16 / 26
第16話 隠れて
しおりを挟む
つい先ほど……泣きボクロの家に電話をかけた。
電話には泣きボクロの母親が出て……
「オレオレでしょ? アンタ、オレオレなんでしょ!?」
とオレオレ詐欺扱い……今時の若者に家電話で連絡を取ろうとすると警戒されてしまうのは当然か?
オレはなんとか母親を説得し泣きボクロに取り次いでもらった。
受話器の向こう側だが……犬とはいえやはり家族なのか、泣きボクロが泣いているのが分かった。
声が震えてたから。
まあいい……後は泣きボクロがここに来るのを待つだけだ。
だが……一つ問題が……
オレが見つけたってことにしなきゃ報酬がもらえない……
本来ならオレは姿を隠し、マスターに上手い事やってもらうのが一番なのだが……
マスターは今カウンターの裏、オレの足元でのびている。
こいつはまいったな。
後先考えずに動いてしまうのがオレの悪い癖だ……まあ、しょうがない。
なにしろオレはハードボイルド! 頭より先に体が動く男!
……とりあえず泣きボクロにオレが早乙女だとばらされては大変だ、そこでオレの人生が終わってしまう。
泣きボクロがピーコを受け取り、かつオレに報酬が入ってくる状況……
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
とりあえず隠れて、なりゆきを見守るってことでどうだろう?
出たとこ勝負だがコレ意外に道はない。
オレは
「すいません、トイレに行ってきますので……」
金貸しの拓にそう告げてトイレの方へ。ドアを少しだけ開けその隙間から成り行きを見守ることにした。
後は、泣きボクロの到着を待つのみ……
電話には泣きボクロの母親が出て……
「オレオレでしょ? アンタ、オレオレなんでしょ!?」
とオレオレ詐欺扱い……今時の若者に家電話で連絡を取ろうとすると警戒されてしまうのは当然か?
オレはなんとか母親を説得し泣きボクロに取り次いでもらった。
受話器の向こう側だが……犬とはいえやはり家族なのか、泣きボクロが泣いているのが分かった。
声が震えてたから。
まあいい……後は泣きボクロがここに来るのを待つだけだ。
だが……一つ問題が……
オレが見つけたってことにしなきゃ報酬がもらえない……
本来ならオレは姿を隠し、マスターに上手い事やってもらうのが一番なのだが……
マスターは今カウンターの裏、オレの足元でのびている。
こいつはまいったな。
後先考えずに動いてしまうのがオレの悪い癖だ……まあ、しょうがない。
なにしろオレはハードボイルド! 頭より先に体が動く男!
……とりあえず泣きボクロにオレが早乙女だとばらされては大変だ、そこでオレの人生が終わってしまう。
泣きボクロがピーコを受け取り、かつオレに報酬が入ってくる状況……
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
とりあえず隠れて、なりゆきを見守るってことでどうだろう?
出たとこ勝負だがコレ意外に道はない。
オレは
「すいません、トイレに行ってきますので……」
金貸しの拓にそう告げてトイレの方へ。ドアを少しだけ開けその隙間から成り行きを見守ることにした。
後は、泣きボクロの到着を待つのみ……
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
伊藤さんと善鬼ちゃん~最強の黒少女は何故弟子を取ったのか~
寛村シイ夫
キャラ文芸
実在の剣豪・伊藤一刀斎と弟子の小野善鬼、神子上典膳をモチーフにしたラノベ風小説。
最強の一人と称される黒ずくめの少女・伊藤さんと、その弟子で野生児のような天才拳士・善鬼ちゃん。
テーマは二人の師弟愛と、強さというものの価値観。
お互いがお互いの強さを認め合うからこその愛情と、心のすれ違い。
現実の日本から分岐した異世界日ノ本。剣術ではない拳術を至上の存在とした世界を舞台に、ハードな拳術バトル。そんなシリアスな世界を、コミカルな日常でお送りします。
【普通の文庫本小説1冊分の長さです】
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
機織姫
ワルシャワ
ホラー
栃木県日光市にある鬼怒沼にある伝説にこんな話がありました。そこで、とある美しい姫が現れてカタンコトンと音を鳴らす。声をかけるとその姫は一変し沼の中へ誘うという恐ろしい話。一人の少年もまた誘われそうになり、どうにか命からがら助かったというが。その話はもはや忘れ去られてしまうほど時を超えた現代で起きた怖いお話。はじまりはじまり
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?
春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。
しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。
美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……?
2021.08.13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる