格闘術の鍛錬を重ね、ノエイン様のお役に立てるよう努力してきたつもりです。ノエイン様が私を副官として重用してくださるのも、その証左だと思っています」
そう話すマチルダが、それまで下等な獣人奴隷だと見下していた彼女が、急にまぶしく見える。
「クリスティ。ノエイン様はあなたにも機会を与えたいとお考えなのです。あなたにも前向きに人生を歩んでもらいたいとお考えなのです」
「私の……人生?」
「そうです。あなたは裕福な家庭から不幸にも奴隷落ちしましたが、ノエイン様のもとでなら、奴隷であろうとこの領に大きな貢献を果たし、領主であるノエイン様から重用していただくことも可能です」
マチルダに語られて、クリスティの目に力が戻ってくる。
「ノエイン様も道楽であなたを買われたわけではありませんから、簡単に奴隷から解放されることはないでしょう。ですが、あなたが献身的な働きを続ければ、いつか奴隷ではなく正式な従士になれるかもしれません。この領が大きく発展してノエイン様が陞爵されれば、あなたがその重臣として名誉貴族に叙されることだってあり得ます」
クリスティの未来の可能性を、マチルダは淡々と並べたてる。
「それらの未来を掴むために努力する機会を、ノエイン様はあなたに与えたいとお考えなのです。現状から逃げるのではなく、現状に挑み立ち向かってほしいとお考えなのです。ノエイン様は領主として、あなたの主人として、あなたの未来と幸福をお考えなのです」
「ああ、ああああ……ノエイン様ぁ……」
自分はあれほど無礼な言動を続けたのに、ノエイン様はなんて慈悲深いのだろう。
ノエイン様はこんなにも強く優しい方なのに、自分はなんて弱くてちっぽけな人間なのだろう。
そう思いながら、クリスティは声を上げて泣き出した。
しばらく泣いて、やがて落ち着いたクリスティは顔を上げる。その顔にはどこか吹っ切れたような、悟りを開いたような落ち着きの色が浮かんでいた。
「マチルダ様。アンナ様。これまでの数々の非礼をどうかお許しください。これからは心を改め、あなた方の下でこの領とノエイン様のために懸命に働きます」
「はい。それをノエイン様もお望みです」
「アールクヴィスト士爵領へようこそ、クリスティ」
・・・・・
「そっか、クリスティも分かってくれたか。マチルダの語りが決め手になったね、慣れない仕事をありがとう」
「いえ、ノエイン様のお役に立てて嬉しく思います……あの様子なら、以降は彼女も従順に働くかと」
「あとで身なりを整えてから、あらためてノエイン様にもお礼と謝罪を申し上げたいと言ってましたよ」
執務室でマチルダとアンナの報告を受けながら、ノエインはため息をつく。
「よかった……はあ、やっと彼女の問題も解決したよ。皆にも迷惑をかけたね」
正直なところ、クリスティの問題児っぷりはノエインにとってなかなかの悩みの種だったのだ。
言葉で説明しても高待遇を与えても態度を和らげず、自分の立場を理解してくれない。かといって大事な奴隷であることに変わりはないので、無責任に領から排除したくはない。ノエインからすれば、これまでにないタイプの強敵だった。
「今回の『再教育』の一番の功労者はゴブリンを仕込んだラドレーだね。彼には特別手当を渡さなきゃ」
数日前に森でゴブリンを生け捕りにしておき、クリスティが逃亡する日には前もって街道にブービートラップとなる大量の窪みを掘らせて彼女の足に怪我を負わせ、さらにそこへ捕らえておいたゴブリンをけしかける。
ラドレーの実力と技術があれば大して難しいことではないだろうが、面倒くさい仕事だったことは間違いない。
「クリスティはゴブリンが仕込みだとは気づいてないみたいですけど……わざとゴブリンをけしかけるなんて、なかなか強烈な教育方法でしたね?」
「あれ? アンナ引いちゃった?」
「まあ、ちょっとだけ? でもノエイン様がその……そういう個性的な手法をとられるのは私ももうよく分かってますから」
そう言って微笑むアンナ。
奴隷にゴブリンをけしかけて死の恐怖を味わわせ、最終的には自発的に忠誠を誓わせるように心理を誘導するなど、普通はドン引きしてもおかしくないやり口である。
それを笑いながら「ちょっと引いた」と言って済ませるあたり、アンナもノエインのひねくれた気風にかなり染まってしまったと言えるだろう。
「とにかく、これでこの件は解決だ。2人ともお疲れ様」
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