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さぁ冒険の始まりだ!

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 洋一さんから念話がきた。この方が簡単で便利なんだ。最近スマホ取り出すのって面倒だからと、最近何でも魔法で済ますズボラなヒマリ。

 但し念話の相手は洋一唯一人だけ。

 <どう?今度の日曜日あそこに行かない?>

 うん、と一間おいて。

 <あっ良いですね。何日も向こうに居てもその時間に戻れますしね。>

 世界を渡ってどれだけ過ごしても転移した時間に戻ると言う不思議設定なのだ。



 休日の日曜日

 <洋一さん家、今行きますからね転移!とうっ!>

 ヒマリは辺りを見渡し気配を探り誰もいない事を確認し転移した。

 「洋一さん来ちゃったー!えへっ!」

 靴を脱ぎリビング向かう。

 「あっ!ちょっ!待って…」

 ドタ!と大きな音。

 何してるんですか?ヒマリがドアを開けるとズボンを足に絡ませて仰向けに倒れてる洋一がアタフタしていた。

 「きゃー!女子高生に何を見せるんですか!」

 ヒマリは手で顔を覆うが指が全開である。その視線の先には洋一のトランクスの隙間からからお宝が顔を出して居た。

 ヒマリの悲鳴と同時に雷撃が洋一のお宝にヒットする。

 「うぎゃー!!」

 転げ回る洋一、この雷撃は先日ヒマリが拉致られ乱暴されそうになった事から自動で発動する設定にしてある。

 「洋一さん大丈夫ですか?治癒魔法掛けますか?」

 と、そっぽを向いて話すヒマリ何故か耳が赤く目が充血している。

 「洋一さんが悪いんですから……」

 洋一は大丈夫と自分で治癒魔法を掛けズボンを上げている。その時の洋一の目は虚だった。僕悪くないよね……

 ヒマリも戦闘服に着替えいつものゴーグルとフェイスマスクを装備する。

 「私も転移リストに賢者の家があるから私が飛ぶね。」

 ほい任せた。と洋一達は手を繋ぎ異世界に転移した。





 「まずは予備知識と準備をしっかりやりましょう!これ大事ですよ!」

 ホワイトボードにマジックで書き始める洋一、ヒマリはボード前にある机とパイプ椅子を並べて席につく直ぐに筆記用具を用意する。さすがは現役の学生さんだ。

 「さて、ここは剣と魔法のファンタジーな世界ガイズだ!

 勿論、魔物やドラゴンも居るよ。亜人も居る。エルフや獣人ドワーフお約束の魔族も小数ながら存在してるね。」

 「おっ、ワクワクしていますね。」

 目がキラッてるヒマリ、座学にはゴーグルを外してます。

 「で、ここは王国ローベル王国と言う国だ。勿論貴族がいるから非常に面倒くさい事になるから気お付けていきましょう!」

 「は~い、貴族面倒……」

 「まずは装備を整えて森を抜けます。そこから西に進むとクルズと言う街があります。そこで冒険者の登録をし暫くはギルドの依頼を受けてこの世界に馴染んで行きましょう。」

 「は~い、無双無双!」

 「先生!魔力計測の玉、割れたらどうしましょうか?」

 「唯でさえ目立つ僕達ですので魔力を遮断しちょびっとだけ魔力を流します。更に鑑定しながらモブぽい数値にすると完璧です。

 しかし他の人から鑑定されると確実に面倒事に巻き込まれます。ステータスも偽装して置きましょうね。」

 「ステータスの偽装ってどうやんの?」

 「大変良いところに気付きました。魔法はイメージです!イメージ出来りゃ何でも出来る!いちっ、にぃ、さんっ!ダー!!……」

 「大切な事です。皆んなでご唱和しましょう。」

 「「イメージ出来りゃ何でも出来る!いちっ、にぃ、さんっ!ダー!!」」

 「あっ、出来ました。先生!」

 「さすが!優等生のヒマリさんです。イメージの大切さが分かりましたね。」

 「は~い。ところで先生この世界にレベルアップシステムなどあるのですか?」

 「レベルアップ自体明確な物差しはないかと思います。冒険者などは依頼をこなしていると冒険者ランクのレベルが上がるそうです。それでは、あちらで装備を整えましょう。」

 武器庫にやってきた洋一達、ヒマリは直ぐに身の丈もある大剣に目をつけた。

 彼女なら軽々振り回しそうだが女子高生が大剣背負うって違和感が半端ない。せめて制服着てやって欲しいとつくづく思う。

 需要が有れば有料サイトでも立ち上げようかと考える洋一であった。性癖が少し漏れている。

 ヒマリは大剣に決めた様だ。僕はロングソード、魔法剣士やねん。

 「しっかし、賢者さんの家なんなんでしょう?秘密基地?軍事施設?武器も装備も多く過ぎません。」

 「そだね、何かと戦ってたのかなぁ。それとも何かを守ろうとしてたのかなぁ?」

 「えーっ。洋一さんなら知ってると思ったんだけど。」

 「だよね、けど事情迄は知らないん
だよ。」

 ふーん、と顔を覗き込むヒマリ、それとなく目を逸らす洋一であった。

 
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