上 下
146 / 340

ぶちゃけ過ぎるヒマリと瑞穂

しおりを挟む
 「それでは皆様こちらへどうぞ!」

 周りの人達の拍手に贈られて歩く奇跡の十人と職員三名マスコミもここが一番数字が高くなると踏んでいる。そりゃそうさ感動の御対面だ。

 「代表として大曽根三代子様ご挨拶お願いします」

 「大曽根三代子です。私はあの部屋で何年も寝たきりでした身体も動かせず目も見えません。ただ耳だけは辛うじて聴けてました返事も出来ませんから聞こえて居た事も先生達も知らなかったと思います。その時に聞いた言葉が持って半月という事でした。ああ、やっと逝けると思いましたあの日の夜までは……
ふと気づくと横で誰かの会話が聞こえて来ました。全く緊張感のない会話ですその瞬間胃の辺りが暖かく感じたと思ったら目がバチと開き私は天井のシミを数えました。夢じゃ無い!すっと起き上がると手には皺が一つも有りません胸も張りや弾力があり先端もビンビンですお腹周りはスッキリしていて更に下を確認すると準備OKでした。
私は今夜このお方と結ばれると確信して居ましたが気づくと朝でした。
また夢と思いましたが彼のくれた花があり私の身体は若返っていたのです。
私はまだ御礼が言えていません是非ともこの機会にと参加させて頂きました。
木村洋一様誠にありがとうございました」

 振袖姿の彼女は綺麗な立ち姿で深く頭を下げた。

 隣でニヤつく女神様が肘で僕の脇を突いてくる。

 「ほれほれ、行ってこい洋一コレが公開告白か御免なさいすんなよ!」

 「わ、分かっていますよ」

 三代子の正面に現れた洋一

 「あっ旦那様!」

 「えっ?」

 「すみません写真よろしいですか?お二人のツーショット写真」

 ツーショット!と聞いてモジョモジョしだした三代子ただし乗る気満々だ。

 「さあさあ、二人とも近寄って下さい。新郎も紋付袴で丁度いいじゃないですか?」

 「新郎……はい!結婚写真として親族全てに送り付けますわ!」

 「三代子さん口調かわ変わりましたね
ワシのじゃだったのに普通ですね」

 「あれは、老人のキャラ付です本当の私はコレです!」

 疑心暗鬼の目を向けるとすっと視線を逸らす三代子さん。

 「はい!ここを見て下さい撮りますよ!」

 パシャ!パシャ!

 「じゃ奥様、旦那さんと腕を組んで下さい」

 「だ、だ、旦那さん!!!」

 なに狼狽えているんだ?ひ孫まで居て

 三代子さんお顔が真っ赤です可愛い!

 「皆様、全快の御礼が結婚報告会になりましたが暖かい拍手をお二人に!
まだ直接御礼を申し上げたい方前にどうぞ」

 一人の少女がでてきた。

 「私の名は青沼紅美十五歳です。じつは私の命日が今日になる筈だったのですが何故か生きていてピンピンしています。何年も脳死状態で回復の見込みがゼロでした。そうです後から聞きました。私、脳死でしたので今頃は生命維持装置を外され私の身体から色んな臓器を抜かれてる最中でしょうでも、私もあの日の夜に生き返されました。水島ヒマリさん本当にありがとうございました」

 紅美も深く頭を下げていた。

 「ほら、アンタも行きなさいよ」

 亜希子が人の脇腹を突っつく

 「五月蝿いわね」

 飲みかけのコーラを一気飲みして飛ぶ

 「初めましてかな?あの時私を見たよね気配がし、げぷー!ゴメンネポテチ食べてコーラ飲んでたわ」

 「ギャハハハハハ!!あの馬鹿全世界生中継番組での感動のシーンでゲップしてんのギャハハハ!!」

 クラスメイトの三人が腹を抱えて笑い転げる。

 「ひゃひゃ苦しー!お腹が捩れて異次元ゲートが開きそう!」

 新人のJK達も俯き肩を震わせている。

水島家

 「パパ、ママ、ヒマリお姉ちゃん全世界生中継で思いきりゲップしたよ!」

 「う~ん、全世界にウチに恥を晒してコレは一つヒマリに苦言を伝えなきゃな!」

 「あなた!番組に参加したいだけでは?」

 「そ、そんな、事はないぞ」

♫ピョコン ペタン ピッタンコ♫
♫ピョコン ペタン ピッタンコ♫

 「パパのスマホ鳴っているよ!変な着メロ」

 「コレは有名なアニメだぞこれでパパは根性を学んだのだ!」

 「でまかせバッカリ……」

 「美海ママの気持ち分かるわ」

 「ありがとうね美海」

 「パパ着メロ聞いてないで電話にでたら?」

 「そうだな、はい!もしもしあっ母さん!どうした?えっヒマリをテレビで今見てるってどうして髪染めてる?不良なのかって不良じゃ無いよヒマリは昔から何も変わっていないよ」

 「パパ、めっちゃ変わってるよ!」



 「退院おめでとう!元気そうね」

 「はい!ありがとうございました」

 「なんもなんも偶々だよただのサンプル取りだから気にしないでよ」

 「サンプル取り?」

 「ああ、こっちこそゴメンネ効き目原液だから効きすぎたのよ大曽根さんは若返るし効果は百年だって成長のピークで老化が止まるそれから百年なのよ普通の生活出来ないよね自分だけ年を取らないから」

 「えっえっ水島さんは?」

 「ヒマリでいいよ一年でしょ」

 「分かったわ!ヒマリ」

 「えー本当に言うんだ?」

 「えっえー!!」

 「ほれ、瑞穂あの子ヒマリに絡まれているわ助けてあげれば」

 「えーめんどいけど分かった」

 「紅美ちゃんこの子少し可笑しいから話し半分で聞くのよ」

 「えっ!」

 「あとね、私達は永遠に老化もしないし普通に死なないのよ」

 「えー!」

 「だからあんまり気にしないでね」

 「気にするわ!!!」

 突然大声を出した紅美息も途切れ途切れだ少し休んだほうがいいと伝える。

 紅美は気づいたヒマリとこの方が可笑しいのでは無くこの集団全員が可笑しいのだと

 真実に辿り着いた紅美。

 苦難はこれからだぞ!






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります

まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。 そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。 選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。 あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。 鈴木のハーレム生活が始まる!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る

電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。 女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。 「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」 純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。 「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」

男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う

月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!

男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)

@aozora
ファンタジー
ひろし君は狂喜した。「俺ってこの世界の主役じゃね?」 このお話は、男女比が狂った世界で女性に優しくハーレムを目指して邁進する男の物語…ではなく、そんな彼を端から見ながら「頑張れ~」と気のない声援を送る男の物語である。 「第一章 男女比世界へようこそ」完結しました。 男女比世界での脇役少年の日常が描かれています。 「第二章 中二病には罹りませんー中学校編ー」完結しました。 青年になって行く佐々木君、いろんな人との交流が彼を成長させていきます。 ここから何故かあやかし現代ファンタジーに・・・。どうしてこうなった。 「カクヨム」さんが先行投稿になります。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

処理中です...