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木村洋一という人間

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 テーブルにコンビニで買ってきたプレミアムなスィーツを並べる。色々な種類を取り分けると小さ目の丸テーブルが一杯なった。

 小皿とスプーンや小さなフォークを渡し飲み物のオーダーを取るヒマリはミルクティー僕はカフェオレを用意する。

 赤い上下のジャージに身を包みファスナーを目っ一杯上げたヒマリは僕の向かい側に座ると一口ミルクティーを飲む、ほっとした表情で美味しいと言った。

 スィーツのパッケージから少しずつ味を確認して次から次へと食べて行く、こいつ全部制覇する気だ。時折、マジ!美味しい!と頬を手で押さえ身悶えている。幸せそうで何よりだ。

 「さぁて始めましょうか?先ずはどうして、あそこに僕は居たか?それはヒマリが連れ込まれていた処を見たからです。」

 ヒマリは眼を見開いた。それなら何故直ぐにでも私を助けないのよっ!眼を細め僕を睨みつけてきた。手元のスィーツは実食中だ。

 「あのクソ共は平気で嘘をつく、ちゃんとした証拠がないと逃げられ同じ事を繰り返す馬鹿にはキッチリ躾けて二度と人様に迷惑を掛けないようにしないと行けない。」

 ヒマリは口を動かしながら、そうだそうだと頷く、腹減ってるのか?午後の3時半だから腹減ってるんだろなぁ。

 「確証を掴む為少し様子を見ていたんだ。真剣に観てたら見入っちゃって出るのが遅れた。すまん。」

 洋一はヒマリに頭を下げた。本当は少し興奮していたんだ。リアルJKだぜ!屈辱物だぜ!自分が汚い大人だという再確認出来て良かった、良かった……クソッ!

 「透明になってずっと横に居たよ。すぐに動けるようにね。君を守っていたんだ。」

 その割には押さえ付けられ、顔を舐められ、シャツを破かれた。酷い事されていたのにこの人は動かなかったの?はっ思い出したこの人性癖、J Kと人妻だったよね。眼福、眼福って観ていたんだろう……魔法使いだしヒマリは洋一の顔をじっと見て深い溜め息を吐く。

 その事を察知した洋一は両手をテーブルに置き頭を下げた。

 「ごめんなさい!すぐに助けなくて悪かった!すみませんでした!」

 洋一は何故魔法使いに成ったのか語り始める。長くなりそうなのでミルクティーのお代わりをお願いしたヒマリ。

 洋一は生立ちから話し始めた。洋一の両親は彼が小3の時に事故で亡くなった。

 その後祖母と暮らし始めた。学校では両親が亡くなって暫く塞ぎ込んでいた。人と関わるのが面倒に成っていた。

 その頃ちょっとした切っ掛けで虐められた。速攻で祖母が学校に怒鳴り込み虐め自体は収まったがその時から全てが、どうでも良く成った。

 中学時パソコンにハマった。ネットも充実して来て携帯電話も使える様になってきた。

 長いまだ続くのか?お腹も膨れて来たし眠くなってきた。ヒマリはミルクティーを一口飲み徐に立ち上がった

 「お花摘みに行ってきまーす。」

 

 
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