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二匹目!+一羽目
26・モフモフわんこと唐揚げ食べるよ!
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ダンジョン苺を作って食べている間にマッドゴーレムのリポップも終わったので、タロ君にボタンと連絡を取ってもらい、人がいないのを確認してから神社に『転移』する。
マッドゴーレムは変異種出ませんでした。
気がつくとタロ君がまた影コアを用意していた。……陶器の腕輪を作って定期的にダンジョン苺を食べさせろってことですね、わかりました。
なんとなく夕食を作る気力がなかったので、コロッケを買った商店街で買い物をして帰る。
さっきは売り切れだった唐揚げが夕食の時間に合わせてか新しく揚げられていた。
肉屋のおばさんに「そんなに小さい犬なのに長時間散歩して大丈夫?」と心配されてしまったよ。初対面の肉屋さんの心も掴むタロ君はマジプリティ。
「唐揚げ美味しいのだ」
「美味しいねえ」
「……オォ……」
アパートに帰ったわたしたちは、冷凍にしていたおにぎりをチンして夕飯にした。
ボタンには炭酸水。
コロッケと唐揚げの代わりにしては落ちる気もするが、ボタンは喜んでくれているようだ。
野菜は商店街の八百屋さんで買ったカリフラワーとブロッコリー。
個人的にカリフラワーの食感が大好きなんだけど、白いから野菜的栄養素が少ない気がして、いつもブロッコリーをセットにする。
買い溜めしてた分は昨日のカレーの付け合せで食べ切っちゃってたからね。……昨日、か。なんかダンジョンマスターになってから一日一日が濃い。
「あ、そうだ。ボタンのステータスボード見てもいい?」
「……オォォオオ……」
実はこれまで、タロ君以外のモンスターのステータスボードは見てこなかった。
なんか愛着湧いちゃったら、訪問者集めの客寄せにできないじゃん。
でもゴースト達をダンジョンで戦わせることはもうないだろうから、見ても大丈夫かな、って。今度レッドボアのも見てみようかな。あれは食材だし。
【ボタン/0歳/無性/ゴースト/ネームドモンスター】
【HP:30】
【MP:30】
【状態:健康】
【攻撃:F】
【防御:F】
【魔法攻撃:F】
【魔法防御:F】
【集中:F】
【敏捷:F】
【魅力:F】
【精神:F】
【光属性:*】
【闇属性:F】
【炎属性:*】
【大地属性:*】
【風属性:*】
【水属性:*】
【魔法スキル:隠密・弱体化】
【特殊スキル:壁抜け(許されたフロアのみ)・呪い(即死・微)】
アジサイと一緒でレベルがなく、種族名のゴーストの横のレベルアップバーが伸びている。
HPMPはわたしより弱いけど、オールFのパラメータはお揃いだね。
魔法スキルはいつもの『隠密』『弱体化』、特殊スキル『壁抜け』と……え? 特殊スキル『呪い(即死・微)』?
タップして確認してみる。
どうやら、ながら運転者の耳元でシネシネシネシネと囁いていたことのようだ。
成功すると即死の効果がある。(微)だから発動確率低いけどね。……低くて良かった。
「……オォォオオオ……」
「ん? どうしたの?」
これからは『呪い(即死・微)』は使わせないようにしなくちゃ、なんて思っていたら、ボタンがなにかを訴えてくる。
「え? わたしにヒマワリかスズランのステータスボードを見て欲しいの? うん、いいけど?」
「……オオ……」
ボタンはとても喜んだ様子で、しばらく考えてから葉山家へ向かった。
葉山家にはアサガオもいるので、彼女(無性だけど)がヒマワリと話している間もお隣の家族を守れるからだろう。葉山家のお父さんはもう帰っている時間だ。
すぐにヒマワリがやって来た。
「ヒマワリも炭酸水飲む?」
「……オォオオオ……」
ボタンのコップは空になっていたが、一応違うコップに炭酸水を入れて出す。
ヒマワリも喜んでいるようだ。
では早速ヒマワリのステータスボードを見てみよう。
【ヒマワリ/0歳/無性/ゴースト/五霊姫】
【HP:30(×1.2)】
【MP:30(×1.2)】
【状態:健康】
【攻撃:F(×1.2)】
【防御:F(×1.2)】
【魔法攻撃:F(×1.2)】
【魔法防御:F(×1.2)】
【集中:F(×1.2)】
【敏捷:F(×1.2)】
【魅力:F(×1.2)】
【精神:F(×1.2)】
【光属性:*】
【闇属性:F(×1.2)】
【炎属性:*】
【大地属性:*】
【風属性:*】
【水属性:*】
【魔法スキル:隠密・弱体化】
【特殊スキル:壁抜け(許されたフロアのみ)・呪い(即死・小)・五霊姫の加護】
……なんだ、これ。
(×1.2)ってどういうこと? 『呪い』が(小)で発動確率高いんですけど?
というか、五霊姫ってなに? 最初に名前を付けた五体の霊だから?
説明書を見てみる。
どうやら名付け+直々に命令(護衛任務)を与えたことで、ヒマワリ達──ウメ子モモ子サクラ子ヒマワリ、スズランは、ゲーム的にいうと中ボスクラスになっているらしい。
うちのダンジョンがもっと大規模で訪問者の命も危険なハードモードならエリアボスかフロアボスだ。そうする予定はないけど。
「『五霊姫の加護』は、近くにいる同族の能力を(×1.1)にするスキルみたいだね」
わたし、ダンジョンマスターなのに、モンスターを助ける能力ないんですが。
……名付けがそうなのかな?
ヒマワリのステータスボードをもう一度見直して、ボタンがわたしに彼女のステータスボードを見て欲しいと願った理由に気づく。
「ゴーストの横にあるレベルアップバーが満杯だ」
レベルアップバーは光り輝き、点滅を繰り返している。
すっごくゲームっぽい。
ダンジョンマザーツリーは、この世界の人間がダンジョンを運営しやすいよう頑張ってくれてるんだなあ。
わたし抜きで頑張ってくれてたらもっと良かったのに。いや、でもタロ君とはもう別れられない。
わたしは、ヒマワリのレベルアップバーをタップした。
マッドゴーレムは変異種出ませんでした。
気がつくとタロ君がまた影コアを用意していた。……陶器の腕輪を作って定期的にダンジョン苺を食べさせろってことですね、わかりました。
なんとなく夕食を作る気力がなかったので、コロッケを買った商店街で買い物をして帰る。
さっきは売り切れだった唐揚げが夕食の時間に合わせてか新しく揚げられていた。
肉屋のおばさんに「そんなに小さい犬なのに長時間散歩して大丈夫?」と心配されてしまったよ。初対面の肉屋さんの心も掴むタロ君はマジプリティ。
「唐揚げ美味しいのだ」
「美味しいねえ」
「……オォ……」
アパートに帰ったわたしたちは、冷凍にしていたおにぎりをチンして夕飯にした。
ボタンには炭酸水。
コロッケと唐揚げの代わりにしては落ちる気もするが、ボタンは喜んでくれているようだ。
野菜は商店街の八百屋さんで買ったカリフラワーとブロッコリー。
個人的にカリフラワーの食感が大好きなんだけど、白いから野菜的栄養素が少ない気がして、いつもブロッコリーをセットにする。
買い溜めしてた分は昨日のカレーの付け合せで食べ切っちゃってたからね。……昨日、か。なんかダンジョンマスターになってから一日一日が濃い。
「あ、そうだ。ボタンのステータスボード見てもいい?」
「……オォォオオ……」
実はこれまで、タロ君以外のモンスターのステータスボードは見てこなかった。
なんか愛着湧いちゃったら、訪問者集めの客寄せにできないじゃん。
でもゴースト達をダンジョンで戦わせることはもうないだろうから、見ても大丈夫かな、って。今度レッドボアのも見てみようかな。あれは食材だし。
【ボタン/0歳/無性/ゴースト/ネームドモンスター】
【HP:30】
【MP:30】
【状態:健康】
【攻撃:F】
【防御:F】
【魔法攻撃:F】
【魔法防御:F】
【集中:F】
【敏捷:F】
【魅力:F】
【精神:F】
【光属性:*】
【闇属性:F】
【炎属性:*】
【大地属性:*】
【風属性:*】
【水属性:*】
【魔法スキル:隠密・弱体化】
【特殊スキル:壁抜け(許されたフロアのみ)・呪い(即死・微)】
アジサイと一緒でレベルがなく、種族名のゴーストの横のレベルアップバーが伸びている。
HPMPはわたしより弱いけど、オールFのパラメータはお揃いだね。
魔法スキルはいつもの『隠密』『弱体化』、特殊スキル『壁抜け』と……え? 特殊スキル『呪い(即死・微)』?
タップして確認してみる。
どうやら、ながら運転者の耳元でシネシネシネシネと囁いていたことのようだ。
成功すると即死の効果がある。(微)だから発動確率低いけどね。……低くて良かった。
「……オォォオオオ……」
「ん? どうしたの?」
これからは『呪い(即死・微)』は使わせないようにしなくちゃ、なんて思っていたら、ボタンがなにかを訴えてくる。
「え? わたしにヒマワリかスズランのステータスボードを見て欲しいの? うん、いいけど?」
「……オオ……」
ボタンはとても喜んだ様子で、しばらく考えてから葉山家へ向かった。
葉山家にはアサガオもいるので、彼女(無性だけど)がヒマワリと話している間もお隣の家族を守れるからだろう。葉山家のお父さんはもう帰っている時間だ。
すぐにヒマワリがやって来た。
「ヒマワリも炭酸水飲む?」
「……オォオオオ……」
ボタンのコップは空になっていたが、一応違うコップに炭酸水を入れて出す。
ヒマワリも喜んでいるようだ。
では早速ヒマワリのステータスボードを見てみよう。
【ヒマワリ/0歳/無性/ゴースト/五霊姫】
【HP:30(×1.2)】
【MP:30(×1.2)】
【状態:健康】
【攻撃:F(×1.2)】
【防御:F(×1.2)】
【魔法攻撃:F(×1.2)】
【魔法防御:F(×1.2)】
【集中:F(×1.2)】
【敏捷:F(×1.2)】
【魅力:F(×1.2)】
【精神:F(×1.2)】
【光属性:*】
【闇属性:F(×1.2)】
【炎属性:*】
【大地属性:*】
【風属性:*】
【水属性:*】
【魔法スキル:隠密・弱体化】
【特殊スキル:壁抜け(許されたフロアのみ)・呪い(即死・小)・五霊姫の加護】
……なんだ、これ。
(×1.2)ってどういうこと? 『呪い』が(小)で発動確率高いんですけど?
というか、五霊姫ってなに? 最初に名前を付けた五体の霊だから?
説明書を見てみる。
どうやら名付け+直々に命令(護衛任務)を与えたことで、ヒマワリ達──ウメ子モモ子サクラ子ヒマワリ、スズランは、ゲーム的にいうと中ボスクラスになっているらしい。
うちのダンジョンがもっと大規模で訪問者の命も危険なハードモードならエリアボスかフロアボスだ。そうする予定はないけど。
「『五霊姫の加護』は、近くにいる同族の能力を(×1.1)にするスキルみたいだね」
わたし、ダンジョンマスターなのに、モンスターを助ける能力ないんですが。
……名付けがそうなのかな?
ヒマワリのステータスボードをもう一度見直して、ボタンがわたしに彼女のステータスボードを見て欲しいと願った理由に気づく。
「ゴーストの横にあるレベルアップバーが満杯だ」
レベルアップバーは光り輝き、点滅を繰り返している。
すっごくゲームっぽい。
ダンジョンマザーツリーは、この世界の人間がダンジョンを運営しやすいよう頑張ってくれてるんだなあ。
わたし抜きで頑張ってくれてたらもっと良かったのに。いや、でもタロ君とはもう別れられない。
わたしは、ヒマワリのレベルアップバーをタップした。
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