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Guest1 笑わない小さなお客様 ①
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「――早番のみなさん、おはようございます! そして遅番だったみなさん、お疲れさまでした!」
わたしはオーナーとして早番――これから勤務に入るスタッフたちと、遅番――昨夜から今朝にかけて勤務していたスタッフたちに、元気よく挨拶をした。みなさんから「おはようございます、「お疲れさまです」と挨拶が返ってくる。
我が〈ホテルTEDDY〉のスタッフは基本的に早番・中番・遅番の三交代制で働いてもらっている。
コンシェルジュも陸さんの他に交代要員としてあと二人、女性の佐伯優梨さんと男性の本橋新さんがいる。今日の早番は優梨さんで、陸さんの仕事はこれで終わりのはずなのだけれど、彼は帰る支度をしていない。彼のことだから多分、まだ他のお客様からの要望を抱えているんだろう。
「……あれ、陸さんはまだ上がらないの?」
「ああ、俺はもうちょっと残って働く。休憩はちゃんと取るから心配しなくていいよ、オーナー」
「……いや、そういう問題じゃ」
彼にキッパリ言い切られ、わたしは困惑した。
わたしも本人の意思を尊重してあげたい気持ちはやまやまなのだけれど、経営者としてそうは問屋が卸さないのが現実なのだ。過重労働だ労基違反だと労働基準監督署やら厚生労働省やらから指導が来る。
「大丈夫だって。労働基準監督署だって、本人が働く意欲までは奪えないだろ」
「またそんな屁理屈を……。咎められるのは経営者のわたしなんだよ?」
「俺はただ、お客様の希望や要望を尊重して差し上げたいだけだ。役所のいうことなんかいちいちハイハイって聞いてられるか」
「…………」
……ダメだ。この人には何を言ってもムダだ。わたしは陸さんへの説得を諦めた。
「――今日からお泊まりになる、ご予約のお客様は?」
ゴホンと一つ咳払いをして、フロント係の石野志穂さんと支配人の大森さんに訊ねる。
「今日は、田崎様という親子連れのお客様が十三時にチェックインの予定でございます」
「田崎様……、聞いたことないなぁ。ご新規さまかな」
志穂さんが答えてくれたけれど、初めて聞く名前にわたしは首を傾げる。毎年、この時期に親子連れのお客様がこのホテルをご利用して下さっていることは憶えているけれど、名字が違っていたような……。
「いえ、毎年この時期に宿泊されているそうでございますよ。何でも、お嬢さんの美優様のお誕生日をお祝いされるとかで」
「美優ちゃん……、ああ! あの子か」
大森さんの話で思い出した。毎年、このホテルでお誕生日のケーキを注文されるお客様がいることを。そのケーキが美優ちゃんという可愛いお嬢さんのためだったのだ。確か、今年で六歳になるはずだ。
「でも、名字が変わったのはどうしてだろう? 何か事情があったのかな……」
「……オーナー、お客様のプライバシーに立ち入るのはホテルマンとして職権濫用だぞ」
「わ、分かってます!」
陸さんからブッスリ釘を刺され、わたしは小声で反発した。そんなことはわたしにだって分かっているけど、気になるものは気になるのだ。
「……とにかくみなさん、たとえ六歳の小さなお子さんであっても、当ホテルをご利用されるお客様には違いありません。笑顔でお迎えしましょう」
ここにいる全員から「はい!」と元気に返事が返ってきた。ちなみに、〝全員〟には当然陸さんも含まれている。
「そして、今日お帰りになるお客様も笑顔でお見送りしましょう。では、今朝のミーティングを終わります。みなさん、お仕事に戻って下さい」
そうして、制服姿のスタッフのみなさんやスーツ姿の支配人はそれぞれ持ち場へと散っていく。陸さんも優梨さんと一緒にコンシェルジュデスクへ。
「さて、わたしはオフィスにいるので、田崎様がいらっしゃったら内線で呼んで。みなさんと一緒にお迎えするので」
わたしも陸さんと一緒に歩きながら、彼にそう伝えた。彼は途端に呆れ顔でツッコんでくる。
「……あんた、首突っ込む気満々だろ」
「…………そっ、そんなことないって!」
わたしは否定したけれど、高校生の頃からのわたしをよく知っている陸さんにはバレバレだった。
「どうだか。つうか、オフィスで何するんだ?」
「宿泊名簿を整理するついでに新作を書き始めようと思って」
「新作? ……まぁいいか。春陽ちゃんにとってはそっちが本業だもんな。頑張れよ」
「…………うん、頑張る」
わたしが小説の話をすると、陸さんは表情を和らげ、呼び方も「オーナー」から「春陽ちゃん」に変わった。
彼はわたしが小説家デビューする前からのファンで、ずっと応援してくれている。彼にとってわたしは妹みたいなものかもしれないけど、わたしは彼に対して特別な感情を抱いてきた。
陸さんのご実家は〈高良ホテルズ〉という有名なホテルチェーンを経営されている名家で、彼はそこの次男だ。後継者はお兄さまだそうなので、彼がご実家の経営に関わる必要はないらしい。
でも、〈高良ホテルズ〉というかお父さまの経営方針――儲けに繋がらない宿泊客はお断りするということに反発した彼は、我がホテルで働いているのだった。
そんな陸さんと別れ、わたしはバックヤードの階段を最上階である三階まで上がる。そこにあるのがオーナーであるわたしのオフィス兼書斎兼居住スペースだ。スタッフの事務所はまた別で、二階にある。
この部屋にはデスクトップとノート・二台のパソコンがある。デスクトップは宿泊名簿やスタッフの個人データなどを管理するホテルの仕事用で、ノートが執筆用だ。
「――さて、書きますか。まずはプロローグから……」
昨日チェックアウトされたお客様までの宿泊名簿をまとめてから、執筆用のパソコンでワープロソフトを起動した。
プロローグでは主人公であるコンシェルジュ(モデルは陸さんだ)やスタッフたちの朝の出勤風景を描写している。お客様がホテルに到着されたところから、第一章は始まる予定だ。
執筆に集中していると時間が経つのも忘れ、お腹がすいたなぁと思ったらお昼の十二時半前だった。
そろそろ賄いを食べに、従業員の休憩室がある二階へ下りようかと思っていると、オフィスの木製ドアがコンコンとノックされた。
「――はい?」
「オーナー、高良だけど。賄い持ってきた。入っていいかな?」
「あ、ハイ! どうぞ!」
ドアを開けると、サンドイッチが二皿載ったトレーを手にした陸さんが立っている。
「ありがとう、陸さん。わたしもお腹がすいてきた頃だったから」
「俺も今から休憩。コレ食って、田崎様をお迎えしたら寮に帰る」
「……そう。お疲れさま」
彼は当たり前のようにオフィスへ入ってきて、わたしと同じ小さなテーブルに着いた。どうでもいいけど、どうして他のスタッフと一緒に食事を摂らないんだろう?
身長は百五十六センチのわたしより二十五センチは高いので、座高もけっこう高い。黙っていれば爽やか系イケメンで育ちもいいので彼女の一人くらいいてもおかしくないのに、彼の浮いた話を聞いたことは一度もない。それはわたしにとって喜ばしいことではあるのだけれど……。
「……俺の顔に何かついてるか?」
「ううん! 何でもないです!」
食べる手を止めて彼のことを凝視していたら、彼とバッチリ目が合ってしまった。
「早く食っちまえよ。もうすぐ田崎様がチェックインされる十三時になるぞ」
「えっ!? ……わぁっ!」
急いでサンドイッチを平らげてしまうと、陸さんがトレーを持って下りていってからオーナー仕様のスーツに着替えてわたしも一階ロビーへ下りていく。
そこにはすでに、六歳くらいの小さな女の子と――多分、この子が美優ちゃんだろう――三十歳くらいの女性の親子連れが到着されていた。
「――田崎様でございますね? ようこそ、〈ホテルTEDDY〉へ。当ホテルのオーナー、熊谷春陽でございます」
わたしはこれでもかと笑顔全開で歓迎の挨拶をしたけれど、女の子――美優ちゃんはなぜかニコリとも笑っていなかった。
わたしはオーナーとして早番――これから勤務に入るスタッフたちと、遅番――昨夜から今朝にかけて勤務していたスタッフたちに、元気よく挨拶をした。みなさんから「おはようございます、「お疲れさまです」と挨拶が返ってくる。
我が〈ホテルTEDDY〉のスタッフは基本的に早番・中番・遅番の三交代制で働いてもらっている。
コンシェルジュも陸さんの他に交代要員としてあと二人、女性の佐伯優梨さんと男性の本橋新さんがいる。今日の早番は優梨さんで、陸さんの仕事はこれで終わりのはずなのだけれど、彼は帰る支度をしていない。彼のことだから多分、まだ他のお客様からの要望を抱えているんだろう。
「……あれ、陸さんはまだ上がらないの?」
「ああ、俺はもうちょっと残って働く。休憩はちゃんと取るから心配しなくていいよ、オーナー」
「……いや、そういう問題じゃ」
彼にキッパリ言い切られ、わたしは困惑した。
わたしも本人の意思を尊重してあげたい気持ちはやまやまなのだけれど、経営者としてそうは問屋が卸さないのが現実なのだ。過重労働だ労基違反だと労働基準監督署やら厚生労働省やらから指導が来る。
「大丈夫だって。労働基準監督署だって、本人が働く意欲までは奪えないだろ」
「またそんな屁理屈を……。咎められるのは経営者のわたしなんだよ?」
「俺はただ、お客様の希望や要望を尊重して差し上げたいだけだ。役所のいうことなんかいちいちハイハイって聞いてられるか」
「…………」
……ダメだ。この人には何を言ってもムダだ。わたしは陸さんへの説得を諦めた。
「――今日からお泊まりになる、ご予約のお客様は?」
ゴホンと一つ咳払いをして、フロント係の石野志穂さんと支配人の大森さんに訊ねる。
「今日は、田崎様という親子連れのお客様が十三時にチェックインの予定でございます」
「田崎様……、聞いたことないなぁ。ご新規さまかな」
志穂さんが答えてくれたけれど、初めて聞く名前にわたしは首を傾げる。毎年、この時期に親子連れのお客様がこのホテルをご利用して下さっていることは憶えているけれど、名字が違っていたような……。
「いえ、毎年この時期に宿泊されているそうでございますよ。何でも、お嬢さんの美優様のお誕生日をお祝いされるとかで」
「美優ちゃん……、ああ! あの子か」
大森さんの話で思い出した。毎年、このホテルでお誕生日のケーキを注文されるお客様がいることを。そのケーキが美優ちゃんという可愛いお嬢さんのためだったのだ。確か、今年で六歳になるはずだ。
「でも、名字が変わったのはどうしてだろう? 何か事情があったのかな……」
「……オーナー、お客様のプライバシーに立ち入るのはホテルマンとして職権濫用だぞ」
「わ、分かってます!」
陸さんからブッスリ釘を刺され、わたしは小声で反発した。そんなことはわたしにだって分かっているけど、気になるものは気になるのだ。
「……とにかくみなさん、たとえ六歳の小さなお子さんであっても、当ホテルをご利用されるお客様には違いありません。笑顔でお迎えしましょう」
ここにいる全員から「はい!」と元気に返事が返ってきた。ちなみに、〝全員〟には当然陸さんも含まれている。
「そして、今日お帰りになるお客様も笑顔でお見送りしましょう。では、今朝のミーティングを終わります。みなさん、お仕事に戻って下さい」
そうして、制服姿のスタッフのみなさんやスーツ姿の支配人はそれぞれ持ち場へと散っていく。陸さんも優梨さんと一緒にコンシェルジュデスクへ。
「さて、わたしはオフィスにいるので、田崎様がいらっしゃったら内線で呼んで。みなさんと一緒にお迎えするので」
わたしも陸さんと一緒に歩きながら、彼にそう伝えた。彼は途端に呆れ顔でツッコんでくる。
「……あんた、首突っ込む気満々だろ」
「…………そっ、そんなことないって!」
わたしは否定したけれど、高校生の頃からのわたしをよく知っている陸さんにはバレバレだった。
「どうだか。つうか、オフィスで何するんだ?」
「宿泊名簿を整理するついでに新作を書き始めようと思って」
「新作? ……まぁいいか。春陽ちゃんにとってはそっちが本業だもんな。頑張れよ」
「…………うん、頑張る」
わたしが小説の話をすると、陸さんは表情を和らげ、呼び方も「オーナー」から「春陽ちゃん」に変わった。
彼はわたしが小説家デビューする前からのファンで、ずっと応援してくれている。彼にとってわたしは妹みたいなものかもしれないけど、わたしは彼に対して特別な感情を抱いてきた。
陸さんのご実家は〈高良ホテルズ〉という有名なホテルチェーンを経営されている名家で、彼はそこの次男だ。後継者はお兄さまだそうなので、彼がご実家の経営に関わる必要はないらしい。
でも、〈高良ホテルズ〉というかお父さまの経営方針――儲けに繋がらない宿泊客はお断りするということに反発した彼は、我がホテルで働いているのだった。
そんな陸さんと別れ、わたしはバックヤードの階段を最上階である三階まで上がる。そこにあるのがオーナーであるわたしのオフィス兼書斎兼居住スペースだ。スタッフの事務所はまた別で、二階にある。
この部屋にはデスクトップとノート・二台のパソコンがある。デスクトップは宿泊名簿やスタッフの個人データなどを管理するホテルの仕事用で、ノートが執筆用だ。
「――さて、書きますか。まずはプロローグから……」
昨日チェックアウトされたお客様までの宿泊名簿をまとめてから、執筆用のパソコンでワープロソフトを起動した。
プロローグでは主人公であるコンシェルジュ(モデルは陸さんだ)やスタッフたちの朝の出勤風景を描写している。お客様がホテルに到着されたところから、第一章は始まる予定だ。
執筆に集中していると時間が経つのも忘れ、お腹がすいたなぁと思ったらお昼の十二時半前だった。
そろそろ賄いを食べに、従業員の休憩室がある二階へ下りようかと思っていると、オフィスの木製ドアがコンコンとノックされた。
「――はい?」
「オーナー、高良だけど。賄い持ってきた。入っていいかな?」
「あ、ハイ! どうぞ!」
ドアを開けると、サンドイッチが二皿載ったトレーを手にした陸さんが立っている。
「ありがとう、陸さん。わたしもお腹がすいてきた頃だったから」
「俺も今から休憩。コレ食って、田崎様をお迎えしたら寮に帰る」
「……そう。お疲れさま」
彼は当たり前のようにオフィスへ入ってきて、わたしと同じ小さなテーブルに着いた。どうでもいいけど、どうして他のスタッフと一緒に食事を摂らないんだろう?
身長は百五十六センチのわたしより二十五センチは高いので、座高もけっこう高い。黙っていれば爽やか系イケメンで育ちもいいので彼女の一人くらいいてもおかしくないのに、彼の浮いた話を聞いたことは一度もない。それはわたしにとって喜ばしいことではあるのだけれど……。
「……俺の顔に何かついてるか?」
「ううん! 何でもないです!」
食べる手を止めて彼のことを凝視していたら、彼とバッチリ目が合ってしまった。
「早く食っちまえよ。もうすぐ田崎様がチェックインされる十三時になるぞ」
「えっ!? ……わぁっ!」
急いでサンドイッチを平らげてしまうと、陸さんがトレーを持って下りていってからオーナー仕様のスーツに着替えてわたしも一階ロビーへ下りていく。
そこにはすでに、六歳くらいの小さな女の子と――多分、この子が美優ちゃんだろう――三十歳くらいの女性の親子連れが到着されていた。
「――田崎様でございますね? ようこそ、〈ホテルTEDDY〉へ。当ホテルのオーナー、熊谷春陽でございます」
わたしはこれでもかと笑顔全開で歓迎の挨拶をしたけれど、女の子――美優ちゃんはなぜかニコリとも笑っていなかった。
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