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森の家の者たち

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 風呂場に数人が集まっていた。全員サングラスを掛け裸の桔梗を見下ろしていた。

 「先ずは私が人体実験となります。その後詳しい状況を伝えていきます。それを持って受ける人を決めていきましょう。」

 「身体の傷で確認する所はあるかい?」

 ナナさんが尋ねてくれた。

 「……でしたら、膜を見て下さい。
十二歳の時、変態貴族に屈辱を受けましたから……」

 「そうかい、分かったよ」

 ナナさんが指輪を着けて

 「じゃ、行くよ。歯を食いしばれ!」

 パリン、ピカーッ!玉が割れた。物凄い光だ。うぐぐぐ桔梗が耐える耐える
やがて光が収まり桔梗が姿を現した。

 「おお!気を失っているが漏らして無い!」

 言った途端に桔梗の前からチョロチョロ漏れ出した。

 桔梗をシャワーで洗い流し濡れた身体を拭き取る。徐に桔梗のお股を開き覗き込む。

 「ナナさんー!チェック!」

 「おお、見事に再生しておるわ。なんちゅうものだ!」



 桔梗
 十五歳
 神龍人

 HP  無限
 MP  無限

 神龍人は成長のピークで老化が止まる老齢者であってもその時期の肉体に戻る
寿命が無く身体に大ダメージを受ける事も無い死なないクソ種族だ。

 魔法に関しては変態的な才能でやりたい放題。また増えんのか。

 「また、凄い内容だね辛辣過ぎる。」

 「神が書いたそうよ。戦闘力はドラゴン、ワンパン、神とタイマン張れるって戦闘民族じゃん。」

 亜希子先生が溜息混じりに答える。

 「問題は不老不死よね。自分の周りの人達が先に寿命が来てしまう今回封印の宝玉を使った人達は別だけど私は洋一君とずーと一緒に過ごせるから有りね。」

 かなえ先生は本当にブレんなぁ。呆れる亜希子さん。

 全員が食堂に集まり話し合う。

 「まず受けようと思う人は挙手して下さい。」

 まぁ半分以上いる。

 年少組のマリヤが質問して来た。

 「小さい子でもなれるの?」

 「少し待ってね。……成れます。お子様用安心パックがあります。時間は掛かってしまいますが苦痛も無くお漏らしも有りません寝ているだけです。えっ、大人も使えるそうですよ。」

 私の覚悟返してください!チョロ漏れもしたのに……。

 「おー凄い謎の便利設定きた。」

 亜希子さん手を叩いて喜ぶ。

 「桔梗さんこれ今すぐ神龍人に成らないと洋一兄さんの足枷になってしまわない?あの人達ならば力づくでメチャクチャしそうだし怨みを沢山買うよね。その矛先が弱点の私達に来ないはずが無いでしょう。」

 全くその通りだ。何を甘い考えをしてる。私達はそんなんじゃ無い!

年長組同じ歳の猫獣人桜に問われて目が覚めた。ありがとう桜。

 「分かりました。この件は全員参加の強制実施です。私達の未来を変えてくれた洋一お兄様達の為私達が弱点ではいけません!
 
 ただしこの力、森の家で暮らす私達は賢者オーリの導きに沿って行使していくのです。私利私欲で力を使うのであれば排除の為いや全員で殺しに行きますので、肝に銘じて下さい。」
 


 「リリスちゃん危ないから止まりな
さーい!」

 死の森上空をソニックムーブを撒き散らしながら爆走飛行する三歳児、リリスを追い駆けるナナさんがいた。ナナさんはピチピチギャルになっていた。

 「なんだか騒がしくなりましたね。」

 緑茶を啜るかなえ、煎餅を齧りながら私は間違って居ない正解はコレ!やり過ぎでも無い。と冷や汗を流す桔梗。

 「そう言えばヒマリさん帰ったらカフェと恋愛相談をやりたいって言ってましたね。」

 カフェ?桔梗はスマホを取り出し検索する。全員の素のスペックがカンストした為勉強も終わりそうだ。スマホは桜が魔改造でサーバーからの情報は取り放題、便利です。

 「……異世界か……」



 「ふうー、処理も終わりましたね。」

 「ヒマリ無理してないか?人を殺めたのは初めてだろ?」

 「特に何も、洋一さんもケイトもやったじゃ無い私だけが、じゃ嫌です。」

 そうは言っているが身の丈ほどの木を
球体に加工して斜めにカット、中に一人用の座席をつくりクッションを貼り付け完成

 乗り込んだ後ろ姿はまるでフ◯ーザ様、我々と同じ目線に浮いているし戦闘力五十三万以上ありそうだし、見ていて怖いわー。

 「ケイト大丈夫?このまま本丸迄突入した方がいんじやない?」

 ヒマリが提案すると洋一がくちを開く。

 「ケイトこれ普通じゃ無いな?お前なら分かるだろう。親父さんどうかしてるぜ!」

 「そんな事は無いと思いますけど、確かにおかしな所があります。」

 「なら決まりだな、ヒマリの言う通り全員王宮に転移させ僕達三人が親父さんの所へ行こう。ケイト頼む。」

 一瞬で王宮の広場だ。知らんけど。犯罪奴隷は騎士団に任せて僕達はすぐに転移をする。

 凄い大魔法使いだ。ケイトは魔法の才能が低く、水の属性が有ったが手汗ぐらいしか効果が無かった。頑張ったが手汗しか出ない。魔法では無く緊張で手が濡れたと誰もが感じていた。ケイト頑張った良かったな。

 僕達は謁見の間に転移した知らん
けど。

 何者!すぐに回りを囲まれた。まあまあの練度かな?

 変な球体に乗っているフ◯ーザ様、もとい偽ケイト殿下に気づくも剣を収めない。おもろ~ないか!

 「これはケイト殿下急に現れては族として切り捨てられても致し方ありませんぞ」

 偽ケイトはじーっと国王陛下を見つめて、

 「マリィ御父上を見てくれないか?」

 「はい殿下……国王陛下様は薬物によって一部の者達の言いなりになってしまわれております。」

 大きな声でそう答える。

 なんですと!!そんな事あり得ない!
誰がやったのか?周りが騒ぎ立てる。

 「それで薬物を抜く事は出来そうか?」

 「問題ないと思います。」

 「では頼む。」

 「得体の知らぬやつ陛下に近づくな!」

 近衞騎士達が陛下の前に立ち憚る

 「マリィ邪魔する者は排除しなさい。殺しても構いません!」

 「はい、殿下!」

 マリィが大剣に手を掛けた時、瞬時に五人の首が飛んだ。血を吹き出し倒れる近衞騎士達。

 「なっ!謀叛じゃ皆の者出会え!」

 「ヨイこの糞虫共を静かにさせなさい。」

 茶番劇に調子付くヒマリ、ヤレヤレと周りの足元を固定する洋一さん。

 「なっ!動けん!何をした面妖な魔法を使いよって」

 この間に薬物の解毒を成功させる
マリィ。

 「御父様大丈夫ですか?今まで気付かなくて本当に申し訳ございません。」

 「あぁ、ケイトなのか?ケイトが助けてくれたのか?ありがとう。ありがとう。」

 「御父様……」

 「マリィ皆を連れて奥の方へただ貴女が居ないと不味いから別れてね。」

 「はい、皆さんこちらへ詳しい情報をお伝えしますので。」
 
 パンパンパンと手を叩くヒマリ。

 「これから駆除を始めます。」



 謁見の間裏の控え室に王族を集めた。

 「貴様!国王陛下に触れてタダで済むとおもうなよ!」

 第二王子のガザバリが喚きだす。

 「ガザバリよこの者はよいのじゃ。」

 「しかし、父上この様な前例を作りますと。」

 「良いのじゃ、仮面を外してくれんかのう?」

 ケイトの手を優しく握る陛下に頷く
キャップを外しゴーグル、マスクを外すした。

 「なっ!お前はケイト!アクトーの領地で死んだのでは無いのか?」

 「何故その事をご存知ですか?」

 「母上が仰って下さった。」

 先に返した騎士達は明日当たりにでもここに着く筈。結果は分かり切っていた。

 「ぎやー!痛い痛い痛い痛い!」

 何かに髪を引き上げられる女、ガザバリの母マミナだ。洋一様かヒマリの仕業か。

 「母上!今助けます!」

 ガザバリは母にしがみ付くので余計体重がかかり髪が千切れていた。
 
 ガザバリは馬鹿なのか?そのまま、ふわふわと謁見の間に入って行った。

 「グラン兄様身体の具合が悪いはず。」

 「ケイトはそれも分かるのか?:

 「毎日のように洋一様に分からせられていますので……」

 もじもじしだす。ケイトをジト目向ける王族達であった。

 範囲内で解毒!周りの人達が輝く。

 「おぉ!これは身体の不調が薄れていく!」

 「ケイトは手汗魔法しか使えなかった筈なのに!」

 「手汗魔法……ぐぬぬぬ。」

 「ケイト、アクトー領地で死んだとは?」

 御父様が心配してくれている……

 アクトー領地で盗賊の待ち伏せを受け全滅しそうな所を謁見の間にいるお二人に救って下さいました。

 その後御礼という事で親睦を深めてました。しかし騎士の一人がマミナの手駒でした。私の背後から剣を突き立てられました。

 ケイトは胸の前で両手を合わせグィーンとつきだした。

 「ひっぇ!ケイト大丈夫なの?」

 ケイトの母親マリーナがケイトを抱き締める。大丈夫ですよ。お母様

 「確実に殺されましたが、封印の宝玉の力で蘇生出来ました。更に神龍人に進化しました。」

 「なっなっなにーーー!!神龍人だと!!」

 王様、腰を抜かす。

 「神に嫌われ嵌められてやっとの事封印だけさせられた。傲慢知己な種族か!!」

 「今は浄化されて種族独特の傲慢さは無いわよ。神龍人のいいとこ取りかな?」

 「そうなのか?」

 無理矢理納得する国王陛下だった。

 「あっ、そうそう、御父様達に薬を盛ったのはマミナと宰相です!それとガザバリの父親は宰相です。」

 「「「「「えーっ!!!!」」」」[

 今日一番の驚きであった。

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