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森の家

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 昼食後、闘技場に移動する。なんか多くね。会場の半分も埋まっている。

 「あーあ面倒臭い即終わらすか。」

 それでは両者上がって下さい。

 「僕、危ないからお家に帰ったら?」

 洋一が挑発をかます。これでも挑発なのか?

 「ふざけるな!私が叩き切ってくれる
わ!」

 「それでは、始め!」

 ドーデが動く!
 
 ドーデの力強い踏み込み、
 
 一瞬で姿が消える。

 おおー!観衆が響めく。しかしいつまで経ってもドーデは姿を現せない。

 ウワーッ!!上空から悲鳴が聞こえて来る。そして悲鳴が段々と近くなる。

 「ウギャーー!!落ちる落ちる死ぬ!」

 手足を必死になってバタバタさせて落ちてくるドーデ。

 地面と激突寸前に洋一がエアクッションを出してやり軟着陸させた。

 ドーデはお尻を突き上げた土下座スタイルで気絶、ダブルお漏らしでタンカで退場した。

 「勝者!洋一殿!」

 おー!会場が控え目に盛り上がっていた。ソレもそうか?なぜ僕が勝ったのか分からないからな。

 「ケイト今のは?」

 右を向き尋ねる国王陛下。

 「御父様今のは洋一様が……」

 ケイトが左手から答える……微妙な
気不味さが広がる。秋の雨模様の空のように……これから初夏なのにか?

 「洋一様はドーデの踏み出しの時、上空三百メートル真上にふっ飛ばしましたわ。」

 「えっ!マジ?」

 「マジです。」

 コレって何十万の敵の大群も一瞬で勝敗が決まることか?多分敵には一切の容赦もなく殲滅させる事が出来るはず私が選択を誤ったら……だが心配は要らない婿殿は家族、そして私の息子だ仲良くして貰おう。ケイトなんか恐いし。

 ローベル国の方針が決まった瞬間
だった。

 「婿殿、素晴らしい闘いであった。私は感動した。」

「 はぁ。」

 洋一は立っていただけだこれはケイトか?ケイトが国王に解説したのだろう。

 ハイで、上に飛ばしドンと落とす。
国王もハイドンの有効性に気付いたか。僕の呼び方も洋一殿から婿殿に変わっているし。

 応接間に移動しお茶会が始まる。
こちらからも異世界スィーツや菓子を
提供する。

 女性陣からは、甘くて美味しいわ!各種を取り分け御賞味中、皆幸せそうだ。

 「皆の者ケイトと洋一殿との婚約を正式に認めよう。反対の者はおるか!」

 皆が横に首を振る。

 「おー、そうかそうか皆も認めてくれるのか!ケイト、洋一殿幸せになるんだぞ!結婚式に就いては後日相談しよう。」

 「ケイト良かったわね。」

 ケイトの母マリーナが抱き締める。泣きながらケイトに話し掛ける。

 「手汗魔法師なんて、蔑まされて婚約者も現れないそんな貴方が唯一の心配事だったのよ。」

 ぷっ、手汗魔法師……静かに笑いに耐えヒマリ。ジロッとケイトが睨むが、この二人同格なのでなにも起こらない。

 「私の夫を紹介しますわ!」

 高らかに宣言するケイト王女様。

 「洋一木村、神龍人王であり、ハーレムキングであり、性獣王!人外であり、そして異世界人ですわ!」

 異世界人、皆がここに突っ込む!

 「本当なのか?ケイト!」

 「まぁ見たほうが早いよね。」

 ケイトが横に大きく手を振った。壁側に大型モニターが現る。ヒマリをパクった!

 おおー!ケイト凄いぞ!
 皆がケイトを驚嘆する。

 大型画面が現れた。更に音声付きで動画が流れる。

 僕の家の窓景、街の景色、駅や電車、 
飛行場、港の様子、宇宙から見る地球、
他の大陸にある外国、その様子。

 最後は自衛隊の演習動画。戦車やミサイルなどの射程距離と破壊力、戦闘機によるミサイルと一斉射撃、航空機からの落下傘部隊など。

 この世界の武力が剣と魔法しか無い遅れた世界。知識だけで相手にならないと思い知らされる。洋一殿には絶対逆らわない。と心に誓う国王陛下であった。

 「ねぇー、凄いでしょう。」

 皆、茫然としてる。更にケイトは、

 「今ねアクトーの東の森の中、大賢者オーリの家で皆んなと暮らしているのよ。子供達も可愛いの異世界からお二人来ているわ。」

 「なっなっ!大賢者オーリだと!!
三百年前に突然姿を消した。オーリだと!」

 ずーと蚊帳の外だった洋一は小さな
白眼を剥き固まってる。ヒマリはケイトの母マリーナ達と女子会が盛り上がっていた。

 「あら、私行って見たいわ。」

 ケイトの母マリーナが言い出しソレに皆が便乗して全員で行く事になった。
 


 森の家の前庭に転移!

 「おおー!これが転移魔法素晴らしいものだ。」

 「なっ!!森の中から超高速で何かが近づいて来る!」

 慌てる洋一!

 「ブギュッ!!」

 何かが洋一の土手っ腹につっ込みそのまま反対の大木を薙ぎ倒し上空へ飛び上がった。そして姿が消えた。

 唖然とする陛下一行。瞬時に姿を現わす洋一を見てまた、驚いた。

 「リリスかぁ、僕、びっくりしたぞ!」

 子煩悩の戦闘する人見たいに話しながら洋一が側にきた。

 「おとうしゃん、お帰り。」

 「おぅ!ただいま、お利口にしていたか?」

 「あい!」

 「じゃ皆さんに挨拶だ。」

 「始めまして。アマリリスと申します。三歳です。宜しくお願いします。」

 手のひらを向けて指三本立てて挨拶する。

 「おお、なんと言う利発な幼子じゃ、メンコイのうお爺ちゃんが小遣いをあげよう。」

 懐から巾着袋を取り出し白金貨一枚をリリスに渡した。

 「なに!幼児に白金貨一枚(一千万円)渡してんじゃーー!」 

 王太子殿下の突っ込みが陛下の後頭部を打ち抜いた。ホゲェー!地面に打ちのめされる陛下だった。親子仲は良さそうだ。

 その時、森の中から檄エロ天使が
現れた。

 ゆるふわロングの金髪、蒼眼、天使のような美貌が迷彩柄のタンクトップを着て大きな胸の張りでおヘソが見えてる。下は白のショートパンツ、すらっとした長い素足に夏のサンダル。健康的だ。

 エロが健康体を纏ってる。誰だ!

 「リリス勝手に飛び出しては行けませんよ!」
 
 「ごめんなさい。ナナちゃんハイこれ。」

 「おっ、白金貨一枚ですね。凄いですね。今日の分間に合うかも?」

 「リリスねお子様ランチが食べたいのお子様だから……。」

 「分かったわニーナに伝えておくね。」

 よくよく話を聞くとその日一番稼いだ人がその日の夕食もしくは次の日の夕飯のメニューを決められる事が出来るそうだ。

 そしてナナさんだった。この半日で何があった?若返っているし美人度がアップしているしエロ天使だし。

 男性陣ヤバそう、皆んな耐えている。僕もヤバイ、触れただけで破裂しそうだ。

 ナナさんん危険!触るなナナさん!

 「皆様、立ち話もこの辺で中に案内しますわ。どうぞこちらへ」

 殿下もこちらへとナナさんふとドーデに触れた。

 ビクッと肩が震え、ドーデお前やっちゃたのか?物凄い泣きそうな顔、お前今日は二回も漏らしてたもんな。

 お、ナナさん気付いた。
 
 わっ、二人消えた?
 
 風呂場だな。
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