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魔王アマリリス

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 リリスのルーツが思い掛け無い所から
判明した。

 「おい、何故魔王の娘が人間の貴族に監禁されていたんだ?誰が売ったんだ?」

 無言なコンテを睨みつける洋一。

 「お前かコンテ、魔王を嵌めて殺したのもお前だろそんなに玉座が欲しかったのか?」

 ピックっとしたが目を合わせない。

 「なっなにぃ!それは誠か!!」

     魔族達が動揺し周りが騒ぎだす。

 「間違いないぜコイツの頭の中読んだ
からなぁ」

 「コンテ貴様魔王様を手に掛けたのか?」

 爺がコンテを問い詰めるがコンテは不敵に笑いながらこちらを睨み返した。

 「証拠があるのか?変な言い掛かりはやめてほしいぞ。」

 「俺が間違い無いと言えば間違い無いんだよ。」

 「はん!頭のおかしな戯言よ。」

 「先日神へランクアップしてな喰らって見るか神の力を」

 洋一の身体から溢れ出した神気をコンテにに当ててやる。

 「うわー!身体が焼ける!」

 死に物狂いで地面を転げ回るコンテ
 
 「どうだ納得したか?」

 はぁ、はぁ、……ぐぬぬぬ。

 「大して力も無い凡人が夢みてんじゃねぇよ!コンテ。」

 洋一がふと思いついた。

 「魔族の決着方法があるだろうそれでも構わんぞ。」

 それを聞いたコンテがニヤつく。

 「そうかそうしよう、魔族では揉めたら力で話し合い物事が決まる。」

 ニヤつきながらリリスを睨む。

 「では魔王に連成る子よ思う存分語り合おう!」

 それを聞いてトコトコと前に出るリリス。

 「アマリリスです。三歳です。」

 指を三本立てお辞儀をする。右足を引き左手を前にそして指をクィ、クィとした。

 「こノォ!糞ガキがー!!」

 沸点が低過ぎる馬鹿なのか?

 「あれは?」

 洋一が亜希子に尋ねた。

 「アレね、猿百選に載っている開始前の挨拶だってメチャ挑発るよね。」

 「「だよね。」」

 洋一も同意する猿百選はスキル書では?何勝手にバージョンアップすんの?

 「あーあ、コンテブチ切れてリリスに飛び掛かるわ。」

 「不味いわね大丈夫かしら。」

 ヒマリが心配している。

 「ガキがミンチにしてくれるわ!喰らえ!!」

 「あーヤバい!!」

 ヒマリが身を乗り出す。

 「ヒヤッキン!」

 (リリスは百拳のつもり)

 ドゴッーン!!!

 手足があらぬ方向を向き今にも千切れそうだ体のあちこちが潰さられ抉られていた。

 「あ……ああ……あ……」

 コンテが呻くと

 ボンッ!

 コンテの身体が粉々に吹き飛んだ。

 「ひぇーー!!一撃!!」

 周りを囲っていた魔族達が尻餅をつく。

 「手加減してこれか……リリス強すぎ。」

 「コンテもリリスの強さに気づけばゴミにならなかった。」

 ヒマリの言葉にみなが同意する。

 「「そだね。」」

 僕もそう思う。

 魔族の爺が再起動しこちらに向かって来てリリスに跪く周りの魔族達も同様に跪き頭を垂れる。

 「先代魔王様の忘形見、あなた様に是非次代の魔王様を請けてはくれませんで
しょうか?」

 「イヤ!メンドイ!ポナール姉ちゃんのお母さんがやればいい。」

 「魔王様それはいけません。」

 ポナールの母リベルナがすかさず声を
上げる。

 「リリスは魔王じゃないリリスはアマリリスと言う名前があるのアマリリスオーリキムラが本当の名前。」

 えっへんと胸を張るリリス可愛い過ぎる

 「リリス~!ええ子やリリス~。」

 涙と鼻水まみれの顔でヒマリに抱き着こうする洋一に音速アッパーを顎に決められた。

 「グエッ!」

 器用に手を使わないで顔と足だけの高速バク転を決めていく洋一、城の城壁で止まり動かなくなった。

 「コレで一件落着ハッハッハ!」

 女神様の一声が響き渡る。

 「ジジィだわ今度はジジィだわ。」

 「痛!痛い痛い痛い痛いずびばぜんでした。女神様ごめんなさい!」

 「ギャハハハ瑞穂アンタもこりないねー。馬鹿なの馬鹿なんでしょう!」

 ウキー!!瑞穂の逆襲!亜希子のビーチクをつねろうとするが革鎧の胸当を装備してるコレでは先端が摘めないではないか?

 一瞬瑞穂の顔がニヤけた。

 「スペシャル。」

 「ウホッーーーッ!!!」

 亜希子が両膝を着き頭を垂れる。

 「成敗完了。」



 魔王城応接間

 まったりとお茶を飲みお菓子をつまむみ食う。

 平和だなぁ洋一が呟いた。

 「何惚けているさっさと終わらせるぞ!」

 女神様の一言で話し合いが始まる。

 「次期魔王はリベルナ決まりだな。」

 更に洋一はリベルナに告げる。

 「魔族領がヤバくなれば我々が手を貸す多少の領地改革も手を貸すぞ。」

 「大変かたじけない。」

 トロウラの両親もコンテの手の者に
かかり他界していた。

 大事な一人娘が攫われ更に脅迫までされて後手に回ったそうだ。

 「その一味は手強そう?」

 リベルナは歯を食いしばり無言で頷く。

 「そっか、サリーも手伝ってやってあとトロウラ達が居ればすぐに終わるで
しょう。」

 「そうですね、今から行きましょう。」

 サリー達が部屋から消える。

 「後なんか問題がある?」

 「敵対する勢力とかいるの?」

 「魔族に喧嘩を売る種族はいません!
ただ人間の貴族が裏でコソコソ動いてまして敵対する者達をそそのかしたり子供を誘拐させたりしてましたが、それも大粛清の後にはピッタリ無くなりました。」

 「それは良かったあの子達も偶には顔を出してくれるように伝えておくよ。」

 「ソレはありがとうございます。」

 「あの子達が帰って来るまであっちこっち見て回るよ、それで魔王の名で
パス……通行許可証を人数分作ってくれない?」

 「人族がゾロゾロ歩いていたら絡んでくるでしょう、だからね。」

 「はぁ、分かりましたすぐに用意させます。」

 「悪いねー。」

 
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