7 / 38
闇に潜む獣人たち
しおりを挟む
完全に信用されたわけではない私は、ナイフ一本持つことも許されなかった。
フードを目深にかぶって、どこへ行くのか尋ねると、スラハヴァーは頭からかぶった分厚い麻布の奥から答えた。
「大通りの裏道……ならず者たちのたまり場だよ」
同行することになった2人の半人半獣の者どもたちも、マントやフードで顔や身体を隠している。
日の出前のまだ暗いうちに大通りを横切り、裏道に入ると、辺りがぼんやりと薄明るくなった。
こそこそとやってきた何者かが、裏道の片隅に毛氈を強いて座り込んだのをスラハヴァーが指差す。
「あれじゃないか?」
仲間が止めるのも聞かずに、のそのそと歩み寄ると、毛氈の上の男が、面倒臭そうに顔を上げた。
「見ない顔だな」
その眼差しの先にあるものを横目でちらと見やると、スラハヴァーが首をすくめていた。
「見ないでください」
甲羅の中に頭が引っ込むのを邪魔している角を、麻布で隠そうと必死になっていたのだ。
ひとりの半人半獣の者どもが、ドスの利いた声で凄んだ。
「見んじゃねえよ」
たちまち、男はすくみ上がる。
そこで、すかさず私は口を挟んだ。
「探しているものがあるんだが……表通りじゃ見かけないものでね」
男は立ち上がると毛氈をくるくると巻いて、ついてこいと言わんばかりに歩き出した。
私はワハシュたちに目配せして、その後についていく。
やがて、たどりついたのはどこかの路地の片隅だった。
何やら大きな荷物を背負った、小柄な男がこちらをじっと見つめている。
私たちが近づくと、背中に背負った荷物をほどいて、骨付き肉を差し出した。
「この肉、買ってくれねえか」
スラハヴァーが手を突き出すと、小男は肉を渡しただけで、代金も請求しない。
ただ、こう告げただけだ。
「食え」
スラハヴァーは喜んで貪り食うのを、何か毒でも仕込んであるのではないかと疑ったが、思い過ごしだったらしい。
だが、小男は怪訝そうにスラハヴァーを見つめていた。
「当たらねえのか?」
しまった、と思った。
この肉は、たぶん腐っていたのだ。
当たる、つまり腹を下せば、銃を商っていることの察しがつくという謎かけだったのだろう。
だが、スラハヴァーの胃袋は少しばかり丈夫すぎたらしい。
小男は跳ね起きるなり、後ずさった。
「人間じゃねえな」
懐から小さな笛を取り出して吹き鳴らすと、たちまち、あちこちの家に寝泊まりしていたらしい人相の悪い男たちが現れた。
手に手に持っているのは、大小さまざまの棒だ。
逃げようとした私たちは、あっという間に、狭い路地で行く手を塞がれてしまった。
「化物どもの来るところじゃねえ」
これが癇に障ったらしく、半人半獣の者どものひとりがフードをはねのけると、そこには目が金色に輝く山猫のような顔があった。
私は小声でなだめた。
「ここは逃げろ」
だが、山猫頭も頭に血が上っているようだった。
「舐めると痛い目見るって……」
その脅し文句が終わらないうちに、ならず者たちが叫んだ。
「こっちが見せてやらあ!」
山猫頭の男を殴りつけた棍棒を、他の半人半獣の者どもが狼の顎で噛み砕いた。
低い声でたしなめる。
「落ち着け、アレアッシュワティ」
そこへ銃の売人が、ナイフを抜いて斬りつけてきた。
狼の頭を持つ半人半獣の者どもが背中を刺されそうになったところで、そこへ飛び込んできたのはスラハヴァーだった。
「危ない、ヴィルッド!」」
亀の甲羅に当たったナイフの刃が折れたところで、私は声を限りに叫んだ。
「逃げろ!」
狼頭のヴィルッドがぼそりと言った。
「モハレジュに会わす顔がない」
私には理解できなかった。
こんな切羽詰まったときに……こんな目に遭ってまで?
山猫頭のアレアッシュワティが囁いた。
「お前こそ逃げろ……丸腰だからな」
確かに武器を渡してはもらえなかったが、それを理由に半人半獣の者どもたちを見捨てていくことはできなかった。
「頼んだのは私だ」
むしろ、原因は銃を手に入れるのに巻き込んだことにある。
アレアッシュワティが、山猫の顔にふさわしく、ふーっという唸り声をたてた。
「勝手にしろ」
それが聞こえたかのように、さっき棍棒を噛み砕かれたのが殴りかかってくる。
その拳を掴んで腕を捻ってやると、足をもつれさせて転がる。
テニーンに習った技だ。
一発張り倒したところで、ならず者たちの動きが止まる。
すかさず、半人半獣の者どもたちを促す。
「今のうちに!」
しかし、半人半獣の者どもたちは立ち去ろうとはしない。
狼頭のヴィルッドと山猫頭のアレアッシュワティは、共にけたたましい雄叫びを上げると、異口同音にわざとらしくつぶやいた。
「やりたくはねえが」
動きの鈍いスラハヴァーが悲鳴を上げる。
「もうダメだ……」
夜明け前の光にぼんやりと霞む路地の向こうから、整然と駆けつける者たちがあった。
小剣で武装した兵士たちだ。
アレアッシュワティが、人ごとのようにつぶやいた。
「銃を持ってはいないようだな……ありがたいことに」
言わんこっちゃない、と吐き捨てた私は、なおも逃げ道を探す。
もちろん、どの路地の入口も兵士たちに塞がれていた
その中のひとりが尋ねた。
「何者だ……何をしていた?」
半人半獣の者どもが兵士たちを路地で襲ったのは、昨日のことだ。
スラハヴァーが無駄な弁解をする。
「俺たちは、ただ……」
自分の身を守っただけだ、などという世迷言が通じるわけがない。
だが、そこで私は、さらに無駄な抵抗を試みた。
「私も、これを……」
拾い上げてみせたのは、売人の落としたナイフの刃だ。
だが、ならず者たちはしゃあしゃあと言い抜けようとする。
「折れてるんじゃあ話にならんな」
兵士が首を傾げたのは、私が半人半獣の者どもではなく人間だからだ。
「……お前は?」
「私は……」
そこで、服をはだけて見せたのは、さっき殴られたときの痣だった。
兵士が、困ったような顔でならず者に尋ねる。
「殴ったのか? 人を」
半人半獣の者どもを殴っても咎められないとしても、相手が人間ならば話は違うはずだ。
ならず者たちは、慌てて言い訳する。
「こいつは、こいつらの味方を」
兵士のひとりが私に尋ねた。
「味方なのか?」
ヴィルッドとアレアッシュワティは、私だけでも逃げろと言わんばかりに、揃ってそっぽを向いた。
スラハヴァーは、見捨てないでくれとでいうように私をじっと見つめている。
私は、そのどちらにも応じなかった。
それは、都合の悪いことへの沈黙と取られても仕方がない。
兵士は、腰の小剣に手をかけながら言った。
「それなら、まず」
おまえから、と続くところだろうが、その隙が私の狙いだった。
引き抜かれた小剣への注意が逸れたところで、それをすかさず奪い取る。
殺す気はない。
他の兵士たちから、いらぬ恨みを買って追い詰められてもつまらない
刃をこの兵士の喉元に突きつけてやるとあっさりと腰を抜かした。
だが、私たちもまた、抜き身の小剣に取り囲まれる。
兵士のひとりが言った。
「命は惜しくないな」
そこで襲い来る小剣を薙ぎ払えば、また他の小剣が迫る。
次から次へと斬りかかってくるのを、一瞬でまとめて薙ぎ払う。
迫り来る兵士の腕に食らいついて小剣を落とさせた後、ヴィルッドが狼の声で咆えた。
「きりがない!」
軽やかな動きで小剣をかいくぐって山猫爪を振るう、アレアッシュワティが応じた。
「殺ってしまおうか? ひとり残らず」
やろうと思えばできるのに、そうしなかったのは、たぶん、私と同じことを考えていたからだろう。
だが今は、仲間を失った兵士たちの恨みを買ってでも、血路を切り開かなければならない。
その決意を鈍らせたのは、夜明けの霧の中で静かに響き渡った声だった。
「やめたほうがいい」
長い髪と、しなやかな褐色の身体を持つ美しい少女が、どこからともなく姿を現した。
モハレジュだ。
兵士たちも小剣を持つ手を止めて、息を呑んでその肢体を見つめている。
だが、アレアッシュワティは聞かなかった。
「こいつら……俺たちを」
動けない兵士たちの喉元に向かって、鋭い爪を振るう。
しかし、それが当たることはなかった。
ヴィルッドが、その前に立ちはだかったからだ。
「やめろ……モハレジュがそう言うんなら」
腑抜けになった敵を前に、たちまち仲間割れが始まった。
ただし、スラハヴァーだけはいつもの調子だ。
「あの……兵隊さんたち? どうしたの?」
そんなことには構わずに、アレアッシュワティは長い爪を横に薙いだ。
「この小娘がどうしたって?」
当のモハレジュはというと、兵士たちと同じくらい、我を忘れてその場に立ち尽くしていた。
その服は横一文字に引き裂かれている。
露わになった褐色の薄い胸を腕で覆って隠したモハレジュは、目を大きく見開いて、膝から崩れ落ちた。
フードを目深にかぶって、どこへ行くのか尋ねると、スラハヴァーは頭からかぶった分厚い麻布の奥から答えた。
「大通りの裏道……ならず者たちのたまり場だよ」
同行することになった2人の半人半獣の者どもたちも、マントやフードで顔や身体を隠している。
日の出前のまだ暗いうちに大通りを横切り、裏道に入ると、辺りがぼんやりと薄明るくなった。
こそこそとやってきた何者かが、裏道の片隅に毛氈を強いて座り込んだのをスラハヴァーが指差す。
「あれじゃないか?」
仲間が止めるのも聞かずに、のそのそと歩み寄ると、毛氈の上の男が、面倒臭そうに顔を上げた。
「見ない顔だな」
その眼差しの先にあるものを横目でちらと見やると、スラハヴァーが首をすくめていた。
「見ないでください」
甲羅の中に頭が引っ込むのを邪魔している角を、麻布で隠そうと必死になっていたのだ。
ひとりの半人半獣の者どもが、ドスの利いた声で凄んだ。
「見んじゃねえよ」
たちまち、男はすくみ上がる。
そこで、すかさず私は口を挟んだ。
「探しているものがあるんだが……表通りじゃ見かけないものでね」
男は立ち上がると毛氈をくるくると巻いて、ついてこいと言わんばかりに歩き出した。
私はワハシュたちに目配せして、その後についていく。
やがて、たどりついたのはどこかの路地の片隅だった。
何やら大きな荷物を背負った、小柄な男がこちらをじっと見つめている。
私たちが近づくと、背中に背負った荷物をほどいて、骨付き肉を差し出した。
「この肉、買ってくれねえか」
スラハヴァーが手を突き出すと、小男は肉を渡しただけで、代金も請求しない。
ただ、こう告げただけだ。
「食え」
スラハヴァーは喜んで貪り食うのを、何か毒でも仕込んであるのではないかと疑ったが、思い過ごしだったらしい。
だが、小男は怪訝そうにスラハヴァーを見つめていた。
「当たらねえのか?」
しまった、と思った。
この肉は、たぶん腐っていたのだ。
当たる、つまり腹を下せば、銃を商っていることの察しがつくという謎かけだったのだろう。
だが、スラハヴァーの胃袋は少しばかり丈夫すぎたらしい。
小男は跳ね起きるなり、後ずさった。
「人間じゃねえな」
懐から小さな笛を取り出して吹き鳴らすと、たちまち、あちこちの家に寝泊まりしていたらしい人相の悪い男たちが現れた。
手に手に持っているのは、大小さまざまの棒だ。
逃げようとした私たちは、あっという間に、狭い路地で行く手を塞がれてしまった。
「化物どもの来るところじゃねえ」
これが癇に障ったらしく、半人半獣の者どものひとりがフードをはねのけると、そこには目が金色に輝く山猫のような顔があった。
私は小声でなだめた。
「ここは逃げろ」
だが、山猫頭も頭に血が上っているようだった。
「舐めると痛い目見るって……」
その脅し文句が終わらないうちに、ならず者たちが叫んだ。
「こっちが見せてやらあ!」
山猫頭の男を殴りつけた棍棒を、他の半人半獣の者どもが狼の顎で噛み砕いた。
低い声でたしなめる。
「落ち着け、アレアッシュワティ」
そこへ銃の売人が、ナイフを抜いて斬りつけてきた。
狼の頭を持つ半人半獣の者どもが背中を刺されそうになったところで、そこへ飛び込んできたのはスラハヴァーだった。
「危ない、ヴィルッド!」」
亀の甲羅に当たったナイフの刃が折れたところで、私は声を限りに叫んだ。
「逃げろ!」
狼頭のヴィルッドがぼそりと言った。
「モハレジュに会わす顔がない」
私には理解できなかった。
こんな切羽詰まったときに……こんな目に遭ってまで?
山猫頭のアレアッシュワティが囁いた。
「お前こそ逃げろ……丸腰だからな」
確かに武器を渡してはもらえなかったが、それを理由に半人半獣の者どもたちを見捨てていくことはできなかった。
「頼んだのは私だ」
むしろ、原因は銃を手に入れるのに巻き込んだことにある。
アレアッシュワティが、山猫の顔にふさわしく、ふーっという唸り声をたてた。
「勝手にしろ」
それが聞こえたかのように、さっき棍棒を噛み砕かれたのが殴りかかってくる。
その拳を掴んで腕を捻ってやると、足をもつれさせて転がる。
テニーンに習った技だ。
一発張り倒したところで、ならず者たちの動きが止まる。
すかさず、半人半獣の者どもたちを促す。
「今のうちに!」
しかし、半人半獣の者どもたちは立ち去ろうとはしない。
狼頭のヴィルッドと山猫頭のアレアッシュワティは、共にけたたましい雄叫びを上げると、異口同音にわざとらしくつぶやいた。
「やりたくはねえが」
動きの鈍いスラハヴァーが悲鳴を上げる。
「もうダメだ……」
夜明け前の光にぼんやりと霞む路地の向こうから、整然と駆けつける者たちがあった。
小剣で武装した兵士たちだ。
アレアッシュワティが、人ごとのようにつぶやいた。
「銃を持ってはいないようだな……ありがたいことに」
言わんこっちゃない、と吐き捨てた私は、なおも逃げ道を探す。
もちろん、どの路地の入口も兵士たちに塞がれていた
その中のひとりが尋ねた。
「何者だ……何をしていた?」
半人半獣の者どもが兵士たちを路地で襲ったのは、昨日のことだ。
スラハヴァーが無駄な弁解をする。
「俺たちは、ただ……」
自分の身を守っただけだ、などという世迷言が通じるわけがない。
だが、そこで私は、さらに無駄な抵抗を試みた。
「私も、これを……」
拾い上げてみせたのは、売人の落としたナイフの刃だ。
だが、ならず者たちはしゃあしゃあと言い抜けようとする。
「折れてるんじゃあ話にならんな」
兵士が首を傾げたのは、私が半人半獣の者どもではなく人間だからだ。
「……お前は?」
「私は……」
そこで、服をはだけて見せたのは、さっき殴られたときの痣だった。
兵士が、困ったような顔でならず者に尋ねる。
「殴ったのか? 人を」
半人半獣の者どもを殴っても咎められないとしても、相手が人間ならば話は違うはずだ。
ならず者たちは、慌てて言い訳する。
「こいつは、こいつらの味方を」
兵士のひとりが私に尋ねた。
「味方なのか?」
ヴィルッドとアレアッシュワティは、私だけでも逃げろと言わんばかりに、揃ってそっぽを向いた。
スラハヴァーは、見捨てないでくれとでいうように私をじっと見つめている。
私は、そのどちらにも応じなかった。
それは、都合の悪いことへの沈黙と取られても仕方がない。
兵士は、腰の小剣に手をかけながら言った。
「それなら、まず」
おまえから、と続くところだろうが、その隙が私の狙いだった。
引き抜かれた小剣への注意が逸れたところで、それをすかさず奪い取る。
殺す気はない。
他の兵士たちから、いらぬ恨みを買って追い詰められてもつまらない
刃をこの兵士の喉元に突きつけてやるとあっさりと腰を抜かした。
だが、私たちもまた、抜き身の小剣に取り囲まれる。
兵士のひとりが言った。
「命は惜しくないな」
そこで襲い来る小剣を薙ぎ払えば、また他の小剣が迫る。
次から次へと斬りかかってくるのを、一瞬でまとめて薙ぎ払う。
迫り来る兵士の腕に食らいついて小剣を落とさせた後、ヴィルッドが狼の声で咆えた。
「きりがない!」
軽やかな動きで小剣をかいくぐって山猫爪を振るう、アレアッシュワティが応じた。
「殺ってしまおうか? ひとり残らず」
やろうと思えばできるのに、そうしなかったのは、たぶん、私と同じことを考えていたからだろう。
だが今は、仲間を失った兵士たちの恨みを買ってでも、血路を切り開かなければならない。
その決意を鈍らせたのは、夜明けの霧の中で静かに響き渡った声だった。
「やめたほうがいい」
長い髪と、しなやかな褐色の身体を持つ美しい少女が、どこからともなく姿を現した。
モハレジュだ。
兵士たちも小剣を持つ手を止めて、息を呑んでその肢体を見つめている。
だが、アレアッシュワティは聞かなかった。
「こいつら……俺たちを」
動けない兵士たちの喉元に向かって、鋭い爪を振るう。
しかし、それが当たることはなかった。
ヴィルッドが、その前に立ちはだかったからだ。
「やめろ……モハレジュがそう言うんなら」
腑抜けになった敵を前に、たちまち仲間割れが始まった。
ただし、スラハヴァーだけはいつもの調子だ。
「あの……兵隊さんたち? どうしたの?」
そんなことには構わずに、アレアッシュワティは長い爪を横に薙いだ。
「この小娘がどうしたって?」
当のモハレジュはというと、兵士たちと同じくらい、我を忘れてその場に立ち尽くしていた。
その服は横一文字に引き裂かれている。
露わになった褐色の薄い胸を腕で覆って隠したモハレジュは、目を大きく見開いて、膝から崩れ落ちた。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
魔女の托卵
exa
ファンタジー
リッテルが初潮を迎えたその日、リッテルの両親は殺された。両親だけではない、すべての住人が殺された村にはリッテルと、ライゼと名乗る青年だけが残されていた。
「はじめまして、きみと家族になりたいんだ」
初対面でそんなことを言うライゼに、リッテルは訳がわからずおびえる。リッテルはライゼを警戒しながら、助けを求めるために山を越えたところにある教会を目指した。
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる