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21章
21章④
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胸から程よく締まった腹筋へと手のひらを這わせ、勃ち上がっていた光希の中心を布地越しに撫で上げる。
「あっ」
はっとしたように、智弥の腕をとる。
「……いいから。俺が触りたいの」
そう掠れた声で言うと、光希の手をそっと外した。
布地の上からの刺激がもどかしいのか、腰を捩る仕草がかえって智弥の手に中心を押し付ける形になる。
たまらずベルトを外し、直に触れると光希がさらに嬌声を上げた。ゆるゆると扱くと、刺激を受けてそれがぴくんと揺らめいた。
「あ、んん……っ」
先端から蜜があふれ出し、自身を濡らしていく。滑りがよくなり、扱く速度を上げる。
「あ、あぁっ、やあ……」
背中を弓なりに反らし、白い喉元を智弥の眼前にさらす。
噛みつきたい衝動を抑えられず、顔を寄せ、軽く歯をたててから舐め上げた。そのまま舌を鎖骨から胸へと這わせて、尖りを口に含む。
「は……っ」
軽く挟んで引っ張ると、手の中の光希の中心がどくりと質量を増した。
――もっとちゃんと見たい。
浮いた腰の隙間から下着ごとスラックスを引き降ろす。素肌に感じたシーツの感触に光希のほっそりした脚が少し震えた。
快楽を象徴して勃ちあがった肉茎は深紅に染めあげられ、自身のこぼした透明な蜜でてらてらと光っている。
思った以上に、唆られた。
じっくり眺めていると、光希が腰を捩って両手を降ろし智弥の視界から隠すようにした。
「あ、の……電気、消そうか? やっぱり、その……」
見たくないよね、と消え入りそうな声で言うので、また智弥は大きなため息をついた。
「あんたの自己肯定感の低さは半端ねえな」
腕を伸ばし、床に放り投げたままだった自分のリュックから、潤滑剤を取り出した。光希に会いに行くと話すと、岳大が押しつけてきたものだ。
『男の嗜みだろうが』
『いや……俺は話をしに行くだけであって』
そして相手も男なのだが。
『ヘンなとこばっかり大人になっちまってよう!』
よよよ、と泣くふりをして柊吾の肩に縋りつく。全く話を聞いていない。――てゆーか、俺にヘンな知識植えつけたの、あんたんとこのスタッフだからな!
「わ、なんでそんなの持ってきてんの……」
目ざとく智弥の手に出されたドロリとしたものに気づき、咎めるように言う。
岳大に持たされたというのも格好がつかない気がして、
「そりゃあ、あんたとこういうことできるかもって期待してたからに決まってんだろ」
そして結果、持ってきてよかったという状態になっていることに、自分の辛抱のなさに呆れて光希にバレないよう小さく息を吐いた。
でも無理だから。こんな色っぽい光希前にして我慢とか。
「え……智弥、あっ」
戸惑うように目を泳がせていた光希の膝を割って、体を開かせる。びくんと跳ねた内腿を落ち着かせるように撫でると、乱れていた呼吸が幾分収まってきた。
「……大丈夫。あんたを気持ちよくしたいだけ」
「あっ」
はっとしたように、智弥の腕をとる。
「……いいから。俺が触りたいの」
そう掠れた声で言うと、光希の手をそっと外した。
布地の上からの刺激がもどかしいのか、腰を捩る仕草がかえって智弥の手に中心を押し付ける形になる。
たまらずベルトを外し、直に触れると光希がさらに嬌声を上げた。ゆるゆると扱くと、刺激を受けてそれがぴくんと揺らめいた。
「あ、んん……っ」
先端から蜜があふれ出し、自身を濡らしていく。滑りがよくなり、扱く速度を上げる。
「あ、あぁっ、やあ……」
背中を弓なりに反らし、白い喉元を智弥の眼前にさらす。
噛みつきたい衝動を抑えられず、顔を寄せ、軽く歯をたててから舐め上げた。そのまま舌を鎖骨から胸へと這わせて、尖りを口に含む。
「は……っ」
軽く挟んで引っ張ると、手の中の光希の中心がどくりと質量を増した。
――もっとちゃんと見たい。
浮いた腰の隙間から下着ごとスラックスを引き降ろす。素肌に感じたシーツの感触に光希のほっそりした脚が少し震えた。
快楽を象徴して勃ちあがった肉茎は深紅に染めあげられ、自身のこぼした透明な蜜でてらてらと光っている。
思った以上に、唆られた。
じっくり眺めていると、光希が腰を捩って両手を降ろし智弥の視界から隠すようにした。
「あ、の……電気、消そうか? やっぱり、その……」
見たくないよね、と消え入りそうな声で言うので、また智弥は大きなため息をついた。
「あんたの自己肯定感の低さは半端ねえな」
腕を伸ばし、床に放り投げたままだった自分のリュックから、潤滑剤を取り出した。光希に会いに行くと話すと、岳大が押しつけてきたものだ。
『男の嗜みだろうが』
『いや……俺は話をしに行くだけであって』
そして相手も男なのだが。
『ヘンなとこばっかり大人になっちまってよう!』
よよよ、と泣くふりをして柊吾の肩に縋りつく。全く話を聞いていない。――てゆーか、俺にヘンな知識植えつけたの、あんたんとこのスタッフだからな!
「わ、なんでそんなの持ってきてんの……」
目ざとく智弥の手に出されたドロリとしたものに気づき、咎めるように言う。
岳大に持たされたというのも格好がつかない気がして、
「そりゃあ、あんたとこういうことできるかもって期待してたからに決まってんだろ」
そして結果、持ってきてよかったという状態になっていることに、自分の辛抱のなさに呆れて光希にバレないよう小さく息を吐いた。
でも無理だから。こんな色っぽい光希前にして我慢とか。
「え……智弥、あっ」
戸惑うように目を泳がせていた光希の膝を割って、体を開かせる。びくんと跳ねた内腿を落ち着かせるように撫でると、乱れていた呼吸が幾分収まってきた。
「……大丈夫。あんたを気持ちよくしたいだけ」
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