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皇帝ザクス

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「……狙撃ライフルで遠くの山が吹っ飛んだ……」

 駆逐艦の乗組員達が引き攣った顔で遠くの半壊した山を見ていた。

「あ、私なんて大した事ないわよ石コロ投げて山を吹っ飛ばした人がいるから」

「まさかオーガ姫……」

「ぷっ!そうよ片手で大木を引き抜き小枝の様に振り回すわよ」

 決して嘘は言っていない。

 半笑いで答える美希は特にケイトに対して悪意は無いただ事実を面白く伝えただけだから。

「アンタ怒られるわよ」

 実際ケイト王女は流石に凛としている些細な事は軽く流している洋一さんが絡むとアホになるがヒマリちゃんはヤバい今お気に入りの擬似んぽでねじ込んでくるだろう……?

「あれ?コレ多分美希喜ぶんじゃ無いご褒美になるかも」



「報告!前方北側対岸奥の山が吹き飛びました!」

駆逐艦のブリッジに緊張が走った。
すぐに持ち場に着く水兵達。
流石に鍛えられていると感心している
洋一。

 ああ、誰かやらかしたのか心当たりばっかしで分かんないや。

 洋一は自分の心を守るため何でもかんでも関わらないと決めてる。
だから今回も当然無視をしている。

「兄貴悪りぃ山半分吹っ飛ばしたちゃった詫びとして私のま◯こ好きに使ってくれ、準備は済んでいる」

「な、な、な、何を言うのかな美希さんは僕には何の事だか分からないや」

「どうした?兄貴いつもの様に私のま◯こを鳴らしてくれてもいいんだぞ!
ん?分かった私にしゃぶって欲しんだな兄貴私に任せろ!」

 ヤバい女を抱きしめて転移をする
分身を飛ばしたのだ。

「ハハハハ、ウチには沢山の人が居るから少し変わった子も少なく無いのですよだから気にしないで下さい」

 流れ出す汗にハンカチは許容範囲を超えてグショグショになっている。
替えのハンカチを出せよと自身に対し突っ込んで見るが周りの目は誤魔化せなかった。



 帝都ヘスン奥小高い丘の上にある皇帝城周りを三重の城壁が取り囲み城壁の外には大きな堀が作られているその堀には沢山の水が溢れていた。

 皇帝城の更に奥を進んだ所に一際豪華な宝石を散りばめた両開きの扉がある。

 扉の左右にはフルメタルな鎧を着た近衛騎士が微動だにせず扉を守護している
そうこの部屋の中にこそ皇帝陛下がいらっしゃるのだ。

 豪華なソファに寛ぎワインを飲む黒髪黒目の青年こそがザクス帝国皇帝ザクスだ彼は絹で織り上げた黒のバスローブを素肌に羽織っていた。襟や袖裾には豪華な金糸の刺繍が施されている余程の金貨が使われたのだろう。

 時折見える陛下の鍛え上げられた胸筋、腹筋、無駄な肉など何一つも無い。
何故か黒の下着まさしくブーメランパンツをお召している股間にはザクス帝国の紋章が金糸で刺繍されている。

 何故この姿なのかはこの筋肉美を見せたいだけのナルシストな男がザクス皇帝陛下なのだ。

性癖とも呼ぶ。

「皇帝陛下ゴブリが来ました」

 後ろに控えていた宰相ズルソウがそっと耳打ちをする。
陛下のお耳にお伝えするのに間に三人もの介入がなされていた。

「うむ、入れろ」

「はっ!ゴブリを連れて来い!」

 ゴブリは陛下の手前で片膝を付き頭を下げている小太りで背の低い男だ。

 ズルソウは陛下の許可を取りゴブリに面をあげさせる。

「申せ」

「はっ!召喚された異世界人を迎えに行った騎士団が異世界人と交戦騎士団は全滅しました」

「なっ!」

 ズルソウは驚き眼を見開きザクスは口角を上げる。

 異世界人の力は俺の想像以上だ。
コレなら多々なる損失も充分に補い余だろう。

 ふっ、やっと面白くなった……


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