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初めての指名依頼編
27・聖女イザベルの怒り
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その日の夜も、シオン君とベルちゃんはやって来た。
傭兵隊『闇夜の疾風』の食事係の仕事を受けた話をするとベルちゃんは、
「……酷い」
シオン君を睨みつけて、そう言った。
ここはわたしの部屋。
昨日より少し早めに帰って昼寝をしていたら宿の人がふたりの来訪を知らせに来たので、ロビーまで迎えに行って部屋に入れたのです。
「……葉菜花は『聖域』を張る私のために昼から食事を作りに来てくれるのだと思っていたから、昨夜のラーメンを今朝のうちに食べてしまったじゃない」
「それは貴様が悪い」
シオン君は顔色も変えずに答える。
「俺は葉菜花に指名依頼があると言っただけだ」
ベルちゃんがわたしを見た。
「……葉菜花、その仕事すぐ断って」
「ええっ?」
魔石ごはんが食べられなくなるのが心配なのかな。
ベルちゃんは『アイテムボックス』を持ってるんだし、出発前に旅行の間の魔石ごはんを作っておけば大丈夫だと思うんだけど。
見つめ返すと、ベルちゃんは俯いた。
「……男と旅するのも心配だし……葉菜花と、八日間も会えないのは寂しい」
「うん!」
思いがけない言葉に胸が熱くなって、わたしは大きく頷いた。
異世界に来てまだ三日だけど、こうして思ってくれる人がいる。
「わたしも! わたしもベルちゃんやシオン君と会えなくなるのは寂しいよ!」
「ふん。仕方ない、では俺から『闇夜の疾風』に断っておいてやろう」
シオン君があっさり言ったので、わたしは慌てて首を横に振った。
いや、それはダメでしょう。……冗談、だよね?
「さ、寂しいけど、もう受けちゃったから……えっと、お土産買ってくるね。宿代や聖神殿からもらった生活費? とは違うから、お土産なら受け取ってくれるよね?」
「……マルテスは治安が悪い。買い物のときも『闇夜の疾風』から離れるなよ。いろいろと問題はあるが、信頼に足るヤツらだ」
「うん、ありがとう。頑張って来るね」
「ごしゅじんは俺が守るぞ!」
「そうだな。ラケル殿がいれば安全だ」
ベルちゃんは頬を膨らませている。
「……葉菜花に経験を積ませたいのはわかるけど、八日間は長い」
「仕方がないだろう。ロンバルディ商会には世話になっている。葉菜花を優先して本来の仕事を遅らせるような真似はさせられない。……王弟の俺や聖女の貴様には自由が少ない。頼りになる人間に引き合わせておきたかったんだ」
言いながら、シオン君は懐から巻き物を出した。
数枚の羊皮紙を丸めて紐で束ねている。
「魔石ごはんの効力を書くための紙と、この世界の地図だ」
早速羊皮紙を束ねている紐を解いて広げてみる。
前世のゲームで見たようなセピア色の地図が現れた。
ふたつの大陸が左右に並んでいる。
上が北、下が南、右が東で左が西なのは前世と変わらないようです。
大陸間の海は北に行くほど狭く、南に行くほど開いていた。
開いた南の海峡には、小さな島がいくつもある。
もちろん書かれている説明は日本語にしか見えない。
わたしは地図に指を伸ばした。
「ここがラトニー王国……随分北にあるんだね」
ラトニー王国の北にはワリティア共和国という文字があり、ワリティアの北には険しそうな山脈がそびえ立っていた。
「ここがベルちゃんの故郷? ドワーフの国なんだよね」
ベルちゃんが頷いた。
「……ワリティア共和国。族長貴族の投票で元首が決まる。国名の由来は強欲」
「ご、強欲?」
「この聖女を見ていればわかるだろう」
「ベルちゃんは欲張りっていうより食いしん坊って感じ……あ、ごめん」
つい口にしてしまった言葉を聞いて、ベルちゃんは顔をほころばせた。
「……うん。財宝や権力より葉菜花の魔石ごはんのほうが私は好き」
「確かにこの聖女は食いしん坊だな」
シオン君も認めてくれる。
「ワリティアにも神獣様がいるの?」
「狐だぞ」
ラケルが声を上げた。
「九尾の狐だ。意地が悪いから、父上は苦手だって言ってたぞ」
「そ、そう……」
ケルベロス様のちょっとした軽口が明かされてしまった。
「ベルちゃん、今の発言は九尾様には秘密にしてあげてください」
「……私はラトニーの聖女だからワリティアの神獣様とはお会いしない」
「そういうものなんだ」
この大陸で使われている魔道具の心臓部、魔術式を刻んだミスリル銀の核のおよそ七割がワリティア共和国で作られている。
以前は原料のミスリル銀も自国製だったが、最近はほかの国から輸入しているとのことだ。
ラトニー王国の南には森が広がっていて、アケディア王国という名前があった。
今日会ったルイスさんの国だ。
「ここはエルフの国なのよね」
「そうだ。アケディアの国名の由来は怠け者」
「え、そうなの?」
「ああ。『鑑定』のスキルを授けてくれる俺の聖剣と同じように、それぞれの国を守護する神獣様を通して神様が下さった神具があって、アケディアはそれが枕なんだ」
「枕……」
「その枕で眠ると予知夢を見る『冬眠』のスキルを秘めているという」
わあ、すごい。ファンタジーみたい。
「アケディアの神獣はフェニックスだぞ。神具の枕の中身はフェニックスの羽だ」
「ラケルはよく知ってるねー」
わたしはラケルの頭を撫でた。
「予知夢といっても本当の未来ではなく、フェニックスの羽によって活性化された頭脳が、自分の持つ知識を組み合わせて予測したものだと言われている」
シオン君がアケディアの神具の話を締めたあと、
「……ワリティアの神具は黄金の腕輪」
ベルちゃんがワリティアの神具の話を振った。
「黄金の腕輪は少し特殊だな。使い続けていると『アイテムボックス』の収納制限が衰えていく。だから神獣様は元首が選ばれるたびに新しい腕輪を授ける」
新しい腕輪に元首が魔力を注ぐと、収納制限がやや落ちる腕輪が生まれるという。
「元首はそれを族長達に下賜し、族長達も魔力を注いで生み出した腕輪を部下や家族に与える。『アイテムボックス』の収納制限が極小にまで落ちた腕輪は国外に売られていくこともあるな」
へー。極小だとどれくらい入るんだろう?
ミスリル銀貨で買えないかな、なんて思っていたのを気づかれたのか、
「ごしゅじんには俺がいるから必要ないぞ」
とラケルに言われてしまった。
さらに南へ指を走らせる。
この大陸の北と南を分断する大森林を越えて、
「西の大陸の南端にあるのがスペルビアとルクステリア?」
海岸に接しているのがスペルビアで、山脈沿いがルクステリア。
「……神聖スペルビア教国は宗教国家。……聖王がいる」
ベルちゃんと一緒に女神様の神託を受けて、ベルちゃんが聖女だと世界に知らしめたのが、その聖王様だとのことです。
「スペルビアの神獣はグリフォンだぞ」
グリフォンて上半身が鷲で下半身がライオンなんだよね。
前世のゲームによく出て来てたなー。
「ルクステリアは魔道士の国だ。葉菜花、貴様は一生行くな」
「え? うん、まあ、今のところ行く気はないし、シオン君が言うならそうするよ」
「ルクステリアの神獣はコカトリスだぞ」
鶏に蛇のしっぽが生えてるヤツだったかな。
「ラケルは本当によく知ってるねー」
「えへへ」
「……葉菜花」
ラケルをモフモフしていたら、シオン君が重々しい口調でわたしの名前を呼んだ。
「シオン君?」
「俺は貴様の自由を制限する気はない。前にも言ったように、たまに力を貸してもらえれば、あとは貴様の人生だ、好きに生きればいいと思っている。……しかし、ルクステリアは危険なんだ」
「う、うん」
シオン君がベルちゃんを見る。
ベルちゃんに説明させたかったようだが、彼女は首を横に振った。
「あー、葉菜花。貴様はMPが多い。これまでとてつもない数の魔石ごはんを作らせたが、貴様のMPが減ったところを見たことがない。ルクステリアの魔道士達は他人の魔力を奪う術を持っている。……吸血術と吸精術だ」
シオン君は再びベルちゃんを見た。
ベルちゃんはまたしても首を横に振る。
「吸血術はわかるな? 血とともに魔力を奪う術だ。吸精術は……あー男女の交わりで発生する快楽と放出される精を……」
「わ、わかった! なんとなくわかったから説明はもういいよ!」
シオン君は安堵の息をついた。
「貴様ほどMPが多いと魔道士に狙われる。だからルクステリアには行くな。王都の魔道士ギルドにもルクステリアから来た魔道士がいるから行くなよ?」
「わかった」
というか、わたしルクステリアに行きたいとは一言も言ってないよ?
興味がなくて聞き流したのを、真剣に受け止めてないと取られたのかな。
魔術には……確かにちょっと憧れてるけど。
万が一を考えて、恥ずかしいのを我慢して教えてくれたんだろうね。
同年代の異性にそういう説明するのって、かなりの苦行だと思う。
ふたつの大陸の間、南の海峡にある島々がインウィ都市同盟で、東の大陸にラース帝国。
どちらもいくつもの国家の集合体だそうです。
東の大陸にはラース帝国から独立した小国家もあるみたい。
インウィはカーバンクル、ラースはユニコーンの神獣様がまとめて守護してくださっているとのことでした。
傭兵隊『闇夜の疾風』の食事係の仕事を受けた話をするとベルちゃんは、
「……酷い」
シオン君を睨みつけて、そう言った。
ここはわたしの部屋。
昨日より少し早めに帰って昼寝をしていたら宿の人がふたりの来訪を知らせに来たので、ロビーまで迎えに行って部屋に入れたのです。
「……葉菜花は『聖域』を張る私のために昼から食事を作りに来てくれるのだと思っていたから、昨夜のラーメンを今朝のうちに食べてしまったじゃない」
「それは貴様が悪い」
シオン君は顔色も変えずに答える。
「俺は葉菜花に指名依頼があると言っただけだ」
ベルちゃんがわたしを見た。
「……葉菜花、その仕事すぐ断って」
「ええっ?」
魔石ごはんが食べられなくなるのが心配なのかな。
ベルちゃんは『アイテムボックス』を持ってるんだし、出発前に旅行の間の魔石ごはんを作っておけば大丈夫だと思うんだけど。
見つめ返すと、ベルちゃんは俯いた。
「……男と旅するのも心配だし……葉菜花と、八日間も会えないのは寂しい」
「うん!」
思いがけない言葉に胸が熱くなって、わたしは大きく頷いた。
異世界に来てまだ三日だけど、こうして思ってくれる人がいる。
「わたしも! わたしもベルちゃんやシオン君と会えなくなるのは寂しいよ!」
「ふん。仕方ない、では俺から『闇夜の疾風』に断っておいてやろう」
シオン君があっさり言ったので、わたしは慌てて首を横に振った。
いや、それはダメでしょう。……冗談、だよね?
「さ、寂しいけど、もう受けちゃったから……えっと、お土産買ってくるね。宿代や聖神殿からもらった生活費? とは違うから、お土産なら受け取ってくれるよね?」
「……マルテスは治安が悪い。買い物のときも『闇夜の疾風』から離れるなよ。いろいろと問題はあるが、信頼に足るヤツらだ」
「うん、ありがとう。頑張って来るね」
「ごしゅじんは俺が守るぞ!」
「そうだな。ラケル殿がいれば安全だ」
ベルちゃんは頬を膨らませている。
「……葉菜花に経験を積ませたいのはわかるけど、八日間は長い」
「仕方がないだろう。ロンバルディ商会には世話になっている。葉菜花を優先して本来の仕事を遅らせるような真似はさせられない。……王弟の俺や聖女の貴様には自由が少ない。頼りになる人間に引き合わせておきたかったんだ」
言いながら、シオン君は懐から巻き物を出した。
数枚の羊皮紙を丸めて紐で束ねている。
「魔石ごはんの効力を書くための紙と、この世界の地図だ」
早速羊皮紙を束ねている紐を解いて広げてみる。
前世のゲームで見たようなセピア色の地図が現れた。
ふたつの大陸が左右に並んでいる。
上が北、下が南、右が東で左が西なのは前世と変わらないようです。
大陸間の海は北に行くほど狭く、南に行くほど開いていた。
開いた南の海峡には、小さな島がいくつもある。
もちろん書かれている説明は日本語にしか見えない。
わたしは地図に指を伸ばした。
「ここがラトニー王国……随分北にあるんだね」
ラトニー王国の北にはワリティア共和国という文字があり、ワリティアの北には険しそうな山脈がそびえ立っていた。
「ここがベルちゃんの故郷? ドワーフの国なんだよね」
ベルちゃんが頷いた。
「……ワリティア共和国。族長貴族の投票で元首が決まる。国名の由来は強欲」
「ご、強欲?」
「この聖女を見ていればわかるだろう」
「ベルちゃんは欲張りっていうより食いしん坊って感じ……あ、ごめん」
つい口にしてしまった言葉を聞いて、ベルちゃんは顔をほころばせた。
「……うん。財宝や権力より葉菜花の魔石ごはんのほうが私は好き」
「確かにこの聖女は食いしん坊だな」
シオン君も認めてくれる。
「ワリティアにも神獣様がいるの?」
「狐だぞ」
ラケルが声を上げた。
「九尾の狐だ。意地が悪いから、父上は苦手だって言ってたぞ」
「そ、そう……」
ケルベロス様のちょっとした軽口が明かされてしまった。
「ベルちゃん、今の発言は九尾様には秘密にしてあげてください」
「……私はラトニーの聖女だからワリティアの神獣様とはお会いしない」
「そういうものなんだ」
この大陸で使われている魔道具の心臓部、魔術式を刻んだミスリル銀の核のおよそ七割がワリティア共和国で作られている。
以前は原料のミスリル銀も自国製だったが、最近はほかの国から輸入しているとのことだ。
ラトニー王国の南には森が広がっていて、アケディア王国という名前があった。
今日会ったルイスさんの国だ。
「ここはエルフの国なのよね」
「そうだ。アケディアの国名の由来は怠け者」
「え、そうなの?」
「ああ。『鑑定』のスキルを授けてくれる俺の聖剣と同じように、それぞれの国を守護する神獣様を通して神様が下さった神具があって、アケディアはそれが枕なんだ」
「枕……」
「その枕で眠ると予知夢を見る『冬眠』のスキルを秘めているという」
わあ、すごい。ファンタジーみたい。
「アケディアの神獣はフェニックスだぞ。神具の枕の中身はフェニックスの羽だ」
「ラケルはよく知ってるねー」
わたしはラケルの頭を撫でた。
「予知夢といっても本当の未来ではなく、フェニックスの羽によって活性化された頭脳が、自分の持つ知識を組み合わせて予測したものだと言われている」
シオン君がアケディアの神具の話を締めたあと、
「……ワリティアの神具は黄金の腕輪」
ベルちゃんがワリティアの神具の話を振った。
「黄金の腕輪は少し特殊だな。使い続けていると『アイテムボックス』の収納制限が衰えていく。だから神獣様は元首が選ばれるたびに新しい腕輪を授ける」
新しい腕輪に元首が魔力を注ぐと、収納制限がやや落ちる腕輪が生まれるという。
「元首はそれを族長達に下賜し、族長達も魔力を注いで生み出した腕輪を部下や家族に与える。『アイテムボックス』の収納制限が極小にまで落ちた腕輪は国外に売られていくこともあるな」
へー。極小だとどれくらい入るんだろう?
ミスリル銀貨で買えないかな、なんて思っていたのを気づかれたのか、
「ごしゅじんには俺がいるから必要ないぞ」
とラケルに言われてしまった。
さらに南へ指を走らせる。
この大陸の北と南を分断する大森林を越えて、
「西の大陸の南端にあるのがスペルビアとルクステリア?」
海岸に接しているのがスペルビアで、山脈沿いがルクステリア。
「……神聖スペルビア教国は宗教国家。……聖王がいる」
ベルちゃんと一緒に女神様の神託を受けて、ベルちゃんが聖女だと世界に知らしめたのが、その聖王様だとのことです。
「スペルビアの神獣はグリフォンだぞ」
グリフォンて上半身が鷲で下半身がライオンなんだよね。
前世のゲームによく出て来てたなー。
「ルクステリアは魔道士の国だ。葉菜花、貴様は一生行くな」
「え? うん、まあ、今のところ行く気はないし、シオン君が言うならそうするよ」
「ルクステリアの神獣はコカトリスだぞ」
鶏に蛇のしっぽが生えてるヤツだったかな。
「ラケルは本当によく知ってるねー」
「えへへ」
「……葉菜花」
ラケルをモフモフしていたら、シオン君が重々しい口調でわたしの名前を呼んだ。
「シオン君?」
「俺は貴様の自由を制限する気はない。前にも言ったように、たまに力を貸してもらえれば、あとは貴様の人生だ、好きに生きればいいと思っている。……しかし、ルクステリアは危険なんだ」
「う、うん」
シオン君がベルちゃんを見る。
ベルちゃんに説明させたかったようだが、彼女は首を横に振った。
「あー、葉菜花。貴様はMPが多い。これまでとてつもない数の魔石ごはんを作らせたが、貴様のMPが減ったところを見たことがない。ルクステリアの魔道士達は他人の魔力を奪う術を持っている。……吸血術と吸精術だ」
シオン君は再びベルちゃんを見た。
ベルちゃんはまたしても首を横に振る。
「吸血術はわかるな? 血とともに魔力を奪う術だ。吸精術は……あー男女の交わりで発生する快楽と放出される精を……」
「わ、わかった! なんとなくわかったから説明はもういいよ!」
シオン君は安堵の息をついた。
「貴様ほどMPが多いと魔道士に狙われる。だからルクステリアには行くな。王都の魔道士ギルドにもルクステリアから来た魔道士がいるから行くなよ?」
「わかった」
というか、わたしルクステリアに行きたいとは一言も言ってないよ?
興味がなくて聞き流したのを、真剣に受け止めてないと取られたのかな。
魔術には……確かにちょっと憧れてるけど。
万が一を考えて、恥ずかしいのを我慢して教えてくれたんだろうね。
同年代の異性にそういう説明するのって、かなりの苦行だと思う。
ふたつの大陸の間、南の海峡にある島々がインウィ都市同盟で、東の大陸にラース帝国。
どちらもいくつもの国家の集合体だそうです。
東の大陸にはラース帝国から独立した小国家もあるみたい。
インウィはカーバンクル、ラースはユニコーンの神獣様がまとめて守護してくださっているとのことでした。
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