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断罪

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 「国王陛下に毒を盛った者は国家反逆罪として処理します。」

 偽ケイト殿下が宣言する。一方で洋一とアイコンタクトを取る

 「ぎゃー!痛い痛い痛い誰か助けて!」

 謁見の間の控え室から何かに髪を引き上げられ足をバタバタさせて泣き叫んでいる。第二王妃マミナの腰に誰かがぶら下がっている。馬鹿かコイツ重量が余計に掛かるだろう。

 中央で落とすと、ぎゃー!と転げドレスのスカートが捲れ上がる。

 何故、僕の前で大股を開く?僕に見せたいのか赤いレースのパンツ!
なっ!穴開きじゃん!マジもん見たー!

 次は片足を魔力で掴み上げ時々床に頭を叩き付けながら連れだす。

 ウギャー!ウギャーとうるさい。

 「殿下、黒幕の二人でございます。」

 「そうか御苦労であった。」

 お前は第二王子の母親か?コイツはこの国の宰相だな。

 「ケイトこの国終わっているね、いっそのこと隣国に売った方がいいんじゃ
ない?」

 相変わらずの辛辣のヒマリ

 「それじゃ皆んな駆除する?ケイト」

 「もういいわ、洋一様ヒマリ私が処分します。」

   キャップ、ゴーグル、フェイスマスクを外したケイト周りから驚きの声が上がる。

 なっ!殿下が二人おる!
似ているの程度を超えている!

 「ケイト貴様いい加減にしろよ!」

 「誰?第二王子?ああ、あれ。」

 ヒマリが嬉しそうに煽る。

 「アンタいい身分そうだけど自分で王子だとも思っているのかな?」

 「王族である私に対して不敬である。その命を持って償え!」

 剣を抜き上段に構えヒマリに切りかかる。

 「なにが王族よ、アンタの父親はコイツ!」

 宰相の髪を魔力で掴んで持ち上げる。

 「痛い痛い痛い髪が千切れて無くなる!」

 カッパの小皿が大皿に変わった位か?

 「嘘をつくなケイトの偽物だぞその首打ち取ってやる。」

 「ファハハハ、お前のような羽虫に何が出来る?己を返り見ろ、ちゃんと皮を被っているじゃないか?」

 いつの間にかマッパに成っていた。きゃー恥ずかしい膝を抱えて丸くなるガザバリ。コイツ二十六歳だよな。

 「ちょっと待って欲しい。我々も参加させていただきたい。」

 おお、国王陛下たちが戻ってきて玉座に腰を下す。右にヒマリ洋一と並ぶヒマリはお気に入りの一人掛けソファ、フ◯ーザ君の中にいる降りる気は無さそうだ勿論国王と同じ目の高さに浮いてる。

 陛下の左にケイトとケイトが付いている。が一人がヒマリのフ◯ーザ君をジッと見てる。あっ指を咥え始めた。

 ヒマリがチラッと見る念話かなやり取りした筈だ一番端のケイトが両手を広げて集中している。

 あら?ポンとフ◯ーザ君が現れた。
ケイトは嬉しそうに乗り込むドヤ顔で浮いてる。コピったな。

 国王陛下の両脇に◯リーザ君に乗った同じ顔が二つさしずめラスボスを守る
最強モンスターだね。

 「では始めます。まずは処刑、犯罪奴隷と仕分け致します。罪状などの犯罪歴はこの紙に転写して国に渡します。」
 
 「まずはマミナと宰相グズフ、国王陛下に薬を盛り傀儡にし国を操っていた事、王太子殿下にも同様の手口で操ろうとした事、更にマミナとグズフの実子ガザバリを第二王子として潜り込ませた事その他諸々で糞虫は駆除です。明日にでも王都城壁の外で穴掘って燃やします。」

 謁見の間にいる全員の顔が引き攣っていた。あー面倒臭いいっぺんにするか?
糞虫をいっぺんに拘束して収納した。

 「後日、全ての領地、領地の街や村迄行きますからね。楽しみにして下さい。」

 「ケイトこれでは国が成り立たないのでは?」

 陛下が尋ねる。かなり顔が引き攣っている。

 「もう成り立っていませんよ。将来的には貴族制度も無くします。スクラップアンドビルトですね。」

 何を言っても無駄なのか?でも全て実行出来るだろうな……神の御心が痛いほど分かる。神龍人ウザい。

 「僕は騎士団に犯罪奴隷を渡して来ます。」

 ふっと消える洋一

 「これは転移魔法……凄い現実にあるのか?」

 「それじゃ、時間も時間ですからお昼にしましょう。ねぇ陛下。」

 「そうじゃな、ケイト……はこっちか?」

 御父様酷いと遊ぶ二人。

 ヒマリさんドレスを着て王女ムーブ出しぱなっしです。

 城の中を移動するが陛下の両脇にフ◯ーザ君に乗ったケイト王女様が二人いらっしゃります。

 どう成っているのでしょう?ドレス姿のケイト王女様の方が邪悪の気がするけど気のせい?

 昼食会場に着くと丸い乗り物が突然消えた。ケイト王女様達はそのまま部屋に入るが歩いて無いのに進んでいる!よく見ると床から少し上に浮かんでいらしゃる?

 畏怖を感じます。恐ろしです。普段は優しいお姉様ですが、もし異界に魔王いたらこの様な方なんでしょうか。

 「すみません、遅くなりました。」

 洋一がこそこそと入って席に案内されている。
 
 上座が勿論国王陛下、右隣りにケイト、王太子殿下以下もろもろが席についている。左隣りにはヒマリ、僕、ガザバリ、なんでコイツがいるんだー!王都追放じゃないのか?まぁいいウザ絡みした時点で拘束して収納だ。

 「皆の者ご苦労であった。ケイト、ヒマリ殿洋一殿のお陰で国の問題点が片付き出した。この先このローベルがとんでもない発展をなす事だろう。御二方には感謝しかない。ありがとう。」

 「御父様、頭を上げ下さい!私はこの国を思い行動しただけでございます。」

 んっ?やけに手振を強調するな?!
 なっ!コイツ左手の指輪を見せびらかしている!

 そこに馬鹿が気がついた。

 「ケイトその指輪は婚約指輪なのか?」

 「ガザバリ何故ここに居るのか分からないが今の私は気分が良い最後の昼食をとくと味わうと良い。」

 「もうやったのか?やってるよな!くぅ~!妹に先を越されるなんてお兄ちゃんくやしいよ。」

 「何がお兄ちゃんだ!貴様など紛れ込んだ雑種だろ!……拘束、収納!」

 ふんぎゃ!消える馬鹿。魔族の住む大陸に転送してやる。

 「して、ケイトその相手は誰じゃのう?」

 「えっ~聞きたいですか?」

 洋一の目が泳ぐ不審者のように冷や汗で背中がベッチョリ服に貼り付く。食事なんて味もない、柔らかいけどティッシュを食べてるようだ。

 「……洋一様!キャッ言っちゃった。」

 皆んなの視線が洋一に集まる。
既に洋一は白眼を剥き固まっていた。

 「ヒマリ殿それは誠か?」

 ヒマリは洋一の左手を持ち上げ指輪の隠蔽を解く。そして自分の隠蔽も解く。ニッコリしながら左手をチラホラした。

 「なんとヒマリ殿もですか!」

 呆れる王太子に羨望の眼差しの他男性達裏山けしからん!

 「そうかそうかケイトに婚約者が出来たのか王族で魔法が苦手だと中々婚約出来なかった手汗魔法の所為で結婚出来ないと考えていたが……良かった。」

 「私は、認めないぞ!何処の馬の骨かも知れん奴なんぞ!」

 んっ?コイツ第三王子のドーデか。十五歳ケイトに好意を持ってるのか?今更ケイトは手放す事なんか出来るはずが無いよな。

 「決闘だ!私と決闘しろ!そして私が勝てばケイトお姉様を解放しろ!」

 「来たー!テンプレ来たー!」

 満面の笑みのヒマリさんワクワクしています。

 「ドーデ何とち狂っているのよ!アンタの様なアリンコが何出来るのよ!」

 チョット威圧を飛ばすケイト。
ドーデはひっ!とお漏らししながら尻餅をついた。

 「この有様じゃ決闘は無理ね大人しくしてなさい。」

 「わ、わたしは絶対諦めない!」

 「あっ、そう、地獄を見ればいいわ。洋一様お願いね♡」

 「僕の意見は……」

 決闘は昼食後に行われる事になり
ました。

 「余興かよー!」
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