強制無人島生活

２日目

2-1 取り残されたが・・・

翌朝。
サバイバルシェルターを片付けた後、昨日と同じく海岸沿いを通って最初の漂着地点へ戻ってきた。
きたはいいのだが……

「いかだがどこにもない？」

跡形もなく消えていた。
周囲を見渡したがいかだもアイツらもいない。
空のペットボトルなどのゴミが散乱しているのでここにいたのは間違いないはずだ。

「まさか海上に出たのか？」

波によって引き戻されたか……
それとも自分たちの意思でそうしたのか……
どちらにしろ俺はこの島に取り残されてしまったようだ。

「困ったな……」

恐らくここは無人島である。
何が潜んでいるか解らない。
助けがいつ来るかも不明。
食べ物や飲み物は確保してある。
シェルターがあるので寝床も問題ない。
こんな状況で生活するなんてできは……できは……

「おかしい、なんだかいける気しかしないんだが……」

食料も豊富で水源もある。
後は島の全容把握をすれば普通に生きていけるかしれない。
少なくとも下手に海へ出るよりかはマシだと思う。

「なんか安心したら眠くなってきた」

シェルターを出すのは面倒くさい。
俺は鞄からブルーシートを砂浜に敷き、その上で横になった。