強制無人島生活

４日目

4-5 役割分担

可食性テストの結果、持ち帰ったのは普通のりんごだった。
種類は解らないがいつも食べている物と大差ない。

「人数が増えればそれだけ食料や水が必要になるが……今のところは問題ないか」

午前中に新しく食料を調達した。
一人や二人増えたところで当分は大丈夫だろう。
もちろん調達する頻度は確実に増える。

「罠を仕掛けて野生動物を捕獲してみたいところだが……」

「はいはい！ それ私に任せて！」

と理沙が元気よく手を挙げる。

「じいちゃんと一緒に罠を仕掛けてイノシシとか鹿なんかを捕まえたことがあるからいけると思う」

「そうか……それでは任せていいか？」

「負かせとけ」

頼もしい返事だ。
だが、一人では心配である。

「紫苑、理沙の手伝いを頼めるか？」

「はい、任せてください」

今後は紫苑と理沙で森での食料調達をお願いしよう。
その間、俺は拠点の強化に集中する。