魔族少女は規格外

影狼

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世界を旅する魔族少女!

第51話食料調達?

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...勇者を倒した5日後...

私の後ろでグゥ~...と腹の虫が鳴く音が聞こえた。
「はぁ、ライム~、またお腹減ったの?」
と言いながら振り向くと、
移動中に捕まえた牛の肉を
風魔法で無理やり乾かした即席ビーフジャーキー味付けなしのカラカラの生肉を齧っているライムが目に入る。
「 ひはははひへふぉ?ほうほふはんはほほ仕方ないでしょ?能力なんだもの。」
と言いながらも食べることをやめないライム。
「あなたね!?私たちの食料を全部喰った挙句にまだ腹の音鳴らして...途中で狩った牛も
全部食べちゃうし...」と言い飽きれている。
なお、その間もライムはモグモグとビーフジャーキーを食べている。
はっひふふひふはは、ほうひはへひふほひ...パッシブスキルなら、どうにかできるのにぃ...」と泣きそうになっている。
グゥ~~~...と腹の虫がなる音が響く。
するとハウライトが限界に達したのか、
「うるさぁぁぁぁい!さっきから!グーグーグーグー!腹ペコちゃんですか!?」
と顔を赤くしてライムに迫る。
「私も好きで〈ぐぅ~〉鳴らしてるわけじゃ〈グギュ~〉ないんだもん!〈ギュロロロロ~~〉あーもう!空気読んでよ!!腹の虫ぃ!!」
とライムが頭を抱えて嘆き始めた。
それを見た私は
「食料調達のために火ノ国に一度戻ろうか..
どこかの腹ペコちゃんのお腹の虫をどうにかできる方法も探せるし、」
と言う。その言葉に反応したのはウィップだ。
「行こう!今すぐ行こう!ここらら近いんだったよね!?じゃぁいこう!そろそろ私は限界なんだ!!〈グギュルルル~〉.....うぅ」
どうやらウィップも腹が減っているようだ。
「あーもう!なんでこのパーティーは腹ペコさんが多いいの!!全く!
いやになっt〈くぅ~〉...お腹減った....」
また一人腹ペコキャラが増えた。
「なるべく早く移動しようか。」と私が提案すると3人が人息ぴったりでこう答えた。
「「「食べ物~!!!」」」と。


無理もない、なんせ
ハウライトとウィップは2日間水だけしか摂取できていないのだ。
それに比べてライムは...現在進行形で
何かジャーキーをモグモグと食べている。

えっ?私?私は5日間飲まず食わずですが?
正直、
お腹減った!喉乾いた!お寿司食べたいなぁ
などと思っていたりする。
「ハウライトは若干だけどやつれてるわね。」
「お腹減った。」とハウライトが答えた。
「ウィップは...言葉にできないわ。」
「お肉~、お魚~、野菜~、うわーい」
と呟くウィップ。目が虚である。
「ライムは...変わらず...」
「mgmg...mgmg...mgmg...〈ぐぅ~〉」
喰いながら腹の虫を鳴らす始末である。

「これじゃまずいわね...」
どうにかしなきゃね、そうだ。
魔神化スパーダモード
ドンッ!と鈍い音がした後にネモフィラを隠すように砂埃が舞い上がる。
「いきなりどうしたの!?敵!?」
とウィップがプルプル震えながら周りを見渡す。
「ケホッ!ケホ!...ふぅ、これでっ!」
と言い翼を広げて空へと飛んだ。
空から地上を見ると野生の動物がいるのがわかる。そこにめがけて...〈魔槍召喚ゲオルギウス〉をぶん投げる。
(ドゴォォォン)と言う爆音が響き渡り土煙が上がる。
少しして土煙が晴れるとそこにはクレーターが...そしてその中心部ある槍に刺さっている
牛が居た。
「よし。」と言いクレーターまで行き、牛肉を取って帰る。
その肉を持ち帰った後、内臓を取り出しライムに喰わせる。肉の方は焼いてみんなで分けて食べた。
「この肉どうしたの?」と聞かれたので一部始終をみんなに話すと...
「「「よし。じゃないよ!!!」」」と怒られた。


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