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森の家

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 長机を取り出しアウトドア用品のちょと良いチェアーを二脚カフェオレとミルクティーを用意する。

 茶請けにコンビニだけど高級そうなスィーツを数種類提出、勿論ご機嫌取りだ。

 「休憩したら次に移ります。次は制御の練習です。制御が出来ないと物を壊し周りに大変迷惑をかけてしまいます。

 触れる物全て壊れてしまいます。皆さん方はヒマリさんをゴリラ女って呼ぶでしょう。が実際にはメカゴリラが正解です。」

 ゴーグルとフェイスマスクは外していない。マスクをづらして飲み食いしている。こっちを見ているが表情が分からない。何故外さない?まだ激おこか?

 「まず10倍の力で卵を割って頂きます。その後は100倍迄やりましょう。さぁ頑張りましょうね!」

 卵パックを出す卵を受けるボールも出す。
さぁ、始めよう!

 ゴリラパワーのヒマリさん卵一つ取り出すのにひと卵を潰す。更に6個を潰す。8個目やっと取りだし成功。やっとだぜ。優しく優しくその角でヒビを入れるのだがグチャっている。ボールから菜箸で卵の殻を拾い取るそれも修行だ。

 ふと思ったけど、さっきまで普通にティーカップでミルクティーを飲んでいたなぁ……スィーツなんかも小皿に取って食べいたし、この卵割り必要ないんじゃね。

 この惨状は料理が出来ない人だな。決まりだな。もういいか。

 「さすが、ヒマリ!キチンと制御が出来ている。才能を感じる素晴らしいことです。卵は後ほど僕がオムライスにして上げよう食べ物は無駄にしてはいけないからね。」

 洋一こいつ途中から飽きてきたな盛り上がらなし詰まらない。口にはしないけどヒマリは感じ取っていた。

 「それじゃ片付けてから次に行きましょう!」

 そして二人の姿が消えた。

 現れたのはジャングル?密林?兎に角深い深い森。

 森の中に街中の公園程の広さの整った空間があった。中央には二階建てのログハウス調の家がある。

 「賢者の家にようこそ!」

 ドヤり顔で洋一は告げる。

 「えっ!ちょっマジ?」

 テンプレ過ぎてお腹が痛くなるわ!そして僕の前世は賢者なのさって言い出すのよね。知らんけど!ちょっと期待するヒマリ。

  さぁ、どうぞどうぞと洋一が背中を押す。えっえっと家の中に連れ込まれるヒマリ。

 ヘタレなDT魔法使いなどチョロいチョロいと甘く見ているヒマリ。彼女自身も真っ新なのに……実際洋一はヘタレの2乗だ。

 「結構埃っぽいね。普通状態維持の魔法とか、掛かっていない?」

 ヒマリいきなり馴染み過ぎ。

 彼女は学校では文芸部に所属している。深窓の美少女のイメージが有るが彼女はラノベにどっぷりハマっていた異世界なんて斜め上から見ている女だ。

 「暫くここを拠点にして、この世界を周ろうかなって考えてるんだけど…」

 「良いんじゃないですか。てかここ異世界ですか?」

 なんか嬉しいそうなヒマリさんゴーグルとフェイスマスクで表情が…いい加減外せや!

 「そうですね。僕も来たのは2回目です。その指輪を取りに来た時ですね。中で説明しますよ。家の中を案内したら二手に別れてお掃除しましょう。便利グッズとかもあるんですよ。」

 「面白そうな部屋も色々ありそうですね。うふふ楽しみですわ。」

 洋一の部屋でガサ入れの才能の片鱗を見せたヒマリ何を発見するのか。

 「洋一さんこれ良いですね。手をかざすだけで埃を集め、集めた埃は燃えて無くなるんですよ。さすが魔法の世界素敵です。」

 嬉しいそうなヒマリをそうでしょう、そうでしょうと満足気に頷く洋一。

 「ところでここの持ち主はどういう方なのですか?」

 「うーん、僕が30歳に成った時、前世を思い出したとは違う何かが流れ込んで来た感じだね。偶々その条件に僕が合ったかな。

 そんで家主はこの世界では超有名人、大賢者オーリって言うんだ。その人の知識と力が僕に移ったか譲渡された感じだね。

 という事でこの家全てが僕の持ち物なんだってさ。良い物見つけたら好きなだけ使っていいよ。」

 ヒマリの眼は輝いていた。キラキラビームも出来る気がしている。こう言う話しが大好物なのだ推しのハマり具合なのだ。だからゴーグル外せ!

 「もうゴーグルとフェイスマスク外したら君の可愛い顔が見られ無くて僕は寂しいよ。」

 ヘタレでDTの洋一さんがこんな事言えるはずが無い賢者とミックスした影響かしら?知らんけど。

 洋一は大胆な行動は出来ないと踏んでいるヒマリ。まぁ正解です。

 「そうかしら、なら外すわ。」

 やっと外したヒマリを見て洋一は即目を逸らす。ヒマリさん綺麗過ぎるやろ!きょどり始めた。

 「さっさぁ掃除を始めましょう!」

 「ハ~イ。」

 若干顔が赤い洋一は家の奥に進んで行った。

 「私も始めるか~。」

ヒマリも反対側の奥の行く。おっほほほ~!楽チン楽チン。次々と掃除を進める。

 おっこれはマジックバッグじゃね。ヒマリの眼が光る窓側の椅子に手を出して入れと念じる。スポッと消えた。椅子、出ろとまた念じる。ポスっと現れた。

 おおっ!さすいせ!オーリさん大事に使わせて頂きます。早速と腰のベルトに取り付けるヒマリさん誇らし気である。

 次々と掃除を終わらせ隣の部屋に入る。ここはオーリさんの寝室のようだ。

 ニチェらと口角を上げるヒマリさん狩る気満々だ。

 「ふふふ賢者さんのエロ本ってどんなのかしら?楽しみだわ。」

 どの世界でもエロ本はベットのと決めつけている。部屋を見渡す目は鋭いふっと当たりを付けた。

 やはりベットだ下を覗き込んだりマットを捲ったりベットを逆さまにしたりする。さすが賢者オーリ一筋縄では行きませんね。今度はマットを剥がす。

 「ベッドの骨組みが怪しいですね。」

 コンコンと叩いていると微かに違う音がする。中を開けようとするが上手くいかない。

  あっ!何かを思い出したヒマリ、ニヤリと笑う怪しい場所に手をかざし。

 「お宝収納!」

 スポッと何が入った気がした。

 「いでよ!お宝!」

 期待に満ちた声が響くポスっと何かが現れた。2個のソフトボール位の玉だった。2個の玉は埃に塗れていた密閉された空間の埃は掃除グッズでは集められないのか?

 埃を払い玉をマジマジと見る中心に小さな光の塊がありそこから外周に向かって小さな稲妻が沢山放出している。プラズマの実験みたいだ。

 かざして見ていたせいで埃が舞っていた。

 「クシュン!パリン!あっ!え~っ!」

 キャーーーっ!!ヒマリの身体が輝き辺り一面真っ白に光る。

 悲鳴を聞いた洋一は慌てて駆け出した。

 「ヒマリ!どうした!大丈夫かっ!」
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