魔族少女は規格外

影狼

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世界を旅する魔族少女!

第59話「目覚めよ」「崇めよ」「恐怖せよ」

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汗だくで目覚めた私はもう一度風呂に入った。みんなが心配している。
私は「大丈夫だって」と言い髪を乾かす。
乾かし終え、手がかりを探しに行こうと宿屋の外に出ると、いきなり景色の色が反転し、暗くなって行く。
真っ暗な空間が広がる。空も、地も。
見渡す限りの闇。そこに人間の男の姿をした者が立っている。
「やぁ。初めまして、かな?君は人間から魔族になって、こちらへ来て色々と行動を起こしたよね。」と淡々と私に話しかける。
「.....だれ?」と尋ねると男はポカンとした顔をした後に
「ふふっ、ふははっ!そうだった!君は僕の事を」と
言った後、私を指差し話し始める。
「僕は君を最も知る者、としか今は言えないかな?」と言って私の視界から消える。
そして私の後ろに現れ肩に手を当てて容器に話し始める。
「さて。何から話そうか。えーっと、僕は君を手伝うように言われたんだ。あとであのお方から連絡が来る。その時に僕の正体について聞いてみると良いよ。僕の口からは言えないからね。あ、あと。あいつは〈火ノ国〉に潜伏しているから。」と質問をさせてくれる間も無く話す。
「ちょ、ちょっと待って!?まず、ここどこ!?あなたが誰かってのは聞けないのは分かったから。」
「うん。まず、ここはどこか。だったね。
ここは虚無の間。ここでは時間の干渉、神の干渉.....説明めんどくさいからそれらを含めた全ての干渉を受ける事のない空間。それがここなんだ。」と言って欠伸をする男。
え、そんなとこに今私いるの?
「時間の干渉も無いってことは...ここの外の時間ってとまってるの?」と聞くと
「そんな高性能じゃ無いよ。むしろその逆。
ここでの1秒は外の1分だよ。」と言い欠伸をまたする。

え、ヤバいじゃん。役5分くらいここいるけど...
「って、ここから出られるの?」と聞くと
男は目を逸らした。
えっ?ちょっと、目をそらさないでよ。
「えーっと...その~、この空間は人を呼ぶことは出来るんだけど出るのは時間がかかるんだ。」と男は申し訳なさそうに呟く。
おいおい...なんで呼んだんだよ...
「時間がかかるって...どれだけかかるの?」
と聞くと男はさらに気まずそうにした。
「あの~....1ヶ月....です。」
はぁ!?1ヶ月!!?
「えっ..ちょっと...1ヶ月...」と言ってると
「冗談です。あと10秒くらいですね。」と言い空を見上げる。何かあるのかと上を見てみると先程まで何もなかった場所に大きな砂時計が現れていた。
「じゃぁ、またいつか呼び出しますね。」
という言葉を最後に私の意識はぼやけて行きやがて何も見えなくなった。
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