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グレ子

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「へ~、それで銀河の辺境まで流れて来たのね」

 頬杖をつきポテトを咥えコーラを飲みゲップするヒマリ全く自由だ。

 東富士で使っていた宿泊施設のコピーを月面にペーストして中で寛ぎながらグレ子さんの話を聞いていた。

 宿泊施設は全員持っている何かあれば大変だからね新人だけは高級トレーラーハウスだこれだけでも充分な気がするが
窓の外ではちびっ子達がグレイのマスクに特殊スーツ姿で月面で遊んでいる。

 目からビームをだしたり光る剣ライトサーベルでチャンバラをしたり空中を飛び回ったり何人にも分身したり所謂ヒーローごっこだ楽しそうだ。
 
 余りの動きに乗客達やグレ子さんも唖然としていた。

 グレ子さんの色んな汚れを落として浄化している最中にロロの言語アプリが完成そして配布されたのだ。ロロの能力も上がっている。

 その後宿泊施設の大浴場にみんなで入り今に至っている。

 男性のお風呂は本当に狭い洋一さん専用だったから今後広くする事が決まったのだ。

「はぁ~それで学園の卒業パーティで婚約中の第四王子に婚約破棄を告げられしかもやっても居ない王子好意の女生徒に狼藉を働いたと冤罪を掛けられて追放されたと……」

険しくなるヒマリの目付き。

ドゴッ!

 いきなりテーブルを殴りつけるヒマリ
周りの人やグレ子さんの肩が跳ね上がる
狂人鬼畜のヒマリが怒ったと。

「何よそのテンプレラノベ設定!
銀河中で流行っているの?アンタ宇宙人だろうが」

「ひぃー!!」

 思わずグレイマスクを被るグレ子さん
少しは落ち着けるようだ。

「でアンタはどうすんの?その星を木端微塵に吹っ飛ばすの?」

 ニヤつきながら手を貸すよと言ったヒマリが恐ろしかった。

 私の宇宙船を素手で毟り取り穴を広げて覗き込んできた嬉しそうな笑顔だったのだ。

「今は思案中です……」

 震える手でコーラを両手で持ちマスクの口の部分を開けて一口飲み込んだ。

不思議な味だ。
ゲップが出た。
なんか嬉しかった。

「あの、今更ですが私の名前はマシャリーグラドグラトマドアノーラジェンファンと申します」

「うん分かったわ略してグレ子ね」

「えっ!」

「グレ子ね」

「あ、はい」

 この子言わせたよ頑張れグレ子さん
皆んなの思いは一つなのだ。


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