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悪役令嬢

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「あ~~あ、あ~~あ、ザクスで忘れていたけど夏休みなんだよね」

 扇風機に向かってあーーと声を出しているヒマリ。
普段のダラけた彼女その物だ。

「学校ちゃんと行っていたんだ」

「もう一人の私がねアンタらもそうでしょうよ!」

「まあね親が心配すっからね」

「宿題は終わった?」

「終業式に終わらせた」

「だよねー」

「夏休みか……何するの」

「あのね私聖女様でしょう」

「自分で様つけんな!」

「ロロと亜希子に言われて病院回っているでしょうそこでよく海に行った事が無いって子が多いのよ」

「えー聖女様が病院に行ったらその日から海でも山でもいけるっしょすぐに完治するから」

「それでね入院している子供達にサプライズでウチのビーチに招こうかなって思っているのよだって私聖女で綺麗で美しいでしょう」

「何言ってんだかビッチの性女様だろそれに偽善者だ」

「駄目ですよヒマリ貴方の心は歪んでいますだから私が導いてあげます。
まずは見た目からはい!」

 聖女様が手を叩くとヒマリのポニーテールが解かれ綺麗な銀髪縦ロールのドリルヘアーの完成だ。

「悪役令嬢降臨!!」

「凄いよ誰が見ても悪役令嬢だよ!」

「んだんだ悪役や!」

「ぐぬぬぬって顔がとても似合っているわヒマリ」

「そうだわ!ケイトにローベル王都の学院に入れて貰いましょうよ。
そうしたらいかに自分が悪役令嬢か理解できるでしょう!」

「お、偶にいい事いうわね瑞穂はケイトを呼ぼう」


「ヒマリとても似合ってます。
正に悪役令嬢ですねコミックやアニメに登場する令嬢そのものでね。
しかし困りましたねその様な輩貴族は殆ど処分しましたからねまだ残っているでしょうか?」

「亜希子処分って……」

「裕子が思っている処分で合っているわよ」

恐怖で亜希子にしがみ付く裕子。

「あっ!リリーちゃんがいるレロレロしたらペッパーXだよ!」

「嫌よ其れだけは堪忍してくらはい!」

忘れかけていた昨日のタラコ唇の集合写真事件を思い出す。

「そうだわ!ロンさんの国でしたら建国間も無いですから皆さんの思う学院がある筈ですよ」

「では早速ロロ手続きお願い!それと従者一人選んで新しい子が良いわ皆んな癖が強すぎるから」

「分かった瑞穂お姉ちゃん!」

「はい!登場します!」

 シャカシャカ、頭を泡だらけにした女の子が現れた小さく前屈みになってシャカシャカ髪を洗っていた。

「えっ?」

 コテンと尻餅をつく、まるで腰掛けが急に消えたかの様に。

「あ、マズいロロ!」

「は、はい!」

女の子は消えた。

「誰?ってアンタ転移魔法使えんの!
魔力あんの?」

「そりゃ使えますよLove &Loveのロロさんですよー!
魔力は皆さんから借りました」

「何でもありね」

はぁ~と溜息を吐くヒマリ達。

「あの子は誰?」

「私のサポート役の日高ひなこさんの妹で日高かなこちゃんです」

「ああ、かなちゃんね彼女から了解取ったらいいわよ進めて」

「丁度来月から新学期が始まりますそれに合わせて転入試験を受けましょう」

「転入試験か絶対やらかすねヒマリは」

「だよねー面白そう」

「学園の真ん中でオホホホホと高笑いのヒマリが見えるわ」

嫌な予知だな膨れっ面ヒマリだった。


「それまで病院のサプライズをやろうよ」

「似非聖女様の偽善奉仕活動、勿論配信するしょ!ポロリありで」

「モチのロンだ期待してるぞお前達」

「ポロリは亜希子の役だよ」

「な、な、私の巨乳が猿どものエサになるのか?」

「大丈夫よ謎の光が隠してくれるわ」

「あの光極小サイズしか無いよね偶にズレるし誰かの悪意しか感じねえよ」

「洋一さんは独占欲半端ないから違うよね」

「まあ、頑張れ亜希子今回のイロモンは
お前だ!」

「えーー!!」

ガックリ頭を下げる亜希子だった。
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