55 / 65
四章「帰還」
#7
しおりを挟む
「うーん、困ったな。まだ許可は出せないんだ」
「どうしてですか?」
「身元の確認が未だだからだよ」
この世界に来てまだった二日だけど、みんな退屈しはじめている。
家事や料理を手伝っているアリサとカナはまだいいとして、男子組は家の中でできることがない。
ゲーム機など電源すらはいらない。
そこで「外に出てみたい」とカインに相談してみたところ、NG が出た。
「すぐにでも冒険者登録したらいいって言ってましたよね」
「といっても、まだたった二日だよ? もう少しだけ待って欲しいな」
この世界の時間感覚は日本とは随分と異なる。
とにかくなんでものんびりしているのである。
「身元確認のために騎士院に派遣は依頼してるからさ。もう少しの辛抱だよ」
「でも、ぼくたち身元を証明するものなんて持ってないです」
「大丈夫! 子供なんだからそれで当たり前だ。キミたちに危険がないとわかれば外出許可も下りるさ」
「カインさんも騎士じゃないですか」
「ぼくは発見者だからね。第三者の確認が必要なんだよ」
この調子だと何日かかることやら……と思ったら、階下からドカーンと派手に扉の開く音がした。
「グレェエエエン!! グレンがいるってのは本当か!!」
階下から聞こえてきたのは、聞き覚えのある声。
女性にしては低い、艶のある声。
「お、早速来たみたいだよ」
「あの声、もしかしてオリヴィアか?」
カインに小声で尋ねると、「そうみたいだね」と返事が返ってきた。
(……マジか)
あいつ、騎士になったのか。
そうこうしている間にも、階下からは怒鳴り声が聞こえてくる。
「グレンっ! グレンはどこだ!!」
「こっちだよ、オリヴィア!」
「上がらせてもらうぞ!」
カインの返事と同時にダンダンダンと荒っぽい足音がして、バターンと扉が開いた。
「グレンはどこだ?! ……いないではないか!」
「……やぁ、オリヴィア」
仕方なく作り笑顔で手を挙げると、オリヴィアは名状しがたい表情を浮かべた。
――オリヴィア。
女性ソロ冒険者……いや「元」冒険者か。
短めに切りそろえられた金髪と、何かに挑むかのような意思の強そうな顔で俺を睨んでいる。
真面目すぎて暴走しがちなところは変わっていないらしい。
「……貴様がグレン、だと?」
「恥ずかしながら」
「……子供ではないか」
怪訝そうに俺を見つめるオリヴィア。
「……オリヴィアこそ騎士になったのか。あんなに嫌ってたくせに」
「その口調……まさか本当にグレンなのか?」
「話せば長くなる。それに、今はグレンではなく、ダイチという名前なんだ」
「ダイチだと? その体はどういうことだ? ソフィーリアが間違いないと言ってはいたが、到底信じられん。もしグレンの名を謀るつもりなら……」
……オリヴィアは今にも剣を抜きそうな気配だ。
その気配を感じて、ケンゴとアリサが「ヒッ」と声を上げる。
(やれやれ)
俺は声をうんと潜めてオリヴィアに言った。
「オリヴィアは今でも待っているのか?」
「は?」
「フェンリルにまたがった王子さm……」
「貴様あああああっ!!!」
オリヴィアの反応は劇的だった。瞬間的に真っ赤になり、バチコーンと殴るように俺の口を塞ぐと、あっという間に俺を壁際まで追い詰める。
壁にドスンと背中から叩きつけられる俺。
「ダイチ!?」
「ダイチ君っ!!」
バっと臨戦態勢に入るケンゴとカナ。
アリサとコータは固まっている。
カインが俺たちと子どもたち双方を見比べて「どうする? 止めようか」と目配せしてくる。
いいからいいからと手で静止しつつ、オリヴィアを見ると、凄い表情で俺を睨んでいた。
「き、ききき貴様、それは墓の中まで持っていくと……!」
「ちゃんと墓の中まで持っていっただろうが」
「くっ……! 貴様、間違いなくグレンだ。信用せざるを得ない……ッツ!」
「信じてもらえて何よりだよ」
「だが、さっきのあれは頂けん。その体格なら、流石に私のほうが強い。もしそれを口にしたなら……!」
殺す、と血走った目で睨まれる。
「わかったわかった」
降参するように両手を上げる。
フーフーと息を荒くしながら俺からゆっくりと手を離すオリヴィア。
子どもたちは未だ固まっているが、カインは困ったように笑っている。
「だが、黙っている代わりに条件を出したい」
「なんだと? ……言ってみろ」
「仲間が退屈で死にそうでさ。外出したい。騎士院からの許可がほしい」
そのために来たんだろ? と言えば、オリヴィアは偽悪的に口を歪めて「ふん」と笑ってみせた。
「騎士を脅すとは悪辣な奴め。即刻切り捨ててやりたいところだが」
そして、臨戦態勢に入ったままの子どもたちをちらりと見て、
「そんな形になっても、仲間に恵まれる体質は変わらないようだ。カインとソフィーリアからのお墨付きもある。……それに、おまえが悪意ある行動をすることなどありえないしな」
オリヴィアは真面目な顔に戻って言った。
「いいだろう。騎士・オリヴィアの名のもとに、貴殿らの外出を許可しよう」
その言葉を聞いた子どもたちはワッと飛び上がって喜んだ。
子どもたちの様子を見て、オリヴィアはフンと鼻で笑った。
「……いい仲間を見つけたようだな」
「まぁね」
「だが非常識だ。騎士に攻撃など仕掛けたら、子供とはいえ殺されても文句は言えないぞ」
皆、オリヴィアの様子を危険だと感じた瞬間に、いつでも攻撃できるようにそれぞれ魔石を握っていた。
「お前が子供に手を掛けるわけないだろ」
「友達思いのいい仲間だ。だが、騎士に逆らうのは危険だぞ?」
「そうだな。おーいみんな! もう魔石は戻して大丈夫だよ!」
俺が言うと、皆は顔を見合わせて、手に握った魔石をポケットに戻した。
皆、まだ若干オリヴィアに対して緊張感があるようだ。
「練度も申し分ない。さすがおまえの仕込みだ」
「それよか、何でおまえが騎士なんてやってるんだ?」
「……剣術大会で上位に入り、騎士の末席を頂いたんだ」
「そうじゃなくて……おまえ騎士は嫌いだって言ってただろうが」
「おまえには関係ない」
オリヴィアはプイと顔をそらした。
「グレン」
「ん?」
「おまえ、どこまで覚えている?」
「どこまでって……ああ」
オリヴィアの言いたいことを理解する。
「死んだ時のことか」
「そうだ」
「残念ながら、全く覚えてないんだ」
オリヴィアが疑わしそうに俺の顔を覗き込む。
「本当か?」
「疑う理由があるか?」
「……おまえはめったに嘘はつかなかったが、仲間のためなら嘘だろうが何だろうが躊躇しない男だ。この場合おいそれと信用できん」
「おまえも知ってるだろ。俺は前衛だ。先頭に立っている以上、後ろの様子はわからない」
「先頭に立ってようが仲間から目を離さないのがおまえだろう?」
ピリピリとした俺とオリヴィアの応酬に、子どもたちが目を合わせる。
カインが仕方なく「大丈夫だよ」などと言って子どもたちをなだめているが、これでは皆のオリヴィアへの印象は最悪だろう。
いいヤツなんだがなぁ……。
そのオリヴィアは肩を竦めて、追求を諦めたようだ。
「おまえが嘘を吐くのは覚悟がある時だけだ。言い争うだけ無駄だろう」
「別に嘘は吐いてないんだがな……」
「近々時間を作ってもらってもいいか? 色々話を聞きたい」
「良いよ。仲間と街を堪能してからでいいか?」
「街を? それは別に構わないが……なら時間ができたらカインに言付けてくれ」
「どうしてですか?」
「身元の確認が未だだからだよ」
この世界に来てまだった二日だけど、みんな退屈しはじめている。
家事や料理を手伝っているアリサとカナはまだいいとして、男子組は家の中でできることがない。
ゲーム機など電源すらはいらない。
そこで「外に出てみたい」とカインに相談してみたところ、NG が出た。
「すぐにでも冒険者登録したらいいって言ってましたよね」
「といっても、まだたった二日だよ? もう少しだけ待って欲しいな」
この世界の時間感覚は日本とは随分と異なる。
とにかくなんでものんびりしているのである。
「身元確認のために騎士院に派遣は依頼してるからさ。もう少しの辛抱だよ」
「でも、ぼくたち身元を証明するものなんて持ってないです」
「大丈夫! 子供なんだからそれで当たり前だ。キミたちに危険がないとわかれば外出許可も下りるさ」
「カインさんも騎士じゃないですか」
「ぼくは発見者だからね。第三者の確認が必要なんだよ」
この調子だと何日かかることやら……と思ったら、階下からドカーンと派手に扉の開く音がした。
「グレェエエエン!! グレンがいるってのは本当か!!」
階下から聞こえてきたのは、聞き覚えのある声。
女性にしては低い、艶のある声。
「お、早速来たみたいだよ」
「あの声、もしかしてオリヴィアか?」
カインに小声で尋ねると、「そうみたいだね」と返事が返ってきた。
(……マジか)
あいつ、騎士になったのか。
そうこうしている間にも、階下からは怒鳴り声が聞こえてくる。
「グレンっ! グレンはどこだ!!」
「こっちだよ、オリヴィア!」
「上がらせてもらうぞ!」
カインの返事と同時にダンダンダンと荒っぽい足音がして、バターンと扉が開いた。
「グレンはどこだ?! ……いないではないか!」
「……やぁ、オリヴィア」
仕方なく作り笑顔で手を挙げると、オリヴィアは名状しがたい表情を浮かべた。
――オリヴィア。
女性ソロ冒険者……いや「元」冒険者か。
短めに切りそろえられた金髪と、何かに挑むかのような意思の強そうな顔で俺を睨んでいる。
真面目すぎて暴走しがちなところは変わっていないらしい。
「……貴様がグレン、だと?」
「恥ずかしながら」
「……子供ではないか」
怪訝そうに俺を見つめるオリヴィア。
「……オリヴィアこそ騎士になったのか。あんなに嫌ってたくせに」
「その口調……まさか本当にグレンなのか?」
「話せば長くなる。それに、今はグレンではなく、ダイチという名前なんだ」
「ダイチだと? その体はどういうことだ? ソフィーリアが間違いないと言ってはいたが、到底信じられん。もしグレンの名を謀るつもりなら……」
……オリヴィアは今にも剣を抜きそうな気配だ。
その気配を感じて、ケンゴとアリサが「ヒッ」と声を上げる。
(やれやれ)
俺は声をうんと潜めてオリヴィアに言った。
「オリヴィアは今でも待っているのか?」
「は?」
「フェンリルにまたがった王子さm……」
「貴様あああああっ!!!」
オリヴィアの反応は劇的だった。瞬間的に真っ赤になり、バチコーンと殴るように俺の口を塞ぐと、あっという間に俺を壁際まで追い詰める。
壁にドスンと背中から叩きつけられる俺。
「ダイチ!?」
「ダイチ君っ!!」
バっと臨戦態勢に入るケンゴとカナ。
アリサとコータは固まっている。
カインが俺たちと子どもたち双方を見比べて「どうする? 止めようか」と目配せしてくる。
いいからいいからと手で静止しつつ、オリヴィアを見ると、凄い表情で俺を睨んでいた。
「き、ききき貴様、それは墓の中まで持っていくと……!」
「ちゃんと墓の中まで持っていっただろうが」
「くっ……! 貴様、間違いなくグレンだ。信用せざるを得ない……ッツ!」
「信じてもらえて何よりだよ」
「だが、さっきのあれは頂けん。その体格なら、流石に私のほうが強い。もしそれを口にしたなら……!」
殺す、と血走った目で睨まれる。
「わかったわかった」
降参するように両手を上げる。
フーフーと息を荒くしながら俺からゆっくりと手を離すオリヴィア。
子どもたちは未だ固まっているが、カインは困ったように笑っている。
「だが、黙っている代わりに条件を出したい」
「なんだと? ……言ってみろ」
「仲間が退屈で死にそうでさ。外出したい。騎士院からの許可がほしい」
そのために来たんだろ? と言えば、オリヴィアは偽悪的に口を歪めて「ふん」と笑ってみせた。
「騎士を脅すとは悪辣な奴め。即刻切り捨ててやりたいところだが」
そして、臨戦態勢に入ったままの子どもたちをちらりと見て、
「そんな形になっても、仲間に恵まれる体質は変わらないようだ。カインとソフィーリアからのお墨付きもある。……それに、おまえが悪意ある行動をすることなどありえないしな」
オリヴィアは真面目な顔に戻って言った。
「いいだろう。騎士・オリヴィアの名のもとに、貴殿らの外出を許可しよう」
その言葉を聞いた子どもたちはワッと飛び上がって喜んだ。
子どもたちの様子を見て、オリヴィアはフンと鼻で笑った。
「……いい仲間を見つけたようだな」
「まぁね」
「だが非常識だ。騎士に攻撃など仕掛けたら、子供とはいえ殺されても文句は言えないぞ」
皆、オリヴィアの様子を危険だと感じた瞬間に、いつでも攻撃できるようにそれぞれ魔石を握っていた。
「お前が子供に手を掛けるわけないだろ」
「友達思いのいい仲間だ。だが、騎士に逆らうのは危険だぞ?」
「そうだな。おーいみんな! もう魔石は戻して大丈夫だよ!」
俺が言うと、皆は顔を見合わせて、手に握った魔石をポケットに戻した。
皆、まだ若干オリヴィアに対して緊張感があるようだ。
「練度も申し分ない。さすがおまえの仕込みだ」
「それよか、何でおまえが騎士なんてやってるんだ?」
「……剣術大会で上位に入り、騎士の末席を頂いたんだ」
「そうじゃなくて……おまえ騎士は嫌いだって言ってただろうが」
「おまえには関係ない」
オリヴィアはプイと顔をそらした。
「グレン」
「ん?」
「おまえ、どこまで覚えている?」
「どこまでって……ああ」
オリヴィアの言いたいことを理解する。
「死んだ時のことか」
「そうだ」
「残念ながら、全く覚えてないんだ」
オリヴィアが疑わしそうに俺の顔を覗き込む。
「本当か?」
「疑う理由があるか?」
「……おまえはめったに嘘はつかなかったが、仲間のためなら嘘だろうが何だろうが躊躇しない男だ。この場合おいそれと信用できん」
「おまえも知ってるだろ。俺は前衛だ。先頭に立っている以上、後ろの様子はわからない」
「先頭に立ってようが仲間から目を離さないのがおまえだろう?」
ピリピリとした俺とオリヴィアの応酬に、子どもたちが目を合わせる。
カインが仕方なく「大丈夫だよ」などと言って子どもたちをなだめているが、これでは皆のオリヴィアへの印象は最悪だろう。
いいヤツなんだがなぁ……。
そのオリヴィアは肩を竦めて、追求を諦めたようだ。
「おまえが嘘を吐くのは覚悟がある時だけだ。言い争うだけ無駄だろう」
「別に嘘は吐いてないんだがな……」
「近々時間を作ってもらってもいいか? 色々話を聞きたい」
「良いよ。仲間と街を堪能してからでいいか?」
「街を? それは別に構わないが……なら時間ができたらカインに言付けてくれ」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
オバケでバブルなエリコさん
つづれ しういち
キャラ文芸
「はじめまして。あたし、エリコって言うの。坊やのお察しのとおり、生きてる人間じゃございません」
ぼくはある日道端で、変なかっこうをしたお化けの女の人に出会った。
その人はどうやら幽霊さんで、なにか思い残したことがあってぼくの前に現れたらしいのだけれど。
エリコさんはいじめられていたぼくを助けてくれるが、次第にその謎が明らかになっていき……。
ちょっとオカルティックなハートフルコメディ。そんなに怖くはありません。
※「残酷な描写あり」は一応の保険です。
※無断転載は許可しておりません。
白城(しろぐすく)の槍
和紗かをる
大衆娯楽
痛快サイコパスエンターテイメント開幕。ある少年が出会う普通の世界の裏側の物語。策士の少女に恋をして、因果の反逆者を屠るただ一つの槍として駆け抜けた白城一槍(しろぐすくいちやり)の生とは。異形な暗殺者や超常の力を操る武芸家が織りなすハイテンションストーリーをご覧あれ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる