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ネトゲ廃人がなぜニンニクを食わされたか(現実世界パート)
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山藤がニンニクを食わされたのは、こっちの時間でいったら次の日の夕方のことだった。
開き直って腹をくくったとはいえ、シャント・コウ……山藤のことを心配していないわけではなかった。よく眠れないまま朝を迎えた俺は、大雪で30分も遅れてきたバスに悠々と乗り込んだ。
高校のある街中のバスターミナルで延着証明を取り、1時間目が始まってから教室に入って来た俺を見とがめる者はいなかった。綾見沙羅が俺に向かって可愛く片目を閉じてみせたが、知らん顔をする。
俺の望んだ、平凡で平穏な日常の究極がそこにあったからだ。
授業が終わると、沙羅は俺の席まで近寄ってきた。
「ねえ、何で夕べは何にもしなかったの?」
知らない人が聞いたら誤解する。
俺は周囲の無反応を確認してから、沙羅の顔も見ないで囁いた。
「声が大きい」
「誰も聞いてないわ」
そう言うなり、俺の目の前に電源の入ったスマホを突き出す。画面の中では、闇の中でも何が起こっているか分かるよう画像処理された汚い馬小屋の中に、手足を縄で縛られたシャント・コウ……山藤が横たわっているのが見える。
俺が一晩何もできなかったから、こいつはこういう目に遭っているのだ。
「電源切れ。お前も没収されるぞ」
沙羅はふふ、と笑って俺の肩を叩いた。
「そうなったら八十島君のターンよ」
「ターン?」
逆光の中で、沙羅のすらりとした背中から返事が聞こえた。
「私のターンはもう終わったから」
放課後、担任からスマホを返してもらってからバス停に立っていると、目の前に沙羅が立ちはだかった。
「ちょっと八十島君」
スマホの画面が視界を遮った。
異世界のほうは朝になったらしい。山藤が転生したシャント・コウの手足は縄で縛られたままだ。馬小屋を改造した木の檻に閉じ込められ、たぶん馬糞にまみれて転がっている。
続いて、ステータスが表示される。
生命力…1
精神力…1
身体…3
賢さ…5
頑丈さ…3
身軽さ…2
格好よさ…1
辛抱強さ…1
階級…何者でもない
……これ以上やったら死ぬんじゃないか、本当に。
転校直後とはいえ、同級生ひとりを恐ろしい運命に追いやった美しい女子生徒の顔を、俺はまじまじと見つめた。
その綾見沙羅が、屈託のない微笑を返してくる。
「どうかした?」
その背後をターミナル行きのバスが通り過ぎていった。
「あああああ!」
誰もいないバス停に響きわたる俺の絶叫は、遠ざかっていくエンジン音と共に消えていった。
肩をぽん、と叩いた沙羅は、呆然としている俺を慰めたつもりだったのだろう。歩きだすなり、誘いの言葉をかけてきた。
「家まで送ってくれない?」
冷たい風が吹き上げる川沿いの道での冬の夕方は、陽が沈む前の淡い光に満ちている。
肩をすくめた紺色のコートの背中では、複雑に編み込んだ髪の房が揺れている。その正面では、沙羅が高い襟を寒そうに掻き寄せていることだろう。
「並んで歩いてくれなくちゃ」
高校から町中のバスターミナルまでは、歩いて20分はかかる。だが、わざわざ次のバスを待つよりは早い。たまたま沙羅の家が、その通り道にあったというだけのことだ。
沙羅はちらりと振り向いた。
「スマホ見ながらじゃないと」
つきつけられた画面を眺めてみると、さっきの牢の中でシャント・コウが柵の向こうの男たちと罵り合っていた。
《出せ! この縄ほどけ!》
汚い床に転がったまま喚き散らすシャントの言葉が、吹き出しに現れる。
柵の外で男のひとりが何を怒鳴っているのかも、色違いの吹き出しで分かった。
《やかましい! 朝メシやらねえぞ!》
《ほどけ! ほどけ! 助けてくれ!》
全く会話が成り立っていない……そこで、ふと気づいて沙羅に尋ねてみた。
「何語でしゃべってるんだ?」
「さあ……」
沙羅は答えられないようだった。急に俺の腕が、横から肘でつつかれた。
「何だよ」
いけないと思いながらも邪険に聞くと、沙羅は急に俺の前を横切った。その先には、神社の石鳥居がある。
何百年も前に植えられたらしい杉の大木に囲まれた境内には、屋根には雪の積もらせた拝殿がある。その前で追いすがると、沙羅は苦笑しながら自分のスマホ画面を指差した。
「なんとかしてあげたら?」
俺はスマホを取りだして、電源を入れた。アプリを起動してみると、シャント・コウこと山藤が、手足を縛られたまま胸倉をつかまれて、頭やら腹やらを散々に殴られている。
無抵抗の者に一方的な暴力をふるうヤツへの怒りと共に、どうしていいか分からない狼狽で、頭が一瞬だけ真っ白になった。俺は指先ひとつの動きに、しばしのためらいを覚えていた。
沙羅が苛立たしげに急かす。
「モブキャラを動かすの!」
慌てて、何人かの男たちから1人を選ぶ。小さな逆三角錐のマーカーを頭上でくるくる回す男を、牢の中へとドラッグする。
シャントを殴る手を止めた男が、俺の動かすモブを睨んだ。
《何だよ!》
返答するコマンドはない。俺はモブの腕をタップして、二人を引き離す。突き飛ばされた形になったシャントはふらふらと、部屋の隅に積まれた藁クズに倒れ込んだ。
「よくできました」
俺はなおもモブを動かす。シャントに近づいて助け上げようとすると、馬小屋の戸が突然開いた。牢の外にいた男のうち、1人が馬小屋から出て様子を見に行った。
《荷車が来たぞ!》
戸の外から吹き出しが出ると、シャントは襟首を掴まれたまま馬小屋の外へと引きずられていった。
俺が安堵の息をつくと、拝殿の前に佇んでいた沙羅がしずしずと歩み寄ってきて、畏まった口調で告げた。
「イエローカード」
みー、と突然おどけてホイッスルを真似てみせるのを、俺は遮った。
「話しかけてないぞ」
だが、沙羅が非難したポイントはそこではなかった。
「モブがメイン張ってどうするのよ」
「じゃあ、どこまでがモブか教えてくれよ」
俺の真面目な問いに、沙羅は一言で答えた。
「メインキャラに関わらない者」
「あの殴った方の男は?」
殴るというのは、関わるということだ。
「その場面ではメインの一人ね」
「じゃあ、俺は?」
シャントを助けた時点で、俺も関わったことになる。
沙羅は、一言ひとこと句切るように説明した。
「その場面ではメインだから、他のモブを動かすの……さっきみたいに」
さっき……?
少しばかり戸惑ったが、思い当たることがあった。
「あの声か?」
「そう」
沙羅の得意げな顔は、「これがフェアプレーよ」と言わんばかりだ。
「私は私のモブで外に出て、やって来た荷車の前で手を振っただけ。それを見た他のモブが、馬小屋の中のモブを呼んだの。前の晩に、モブたちの会話を聞いてたから」
つまり、自分で拾った情報をもとに、モブを動かして万事丸く収めればいいのだ。
沙羅は俺のすぐ脇を通り過ぎて、神社の境内を出ていく。その後をついて行かざるを得ないのは、それこそ下僕になったようで情けない気がした。
再び川沿いの道を歩くと、やがて町の中心部へと向かう橋の前に出た。ここを渡れば、古い町家が軒を連ねる街並みを歩くことになる。
道なりに行けば、バスターミナルまで行くことができるが、橋のたもとに立った沙羅は俺に告げた。
「私ん家、こっちなんだけど」
「そうか」
俺はバスターミナルへと歩き出した。送ってくれないかとは言われたが、承諾した覚えはない。
「……分かった」
間を置いた割には楽しそうに返事をした沙羅は、橋を渡る途中で振り向いた。
「ニンニク!」
「……はあ?」
沙羅だけでなく、自分の声が大きいのにも気づいてうろたえた。周りを見渡したが、幸い、人はいない。慌てて橋の上まで駆け寄ると、沙羅は、用件を小声で囁く。
「馬小屋の外壁に、ニンニク吊るしといたの」
「……だから?」
人を呼びつけておいて、沙羅は話がよく見えない俺の疑問には何一つ答えず、橋の向こうへと駆け去ってしまった。
築30年くらいの古いバスターミナルで、俺はところどころ塗装の剥げたベンチに座ってスマホを出した。
夏の夕暮れに、手枷をはめられたシャントが、よく喋るモブに馬小屋へと引かれていくところだった。
《働かねえな、こいつ》
《この働きじゃ夕飯だって勿体ねえ》
どうやら、山藤は今夜、何も食わせてもらえないらしいと判断した俺は、最後にしゃべったモブをタップした。その腕を、馬小屋の壁へとドラッグする。そこには、ニンニクが一株干してあった。
モブのひとりが、俺の動きに反応した。
《じゃあ、それ食わしとけ》
なるほど……こういうことか。
沙羅の言ったことにようやく納得が行った俺は、スマホの画面を眺めてバスを待った。
ステータスを確認すると、「賢さ」は3、階級は相変わらず「何者でもない」他の数値は残らず「1」だった。
意識だけがなんとか働いている状態だったんだろう。
そんなわけで、俺が見ていないところで、山藤は夕食に生ニンニクを食わされる羽目になったのである。
開き直って腹をくくったとはいえ、シャント・コウ……山藤のことを心配していないわけではなかった。よく眠れないまま朝を迎えた俺は、大雪で30分も遅れてきたバスに悠々と乗り込んだ。
高校のある街中のバスターミナルで延着証明を取り、1時間目が始まってから教室に入って来た俺を見とがめる者はいなかった。綾見沙羅が俺に向かって可愛く片目を閉じてみせたが、知らん顔をする。
俺の望んだ、平凡で平穏な日常の究極がそこにあったからだ。
授業が終わると、沙羅は俺の席まで近寄ってきた。
「ねえ、何で夕べは何にもしなかったの?」
知らない人が聞いたら誤解する。
俺は周囲の無反応を確認してから、沙羅の顔も見ないで囁いた。
「声が大きい」
「誰も聞いてないわ」
そう言うなり、俺の目の前に電源の入ったスマホを突き出す。画面の中では、闇の中でも何が起こっているか分かるよう画像処理された汚い馬小屋の中に、手足を縄で縛られたシャント・コウ……山藤が横たわっているのが見える。
俺が一晩何もできなかったから、こいつはこういう目に遭っているのだ。
「電源切れ。お前も没収されるぞ」
沙羅はふふ、と笑って俺の肩を叩いた。
「そうなったら八十島君のターンよ」
「ターン?」
逆光の中で、沙羅のすらりとした背中から返事が聞こえた。
「私のターンはもう終わったから」
放課後、担任からスマホを返してもらってからバス停に立っていると、目の前に沙羅が立ちはだかった。
「ちょっと八十島君」
スマホの画面が視界を遮った。
異世界のほうは朝になったらしい。山藤が転生したシャント・コウの手足は縄で縛られたままだ。馬小屋を改造した木の檻に閉じ込められ、たぶん馬糞にまみれて転がっている。
続いて、ステータスが表示される。
生命力…1
精神力…1
身体…3
賢さ…5
頑丈さ…3
身軽さ…2
格好よさ…1
辛抱強さ…1
階級…何者でもない
……これ以上やったら死ぬんじゃないか、本当に。
転校直後とはいえ、同級生ひとりを恐ろしい運命に追いやった美しい女子生徒の顔を、俺はまじまじと見つめた。
その綾見沙羅が、屈託のない微笑を返してくる。
「どうかした?」
その背後をターミナル行きのバスが通り過ぎていった。
「あああああ!」
誰もいないバス停に響きわたる俺の絶叫は、遠ざかっていくエンジン音と共に消えていった。
肩をぽん、と叩いた沙羅は、呆然としている俺を慰めたつもりだったのだろう。歩きだすなり、誘いの言葉をかけてきた。
「家まで送ってくれない?」
冷たい風が吹き上げる川沿いの道での冬の夕方は、陽が沈む前の淡い光に満ちている。
肩をすくめた紺色のコートの背中では、複雑に編み込んだ髪の房が揺れている。その正面では、沙羅が高い襟を寒そうに掻き寄せていることだろう。
「並んで歩いてくれなくちゃ」
高校から町中のバスターミナルまでは、歩いて20分はかかる。だが、わざわざ次のバスを待つよりは早い。たまたま沙羅の家が、その通り道にあったというだけのことだ。
沙羅はちらりと振り向いた。
「スマホ見ながらじゃないと」
つきつけられた画面を眺めてみると、さっきの牢の中でシャント・コウが柵の向こうの男たちと罵り合っていた。
《出せ! この縄ほどけ!》
汚い床に転がったまま喚き散らすシャントの言葉が、吹き出しに現れる。
柵の外で男のひとりが何を怒鳴っているのかも、色違いの吹き出しで分かった。
《やかましい! 朝メシやらねえぞ!》
《ほどけ! ほどけ! 助けてくれ!》
全く会話が成り立っていない……そこで、ふと気づいて沙羅に尋ねてみた。
「何語でしゃべってるんだ?」
「さあ……」
沙羅は答えられないようだった。急に俺の腕が、横から肘でつつかれた。
「何だよ」
いけないと思いながらも邪険に聞くと、沙羅は急に俺の前を横切った。その先には、神社の石鳥居がある。
何百年も前に植えられたらしい杉の大木に囲まれた境内には、屋根には雪の積もらせた拝殿がある。その前で追いすがると、沙羅は苦笑しながら自分のスマホ画面を指差した。
「なんとかしてあげたら?」
俺はスマホを取りだして、電源を入れた。アプリを起動してみると、シャント・コウこと山藤が、手足を縛られたまま胸倉をつかまれて、頭やら腹やらを散々に殴られている。
無抵抗の者に一方的な暴力をふるうヤツへの怒りと共に、どうしていいか分からない狼狽で、頭が一瞬だけ真っ白になった。俺は指先ひとつの動きに、しばしのためらいを覚えていた。
沙羅が苛立たしげに急かす。
「モブキャラを動かすの!」
慌てて、何人かの男たちから1人を選ぶ。小さな逆三角錐のマーカーを頭上でくるくる回す男を、牢の中へとドラッグする。
シャントを殴る手を止めた男が、俺の動かすモブを睨んだ。
《何だよ!》
返答するコマンドはない。俺はモブの腕をタップして、二人を引き離す。突き飛ばされた形になったシャントはふらふらと、部屋の隅に積まれた藁クズに倒れ込んだ。
「よくできました」
俺はなおもモブを動かす。シャントに近づいて助け上げようとすると、馬小屋の戸が突然開いた。牢の外にいた男のうち、1人が馬小屋から出て様子を見に行った。
《荷車が来たぞ!》
戸の外から吹き出しが出ると、シャントは襟首を掴まれたまま馬小屋の外へと引きずられていった。
俺が安堵の息をつくと、拝殿の前に佇んでいた沙羅がしずしずと歩み寄ってきて、畏まった口調で告げた。
「イエローカード」
みー、と突然おどけてホイッスルを真似てみせるのを、俺は遮った。
「話しかけてないぞ」
だが、沙羅が非難したポイントはそこではなかった。
「モブがメイン張ってどうするのよ」
「じゃあ、どこまでがモブか教えてくれよ」
俺の真面目な問いに、沙羅は一言で答えた。
「メインキャラに関わらない者」
「あの殴った方の男は?」
殴るというのは、関わるということだ。
「その場面ではメインの一人ね」
「じゃあ、俺は?」
シャントを助けた時点で、俺も関わったことになる。
沙羅は、一言ひとこと句切るように説明した。
「その場面ではメインだから、他のモブを動かすの……さっきみたいに」
さっき……?
少しばかり戸惑ったが、思い当たることがあった。
「あの声か?」
「そう」
沙羅の得意げな顔は、「これがフェアプレーよ」と言わんばかりだ。
「私は私のモブで外に出て、やって来た荷車の前で手を振っただけ。それを見た他のモブが、馬小屋の中のモブを呼んだの。前の晩に、モブたちの会話を聞いてたから」
つまり、自分で拾った情報をもとに、モブを動かして万事丸く収めればいいのだ。
沙羅は俺のすぐ脇を通り過ぎて、神社の境内を出ていく。その後をついて行かざるを得ないのは、それこそ下僕になったようで情けない気がした。
再び川沿いの道を歩くと、やがて町の中心部へと向かう橋の前に出た。ここを渡れば、古い町家が軒を連ねる街並みを歩くことになる。
道なりに行けば、バスターミナルまで行くことができるが、橋のたもとに立った沙羅は俺に告げた。
「私ん家、こっちなんだけど」
「そうか」
俺はバスターミナルへと歩き出した。送ってくれないかとは言われたが、承諾した覚えはない。
「……分かった」
間を置いた割には楽しそうに返事をした沙羅は、橋を渡る途中で振り向いた。
「ニンニク!」
「……はあ?」
沙羅だけでなく、自分の声が大きいのにも気づいてうろたえた。周りを見渡したが、幸い、人はいない。慌てて橋の上まで駆け寄ると、沙羅は、用件を小声で囁く。
「馬小屋の外壁に、ニンニク吊るしといたの」
「……だから?」
人を呼びつけておいて、沙羅は話がよく見えない俺の疑問には何一つ答えず、橋の向こうへと駆け去ってしまった。
築30年くらいの古いバスターミナルで、俺はところどころ塗装の剥げたベンチに座ってスマホを出した。
夏の夕暮れに、手枷をはめられたシャントが、よく喋るモブに馬小屋へと引かれていくところだった。
《働かねえな、こいつ》
《この働きじゃ夕飯だって勿体ねえ》
どうやら、山藤は今夜、何も食わせてもらえないらしいと判断した俺は、最後にしゃべったモブをタップした。その腕を、馬小屋の壁へとドラッグする。そこには、ニンニクが一株干してあった。
モブのひとりが、俺の動きに反応した。
《じゃあ、それ食わしとけ》
なるほど……こういうことか。
沙羅の言ったことにようやく納得が行った俺は、スマホの画面を眺めてバスを待った。
ステータスを確認すると、「賢さ」は3、階級は相変わらず「何者でもない」他の数値は残らず「1」だった。
意識だけがなんとか働いている状態だったんだろう。
そんなわけで、俺が見ていないところで、山藤は夕食に生ニンニクを食わされる羽目になったのである。
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