22 / 33
炎の髪の少女
しおりを挟む
日高く睡《ねむ》り足りて猶《な》ほ起くるに慵《ものう》し……(白楽天)
「またあなたを助けることになるなんて」
冷たい水の中にいたのが夢のような温かさの中でもっとぬくぬくしていたかったのだが、カリアの声だと気付いて目が覚めた。
「ここは……?」
答えがなくても背中にあるシーツの感触で、麦わらを分厚く敷き詰めて作ったベッドの上に寝かされているのが分かった。
ジョセフの偃月刀を逃れるために、橋の上から一か八か、激しい水の流れに飛び込んだけど、僕はその賭けに勝ったのだ。
「助かった……」
ということは、カリアは「夢の通い路」を開いてくれたのだ。
なんだか瞼の裏側がジンと熱くなった。
「ありがとう」
他にもっと伝えたい思いはあったけど、ようやくのことで口にできたのは、それけだった。
それだけに、カリアがどんな目で僕を見ているのかと思うと、胸がドキドキして天井を見つめているしかなくなった。
しばらく沈黙が続いた。
聞こえるのは、かまどで薪が燃える音と、水車が回る音だけだった。
わずかに傾いだ扉から、夕暮れの光が洩れている。
そこが壊れている理由には、心当たりがあった。
つまり、僕はカリアの水車小屋に戻ってくることができたのだ。
頭を横に向けて彼女の様子をうかがってみると、なぜかシーツで全身を隠している。
そっぽを向いた顔が心なしか赤いのに気づいて、自分の身体を見てみると、やはり裸だった。
僕はうろたえた。
初めて会ったとき、僕を抱き上げたカリアの身体の感触を思い出す。
胸はそんなにないけど、温かくて、柔らかい感触は覚えている。
頭の中を、ものすごい勢いでいろんなことが駆け巡った。
……え? これ、もしかして冷え切った体を一糸まとわぬ身体で温めてもらったって奴? どうする? どうする? どうする! 僕、まだ彼女もいないのに、え? これって、もしかして!
落ち着かなくてはいけなかった。
僕は男だからだ。
12世紀はどうか知らないけど、少なくとも21世紀の日本ではこういうとき、男がしっかりリードするものらしい。
そこで、まずは精一杯低い声で答える。
「これも運命さ」
我ながら渋い、と合格点をつけた。
何があったかははっきりわからないけど、この雰囲気からすると、たぶんそういうことだ。
男なら、ちゃんと責任を取るべきだ。
そりゃ、何かしたわけじゃないけど、女の子にここまでさせたのだから、それなりに毅然とした態度を取らなくてはならない。
12世紀の今、十字軍と戦っているイスラム側の王、サラディンことサラーフ・ウッディーンのように。
彼は無辜の民を兵士が殺害した責任を取って素裸で砂漠を放浪し、神《フ・アッラー》の裁きを仰いだという。
僕もまた、カリアの言葉を待つため、再び天井を見つめて横になった。どんな言葉が返ってこようと、正面から受け止めるつもりだった。
思いっきり強がるかもしれない。僕の助けなどいらないというかもしれない。
もしかすると、逆に弱音を吐くかもしれない。どうあがいてもジョセフに勝つことはできないし、殺されるに決まっていると諦めるかもしれない。
いや、そう思えばむしろ、僕にすがるかもしれない。このアトランティスで、彼女の味方となってジョセフに抵抗しようとしているのは、僕ひとりなのだ。
そんな期待は、思い上がりかもしれない。瀕死の僕を見かねて身体を重ねはしたけど、それ自体が心の傷となったかもしれないのだ。そうでなくても、生理的に拒絶されてしまったら、全ての希望は失われる。
それでもいい。カリアが僕のために、素肌を許してくれたというだけで、僕は独りでも再びジョセフと戦える。
だが、どこまで思いつめても、カリアの反応は冷ややかだった。
「もう放っておいてほしいわ」
確かに、そう言われても仕方のない経緯が、僕と彼女の間にはある。そもそもジョセフに目をつけられたのは、僕の命を助けたからだ。
それを思うと、自嘲混じりにつぶやかないではいられなかった。
「そうだよな……まだ昨日のことなんだよな、あれ」
嫌われているんじゃないかとあれこれ思い悩む以前に、カリアの安全を考えたら、二度と会うべきではなかったのだ。
彼女が最後に言い残した通り。
「だけど……だけどさ、カリア」
僕は、毛布を掻き寄せて身体を隠す赤毛の少女を見つめた。
カリアも、ぼくをじっと見つめ返す。
「僕たち、また巡り合ったんだよ……たった1日で」
彼女は、「もう会う事もない」と僕に言った。それなのに、今、目の前にいる。
「これも、運命だと思うんだ」
キザな言い方だという気はしたけど、他にはもっといやらしい言い方しかなかったのだ。
チャンス……僕の立場で裏返せば、これが最後の手段だった。
結界を解き、ザグルーが操るイギリスのジョン王の艦隊をアトランティスに呼び寄せ、ジョセフの「白旗隊」を壊滅させるのは、今を措いて他にはない。
確かに、カリアが「結界の少女」だなどというウマい話はそうそうあるものではないだろう。だが今だけは、彼女がいれば僕でも歴史を動かすことができる条件が整っている。
僕は、力をこめて彼女に説いた。
「闘おう。逃げてばかりじゃいずれ追い詰められる」
これは半分、本音だった。
もう半分は……いいところを見せたかった。いつまでも、カリアに助けてもらうばかりでは男として情けない。
12世紀の今、十字軍を率いているイギリスの国王リチャード1世は、その勇敢さから後世、「獅子心王《ライオンハーティド》」と呼ばれた。
そこまでは及ばなくとも、僕も僕なりの「獅子の心」の下に戦いたかった。
カリアを守って。
しかし、その相手は僕たちの根本的な弱点を突いてきた。
「どうやって? あいつらに魔法は効かないのよ」
ジョセフが僕を追って再びこの小屋へとやってくるのは、時間の問題だった。発見されたら、もう逃げ場がない。
いますぐにでも結界を解きたいところだが、カリアひとりにそれを頼むことはできなかった。ジョセフの言ったことが本当なら、その反動でエネルギーの奔流が彼女を焼き尽くすだろう。
それでも、僕は勝算を示さなければならない。
「あるよ……勝つ方法は」
「いったい、どんな!」
口にしていいものかどうか、迷った。
定期的に来ては去っていく水平線の向こうで、監視の船は現れたり消えたりする。
チャンスは、それがやってきたときだ。
まず、ジョセフのもとに集う魔法使いが少ないうちに結界を解けば、ジョンが動く。ひとりでは死んでしまうが、多くの魔法使いが手を貸してくれれば、起こり得ないことではなかった。。
そうなれば、異父兄のフランスのフィリップ2世が呼応して、アトランティスを取りに動く。
弟とフランス王に組まれては、いやでもリチャードは十字軍遠征を止めて戻らざるを得ない。
そうなれば、フランスは背後からリチャードの攻撃を受けることになる。フランスの半分を支配しているのは母親のアリエノールだから、あっという間に侵入されてしまう。
そうなればアリエノールは思う存分、フィリップ2世に揺さぶりをかけられる。後ろ盾の足元がぐらついて、根性なしのジョンはすぐに母親へと寝返ることになる。
これが、「魔法史A」で予習した「第2次アトランティス戦争」の全貌だった。
こうなるという未来を告げれば、カリアを説得できる。
僕は肚を決めた。
現代へ帰れなくてもいい。二度も命を助けてくれたカリアを守るのは、僕だ。だから、ザグルーのかけたギアスを敢えて破ろう。
「実はカリア、僕……」
「来ないで!」
ベッドから降りようとすると、カリアが、しゃがみ込んだまま金切り声をあげて、シーツで覆われた背中を向けた。
結構、胸に突き刺さる声だった。
そこまで嫌われていたのかと内心落ち込んでいると、どこにあったのか、裾の長い衣と灰色のマントが頭上から降ってきた。
「これ……」
いかにも魔法使い、という服だった。
忘れていた。
ザグルーのときもそうだったが、「夢の通い路」で運ばれた先には、裸で放り出されるのだ。
カリアはいささか早口に、そして不愛想に言った。
「父さんの服。使っていいわ。」
そう言われると、かえって困る。
「そんな大事なもの……」
「来ないでって言ってるでしょう!」
そう怒鳴られて、歩み寄ろうとしたぼくの足が止まった。
カリアに嫌われるどころか、憎まれて当然なのだ。
ザグルーの手下で、ジョセフに寝返って、こそこそ逃げ帰ってきた上に、カリアに二度も助けられている。
やっぱり、僕は出ていくべきなのだ。
考えてみれば、結界が解けなくてもどうということはない。
ここで暮らせばいいのだ。
面倒くさい両親もいなければ、学校も試合もない。
だが、僕はカリアの力を借りてでも結界を解かなければならない、もうひとつの理由があった。
「またあなたを助けることになるなんて」
冷たい水の中にいたのが夢のような温かさの中でもっとぬくぬくしていたかったのだが、カリアの声だと気付いて目が覚めた。
「ここは……?」
答えがなくても背中にあるシーツの感触で、麦わらを分厚く敷き詰めて作ったベッドの上に寝かされているのが分かった。
ジョセフの偃月刀を逃れるために、橋の上から一か八か、激しい水の流れに飛び込んだけど、僕はその賭けに勝ったのだ。
「助かった……」
ということは、カリアは「夢の通い路」を開いてくれたのだ。
なんだか瞼の裏側がジンと熱くなった。
「ありがとう」
他にもっと伝えたい思いはあったけど、ようやくのことで口にできたのは、それけだった。
それだけに、カリアがどんな目で僕を見ているのかと思うと、胸がドキドキして天井を見つめているしかなくなった。
しばらく沈黙が続いた。
聞こえるのは、かまどで薪が燃える音と、水車が回る音だけだった。
わずかに傾いだ扉から、夕暮れの光が洩れている。
そこが壊れている理由には、心当たりがあった。
つまり、僕はカリアの水車小屋に戻ってくることができたのだ。
頭を横に向けて彼女の様子をうかがってみると、なぜかシーツで全身を隠している。
そっぽを向いた顔が心なしか赤いのに気づいて、自分の身体を見てみると、やはり裸だった。
僕はうろたえた。
初めて会ったとき、僕を抱き上げたカリアの身体の感触を思い出す。
胸はそんなにないけど、温かくて、柔らかい感触は覚えている。
頭の中を、ものすごい勢いでいろんなことが駆け巡った。
……え? これ、もしかして冷え切った体を一糸まとわぬ身体で温めてもらったって奴? どうする? どうする? どうする! 僕、まだ彼女もいないのに、え? これって、もしかして!
落ち着かなくてはいけなかった。
僕は男だからだ。
12世紀はどうか知らないけど、少なくとも21世紀の日本ではこういうとき、男がしっかりリードするものらしい。
そこで、まずは精一杯低い声で答える。
「これも運命さ」
我ながら渋い、と合格点をつけた。
何があったかははっきりわからないけど、この雰囲気からすると、たぶんそういうことだ。
男なら、ちゃんと責任を取るべきだ。
そりゃ、何かしたわけじゃないけど、女の子にここまでさせたのだから、それなりに毅然とした態度を取らなくてはならない。
12世紀の今、十字軍と戦っているイスラム側の王、サラディンことサラーフ・ウッディーンのように。
彼は無辜の民を兵士が殺害した責任を取って素裸で砂漠を放浪し、神《フ・アッラー》の裁きを仰いだという。
僕もまた、カリアの言葉を待つため、再び天井を見つめて横になった。どんな言葉が返ってこようと、正面から受け止めるつもりだった。
思いっきり強がるかもしれない。僕の助けなどいらないというかもしれない。
もしかすると、逆に弱音を吐くかもしれない。どうあがいてもジョセフに勝つことはできないし、殺されるに決まっていると諦めるかもしれない。
いや、そう思えばむしろ、僕にすがるかもしれない。このアトランティスで、彼女の味方となってジョセフに抵抗しようとしているのは、僕ひとりなのだ。
そんな期待は、思い上がりかもしれない。瀕死の僕を見かねて身体を重ねはしたけど、それ自体が心の傷となったかもしれないのだ。そうでなくても、生理的に拒絶されてしまったら、全ての希望は失われる。
それでもいい。カリアが僕のために、素肌を許してくれたというだけで、僕は独りでも再びジョセフと戦える。
だが、どこまで思いつめても、カリアの反応は冷ややかだった。
「もう放っておいてほしいわ」
確かに、そう言われても仕方のない経緯が、僕と彼女の間にはある。そもそもジョセフに目をつけられたのは、僕の命を助けたからだ。
それを思うと、自嘲混じりにつぶやかないではいられなかった。
「そうだよな……まだ昨日のことなんだよな、あれ」
嫌われているんじゃないかとあれこれ思い悩む以前に、カリアの安全を考えたら、二度と会うべきではなかったのだ。
彼女が最後に言い残した通り。
「だけど……だけどさ、カリア」
僕は、毛布を掻き寄せて身体を隠す赤毛の少女を見つめた。
カリアも、ぼくをじっと見つめ返す。
「僕たち、また巡り合ったんだよ……たった1日で」
彼女は、「もう会う事もない」と僕に言った。それなのに、今、目の前にいる。
「これも、運命だと思うんだ」
キザな言い方だという気はしたけど、他にはもっといやらしい言い方しかなかったのだ。
チャンス……僕の立場で裏返せば、これが最後の手段だった。
結界を解き、ザグルーが操るイギリスのジョン王の艦隊をアトランティスに呼び寄せ、ジョセフの「白旗隊」を壊滅させるのは、今を措いて他にはない。
確かに、カリアが「結界の少女」だなどというウマい話はそうそうあるものではないだろう。だが今だけは、彼女がいれば僕でも歴史を動かすことができる条件が整っている。
僕は、力をこめて彼女に説いた。
「闘おう。逃げてばかりじゃいずれ追い詰められる」
これは半分、本音だった。
もう半分は……いいところを見せたかった。いつまでも、カリアに助けてもらうばかりでは男として情けない。
12世紀の今、十字軍を率いているイギリスの国王リチャード1世は、その勇敢さから後世、「獅子心王《ライオンハーティド》」と呼ばれた。
そこまでは及ばなくとも、僕も僕なりの「獅子の心」の下に戦いたかった。
カリアを守って。
しかし、その相手は僕たちの根本的な弱点を突いてきた。
「どうやって? あいつらに魔法は効かないのよ」
ジョセフが僕を追って再びこの小屋へとやってくるのは、時間の問題だった。発見されたら、もう逃げ場がない。
いますぐにでも結界を解きたいところだが、カリアひとりにそれを頼むことはできなかった。ジョセフの言ったことが本当なら、その反動でエネルギーの奔流が彼女を焼き尽くすだろう。
それでも、僕は勝算を示さなければならない。
「あるよ……勝つ方法は」
「いったい、どんな!」
口にしていいものかどうか、迷った。
定期的に来ては去っていく水平線の向こうで、監視の船は現れたり消えたりする。
チャンスは、それがやってきたときだ。
まず、ジョセフのもとに集う魔法使いが少ないうちに結界を解けば、ジョンが動く。ひとりでは死んでしまうが、多くの魔法使いが手を貸してくれれば、起こり得ないことではなかった。。
そうなれば、異父兄のフランスのフィリップ2世が呼応して、アトランティスを取りに動く。
弟とフランス王に組まれては、いやでもリチャードは十字軍遠征を止めて戻らざるを得ない。
そうなれば、フランスは背後からリチャードの攻撃を受けることになる。フランスの半分を支配しているのは母親のアリエノールだから、あっという間に侵入されてしまう。
そうなればアリエノールは思う存分、フィリップ2世に揺さぶりをかけられる。後ろ盾の足元がぐらついて、根性なしのジョンはすぐに母親へと寝返ることになる。
これが、「魔法史A」で予習した「第2次アトランティス戦争」の全貌だった。
こうなるという未来を告げれば、カリアを説得できる。
僕は肚を決めた。
現代へ帰れなくてもいい。二度も命を助けてくれたカリアを守るのは、僕だ。だから、ザグルーのかけたギアスを敢えて破ろう。
「実はカリア、僕……」
「来ないで!」
ベッドから降りようとすると、カリアが、しゃがみ込んだまま金切り声をあげて、シーツで覆われた背中を向けた。
結構、胸に突き刺さる声だった。
そこまで嫌われていたのかと内心落ち込んでいると、どこにあったのか、裾の長い衣と灰色のマントが頭上から降ってきた。
「これ……」
いかにも魔法使い、という服だった。
忘れていた。
ザグルーのときもそうだったが、「夢の通い路」で運ばれた先には、裸で放り出されるのだ。
カリアはいささか早口に、そして不愛想に言った。
「父さんの服。使っていいわ。」
そう言われると、かえって困る。
「そんな大事なもの……」
「来ないでって言ってるでしょう!」
そう怒鳴られて、歩み寄ろうとしたぼくの足が止まった。
カリアに嫌われるどころか、憎まれて当然なのだ。
ザグルーの手下で、ジョセフに寝返って、こそこそ逃げ帰ってきた上に、カリアに二度も助けられている。
やっぱり、僕は出ていくべきなのだ。
考えてみれば、結界が解けなくてもどうということはない。
ここで暮らせばいいのだ。
面倒くさい両親もいなければ、学校も試合もない。
だが、僕はカリアの力を借りてでも結界を解かなければならない、もうひとつの理由があった。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる