20 / 50
リミット ③
しおりを挟む
「えっ、ケーキを手作りされたんですか? スゴいですねー」
僕は正直驚きを隠せなかった。まさか絢乃さんがお菓子作りの趣味をお持ちだったなんて。……まぁ、ものすごく女の子らしくて彼女らしいといえばらしいのだが。
「うん。お菓子作りだけじゃなくて、お料理全般得意なの。今日は里歩からのリクエストと、パパと一緒に過ごす最後のクリスマスだから久しぶりに作ってみたんだよ。桐島さんのお口にも合うといいんだけど」
「そうなんですね……、それは楽しみです」
僕は彼女の話に相槌を打ちながらも、気がそぞろだった。もちろん僕はれっきとした招待客だったのだから、堂々としていればよかったのだ。が、絢乃さんと親しげにしていることを源一会長に怪しく思われはしないかと不安に思っていたのだ。そもそも、会長が何を思って僕を招かれたのかもよく分からなかったし。
「――ねえ桐島さん。わたしとちょくちょく会ってること、パパに後ろめたいと思ってるなら大丈夫だよ? パパも知ってるもん」
そんな僕の様子に気がつかれた絢乃さんが、僕の機先を制した。
「え…………、そう……なんですか?」
「うん」
そうだったのか……。源一会長は、どうやら絢乃さんに対する僕の想いをとっくにご存じだったようだ。
「ああ、そうだったんですか。よかった……」
僕はそう呟きながら、その数日前に会長と交わした会話のことを思い出していた。だからあの人は、あの時僕にあんなことをおっしゃったのか――。
『――桐島君、わざわざ来てもらってすまないね。まぁ座りなさい』
その日、会社に顔を出されていた会長から会長室に呼ばれた僕は、入室するなり応接スペースのソファーを勧められた。いかつい革張りではなく、温かなグリーンのベルベット地が張られた、会長お気に入りのソファーだ。――ちなみにこのソファーはその後、絢乃さんのお気に入りにもなっている。
『はい。――それで、会長。僕に何のご用でしょうか?』
秘書室は会長室と同じフロアーにあるので、呼ばれたからと馳せ参じるのは苦にならないが、一体どんな用件で呼ばれたのか不思議で仕方がなかった。
『小川君から聞いたんだが、君が秘書室に異動したのは絢乃のためらしいね』
「……えっ!? はぁ、そうです……」
もしや、僕の絢乃さんに対する下心に(そんなもの、実際はなかったのだが)お気づきになられたのかと、僕は縮こまった。……が。
『いやいや、別にそのことを咎めようと呼んだわけじゃないんだ。それを確かめたうえで、君にぜひとも頼みたいことがあるのだが』
『はい、何でしょうか』
『私亡き後、君に会長秘書をやってもらいたいんだ。――君も小川君から聞いているだろうが、私は遺言状で絢乃を正式に後継者として指名した』
『はい、存じております』
ということは、これは源一会長直々のご指名なのだ。絢乃さんが会長になったら、それすなわち僕が会長秘書に就任するのだ、という。
『うん、それなら話は早い。桐島君、ぜひとも絢乃の支えになってやってくれ。君になら安心してあの子を任せられる』
『はい。僕などでよろしければ』
それは僕にとっても願ったり叶ったりだった。……が、会長のお話にはまだ続きがあった。
『そうかそうか。だがね、桐島君。それは仕事のうえだけの話ではないんだよ。……ひとりの男としても、絢乃に寄り添っていてやってほしいんだ』
『……は? と……おっしゃいますと?』
『いずれはあの子の伴侶となってほしい、ということだ。まぁ、君の意思だけではどうにもできないだろうがね』
それはそうだ。僕がそこで「承知しました」と言ったところで、結婚話は絢乃さんの気持ちを無視して進められないのだ。
『……はい。それは……すぐにどうこうできることではないので。ここでの返事は保留にさせて頂いてもよろしいでしょうか?』
『もちろんだよ、桐島君。じっくり考えたうえで、返事をしてほしい。が、私にはもう時間がないから、なるべく早い方がいいな。無理を言ってすまないが』
『……いえ、そんなことは』
『私にはもう分かっているんだよ。――君は、絢乃に惚れているんだろう?』
会長はいたずらっ子のような笑みを浮かべて、僕に特大の爆弾を投下された。
『…………はい』
僕は素直に認めた。この人にはどんなごまかしも通用しないような気がしたからだ。
『やっぱりそうか。私の目に狂いはなかったようだね。ではさっきの件、考えておいてほしい。――桐島君、仕事中に呼び立ててすまなかったね』――
――僕はこの日、源一会長にあの二つ目の依頼の返事をしようと思っていた。それも、絢乃さんのいないところで、会長と男ふたりだけになった時に。
「……桐島さん? どうしたの、なんかボーッとしてたよ?」
ふと我に返ると、前を歩いていた絢乃さんが僕を振り返り、不思議そうに首を傾げていた。
「ああ、いえ、何でもないです。――ところで今日、お父さまの具合は……? もう会場にいらっしゃるんですか?」
「まだ部屋にいるみたい。具合は相変わらずかな。気分がよければ顔出してくれるって言ってたけど」
「そうですか」
絢乃さんの表情が少し暗かったように見えたのは、きっと僕の気のせいではなかったと思う。彼女くらいの年代の女の子にとってはショックが大きかっただろう。自分の父親が、間もなく死を迎えようとしているなんて。精一杯強がったところで、そのショックが和らぐことはないはずである。
いくら今の抗ガン剤が優れていて、副作用もほとんど出ないとはいえ、源一会長の命は確実に削られていたのだから。……その証拠に。
「……もう、わたしもママも覚悟はできてるの。パパは十分頑張ったんだから、旅立った時は『お疲れさま』って見送ってあげようね、ってママと話してて」
そう言った彼女の目は、少し潤んでいた。「覚悟はできている」と口ではおっしゃっていても、きっと心の中では葛藤があったに違いない。努めて明るい口調にしていらっしゃったのは、僕に心配をかけまいと気を遣っていたからだろう。
「……って、なんかゴメンね! 今日はこんな湿っぽい日じゃないよね」
そう言ってまだ強がる彼女が、僕には何だかとても痛々しく見えた。僕に気を遣わなくてもいい。無理に笑ったりしなくていいのに……。
どうして僕はまだ絢乃さんの彼氏じゃないんだろうと、恨めしく思ったことを今でも憶えている。彼氏だったら、「強がらずに泣いていいんだ」と彼女をそっと抱きしめることもできたのに。
「絢乃さん……、大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫! ――あ、ここがリビングダイニングね。どうぞ」
月並みの言葉しかかけられなかった僕に、彼女はカラ元気で答えた。もっと気の利く言葉は出てこなかったのかよ、俺。情けない。
パーティー会場に入ると、すでに車いすに座られた源一会長がいらっしゃっていて、絢乃さんの親友だと思しきショートボブカットの女性にサンタ帽を被らされていた。彼女は水色のタートルネックに黒いデニムのミニスカート、黒のタイツというスポーティーなファッションで、身長は百七十センチ近くありそうだと僕は感じた。
「会長、今日はお招き頂いてありがとうございます。お邪魔させて頂きます」
「桐島君、堅苦しい挨拶は抜きにしよう。よく来てくれたね、ありがとう。楽しんでいきなさい」
「はい」
会長が温厚な笑顔で僕を歓迎して下さったおかげで、僕の緊張はどこかへ吹き飛んでしまい、なぜだかリラックスした気持ちになった。というか、緊張の対象が会長からそこにいるショートボブで長身の彼女に移った、というべきか。
僕は正直驚きを隠せなかった。まさか絢乃さんがお菓子作りの趣味をお持ちだったなんて。……まぁ、ものすごく女の子らしくて彼女らしいといえばらしいのだが。
「うん。お菓子作りだけじゃなくて、お料理全般得意なの。今日は里歩からのリクエストと、パパと一緒に過ごす最後のクリスマスだから久しぶりに作ってみたんだよ。桐島さんのお口にも合うといいんだけど」
「そうなんですね……、それは楽しみです」
僕は彼女の話に相槌を打ちながらも、気がそぞろだった。もちろん僕はれっきとした招待客だったのだから、堂々としていればよかったのだ。が、絢乃さんと親しげにしていることを源一会長に怪しく思われはしないかと不安に思っていたのだ。そもそも、会長が何を思って僕を招かれたのかもよく分からなかったし。
「――ねえ桐島さん。わたしとちょくちょく会ってること、パパに後ろめたいと思ってるなら大丈夫だよ? パパも知ってるもん」
そんな僕の様子に気がつかれた絢乃さんが、僕の機先を制した。
「え…………、そう……なんですか?」
「うん」
そうだったのか……。源一会長は、どうやら絢乃さんに対する僕の想いをとっくにご存じだったようだ。
「ああ、そうだったんですか。よかった……」
僕はそう呟きながら、その数日前に会長と交わした会話のことを思い出していた。だからあの人は、あの時僕にあんなことをおっしゃったのか――。
『――桐島君、わざわざ来てもらってすまないね。まぁ座りなさい』
その日、会社に顔を出されていた会長から会長室に呼ばれた僕は、入室するなり応接スペースのソファーを勧められた。いかつい革張りではなく、温かなグリーンのベルベット地が張られた、会長お気に入りのソファーだ。――ちなみにこのソファーはその後、絢乃さんのお気に入りにもなっている。
『はい。――それで、会長。僕に何のご用でしょうか?』
秘書室は会長室と同じフロアーにあるので、呼ばれたからと馳せ参じるのは苦にならないが、一体どんな用件で呼ばれたのか不思議で仕方がなかった。
『小川君から聞いたんだが、君が秘書室に異動したのは絢乃のためらしいね』
「……えっ!? はぁ、そうです……」
もしや、僕の絢乃さんに対する下心に(そんなもの、実際はなかったのだが)お気づきになられたのかと、僕は縮こまった。……が。
『いやいや、別にそのことを咎めようと呼んだわけじゃないんだ。それを確かめたうえで、君にぜひとも頼みたいことがあるのだが』
『はい、何でしょうか』
『私亡き後、君に会長秘書をやってもらいたいんだ。――君も小川君から聞いているだろうが、私は遺言状で絢乃を正式に後継者として指名した』
『はい、存じております』
ということは、これは源一会長直々のご指名なのだ。絢乃さんが会長になったら、それすなわち僕が会長秘書に就任するのだ、という。
『うん、それなら話は早い。桐島君、ぜひとも絢乃の支えになってやってくれ。君になら安心してあの子を任せられる』
『はい。僕などでよろしければ』
それは僕にとっても願ったり叶ったりだった。……が、会長のお話にはまだ続きがあった。
『そうかそうか。だがね、桐島君。それは仕事のうえだけの話ではないんだよ。……ひとりの男としても、絢乃に寄り添っていてやってほしいんだ』
『……は? と……おっしゃいますと?』
『いずれはあの子の伴侶となってほしい、ということだ。まぁ、君の意思だけではどうにもできないだろうがね』
それはそうだ。僕がそこで「承知しました」と言ったところで、結婚話は絢乃さんの気持ちを無視して進められないのだ。
『……はい。それは……すぐにどうこうできることではないので。ここでの返事は保留にさせて頂いてもよろしいでしょうか?』
『もちろんだよ、桐島君。じっくり考えたうえで、返事をしてほしい。が、私にはもう時間がないから、なるべく早い方がいいな。無理を言ってすまないが』
『……いえ、そんなことは』
『私にはもう分かっているんだよ。――君は、絢乃に惚れているんだろう?』
会長はいたずらっ子のような笑みを浮かべて、僕に特大の爆弾を投下された。
『…………はい』
僕は素直に認めた。この人にはどんなごまかしも通用しないような気がしたからだ。
『やっぱりそうか。私の目に狂いはなかったようだね。ではさっきの件、考えておいてほしい。――桐島君、仕事中に呼び立ててすまなかったね』――
――僕はこの日、源一会長にあの二つ目の依頼の返事をしようと思っていた。それも、絢乃さんのいないところで、会長と男ふたりだけになった時に。
「……桐島さん? どうしたの、なんかボーッとしてたよ?」
ふと我に返ると、前を歩いていた絢乃さんが僕を振り返り、不思議そうに首を傾げていた。
「ああ、いえ、何でもないです。――ところで今日、お父さまの具合は……? もう会場にいらっしゃるんですか?」
「まだ部屋にいるみたい。具合は相変わらずかな。気分がよければ顔出してくれるって言ってたけど」
「そうですか」
絢乃さんの表情が少し暗かったように見えたのは、きっと僕の気のせいではなかったと思う。彼女くらいの年代の女の子にとってはショックが大きかっただろう。自分の父親が、間もなく死を迎えようとしているなんて。精一杯強がったところで、そのショックが和らぐことはないはずである。
いくら今の抗ガン剤が優れていて、副作用もほとんど出ないとはいえ、源一会長の命は確実に削られていたのだから。……その証拠に。
「……もう、わたしもママも覚悟はできてるの。パパは十分頑張ったんだから、旅立った時は『お疲れさま』って見送ってあげようね、ってママと話してて」
そう言った彼女の目は、少し潤んでいた。「覚悟はできている」と口ではおっしゃっていても、きっと心の中では葛藤があったに違いない。努めて明るい口調にしていらっしゃったのは、僕に心配をかけまいと気を遣っていたからだろう。
「……って、なんかゴメンね! 今日はこんな湿っぽい日じゃないよね」
そう言ってまだ強がる彼女が、僕には何だかとても痛々しく見えた。僕に気を遣わなくてもいい。無理に笑ったりしなくていいのに……。
どうして僕はまだ絢乃さんの彼氏じゃないんだろうと、恨めしく思ったことを今でも憶えている。彼氏だったら、「強がらずに泣いていいんだ」と彼女をそっと抱きしめることもできたのに。
「絢乃さん……、大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫! ――あ、ここがリビングダイニングね。どうぞ」
月並みの言葉しかかけられなかった僕に、彼女はカラ元気で答えた。もっと気の利く言葉は出てこなかったのかよ、俺。情けない。
パーティー会場に入ると、すでに車いすに座られた源一会長がいらっしゃっていて、絢乃さんの親友だと思しきショートボブカットの女性にサンタ帽を被らされていた。彼女は水色のタートルネックに黒いデニムのミニスカート、黒のタイツというスポーティーなファッションで、身長は百七十センチ近くありそうだと僕は感じた。
「会長、今日はお招き頂いてありがとうございます。お邪魔させて頂きます」
「桐島君、堅苦しい挨拶は抜きにしよう。よく来てくれたね、ありがとう。楽しんでいきなさい」
「はい」
会長が温厚な笑顔で僕を歓迎して下さったおかげで、僕の緊張はどこかへ吹き飛んでしまい、なぜだかリラックスした気持ちになった。というか、緊張の対象が会長からそこにいるショートボブで長身の彼女に移った、というべきか。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m

ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?
春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。
しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。
美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……?
2021.08.13

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる