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公開ナンパ

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 駅前広場にある小さな噴水が待ち合わせ場所になっている。

木陰のベンチに背も垂れている女性。

 王に成りたがっている少年の被っている小さ目の麦わら帽子を頭に乗せ、映画のタミネの大男が掛けている様なサングラスをして、胸に達筆な筆書きが横書きされている白いTシャツ、デニムの短パンにサンダル姿。

 スマホは短パンの後ろポケットに差し込んで他には何も持っていない。

 今日は昨日に引き続きの猛暑
お母さんに連れられて子供達が噴水内に入ってビショビショになりながら遊んでいる光景を見つめていると。

「亜希子お待たせ~待った?」

「んにゃ私も今来たとこ」

「そんなセリフさり気なく言うなんて亜希子イケメンだねヒュ~!ヒュ~!
カッケイイわ!」

「マジで来たばっかりだって行くか」

「は~い!」

 二人とも全身世界的なブランド雄犬で決めている二人合わせてウン十万はするとの事だ。亜希子は胸元に筆書き、ヒマリは背中にまるで雄犬さんの印鑑のように朱色の円の中に書かれている。

 まあ歩くマネキンさんだ無料サンプルとして希望者に普段着として渡している
下は三歳から上は二十歳前後しか居ない王国ではお姉様方にラフなお召し物からフォーマル姿まで盗撮もとい普段の姿を配信するだけで馬鹿売れするのだ。

 今や流行の発信地はオーリ王国となっているのだ。

「あ、ここの喫茶店は中々の趣があってお勧めだよ!以前ケイトがコッチに来た時洋一さんと一緒に入ったんだ」

 嬉しそうに亜希子の手を引き階段を登り始めた二階の喫茶店に向かうようだ。

 何故ヒマリがここ迄亜希子に忖度するのか、亜希子がオーリ王国にとっての恵比須様であり国の財布を握っている権力者であるからだ。

 要は自分だけお小遣いアップを狙っているのだ毎月十万も貰っておいて必要な物は直ぐに手配して貰えるなのに何故だ。

 金銭的な事はロロ、クリエイティブな人材を集めこき使ってもとい指導する能力が優れて直ぐに結果が出せる人が亜希子なのだ。

 おこぼれを狙う小判鮫が今のヒマリ本音は暇な夏休みに拾い上げてくれたのが嬉しかっただけなのだ。

 重厚な木製のドアを押し開けるとドアに仕掛けられたベルが鳴る。

カランコロン

「いらっしゃいませお好きな席にどうぞ」

「こんにちは、窓際に行こうよ見晴らしもいいよ」

「ヒマリの言った通り良い店ね」

「でしょうご注文はアイスコーヒーとケーキでいいよね」

一口飲んでケーキをパク。

「う~んうめいや」

「だな、美味いぞヒマリ良くやった」

「ははっ!有難き幸せ!」

「所でヒマリが熱心に毎日投稿していた
Zの更新が三、四日途切れたけどエタっのか?」

「あれは今朝投稿したよ、話のネタが浮かばなくてさぁそん時カクカクジコジコのカクジコでオモロイ奴みつけてさ
気付いたら一気読みそれも三百話越えの長編で何も出来なかったわ恐ろしい作者さんねやられたわ」

「そーなん、最新話なんて二、三人しか見てくれなくてエタったと思ったわ!」

「まあ、そうなんだけと私の数少ない大切な読者さま私頑張ります!」

「おー毎日書けや」

「あい」



「ありがとうございます」

「「ご馳走様でしたまた寄りますね」」

「お待ちしています」



「次はどこ行く?」

「ショッピングモール」

 夏休みなので学生らしき人も多く歩いている週末のような混み具合だ。
ショッピングモール入り口近くで人が集まっていた。

「なんだ?」

「ユーチュの配信みたいだ。あ、ピカリンだ!」

「どれどれライブだろう。
お、見つけた何やってるんだ!
公開ナンパだって馬鹿か!馬鹿なのか!」

「キャハハハ!普通のブサメンに誰がついていくのかよ金か!金なのか!
ん?亜希子此奴美紅だわ、モジョモジョしているわ後一押しで落ちるね」

「あの子最近まで脳死してたから恋愛関係幼稚園児並みだよどうしよう亜希子」

「ああ身体の経験値だけならヒマリと同じマスター級だが」

「何さり気なくデスってるのよ!
アンタだって同じでしょうが裕子だけよ
普通の男とヤリ捲っていたのは!
瑞穂はまあ、レイプ殺人被害者?」

「……」

「そうだ!亜希子ピカリンから美紅を寝取ろうよ男になって美紅を掻っ攫う!
楽しそうだわ!!」

「美紅はまだ誰とも付き合って無いじゃんあ、洋一さんがいた」


「ねぇねぇ!僕と連絡先交換しようよ
良い事が沢山あるよ!絶対損させないからねぇお願い!」

とうとう拝み出したピカリン敗北確実!

「うわー!彼女めんこいねー!」

「ウチらと遊ぼうよ!」

 更にチャラいのが二人来た嫌だなと思う美紅だった。

「おー!オッパイ大きいね」

 なっ?馴れ馴れしく肩を組み私の胸を撫ぜ回す?!指輪の効果は?
プチパニクル美紅。

「俺ヒマ助、ソイツは秋太郎宜しくね
秋太郎はチンコデカいんだよデカチン
五百mlのペットボトル並み凄いでしょう」

「えっ?」

「君凄く清楚な感じだけど経験済みでしょうビッチだよね」

「何を言うんですか!」

更にとヒマ助は美紅に耳打ちする。

「秋太郎のチンコの先から舌がレロレロってできるんだぞ!」

「えっ?」

「あ、想像しちゃった濡れちゃたね
じゃ行こうか」

 あっ!辞めてください……どうして抵抗出来ない足が勝手に着いていく。

ブチ切れるピカリン。

「テメェ横からシャシャリ出やがって俺の彼女に手を出すな!!」

「え~彼女は俺達を選んだんだアンタはフラれたのさじゃあね」

そこでヒマ助が特大の爆弾放り込んだ。

「ピカリンが抱かせてくれた人に一千万だすって!年齢性別は問わないって言っているぞ!」

「なっ?テメェ!何言ってんだ!!」

何だって!!
マジか!!
私は行く旦那様御免なさい!!
うおー!俺も行くぞピカリンの尻の穴は貰った!!

わー!わー!わー!大混乱!早く逃げてピカリンー!!

 この日久し振りに配信が大台に乗ったが何故かモヤっとするピカリンだった。





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