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令嬢教育

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「キャハハハおもしろーい!!」

 コミカルなレーシングゲーム僅差で負けたキイちゃんの顔は鬼の様な悔しさに満ちていた。

「ぐぬぬぬ、」

「まあ、キイちゃんコレは素のスペックの差だから気にしなくてもいいわよ」

「ぐぬぬぬ、いつかリベンジする」

「まあまあ、キイちゃん太鼓やろうよ」

「つぎは私が勝つ!」

「行くよー!」

ドンドンタカタカタカツカトントントン
華麗に舞う様なバチ捌き流石だ。

「キャハハハおもしろーい!」

「はぁはぁ私の勝ちー!」

「キイちゃん上手いね」

「キイちゃんダンゴ虫の縫いぐるみを取ろうよ!」

裏がえっているダンゴ虫には小さな足が沢山あり蠢いてる様に見えるのだ。

「げっ!コレは嫌です」

「えっやろうよ」

「キモいからイヤ!」

「じゃ私が取ってキイちゃんにプレゼントするよ」

「イヤ要らないってヤダから絶対渡すなよ!」

「えー分かっているってフリでしょう」

「違うわい!マジでだー!」

「キイちゃん一回で取れたよはいどうぞ」

「きゃー!気持ち悪いー!!」

 嫌がるキイちゃんの腕に巻き付る大きなダンゴ虫の縫いぐるみ。

「ギャーーー!!」

 キイちゃんは腕を振り回しながら何処かに走って行ってしまった。

「うふ、あんなに喜んでくれて挑戦した甲斐があったわ」

 両腕を組んで満足気に一人で頷く古都だった。




 汗だくでまるで道路工事の地面を固める機械のように腰を打ちつける看護師の清水の目はもはや焦点が合っていない。

「センセーわたし行っちゃう!」

「清水君僕ももう保たない……あー!!」

「イグッゥゥーー!!センセー!!」

「はぁ、はぁ、センセ今ので確実に妊娠したわ責任取って下さいねチュッ!」

 清水は啓太の首筋にキスをしながら甘えたように耳元で呟いた。

「ああそうだな」

 啓太は身を入れ換えて上になり獣の様に清水を蹂躙するが直ぐに果ててしまったそんな啓太を優しく抱き締めているとまた復活した啓太の猛攻に呆気無く清水は行かされてしまった。

「ああセンセー!早すぎるけど数が行けるのね私幸せだよ!」

 子供達の事をすっかり忘れて行為に塗れていた二人は同僚の看護師からの電話で我に帰り身なりを整えて慌てて清水は部屋に帰って行った。

 ふう~腰にバスタオルを巻きつけソファに座りタバコを口にする。

 揺らめく紫の煙を見ながらロックウィスキーを一口含み飲み込んだ。

「腹を決めるか……」

一人呟いた啓太だった。



パシッ!

「そこ違います」

「イッ」

 ヒマリは現在悪役令嬢として貴族の子
息が多く学んでいる学園に転入する事になったのだ。


事の始まりは


「駄目ですよヒマリ貴方の心は歪んでいますだから私が導いてあげますよ。
まずは見た目からはい!」

 聖女様が手を叩くとヒマリのポニーテールが解かれ綺麗な銀髪縦ロールのドリルヘアーの完成だ。

「悪役令嬢降臨!!」

「凄いよ誰が見ても悪役令嬢だよ!」




 だから身も心も悪役令嬢だから学園に行って実感しろと言う奴らだ。

 私のような清楚な美少女が悪役令嬢などになるはずは無いと抗議するが誰もかけ合ってもくれない。

 私が何をした?はっ!完璧すぎるわたくしに対しての嫌がらせ?

 ふふふ、それなら仕方が無いわね
女神様に次いでのパーフェクトな私を見てもらいましょう!

「お嬢様は背を丸めません!」

パシッ

「イッ」

 なんでお婆ちゃんの物差しを持っているのよ?

一人の少女の面影が残る美女に目が止まる大曽根三代子だ。

 三代子さんかあの人ならお婆ちゃんの竹製の昔の物差しを持ってても納得する
でもなんで皆んなでもっているのよ!

 マナー講座を受けているヒマリの周りには多くの人が囲んでいた。
それも貴族界の頂点に立つ人ばかりだ
ローベル元王妃マリーナさん娘のケイト
エルフ王国 グラナシア ミランド女王
ダークエルフ国カベルネ カラドナ女王
達から教えをいただいている。

 更に壁際には沢山の野次馬が皆嬉しそうに見物している。

 私が叩かれる度に手を叩いて喜ぶアンリと瑞穂と亜希子後でイカす!

「ほう、こうして見るとヒマリも令嬢ぽくみえるのう」

「誰この人マミナさんか!」

 なんでボンテージ姿にピンヒールを履いているの鞭の代わりに竹の物差しを持って居るけどアンタも教育係なのか?

「アイツだなエロ漫画家の珊瑚ちゃん先生キッチリ資料用の動画とっているしそれにしても王族って暇なのか全員揃っているし」

 私の従者になる日高かなこちゃんも別室でダークエルフ王女シエルを筆頭に王族達に囲まれて教育をうけている。

「頑張れかなこちゃん!目が白目だぞ!」



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