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第二章 狸の住処は戌屋敷!
12・ドッキドキ! 婚前旅行③
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「……璃々さん?」
折り曲げた座布団を枕に寝かせられていた信吾さんが、目を開く。
畳敷きの居間にいるのは、わたしと信吾さんのふたりだけだ。
体を起こした信吾さんがわたしから視線を外す。
彼は恥ずかしそうに、赤くなった顔を腕で隠した。
淡い栗色の髪の上に浮かんだ黒い狐さんは、楽しげな表情で見下ろしている。
信吾さんが狼狽えているのが珍しいのだろう。
「僕……ご両親は?」
「二階です」
兎々村家の両親は、ふたりとも夫婦寝室へ入っていた。
テレビを観るためだ。
我が家は、居間、わたしの部屋、夫婦寝室の三部屋にテレビが置いてある。
べつに仲が悪いわけではないのだが、結婚して二十年以上経つ夫婦はテレビでもないと間が持たないらしい。
でもテレビのディスプレイを眺めていても、そこに流れているのはテレビ放送じゃないかもしれないな。
映画好きなお父さんは有料のネット放送に加入している。
お母さんも映画好きなのだけど、わたしもお母さんも機械に疎いので、お父さんがいるときしかネット放送を観られないのだ。
……は!
わたしは黒い狐さんに目をやった。
きょとんとした顔の狐さんに心の中でお願いする。
実話系怪談みたいに、映像や音声にノイズを入れないであげてね。
そんなことをぼんやり考えていたわたしに、信吾さんが頭を下げる。
「すいません、こんな……。用事があって有給を取られたお義父さんに、わざわざお時間を作っていただいたというのに」
「お父さんの用事って信吾さんのお婆さんのお墓参りだったって言ってました」
「確かに命日です。我が家ではお盆に墓参りするので忘れていました」
「お父さんはお盆の時期にもお墓参りしてますよ」
「そういえば何度かお会いしましたね。兎々村さんがお義父さんだとは気づいていませんでしたけど」
今年の夏、墓参りに行った父が蜂に刺されたことは今も記憶に新しい。
無事で良かった。
アナフィラキシーショックが怖いから、来年出かけようとしてたら虫避けスプレーをかけてあげよう。
「夕飯どうします? お母さんがお寿司でも取りましょうかって言ってるんですが」
「はあ、でも……おふたりと顔を合わせるのが恥ずかしいです。璃々さん、僕が意識を失った理由はお話になったんですか?」
「……」
「璃々さん?」
「……言わせて、もらいました」
あなたがわたしを好き過ぎて、ときおり死にそうになることを。
実の両親に、この子は大丈夫だろうか、という目で見られながら、以前キスしようとして心臓が止まったことまで説明しましたよ。
信じてくれたら信じてくれたで、黒い影を見て吸い取る力の応用で信吾さんを操ってるんじゃないかって疑われました。
お金のことなんか気にしなくていいから、無理に結婚しなくていい、生まれ持った力を悪いことに使っちゃいけない、とまで言われました。
仕方なく信吾さんのヤンデレストーカー振りを話して、最後は美妃ちゃんに電話して証明してもらったものの、まだわたしを疑ってるっぽい。
……気持ちはわかるけどね!
その辺の会話は居間で、横たわる信吾さんを後ろにおこなわれた。
たまに振り返ると、黒い狐さんが同情に満ちた視線を送って来たなあ。
「そうですか。……少し恥ずかしいですが、それなら婚前旅行は許可をいただけたんでしょうか? もちろんもう一度、僕の口からもお願いしますけど」
「婚前旅行はダメです」
「ああ、入籍が先でしたね」
「信吾さん!」
「璃々さん?」
「あなたが両親の目の前でわたしとの結婚を想像して失神して、その理由を話したんですよ? 旅行も入籍も許されるはずがないじゃないですか。……信吾さんの命に関わるんですから!」
「そうでしたか。……そうですよね」
信吾さんは、しょぼんと項垂れた。
「自分でも情けなくなります。こんなに璃々さんが好きで、璃々さんにも受け入れてもらえたのに……」
……だから、好き過ぎるのが問題なんじゃないでしょうか。
わたしを見つけるためにこの市にある娯楽施設を買収したときにでも、ちょっとやり過ぎかな、と思わなかったのかな。思わなかったんだろうなあ。
「璃々さん……」
「信吾さん?……大丈夫ですか?」
尋ねたのは、顔を上げた彼がわたしの手を取ったからだ。
頭上の黒い狐さんも目を丸くしている。
信吾さんはいつもの感情の読めない笑みでも、わたしの好きな素の笑みでもない、ちょっとイタズラっ子のような笑みを浮かべた。
というか、これも素といえば素なのかな。
「大丈夫ですよ。手なら何度も触れたことがあるでしょう? いつも無茶をして体調を崩す璃々さんを抱きとめたり支えたりしているんだから、これくらいは平気です」
「はは、そうですね。いつもご迷惑をおかけしてしまって……」
「それに今は恋人としてではなく、救いを求めて縋っているのだから罰を与えられても困ります」
「罰……?」
「ええ。昨日も話したじゃないですか。あなたは神の妻、巫女か女神として扱われ始めているのではないかと。僕があなたに恋人として接したときに死にかけるのは、その罰なのではないでしょうか」
「信吾さん、頭の上の狐さんがものすごい勢いで頭を振ってますよ。黒い狐さんには狐の女神さまがいるんだし、それはないでしょう」
「璃々さんの中の女神さまが、あなたの体を乗っ取って顕現しようとしているのかもしれませんよ?」
「ケンゲン……」
『重畳』に次ぐ難しい単語再び。『権限』じゃないよね、たぶん。
言葉の前後から察するに、女神さまがこの世に現れようとしているって感じかな。
「うーん。それはないんじゃないですかね、信吾さん。それって今のわたし、兎々村璃々の意識が消えるってことでしょう? 体を乗っ取られるんですから。狐の女神さまがそんなことをしたら、信吾さんが黒い狐さんを許すはずがありませんよね?」
わたしが話題に出した黒い狐さんは、信吾さんの頭上で必死に頷いている。
「白蛇さまみたいに夫に飽きて始末するつもりなのかもしれませんよ?」
「信吾さん。黒い狐さんが想像だけでショックを受けて形を失いかけてます」
「……僕にはなにもわかりません。もう狐の声も聞こえませんから」
信吾さんが手を離そうとしたので、わたしは両手で彼の手を包んだ。
「わたしだって、そんなことになったら狐の女神さまに抵抗しますよ。わたしの力は女神さまにもらったわけではないんですから。女神さまがしてくれているのは、黒い影を浄化する手伝いだけです。わたしは、わたしだって、信吾さんがお父さんたちに言ってくれたように、あなたと結婚して一生添い遂げたいと思っています」
「璃々さん……良かった、大丈夫でした」
「そうですよ。さっきだって心臓は止まらなかったじゃないですか。ほかの婚約者……恋人たちよりも時間はかかるかもしれませんが、わたしたちはわたしたちでゆっくり進んでいけばいいんです。いつか、その……キス? とかもできるようになります」
その瞬間、信吾さんはわたしの手を払い除けて自分の顔を両手で覆った。
「信吾さん?」
「……あ、大丈夫でした。鼻血も出ていません」
「……いえ、出てます」
わたしは居間の大きなローテーブルの上に置いてあったティッシュケースを取って、中身を二、三枚抜いて渡した。
信吾さんが受け取って、自分の鼻の下に当てる。
黒い狐さんは形を取り戻していたが、信吾さんをからかうような素振りも見せず、心配そうに見つめているだけだった。
さほど出血は多くなかったらしい。
ほんの数分で信吾さんはティッシュを離した。
鼻の下に一センチほど垂れていただけだったしね。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですよ……ふふっ」
「どうしたんですか?」
「その……あまりに上手く行かないので、あなたが女神になろうとしているせいじゃないかなんて思っていましたが、実際は僕が……スケベ過ぎるだけかもしれません。Hなことを考えたら鼻血が出るなんて、本来は都市伝説ですよね」
「病気、とかはないですか?」
「だったらコレが絡んできますよ。声が聞こえなくなったって、コイツは録音音声にノイズを入れることができるんですから」
すっかりいつもの調子に戻った信吾さんが、そう言いながら頭上の黒い狐さんを指差したときだった。
ものすごい勢いで階段を駆け下りる音が響いてきた。
いきなり襖を開けて、お父さんが叫ぶ。
お父さんの背中に隠れるようにして、お母さんも立っている。
「璃々、信吾くんっ! 大丈夫か?」
「お父さん? お母さんも……」
「どうしました?」
真っ青な顔をしたふたりは、二階で観ていた映画の画面に突然『消さないでください』という文字が表示されたと話してくれた。
いつまで経っても消えないし、スマホで調べてもその映画にそんなシーンはないとあったものだから、なにか起こっているのではないかと心配して降りてきたのだという。
わたしは信吾さんの頭上の黒い狐さんを見た。
狐さんは申し訳なさそうに身を縮めている。
……さっき形がなくなってたとき、恐怖のあまり叫んじゃったのがネット配信の電波に入り込んじゃったんだろうなあ。
折り曲げた座布団を枕に寝かせられていた信吾さんが、目を開く。
畳敷きの居間にいるのは、わたしと信吾さんのふたりだけだ。
体を起こした信吾さんがわたしから視線を外す。
彼は恥ずかしそうに、赤くなった顔を腕で隠した。
淡い栗色の髪の上に浮かんだ黒い狐さんは、楽しげな表情で見下ろしている。
信吾さんが狼狽えているのが珍しいのだろう。
「僕……ご両親は?」
「二階です」
兎々村家の両親は、ふたりとも夫婦寝室へ入っていた。
テレビを観るためだ。
我が家は、居間、わたしの部屋、夫婦寝室の三部屋にテレビが置いてある。
べつに仲が悪いわけではないのだが、結婚して二十年以上経つ夫婦はテレビでもないと間が持たないらしい。
でもテレビのディスプレイを眺めていても、そこに流れているのはテレビ放送じゃないかもしれないな。
映画好きなお父さんは有料のネット放送に加入している。
お母さんも映画好きなのだけど、わたしもお母さんも機械に疎いので、お父さんがいるときしかネット放送を観られないのだ。
……は!
わたしは黒い狐さんに目をやった。
きょとんとした顔の狐さんに心の中でお願いする。
実話系怪談みたいに、映像や音声にノイズを入れないであげてね。
そんなことをぼんやり考えていたわたしに、信吾さんが頭を下げる。
「すいません、こんな……。用事があって有給を取られたお義父さんに、わざわざお時間を作っていただいたというのに」
「お父さんの用事って信吾さんのお婆さんのお墓参りだったって言ってました」
「確かに命日です。我が家ではお盆に墓参りするので忘れていました」
「お父さんはお盆の時期にもお墓参りしてますよ」
「そういえば何度かお会いしましたね。兎々村さんがお義父さんだとは気づいていませんでしたけど」
今年の夏、墓参りに行った父が蜂に刺されたことは今も記憶に新しい。
無事で良かった。
アナフィラキシーショックが怖いから、来年出かけようとしてたら虫避けスプレーをかけてあげよう。
「夕飯どうします? お母さんがお寿司でも取りましょうかって言ってるんですが」
「はあ、でも……おふたりと顔を合わせるのが恥ずかしいです。璃々さん、僕が意識を失った理由はお話になったんですか?」
「……」
「璃々さん?」
「……言わせて、もらいました」
あなたがわたしを好き過ぎて、ときおり死にそうになることを。
実の両親に、この子は大丈夫だろうか、という目で見られながら、以前キスしようとして心臓が止まったことまで説明しましたよ。
信じてくれたら信じてくれたで、黒い影を見て吸い取る力の応用で信吾さんを操ってるんじゃないかって疑われました。
お金のことなんか気にしなくていいから、無理に結婚しなくていい、生まれ持った力を悪いことに使っちゃいけない、とまで言われました。
仕方なく信吾さんのヤンデレストーカー振りを話して、最後は美妃ちゃんに電話して証明してもらったものの、まだわたしを疑ってるっぽい。
……気持ちはわかるけどね!
その辺の会話は居間で、横たわる信吾さんを後ろにおこなわれた。
たまに振り返ると、黒い狐さんが同情に満ちた視線を送って来たなあ。
「そうですか。……少し恥ずかしいですが、それなら婚前旅行は許可をいただけたんでしょうか? もちろんもう一度、僕の口からもお願いしますけど」
「婚前旅行はダメです」
「ああ、入籍が先でしたね」
「信吾さん!」
「璃々さん?」
「あなたが両親の目の前でわたしとの結婚を想像して失神して、その理由を話したんですよ? 旅行も入籍も許されるはずがないじゃないですか。……信吾さんの命に関わるんですから!」
「そうでしたか。……そうですよね」
信吾さんは、しょぼんと項垂れた。
「自分でも情けなくなります。こんなに璃々さんが好きで、璃々さんにも受け入れてもらえたのに……」
……だから、好き過ぎるのが問題なんじゃないでしょうか。
わたしを見つけるためにこの市にある娯楽施設を買収したときにでも、ちょっとやり過ぎかな、と思わなかったのかな。思わなかったんだろうなあ。
「璃々さん……」
「信吾さん?……大丈夫ですか?」
尋ねたのは、顔を上げた彼がわたしの手を取ったからだ。
頭上の黒い狐さんも目を丸くしている。
信吾さんはいつもの感情の読めない笑みでも、わたしの好きな素の笑みでもない、ちょっとイタズラっ子のような笑みを浮かべた。
というか、これも素といえば素なのかな。
「大丈夫ですよ。手なら何度も触れたことがあるでしょう? いつも無茶をして体調を崩す璃々さんを抱きとめたり支えたりしているんだから、これくらいは平気です」
「はは、そうですね。いつもご迷惑をおかけしてしまって……」
「それに今は恋人としてではなく、救いを求めて縋っているのだから罰を与えられても困ります」
「罰……?」
「ええ。昨日も話したじゃないですか。あなたは神の妻、巫女か女神として扱われ始めているのではないかと。僕があなたに恋人として接したときに死にかけるのは、その罰なのではないでしょうか」
「信吾さん、頭の上の狐さんがものすごい勢いで頭を振ってますよ。黒い狐さんには狐の女神さまがいるんだし、それはないでしょう」
「璃々さんの中の女神さまが、あなたの体を乗っ取って顕現しようとしているのかもしれませんよ?」
「ケンゲン……」
『重畳』に次ぐ難しい単語再び。『権限』じゃないよね、たぶん。
言葉の前後から察するに、女神さまがこの世に現れようとしているって感じかな。
「うーん。それはないんじゃないですかね、信吾さん。それって今のわたし、兎々村璃々の意識が消えるってことでしょう? 体を乗っ取られるんですから。狐の女神さまがそんなことをしたら、信吾さんが黒い狐さんを許すはずがありませんよね?」
わたしが話題に出した黒い狐さんは、信吾さんの頭上で必死に頷いている。
「白蛇さまみたいに夫に飽きて始末するつもりなのかもしれませんよ?」
「信吾さん。黒い狐さんが想像だけでショックを受けて形を失いかけてます」
「……僕にはなにもわかりません。もう狐の声も聞こえませんから」
信吾さんが手を離そうとしたので、わたしは両手で彼の手を包んだ。
「わたしだって、そんなことになったら狐の女神さまに抵抗しますよ。わたしの力は女神さまにもらったわけではないんですから。女神さまがしてくれているのは、黒い影を浄化する手伝いだけです。わたしは、わたしだって、信吾さんがお父さんたちに言ってくれたように、あなたと結婚して一生添い遂げたいと思っています」
「璃々さん……良かった、大丈夫でした」
「そうですよ。さっきだって心臓は止まらなかったじゃないですか。ほかの婚約者……恋人たちよりも時間はかかるかもしれませんが、わたしたちはわたしたちでゆっくり進んでいけばいいんです。いつか、その……キス? とかもできるようになります」
その瞬間、信吾さんはわたしの手を払い除けて自分の顔を両手で覆った。
「信吾さん?」
「……あ、大丈夫でした。鼻血も出ていません」
「……いえ、出てます」
わたしは居間の大きなローテーブルの上に置いてあったティッシュケースを取って、中身を二、三枚抜いて渡した。
信吾さんが受け取って、自分の鼻の下に当てる。
黒い狐さんは形を取り戻していたが、信吾さんをからかうような素振りも見せず、心配そうに見つめているだけだった。
さほど出血は多くなかったらしい。
ほんの数分で信吾さんはティッシュを離した。
鼻の下に一センチほど垂れていただけだったしね。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですよ……ふふっ」
「どうしたんですか?」
「その……あまりに上手く行かないので、あなたが女神になろうとしているせいじゃないかなんて思っていましたが、実際は僕が……スケベ過ぎるだけかもしれません。Hなことを考えたら鼻血が出るなんて、本来は都市伝説ですよね」
「病気、とかはないですか?」
「だったらコレが絡んできますよ。声が聞こえなくなったって、コイツは録音音声にノイズを入れることができるんですから」
すっかりいつもの調子に戻った信吾さんが、そう言いながら頭上の黒い狐さんを指差したときだった。
ものすごい勢いで階段を駆け下りる音が響いてきた。
いきなり襖を開けて、お父さんが叫ぶ。
お父さんの背中に隠れるようにして、お母さんも立っている。
「璃々、信吾くんっ! 大丈夫か?」
「お父さん? お母さんも……」
「どうしました?」
真っ青な顔をしたふたりは、二階で観ていた映画の画面に突然『消さないでください』という文字が表示されたと話してくれた。
いつまで経っても消えないし、スマホで調べてもその映画にそんなシーンはないとあったものだから、なにか起こっているのではないかと心配して降りてきたのだという。
わたしは信吾さんの頭上の黒い狐さんを見た。
狐さんは申し訳なさそうに身を縮めている。
……さっき形がなくなってたとき、恐怖のあまり叫んじゃったのがネット配信の電波に入り込んじゃったんだろうなあ。
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